2014年09月08日
韮・にら
ユリ科ネギ属の多年草。日本各地で栽培、また山野に自生もしているようです。
事務局の畑にも栽培され、花が咲き始めたと便りがありました。
原産地は中国西部とされ、弥生時代に渡来し、万葉集に一首登場していますね。古名は、こみら・みら。
独特の匂いの成分アリイン類や、含まれているビタミンA・Cの効果で粘膜を保護し、抵抗力を高めるとして、昔から整腸、疲労回復、風邪予防に用いられています(参考『野菜と果物図鑑』)。
1960年代後半から消費量が増え、中国料理をはじめ、卵とじ、雑炊、レバーにら、とにかく美味しいですよね。
では、短歌を一首掲げます。
万葉集に登場する一首、東歌のひとつで、茎韮を摘みにきた女性たちの歌といわれています。韮を摘む女性達の明るい雰囲気が目に浮かぶようです。
万葉集3444
伎波都久(きはつく)の岡の茎韮(くくみら)われ摘めど篭(こ)にも満たなふ背(せ)なと摘まさね
訳:伎波都久(きはつく)の岡の茎韮を私は摘むのだけど、篭いっぱいにはならない―あの人(背=夫)と一緒にお摘みなさいよ。
注:伎波都久=茨城県真壁郡とされています。末句の「背なと摘まさね」は別者(周りの女性達)の唱和。(参考:中西進『万葉集』講談社文庫)
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