【シノアリス】ジョブストーリーまとめ

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笛の音が聞こえたら、外に出てはいけない。
吹きすさぶ風が、あなたを浚ってしまうから。

綺麗なものは、手放しなさい。
男がやってきて、あなたごと連れ去ってしまうから。

墓を塞いではいけません。
誰かに連れ去られたのかもしれないから。
出口を探しているのかもしれないから。

静かに息を殺して。
夜が去るのを待って。
美しい宝物はベッドの下に隠して。

　　　　　　　　美しいもの　＞　醜いもの

　　　美しいもの　−　醜いもの　＝　より美しいもの？
　　　美しいもの　＋　醜いもの　＝　奇妙に美しいもの？

　　　美しいもの　×　醜いもの　＝　価値のないもの？
　　　美しいもの　÷　醜いもの　＝　愛すべきもの？

　　　美しいものだけが知る、美しいものの為の計算式。
　　　　　　　　その形は完璧な美しさを持つ。　
　　　　そんなことを信じているからお前は醜いんだ。

「さあ、行きましょう。美しさの種を持つ者達よ」
男が吹く笛の音に釣られて、子供達はふらふらと歩きだした。
その数は一人二人と増えていき、町から子供は消失した。

消えた子供達に気付いた大人達は慌てて周囲を探したが、人っ子一人見つからない。子の名を呼ぶ父親と泣き喚く母親、そして――その陰には歪な笑みを浮かべた老人達がいた。

「良かった。これで食い扶持が減ったなぁ」
「子供達が消えなければ、私達が捨てられるところだった」
「なぁに、子供など機会を見て、また作ればいいだろう」
己の命が助かったことに老人達は安堵したが――

勝手な言い分に憤った若い夫婦達は、老人達を溺死させた。その話を遠くの地で聞いた子供達は「なんて醜いんだ」と眉をひそめ、町から連れ出してくれた笛吹男に感謝したという。

ハーメルンという町に大量のネズミが溢れて困っていると、笛吹の男が現れ、ネズミを退治してくれました。しかし人々が約束を守らず報酬を払わなかった為、男は大層怒りました。

約束を破った報復に、男は手にした笛の音で子供達を誘うと、町の外へと連れ去ってしまいました。男に連れ去られた子供達は誰一人帰って――いいえ、帰ろうとしませんでした。

何故なら男がとても優しかったからです。男は一人一人の良いところを誉めそやし、大層大事に育てました。そんな男には夢がありました。子供達は男の夢を叶えたいと思いました。

子供達が一番美しく成長した頃、男は子供達を解体し、その良いところをかき集めて一つの「耽美」な姿を作り上げました。こうして男と子供達の夢は叶ったのです……

８月５日
みんなと過ごす夏休み。
宿題の虫取りにも少し慣れてきました。
メモ）カブトムシの雄には立派な角がある

８月１０日
せっかくの夏休みだから、とみんなを遊びに誘ったら断られてしまいました。男の人にはたくさん優しくしようと思ったのに……

８月２４日
虫を捕まえて戦わせるのにも飽きてきました。
夏休みって、男の人といっぱい遊んで素敵な思い出を作るものではなかったの？私が間違っているの？教えて王子様。

８月５５６９日
あたらしいおとこのひとがほしい。
あたらしい○○を××えてていねいに△△あげてわたしの○△△で△×○て■■■■■■■■■（ギシンとアンキにより検閲済）

Ｑ：バーチャルアイドルになったらヤッてみたい事はナンですか？
Ａ：男の人と仲良くしたいです。
Ｑ：ソレッて、今ヤッテル事と変わりマセンよね……？

Ａ：バーチャルアイドルって、色々な姿になれるんですよね？だったら私、王子様が好む姿になりたい。
男の人達の理想の姿になってみたいです！
Ｑ：ウウン、この娘もホンットぶれがアリマセンネンネェ〜。

Ａ：男の人のバーチャルアイドルもいるんですね。素敵。
一緒にゲームとかしてみたいです！
Ｑ：中にハ男ノ姿で中身ハ女というアイドルもイマスよ。
Ａ：え……

Ａ：男の人のバーチャルアイドル（中身も男の人）と一緒にゲームとかしてみたいです！
Ｑ：注釈付きデ言い直シタよ、コノ娘。
Ａ：そのあとすぐにメッセ交換からのオフパ……
Ｑ：その先はダメー！今日はココまデー！

名称：チョコレート　製造者：シノアリス株式会社
原材料：砂糖、カカオマス、全粉乳、ココアバター、お野菜
賞味期限：イベント終了日まで

【栄養成分表示】　１キャラ（５０ｇ）あたり
エネルギー：２７９ｋｃａｌ　たんぱく質：４．５ｇ
純潔：２１ｇ（王子様の教え：１８．８ｇ母の愛：２．２ｇ）

世間知らず：１２．３ｇ　外への憧れ：２．２ｇ
男性への無償の愛：９．４ｇ　後悔：０．６ｇ
※含まれるアレルギー物質：男尊女卑、女性（母親）への恐怖

●本品は塔の上で製造しています。頻繁に摂取すると母親の怒りを買う事がありますので、適量を守って夜にお食べください。
『不都合品になった』場合、王子様は責任をお取りください。

