2015年01月26日
枇杷・びわ(びは)
冬枯れの柿の木のとなりに枇杷の花が咲いて、ほんのりいい匂がしてきます……と事務局から写真が届きました。
枇杷はバラ科、ビワ属の常緑喬木です。原産地は中国、日本とされる。果樹としての栽培種は果実の大きい中国原産のもの、四国や九州などの暖地には自生があり日本原産とされています。
学名は、Eriobotrya japonica で、種名にjaponica「日本の」がついています。属名のEriobotryaは、ギリシャ語のerion(軟毛)におおわれたbotrys(葡萄)ということで、枇杷の実の様子をよく言い表していますね。
和名の枇杷は漢音の音読、枇(ピ)杷(パ)が原音といわれ、また、実(葉という説も)が楽器の琵琶に似ていることから生じたものともいわれています……これについても、琵琶より先に枇杷があったという反論もあります。仲々興味は尽きません。
枇杷の実は初夏まで待ちましょう。葉にはビタミン、サポニンなどを含み、鎮咳・去痰・下痢止めの薬効が上げられています。
そう言えば、私が打ち身・捻挫などのときには母が枇杷の葉を採ってきて患部に当ててくれました。熱がとれ、痛みがとれ、よく効きましたね。母自身も枇杷の葉療法といってよく使っていますね。
(参考:『植物語源辞典』『野菜と果物図鑑』『季節の花300』『植物短歌辞典』)
では、短歌を三首あげておきます。
岡 麓(『庭苔』)
去年よりは二十日早くも霜ふれりさかりはながき枇杷の木の花
佐藤佐太郎(『立房』)
枇杷の花さきそめて日のあきらけき今日は折をり蜂がまつはる
大橋 松平(『門川』)
枇杷の花にほひただよふ朝庭の日をなつかしみ窓あけて見る
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