2018年07月01日
かぐや姫 / ブレイカー
今は昔、竹取りの翁という者ありけり。野山にまじりて竹を取りつつ、よろづの事に使いけり。その竹の中に、本光る竹一筋ありける。中に三寸ばかりなる人、いと美しうて居たり。
連れ帰りし竹の姫、養うほどにすくすくと大きくなりまさる。三月ばかりなるほどに、よきほどなる人になりぬれば、髪上げなどして裳着す。
世界の男、貴なるも賤しきも「いかでこのかぐや姫を得てしがな、見てしがな」と、音に聞きめでて惑ふ。かぐや姫はそれを見て「あぢきなし」と呟きはべりき。
姫は尽くさるるより尽くせまほかりき。かしずかれるより、かしずこまほかりき。力づくでその身を奪われたかったのなり。「被虐」の姫は強き者を求め、今日も無理難題を突きつく……
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