【取扱説明書】ラプンツェル―Mizugi―
◯はじめに　２ページ　　◯安全上のご注意　３ページ
◯便利機能　４ページ

◯はじめにこのたびはラプンツェルをお迎えいただき、誠にありがとうございました。純粋な乙女ですので優しくお使い下さい。

◯安全上のご注意
男性と二人きりにしない。男性を近付けない。
男性の話をしない。男性の気配を感じさせない。

◯便利機能
夏の浜辺に放り込むと、ナンパしてくる男性を集めて自分を中心に仲良しサークルを作ります。ふふ、みんな私の王子様。

お母さまに育てられ、言われたとおりにしてきました。
王子様に出会って、教えられたとおりにしてきました。
私はいつでも、清く、正しく、従順にして純潔です。

男の人は優しいです。私が仲良くすると、とても喜んでくれます。もっとシヨウと言ってくれます。
でも、女の人たちはソレを見ると、私を罵倒スルんです。

男の人と同じヨウニ、女ノ人とも仲良くナリタイんです。
なのに私に嫉妬シテ、勝手に怒って、蔑んで。
ドウシテ仲良くしテくれナイノ？私、間違ってイナイノニ！

ミンナト仲良くシタイ、シタイ、シタイ、死体、死体。男トシタイ！女ノ死体！男ノ死体！女トシタイ！
アア、オソウジガ大変デス。コレジャ男カ女カ分カラナイ。

塔【とう】
高い建造物。高所から地上を見渡す為の軍事的防衛施設の他、宗教的意味合いを持つものもある。「―に昇る」

幽閉【ゆうへい】
ある場所に人を閉じ込めること。外出は許されず、外部との交渉の一切を絶たれる。「塔に―する」

髪【かみ】
人間の頭部から生える毛。人種によって黒、茶、金、赤などが見られる。非常に丈夫。「―の長きは七難隠す」

純潔【じゅんけつ】
心に汚れがなく、精神的に清らかなこと。異性との交わりがあっても本人がそうと認識していなければいい。「―の乙女」

彼は小鳥。さえずる小鳥。
高い高い塔の頂上で、一人で歌を歌います。
空に近いこの場所で、一人で花を育てます。

彼女は小鳥。羽ばたく小鳥。
知らない世界に憧れて、窓から外を覗きます。
花の香りを追い求め、風切羽を伸ばします。

貴方は小鳥。ついばむ小鳥。
夜の帳に翼を広げ、花の蜜を集めます。
朝の光に翼をたたみ、一人静かに眠ります。

私は小鳥。飛べない小鳥。
それでも窓から飛び降りる、あの花を求めて。
最後に残ったのは、血まみれの私の身体と、砕け散った花。

王子の日記（２ページ目から抜粋）
森の中を散策していたら、どこからか歌声が聴こえた。
甘く蕩けるようなあの声……きっと美しい女性に違いない。

王子の日記より（４ページ目から抜粋）
歌声の主は、森の奥深くに建つ塔の上にいるようだ。窓からちらりと見えた金の髪はそれは美しかった。……会いたい。

王子の日記より（８ページ目から抜粋）
塔に来る魔女の真似をして彼女に呼び掛けたら、中に入る事ができた！ラプンツェル……なんて可愛い人だろう。

王子の日記より（１６ページ目から抜粋・以降空白）
生まれてから魔女以外の誰とも接触した事のない可哀想な女。
僕がじっくり男というものを教えてあげなければ……

あの行為が何を意味するかなんて私は知らなかった。ただ気持ち良かったし王子様も優しかったしとてし仲良くなれたし。だからそういうものなのだと思っていた。

ある日、とても気持ちが悪くなって食事を受け付けなくなってしまった。吐き気はするし、起きているのもつらいし、好きだった花の匂いも気になって仕方なくて。

少しするとお腹が出てきた。太ったのかなと思っていたら、お母様が「まさか」と咳いて真っ青になった。そして私から王子様の事を聞きだすと物凄い勢いで怒り出した。

同時にお母様は泣いていた。泣きながら私に怒った。どうしてとどうしてと繰り返しながら私の長い髪を切った。ねえ王子様、いったい何がいけなかったの？私は悪い子なのですか？

昔、ある夫婦が、魔女が育てた野菜を食べてしまいました。怒った魔女は、野菜の代価として夫婦の赤ん坊を連れ去ってしまいます。その赤ん坊はラプンツェルと名付けられました。

高い塔の上に閉じ込められたラプンツェルは魔女以外を知らず、それゆえ清らかな身でした。魔女は彼女の長い髪を梯子にする事で、自分以外が塔に出入りできないようにしました。

「ラプンツェル！お前の長い髪を垂らしておくれ！」
いつもの魔女と彼女のやり取り。それを、とある国の王子が覗き見ていました。王子は魔女の真似をして塔の上に登ります。

王子とラプンツェルが恋に落ちた事を知った魔女は、彼女を砂漠に追放します。こうして「純潔」を守った塔の上の少女は失われ、地上には王子という名の男を求める少女の残骸が残されたのです……

３周年じゃと？ふざけるな！ワガハイが登場してから２年と４ヶ月しか経っておらんぞ？祝うならば「くるみ割り人形登場から２年４か月（１日足らず）祝い」とするべき……

２周年記念の時は、日数に拘っていなかった？知るか！
ワガハイが１年前の事を覚えていられるとでも？か弱き老人に対する期待値が高過ぎる。全くもって嘆かわしい……

良いか？若者は常に老人を敬い、称え、譲り、もてなすべきである。老人は知恵の蔵。経験の塊。この世の宝であるぞ？ちなみに、老人と書いてワガハイと読むべき……

まあお主達若者も、この３年、ライブラリで色々な悪夢を見たであろう。それに対しては報いの言葉をかけてやっても良い。……頑張ったな。ところで、メシはまだかのう？