2018年07月11日
【比較】児童文庫レーベル7出版社比べました
こんにちは!
とおのです。
さあ、今回は待ちに待った児童文庫レーベルの比較をやってみます!
取り上げるのは、児童文庫コーナーでよく目にする、7出版社のレーベルです。
・青い鳥文庫(講談社)
・角川つばさ文庫(KADOKAWA)
・集英社みらい文庫(集英社)
・小学館ジュニア文庫(小学館)
・ポプラポケット文庫・カラフル文庫(ポプラ社)
・フォア文庫(岩崎書店・金の星社・童心社・理論社の共同出版)
↑便宜上1社として数えました
・岩波少年文庫(岩波書店)
では、さっそく行ってみましょう!
講談社(青い鳥文庫)
とおの最推しの文庫ですね。
最推しの根拠は愛着なので、「これこれこうだからおすすめ!」というわけではありません。
というのも、わたしが小学校高学年のころに図書館にあったの児童文庫が、ポプラ社2文庫と昔の装丁のフォア文庫と、青い鳥文庫くらいで、青い鳥が一番、デザインが新しくて変わってて、素敵な感じがしたんですよね、たぶん。
創刊は1980年で、「子どもが初めて自分で選ぶ本」、「自分ですすんで読む本」というコンセプト。
公式によれば、人気シリーズは(発行年順に)「クレヨン王国」、「夢水清志郎」、「パスワード」、「若おかみ」、「黒魔女」……らしいですが、わたしの世代では「タイムスリップ探偵団」「すばる」「パセ伝」「泣いちゃい」「獣の奏者」「ムスビ」「ナビルナ(元はフォア文庫)」「クイーン」、最近では「KZ」「生活向上委員会」「ドラプリ」「トキ図書」「氷プリ」なんかも……うーん、やめよう、キリがねえ。
青い鳥文庫はこちら
角川つばさ文庫(KADOKAWA)
新進気鋭と言いますか、ここのところ急速に書店の本棚を侵略している文庫であります。
今のところ、児童文庫シェアNo.1だとか。
つばさ文庫の帯にNo.1の文字を見つけたときは、ショックとともに、「時代だなあ」なんて思ったものです。わたしが青い鳥ファンなのは、丁度その世代に小中学生だったからだと思っています。
つばさが今、膨大なシリーズ物をたずさえ、グングン勢力を増しているとあらば、小中学生がそちらに愛着を抱くのは必至でしょう。
創刊は2009年。2018年は10周年なので、キャンペーン真っ最中で、盛りあがっております。
コンセプトは「子どもたちの『読みたい気持ち』を応援する」、おなじみのキャッチコピーは「本をひらけば、どこへでも」。
こちらは、公式で紹介している人気シリーズが底なしなので、独断で、「レッド」「いみちぇん」「オンライン」「イケカジ」「1%」「ぼくら」「スズ」「こわいもの係」「恐怖コレクター」「パーティー編集部」を挙げさせていただきます。
一般向けの本を、児童向けにして(ルビふってイラストつけて)発行しているのも特徴でしょうか。
あと、翻訳シリーズに関して、イラストがかわいいし、親しみやすい工夫がされていて、とても読みやすいです。「ドリトル先生」は角川で読みました。
角川つばさ文庫はこちら
集英社みらい文庫(集英社)
青の青い鳥文庫、緑のつばさ文庫、赤のフォア文庫とがある中で、次なる黄色をぶんどっていったレーベルです。
わたし、イメージカラーというのは非常に大事な要素だと思っています。
児童文庫コーナーに黄色いゾーンが増えたときは、「ついに来たー!」と内心ガッツポーズしました。「レーベル」というシリーズが増えるのが楽しいです。
創刊は2011年。
コンセプトは、これといったものが見当たらなかったので、ABOUTページの「いつでもどこでも、すぐに続きを読みたくなるような、魅力的な本」「本がくれる、心がキラキラする瞬間を体験して欲しい、楽しんで欲しい」を引用します。(みらい文庫とは)
人気シリーズは「電車で行こう」「絶望鬼ごっこ」「絶叫学級」「戦国姫」「戦国ベースボール」あたりでしょうか。
「電車で行こう」を除いて、あまりシリーズ物はヒットしていない印象です。
全体的に、漫画・映画・ゲームのノベライズや、1冊完結、数冊出た状態で止まっているものなど、細々した作品が多いでしょうか。
なお、言わせていただきたいのが、その数冊出てるもののタイトル・表紙イラストめちゃくちゃよいぞ、ということです。(ex.「ハロウィン★ナイト」「スーパーミラクルかくれんぼ!!」「魔女じゃないもん!」「ひみつの図書館!」「全力おしゃれ少女☆つむぎ」)低中学年の女子の心をぐわしとつかみそうなタイトルばかりです。
