某リサーチによると、2021年11月現在、行ってみたい場所ナンバー1は「樹海村」だそうです。
ウソです。すみません。管理人のゆうすけです。秋も深まってまいりました。
久しぶりに土日が連続してお休みだったので、アマゾンプライムで映画「樹海村」を観ていました。
貴重なお休みになんでそんなものを見るのかと聞かれると困りますが、じつは密かにホラーが好きです。
恐怖やら怪奇やらサスペンスやらは、本来人間が忌避すべき類のものですが、フィクションに於いてこれを「娯楽」として愉しむという倒錯した心理を人間は近代化の過程で獲得してしまったのです。暇だったので。
まあ平和で安全な証拠です。
決して来週末に某資格試験があって、その現実逃避をしている訳ではないのです。たぶん。
ということで、映画「樹海村」のご紹介です。
「樹海村」 2021年製作/117分/配給:東映 監督:清水崇/脚本:保坂大輔 清水崇 出演:山田杏奈ほか |
Jホラーの旗手である清水監督の「村シリーズ」第2弾です。
主演が山田杏奈さんです。「僕ヤバ」のヒロインと同姓同名なので、無条件で1000ポイント獲得です。
映画の内容は、こんな感じ。
・・・「犬鳴村」に続き、実在した心霊スポットを題材に描く「恐怖の村シリーズ」第2弾。自殺の名所として世界的にも広く知られる富士の樹海を舞台に、インターネット上の怪談スレッドで「絶対に検索してはいけない」と語り継がれる通称「コトリバコ」と呼ばれる呪いの箱と、樹海がもたらす負の引力によって巻き起こる狂気と混沌を描く。かつて人々を戦慄させた、古くから伝わる禍々しい強力な呪いが、富士の樹海の奥深くに封印された。それから13年後、樹海で行方不明者が続出する事態が起こり……。
ということで、「富士の樹海」+「コトリバコ」という二つのネタを組み合わせて創られたホラー映画です。
どちらかというと、「コトリバコ」のほうがメインです。
「コトリバコ」については、ネットで検索してみてください。
そうすると、「絶対に検索してはいけないワード:コトリバコ」というのが出てきます。
なんか怖いですね。どうしても知りたい人だけ先に進んでください。都市伝説の一種です。
清水監督は、「呪怨」でブレイクした映画監督です。
以来、延々とホラー映画を作っていますので、当然ながら「恐怖」や「呪い」といったものを延々と考え続けている訳です。
ホラー映画なので、人が死んだり、ドッキリ演出は外せないのですが、意外なほど映画的な「構成」に凝っています。「たかがホラー映画」と思って舐めてぼんやり観ていると、お話の展開についていけなくなります。意図的に時間軸をずらしたり、シーンを飛ばしたりしているのです。
この作品の一番の肝は、「コトリバコ」の設定です。
ネタバレになるので、これからこの映画を観てみようと思う人はここまで。
いわゆる都市伝説での「コトリバコ」は、一種の呪殺具です。
忌まわしい手法で作られた呪具で、特定の対象を呪殺します。
この映画においては、一見そのようにも見えるのですが、じつは逆の使い方がされています。
それはすなわち、「仲間を取り込む」呪具です。
新しいコドモを取り込む箱、として「コトリバコ」は機能しています。
その狙いは、「樹海村」の成立に由来しているようです。
当初は「願い」だったのものが、時代を経て「呪い」へと変じていったようです。
この映画自体の評価や満足度はあまり高くないようですが、清水監督がこだわっている「呪い」というものについて、ひとつの形を示した作品であると思います。これまでにも同じようなテーマを延々と作り続けていますので、今後にもぜひ期待したいと思います。
価格:5,130円 |
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