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2017年08月01日

原作と映像化の関係性について





 8月に入り、酷暑が続く毎日です。次回朝英語の会は8/10(木)に開催されますが、当初の設定が定員15名となっていたため、週末には既に満席になっていることに気づきました。7/31に追加で15名分の座席を急遽追加しましたので、申し込みをあきらめた方は再度、スタートアップカフェ大阪のサイトにアクセスよろしくお願いいたします。

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また、8/1(火)の新聞に8/10の議論のための記事が掲載されています。テーマは原作の映像化にあたっての議論です。人気の小説やアニメシリーズの映像化には困難が伴います。特にシリーズ化され、長年親しまれてきたコミックシリーズの実写化となるとファンからは様々な意見が出る事でしょう。この度、米国で「Prison Break」などのTVのヒットシリーズを生み出したハリウッドのTomorrow Studioが人気アニメ「ワンピース」の実写版に挑戦することになりました。

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最近はIT技術の進化で、TVやネット配信のドラマでも映画と変わらないくらいの質の高い作品が作られるようになりました。日本だとTVドラマはワンクールで終わってしまうようなものですが、米国だと何年にもわたりシリーズ化され、DVDやネット配信としても多くの収益を上げる巨大な映像産業の一角を占めています。

もう10年以上前になりますが、私は各自治体が主導し、映像化にあたって様々なサービスを提供する「フィルム・コミッション」の国際会議に1週間出席したことがあります。アメリカの協会が毎年世界各地で開催しているもので、その年の国際会議はエディンバラ映画祭に合わせて、お隣のグラスゴー市で行われました。その会議にはアカデミー賞を受賞した映画監督や著名なプロデューサーも多数出席し、関係者で意見交換できる時間がたっぷり設けられていました。私が出席した会議には「ラスト・サムライ」の日本人のアシスタント・プロデューサーもゲストとして出席されていました。この方はロブ・マーシャル監督とも懇意で「SAYURI」にも関わっていたと思います。この作品は恐らく「原作」と「映像化」がうまくマッチしなかった作品の一つではないでしょうか。原作が英語だとは言え、異文化の解釈は難しいですね。

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ところで、日本だとフィルム・コミッションは自治体に属し、映像のロケ地を提供してくれる外郭団体くらいの認識しかありませんが、アジアを含む海外ではロケ誘致のために、地元が映画に関わる全ての専門家(美術製作、映画用メーキャップアーティスト、撮影隊、エキストラ等)を養成・手配し、映像完成後はそれに合わせた観光プランやルートマップを用意するといった具合で、その活動は地域活性化のための切り札の一つになっています。そのため、会議出席者の熱量は半端でなく、日本の自治体の出席者のサポートで同行した私も、映像制作のインパクト、それが生み出すグローバルなソフトパワーと波及的な経済効果に圧倒されたことを覚えています。

このようなことも理解しておけば、映像を見るときの楽しみが倍増します。8/10の皆さんの議論を楽しみにしています。次回よろしくお願いします。

 


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