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2017年01月01日

衝動篇〈アリス〉一章

一節

アリスは目覚める。
漆黒の中、薄暗い音。
の匂い。

この世界がどこなのかは知らない。
だが為すべき事は判っていた。
自分を生み出した作者
ルイス・キャロルを
復活させる事。

そしてアリスは知っていた。
その願いを成し遂げる為には
他のキャラクター達を
全て殺す必要がある
という事を。


もし、彼女が望むのなら
それを与えよう。
どんな代償があったとしても。


Normal

  • 【 アリス 】この戦いが正しくないことは知ってる。
  • 【 アリス 】でも、私は、私の願いの為に戦う……
  • 【 ギシン 】ソウダ!ソウダ!殺しテしまえ!
  • 【 アンキ 】皆ゴロしですよ!?

Hard

  • 【 ギシン 】何が正シクテ、何がタダシクないか?
  • 【 アンキ 】ソレヲ決められるモノなどイナイノデス。
  • 【 ギシン 】ヒトは全て愚かダカラです。
  • 【 アンキ 】全ては間違っテイルノデス。
  • 【 ギシン 】忘れないデクレタマエ……

二節

痛みは感じない。
この願いが、呪われていると知っているから。

三節

躊躇う事は許されない。
もし滅ぼさなければ、
滅ぼされるだけだから。

四節

この右腕が壊れようとも。
この左腕が裂けようとも。
諦めはしない。

五節

痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。
痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。
その叫びを受け止める。

六節

許して欲しいなどと
身勝手な願いは持たない。

七節

怖い。
このまま、あの人に会えない事が。
このまま、真実を知ってしまう事が。

八節

永遠に戦い続ける私と、
永遠に倒され続ける敵。
どちらが幸せなのだろう。

九節

あの人に、
会いたい。
会いたい。
会いたい。

十節:前半

判っていた。
誰かを救いたければ、
誰かを犠牲にしなくてはいけない。

けれど本当にいいのだろうか?

これだけ多くのを奪い、、
これだけ苦痛を集めて、
その上に成り立つ救済など
許されないはずなのに……


遠くから叫びが聞こえる。
それは、アリスの声。
束縛された魂の歌。


Normal

  • 【 ギシン 】ふふフ……迷ってる!迷っテルねぇ!
  • 【 アンキ 】本当に殺シテいいのか迷っテル!
  • 【 アリス 】……うるさい。
  • 【 アリス 】私は……私に出来る事をするだけだ。

Hard

  • 【 ギシン 】オオ!アリスの心が潰れソウダ!
  • 【 アンキ 】ああ、カワイソウだ。可哀想デス。
  • 【 ギシン 】フフッ……『可愛い』と『可哀想』は似てルネ……
  • 【 アンキ 】ソウダネ……ソレハとてもよく似ているネ。
  • 【 ギシン 】マルデ、呪われた双子のように似てイルヨ。

十節:後半

ナイトメアに突き立てた刃から
ドロリとした黒い血が流れだす。
断末魔の叫び。
震えながら滅びる魂

だが、覚悟を決めた。
この惨劇は「彼」を復活させる
唯一の手段だから。

束縛
それは、アリスを縛る運命の鎖。


少女の手には
盲目の愛と、
血塗られた剣だけが。

posted by 白の書 at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 衝動篇
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