これからに期待です。
集英社みらい文庫はこちら
小学館ジュニア文庫(小学館)
三大出版社の一つ小学館ですが……わたし、この文庫は読んだことがありません。
背表紙眺めてて、ほぼ漫画と映画のノベライズじゃん、いいや。と思ってしまうんです。
アンチノベライズではないです。
単に、わたしの興味が、レーベルオリジナルの小説に向いているだけであります。
創刊は、おそらく2009年(小学館では明記していませんが、一番古い発行年が2009年)。
アイコンである四つ葉のクローバーには、愛、やさしさ、想像力、勇気という、幸せで豊かな人生を送るために必要なものの意味が込められており、したがって文庫は、「心を豊かにしていく本」というコンセプトです。
人気シリーズは、「12歳」と「コナン」をはじめ、オリジナル小説は「アリス&ペンギン」「白魔女リン」「ギルティゲーム」、でしょうか……? 自信ないです。
個人的に「アリス&ペンギン」がとても気になっているので、そのうち読むと思います。
小学館ジュニア文庫はこちら
ポプラポケット文庫・カラフル文庫(ポプラ社)
どこの本屋さんも品数少なめな印象のある、ポプラ社の児童文庫。
さらっと流します。
・ポケット文庫
創刊は2005年。
人気シリーズ「らく魔女」「魔法屋ポプル」「本の怪談」「トリプル・ゼロ」
・カラフル文庫
創刊2009年(ポプラ社として)。
人気シリーズ「IQ探偵ムー」「マテマテ」「帝都<少年少女>探偵団」
あと、ポケット文庫は、児童文庫では珍しくボカロ曲のノベライズを出しています。
不思議なのは、どちらも人気シリーズがあるのに、シリーズをそろえている書店が少ないこと。最初の方か、新しい方だけ置いてあることが多いように感じます。
なぜ?? 売れてないの??
読みたくば、図書館か中古が懸命そうです。
ポプラ社はこちら
フォア文庫(4社共同出版)
小学生のころ、青い鳥文庫と同じくらいの量を読んでいたフォア文庫。
悲しいことに、書店に並んでいたら万々歳なレベルの品ぞろえ。ポプラ社2文庫より少ないかもしれません。
デザインも新しくビビッドな赤に変わりましたし、絶版はしていないはずなのですが……。
最近、焦って中古で集めています。
創刊は、なんと1979年!
どうりで、町の図書館にぞろぞろ並んでいるわけです。
人気シリーズは、「ナビルナ」「マジカル少女レイナ」「魔界屋リリー」「シェーラひめのぼうけん」「少女海賊ユーリ」「マリア探偵社」「ラブ偏差値」あたりでしょうか。
デザイン刷新後に刊行された「アンティークFUGA」も気になります。
フォア文庫(岩崎書店)はこちら
岩波少年文庫(岩波書店)
児童文学の名作を扱っている文庫ですね。
基本的にどこの図書館にもあるので、古典名作を読みたいときはよく借りています。
想像がつくように、創刊はこの中で最も古い1950年。
「モモ」「ドリトル先生」「星の王子さま」「メアリー・ポピンズ」……それこそ「児童文学」といって思いつくような作品がそろっています。
文学というだけあって、イラストも翻訳も保守的で真面目な感じです。というか、イラストは、オリジナルの挿絵だと思います。
しっかり味わって名作を読みたい、なんてときには最適です!
岩波書店はこちら
まとめ
こうして児童文庫を見渡してみると、一番勢いに乗っているのが角川つばさ文庫で、先輩である青い鳥文庫が負けじと張り合っている状態ではないでしょうか。
そこへ、一番若い集英社みらい文庫が追いつこうとしていて、一方、主にノベライズという独自路線で勝負しようとしているのが、小学館ジュニア文庫。
ポプラ社2文庫は、シリーズを絞って静かに対抗。
大御所フォア文庫は、静かに、というよりは、大分なりをひめていますが……こはいかに。
そして、岩波文庫は、堂々たるいでたちで、エンタメ児童小説たちを見守っています――。
と、こんなところでしょうか!
状況はこれからどんどん変わりますから、あくまで2018年7月時点で、こんな感じかなと。
比較したレーベルのリンク集
青い鳥文庫
角川つばさ文庫
集英社みらい文庫
小学館ジュニア文庫
ポプラ社
フォア文庫(岩崎書店)
岩波書店
それではまた!
とおのでした。
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