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2017年11月09日

書評『パスカル「パンセ」を楽しむ』

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こんにちわ小谷中広之です
小谷中広之」が読んだ本の書評をします。「小谷中広之」なりに感じたこと(感情)を書き、少しでも皆様の何かのきっかけになれればこのうえない喜びです(定期的に書評は更新していきます)
小谷中広之」が感じ、思った事を書きたいと思っております

今回のご紹介する本は、山上浩嗣様の「パスカル「パンセ」を楽しむ」です

このような方にお勧めです
「キリスト教の方 フランスの歴史に触れたい人 人が読まないような本に挑戦したい方 ストイック者」
著者の方のプロフィール
「1966年生まれ 文学博士 専門はフランス文学、思想」

まとめ
パスカル死後、遺稿の集積「パンセ」
「パンセ」の翻訳版はまだ読んでいないし、書籍も買っていない。もちろん立ち読みすらしたことはない
この本に出合うまで、パスカルという人物すら知らなかった
本来ならきっと「パンセ」と並行して読むともっとこの本(パスカル「パンセ」を楽しむ)も「パンセ」も両方面白さが増すのだろう
しかし、先にこの本(パスカル「パンセ」を楽しむ)のみに出会ってしまった
パスカルは何よりもストイックな人間
パスカルの姉の証言によると、重病の時にも「感覚に快いものは全て絶対にこれを斥けていた」、料理の味さえ決して感じないように心がけていたそうだ
徹底して自分を貫いていたと感じる
さらに病弱の身でありながら、わずかな財産をすべて貧者に与えてしまう。それを見た姉がたしなめると、彼は気を悪くしたという
「私は清貧を愛する。彼(キリスト)が愛したからだ。私は富を愛する。それによって不幸な人々を助ける手段を得られるからだ」
ここでキリストの名が出てくるが(もちろんもっと前から出ているがこの書評内では最初)パスカルはキリスト信者であり、「パンセ」には多くのキリスト愛が出てくる
例えば、道徳=キリスト教の道徳
そのためキリスト教を否定的にとらえている他宗教やそのような思想の持主は読むと苦痛を感じるかもしれないのでここで書いておく
パスカルはキリストが愛したからと、他力なイメージだが結局その判断をして行動に移すのはパスカル本人なのだから、やはりここにもストイックさが見え隠れしている
しばし姉が登場してくるが、パスカルには妹もいる
修道女であった妹のジャクリーヌが病死し、彼女の持参金が修道院から遺族に返還された
この返還金の使い道によってパスカルは事業者として大成功をする
パスカルは重病に苦しみながらも、友人の貴族ロアネーズ公らの協力を得て、パリ市内における初の乗合馬車事業を創始に乗り出す。社会的弱者のための容易な移動手段を提供することが目的でヨーロッパ発の大都市における公共交通事業がスタートする
そして自ら考案した事業の盛況を見届け、パスカルは同年8月に世を去る
誰からも愛されようともせず、肉親からの思いやりさえも拒む。しかし他人の幸福のためになると一心不乱となる。欲望に必死に抵抗することが生きるエネルギー源となった、そんなストイックなパスカル

最後に印象に残った言葉の中で今好きな言葉
「哲学を馬鹿にすることこそ、真の哲学することである」



ここまで読んでいただきありがとうございます。読んでいただいた方の人生での何かのお役に立てればとても嬉しいです

この本の他の文章が気になった方下記のサイトで購入可能です。








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