2017年01月01日
衝動篇〈アリス〉四章
一節
スノウと別れたアリスは、
敵を求めてライブラリ世界の中を彷徨う。
ここは巨大な森。
それぞれのキャラクター達が
持ち寄った様々な世界観が
融合した奇妙な場所。
巨木の陰からナイトメアが現れる。
自我を失った虚ろな目。
奴らは乾いた喉を潤したいかのように、
他者の命を求める。
アリスは剣を抜く。
殺した数を数えるのは、
とっくの昔にやめていた。
愚かな少女だ。
それが自らの
運命とも知らずに。
Normal
- 【 ギシン 】貴女ノ使命はナイトメアを抹殺スル事。
- 【 アンキ 】全てのナイトメアを葬り去るコト。
- 【 ギシン 】ソウスレバ、貴方の願いは叶いマスデス。
- 【 アンキ 】シカシ、ナイトメアの数は膨大……
- 【 アリス 】構わない。
- 【 アリス 】戦い続けていれば、自分を疑わずに済むから。
Hard
- 【 アンキ 】確かに私達ハ 約束シマシタ。
- 【 ギシン 】ナイトメアを倒セバ作者を復活サセルと。
- 【 アンキ 】シカシ、何体殺せバいいのデショウ?
- 【 ギシン 】100体……1000体ソレトモ……イチ億体?
- 【 アンキ 】その答えは、まだ教エテアゲナイデス。
- 【 ギシン 】教えてアゲナイノデス!
二節
物語の中に生み出された頃。
私は幸せだった。
外の世界がどうなってるかなんて
知らなかった。
三節
今見えてるこの世界は
本当に、世界の全てか?
四節
世界はこんなに美しいのに、
どうして醜い私が存在するのだろう。
五節
祈れ 願え 戦え 殺せ
六節
貴方の生きている意味は、何?
七節
この祈りの結末が、
どうなってしまうのか、
本当は怖い。
八節
どうして、今、生きているのか
それを想うと怖くなってきて
私は考える事を止めた。
九節
ナイトメア達の悲鳴が聞こえる。
その音に慣れてしまう自分が怖い。
本当の化け物は誰だろう?
十節:前半
奪いながら、失っている。
憎みながら、愛している。
そう言って、彼女は泣いた
戦いで傷ついた体の痛み。
それは私がまだ生きている証。
それは祈りが届いている代償。
その傷をそっと刳ると、
燃えるような
激痛が全身に走る。
大丈夫、大丈夫、大丈夫……
この痛みさえあれば、
私はまだ正気でいられる。
「フフフッ……本当ニ?」
「本当にマダ、マトモですか?」
マトモ?そんな言葉を聞くとは。
久しぶりに、私は笑った。
Normal
- 【 スノウ 】なんだ……この敵は?
- 【 ギシン 】フフフッ……これは闇。
- 【 アンキ 】ヒヒヒヒッ……これはナイトメア。
- 【 スノウ 】でも、この姿は、まるで……
- 【 ギシン 】ハハハハハハ!
- 【 アンキ 】アーッハッハッハ!
Hard
- 【 アンキ 】ナイトメア!日本語にスルト「悪夢」!
- 【 ギシン 】なんという恐ロシイ名前ナンデショウ……
- 【 アンキ 】でも、ナイトメアとは一体何なんでしょう?
- 【 ギシン 】コノ夢は誰にとっての悪夢ナノデショウ?
十節:後半
それは写し鏡。
醜く育った、貴女自身。
「躊躇うな!タメラうな!」
「踏み潰セ!壊し尽くせ!」
ギシンとアンキの耳障りな声が響く。
だが……アレは……あの、敵は……
「考えルナ!考えルナデス!」
「戦え!戦イマショウ!」
……今は何も考えたくない。
ただ、あの人を復活
させる事だけを考えていたい……
いや、それすらも無く、
ただ何も感じずに
戦う刃になりたい。そう、思う。
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