2017年03月29日
書評『日本のとんち話』
こんにちわ、小谷中広之です
「小谷中広之」が読んだ本の書評をします。「小谷中広之」なりに感じたこと(感情)を書き、少しでも皆様の何かのきっかけになれればこのうえない喜びです(定期的に書評は更新していきます)
「小谷中広之」が感じ、思った事を書きたいと思っております
今回のご紹介する本は、川崎大治様の「日本のとんち話」です
このような方にお勧めです
「考える力を柔軟にしたい人 日本昔話文化に触れたい人」
著者の方のプロフィール
「1902年北海道生まれ 民話絵本多数 1980年8月8日死去78歳」
まとめ
最高で最低な発想術を学べる一冊
この本の中でも自身が気に入った物語としては「与一の天のぼり」「瓜ぬすびと」「くさい商法」「そろばんじょうず」「闇夜の黒牛」「雷ぎらい」「かるい帰り道」「石のこやしは3年」「ぶっぽうそう」「かしこい子ども」です
全41話あり私はうち10話を気に入り、今回は全体の書評よりも一つの物語に絞って書きたいと思います
その1話が「くさい商法」
弁天様の島があり、やたらと小便ができずに困っている島民たちを見て、頭の切れる人間が有料貸し便所をつくり一商売を始めた
これが当たって大変儲けた
商売繁盛を見ていたある男がさらにうまいことを思いつくのですがそれが最高で最低で勉強になるんですね
女房に反対されたんだが、この男自信たっぷりに同じように有料貸し便所をいまある便所のすぐ隣に新しいやつを建て、商売を始めてしまった
ところが不思議なことに後から建てたこの男の便所に大行列ができ大繁盛、そしてとなりの最初の便所には誰も並ばなくなってしまった
その日の営業が終わり、女房が不思議そうに男に尋ねる。「どうしてうちのほうにばっかり人が来るんでしょうか?」
そして、その回答が最高で最低なのである
「そんなに不思議がることはない。隣の便所には、俺が一日、入っていた」
この発想が最高で最低であると感じます
ライバル会社のトイレに一日中入って客足の流れを変えてしまう事自体モラル的には最低かもしれませんが、同じターゲット、同じ客層を相手に商売をしているのであればそこは弱肉強食の世界、食うか食われるか
ならばもっとも人件費も経費も掛からない、自社にダメージの少ない方法でお客さんを取り込むことが最重要となります
しかも、二番手でのスタート。すでにターゲットたちは一番最初の便所に意識が向いています
他にも発想があったと思われます、例えば場所(立地)を変えて挑む、設備投資をして視覚的にも衛生的にも優れたデザインの便所をつくるなどの差別化を図ることが考えつくでしょう
しかしこの男、一番便所のすぐ隣に便所を建ててしまうのです
どうでしょう、この時点ですでにぶっ飛んでいますね。一般的発想ではすぐ隣に建てるなんてまず論外でしょう
しかし、人件費や経費、宣伝などを考えたときに最も最小限に抑えられ、知名度が上がる場所はやはり繁盛している隣となるのではないでしょうか
そして、二番手が繁盛するように人に任せずに男自らが他者の便所に入りカギをかけ一日過ごしてしまえば、二番手のトイレに客が流れるのは意図も簡単なことでしょう
この柔軟な発想こそ、ビジネスヒント有と感じます
きっとこの本は児童書でしょう。、一般の大人の方なら自分自身のために買うことは全くないと思うような本です。しかし、大人向けの難しい本ばかりを読むのではなく、この本のようにたまには児童書に目を向けて読んでみることをお勧めします
とくに日本の昔話、とんち話、絵本を強く勧めます
ここまで読んでいただきありがとうございます。読んでいただいた方の人生での何かのお役に立てればとても嬉しいです
この本の他の文章が気になった方下記のサイトで購入可能です。
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タグ:川崎大治 様
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