2019年09月23日
熱中症の予防には梅干しを食べる!
暑さ寒さも彼岸までといいますが、暑かった夏はもう終わりました。
今年の夏は、雨ばかり多かった7月が終わると途端に暑い夏が訪れて、例年通り熱中症で倒れた方の報道を数多く耳にしました。
そういえばいつの頃からか、夏になると熱中症対策を促すようなアナウンスを頻繁に耳にするようになりましたが、私の世代(昭和30年代生まれ)の記憶では、子供の頃から壮年期を迎えるまでの期間に、学校や職場で熱中症という言葉を耳にすることはあまりありませんでした。
印象としては十数年くらい前から話題に上がるようになった気がします。
かくいう私も実は10年ほど前にゴルフのラウンド中に熱中症になったことがあって、その時の記憶では水分の不足というよりも、睡眠不足やミネラルなどの栄養不足が熱中症の原因だったと認識しています。
その時の経験から、どうも熱中症というのは水分不足が原因で発症するのではないのでは?という考えに至っています。
それじゃぁ、原因は?......
それ以来私は夏になると積極的に梅干しを食べることを心がけるようになりました。
子供の頃は梅干しが嫌いだった!
子供の頃に遠足などで持参する弁当は、大概梅干しが入ったお握り弁当で、その中の梅干しが正直大嫌いでした。
決して美味しいわけじゃないし、「意味がわからない!」と言って仕方なく食べていたように思います。
それにしても梅干しは必ずどこにでも売っていて、堂々と日本の伝統食材であるポジションを獲得しています。
最近は減塩志向で、塩分控えめの梅干しが販売されていますが、それって梅干しとして古来の栄養価があるんだろうか?と疑問に思ったりもします。
日本人はいつ頃から梅干しを食べているんだろう?(歴史)
梅干しは古代から食べ継がれているらしく、梅そのものも大陸由来で日本に持ち込まれたようです。
中国では本来梅干しは梅酢を作ったあとの副産物で、漢方薬の原料として用いていました。
その梅干しが日本で日常食になる経緯は推測の域を出ませんが、多分高温多湿な気候から食べ物が腐敗しやすく、食中毒などへの対策に迫られてのことなのではないかと思ったりしました。
丁度時期的には梅雨時に完熟梅が収穫され、数週間塩漬した後に土用干し(だいたい7月下旬の鰻蒲焼きを食べる時期)をして出来上がるタイミングが、夏の暑さを乗り切る必需品といった印象を持ったからなのです。
梅干しを食べているのは日本人だけ?
梅干しを食べるのは日本人 だけなんだろうか?と疑問に思い、ちょっと調べたら面白いWebページがいくつか見つかったのでリンクを貼ります。
梅干しを食べさせるとフランス人は落ち込み、オランダ人は自国へ帰りたがる
世界が認める日本のおにぎりだけど...
つくづく味覚というものは受け継がれる文化なのだと思いました。
決して一口食べて魅了されるような味ではないけれど、その効能を先祖代々受け継いでいるからこそ食べ継がれているのだということなのでしょう。
やはり食材には歴史がある(陣中食・「けだえ」対策)
【陣中食】
私は水戸の出身なのですが、水戸の偕楽園には沢山の梅が植林されていて、実は徳川が水戸を統治した時から梅の植林が奨励されたのでした。
理由は陣中食の確保です。つまり、戦(いくさ)の時に必要な軍事物資として考えていた!ということなのです。
戦国時代にも、上杉謙信が酒の肴に梅干しを食していたという記録があるようです。
【「けだえ」対策】
「けだえ」とは鉱山での採掘作業に付きまとう粉塵公害による職業病で、現在は「珪肺」という塵肺の一種です。この作業に携わる人々はその半数以上がこの病で命を失ったと言われています。
それへの対策として、江戸時代の医師・宮 太柱が「福面」なるものを考案しました。
それはこういうものだったそうです。
@針金で枠を作り、絹を二重に張る
A絹に柿渋を塗って乾かす
B二重に貼った絹の間に梅肉(梅干し)を挟む
C紐をつけて耳にかける(マスクのように用いる)
これが効果あったらしく、改めて梅干しの効能が認識されたようです。
これをきっかけとして坑夫たちの家族によって“梅しそ巻き”が考案されて現在も受け継がれています。
森田 石見銀山 梅しそ巻き(種付甘露梅) 340g (常温) 価格:842円 |
梅干しの効能
梅干しの効能を整理すると...
- 唾液の分泌促進→消化吸収を良くする
- 疲労回復
- 抗菌・防食
1.については言わずもがなですが、2.疲労回復の例は、風邪を引いたときなどの食事によくある梅干しとおかゆがそれで、経口保水と腸内環境の改善効果があるのです。
3.抗菌・防食は上記の「けだえ」対策がそれに該当するでしょう。
これだけの効能が、あの酸っぱくてショッパイ梅干しにあるとは....
日本に来た外国人の表現がまた蘇りますね。「ストロング!」
伝統食の条件は保存性
おいしいと思うかどうかはともかくも、様々な効能がある梅干しが伝統食材として現在まで食べ継がれている理由は、なんと言ってもその高い保存性にあるのではないかと思います。
数年経っても腐敗せずその効能を維持できる食材は世界中にありますが、それらのほとんどが伝統食として現在も食べ継がれている。
ということは、その条件を満たさないものはちょっと違う食材なのだと認識すべきだと思います。
ということは...
これはどうなんだろう?たまたま家の冷蔵庫にあった梅干しなのですが、なんと賞味期限がある。
というか「梅干」ではなくて、「調味梅干」と表記されています。
自家製梅干しを作っていますが、とても1年分の量は作れないので時々買ってきます。
近所に漬物屋さんがあるのですが、ここの梅干しはイイ!
この漬け物屋さんです。(地域振興ということで!リンクを貼ります)
サワトの漬け物
原材料は「梅」と「塩」だけ。こうでなくちゃ!
それでも賞味期限の表記があります。塩分濃度は十数パーセント程度なので、そのような表記になるのでしょう。古来の梅干しならば20%くらい塩を使うのですが、塩分控えめ傾向には逆らえないということかな。
ちなみにどのような「塩」を使用しているのかお店の方に伺ったところ、「岩塩」を使用していますという返事でした。
さすが!
タグ:梅干し
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