ぐぐぐっどお買い物情報

身近な発がん性物質 アクリルアミド

アクリルアミドは、多くの食品に含まれる身近な発がん性物質です。あまりに多くの食品に含まれることから、摂取量をゼロにすることは難しいそうです。がんのリスクを減らす最も良い方法は、バランスの良い食生活を心がけることです。

アクリルアミドとは

アクリルアミドは、紙おむつの吸水成分に用いられるポリアクリルアミドの原料として1950年代から製造されている化学物質です。 紙おむつ以外に、化粧品（シェービングジェルや整髪剤）や工業用途において紙力増強剤や水処理剤、土壌凝固剤、漏水防止剤などに用いられています。

1分子(モノマー)のアクリルアミドが2つ以上つながると、ポリアクリルアミドという大きな化合物ができます。モノマーの状態のアクリルアミドは、水にとても溶けやすく、ポリアクリルアミドは水に溶けにくい性質を持っています。健康への影響が問題となるのはアクリルアミドのモノマーであり、単にアクリルアミドという場合には、モノマーを指します。

アクリルアミドの毒性

ヒトがアクリルアミドを大量に食べたり、吸ったり、触れたりした場合に、神経障害を起こすことがこれまで確認されています。また国際機関において、ヒトにおそらく発がん性がある物質とアクリルアミドを分類しています。

アクリルアミドが食品中に含まれる原因

原材料に含まれるアミノ酸と糖類が、揚げる、焼く、焙るなどの高温での加熱（120℃以上）により化学反応を起こすため、食品中にアクリルアミドが生じると考えられています。水分含有量の少ない場合には、特にアクリルアミドができやすくなるとされています。

アクリルアミド含有量の多い食品

・ポテトチップス
・フライドポテト
・ビスケット
・クッキー
・コーヒー豆
・ほうじ茶

ポテトチップス、フライドポテトなど、じゃがいもを揚げたスナックや料理に多いことが確認されています。また、ビスケット、クッキーのように穀類を原材料とする焼き菓子などに、高濃度に含まれていることが報告されています。アクリルアミドは、炭水化物を多く含む原材料を高温（120℃以上）で加熱調理した食品に多く含まれる可能性があります。

コーヒー豆、ほうじ茶葉、煎り麦のように、高温で焙煎した食品にもアクリルアミドが高濃度に含まれていることが報告されています。アクリルアミドはとても水に溶けやすい性質があります。そのため、これらから抽出したコーヒー、ほうじ茶、麦茶などの飲料にもアクリルアミドが含まれていることが確認されています。

食品から摂取するアクリルアミドとがんの関係

食品からのアクリルアミド摂取量と発がんの因果関係を明らかにするのは簡単ではありません。 ヒトを対象とした調査研究においては、食品などからのアクリルアミドの摂取量と発がんとの因果関係は、これまで確認されていません。しかし、食品から摂取するアクリルアミドが多い人では、ある特定の発がんリスクが高くなることを報告した論文も一部発表されています。

アクリルアミドの許容量は不明

アクリルアミドは、食品にアミノ酸、糖類が多く含まれていると、高温での加熱によって意図せずして生成してしまいます。また、アクリルアミドは遺伝子を傷付ける作用を持っていることから、例えごく微量であったとしても健康に影響を及ぼす可能性を否定できないそうです。そのため、この量までなら食品を通して食べても大丈夫という許容量を決めることが、まだできていないそうです。

食品中のアクリルアミドを下げる取り組み

各国の研究機関や多くの食品メーカーが、調理や製造過程におけるアクリルアミドの生成量を低減する研究に取り組んでいるそうです。

バランスの良い食生活を心がける

アクリルアミドは、多くの食品に含まれるあまりにも身近な発がん性物質です。がんのリスクを減らすには、バランスの良い食生活を心がける以外にありません。