おはようございます。あるへです。
本日はこちら「壮絶大航海 〜Age of Discovery〜」のレビューです。
当ブログは家庭用ゲーム機Xbox360のソフトが中心(あとこっそり小説創作)ですが、今回はちょっと趣向を変えてブラウザゲームのレビューに挑戦します。
さて、本作はブラゲの老舗DMM.comにて運営されているMMOタイプのブラウザゲームで、クォータービューのシミュレーションRPGです。
ストーリーとしてはあまり多くは語られませんが、時代モノ航海系ゲームとしてシンプルに「七つの海を制覇する」のが目的のようです。
プレイヤーは初めに選んだ提督となり、貿易を始めとする様々なコンテンツを消化しながら最強の商隊を目指していくこととなります。
たとえば「貿易で一攫千金を目指す」とか「ランキングで上位に入る」とか「商会(ギルド)を立ち上げてみんなでわいわいやる」とか、様々な遊び方が想定されるのですが、残念ながら本作の仕様上それらはほぼ一本道であると言えます。
貿易で一攫千金を目指すなら、港の投資に大量の銀貨(ゲーム内通貨)が必要になりますし、積み荷をたくさん載せられる高性能な船が必要になります。
お金をたくさん稼いだり、高性能な船を入手するには、貿易一筋ではやっていけないということです。
またランキング上位に入るにはやはり船の強化や船員の育成が不可欠であり、戦闘力のある船というのは同時に貿易利益率の高い船と同義です。
つまり行き着く果ては皆同じであり、そのプロセスもかなり一本道なのはけっこう残念でした。
何年か前にPS Vitaで「サムライ&ドラゴン」というシミュレーションゲームをやっていた時期があったのですが、あんまり陣取りとか対人戦とかに興味のなかった私は自軍デッキの強化をすっぽかして内政ばっかりやっていました。そして余りまくった資源を毎日自分のギルドに奉納するのが日課でした(笑)。ギルド貢献率常に一位でしたよ。
中世アジアおよびヨーロッパの黄金時代が舞台ですから、戦う以外にも別の方向性が見えるととても良いゲームに化けると思うのですが。
さてさて、つまり本作の遊び方としては商隊の強化、これにつきます。
そしてこの商隊の強化の方法が非常に種類が多いのが特徴でしょうか。
ざっと思い起こしただけでも、「提督レベル」「各船のレベル」「船室レベル」「船室ランク」「船員ランク」「船員レアリティ」「武具」「船首像」「陣形」「スキル」などなどなど。まだあったかも。
これらを一つ一つ手塩にかけてアップグレードしていくことで、徐々に徐々に隊全体の戦力が上がっていくんですね。
このへん、何かファーミングシミュレータ的な面白さを持っていると思います。
で、この船や船員を強化するのに必要な資源というのがゲーム内通貨である「銀貨」
です。8割くらいの強化手段は、ほぼ銀貨一つで行えるので、どこぞの狩りゲーのように様々なポイントやチケットで煩雑にならないのは非常に明快だと思えた反面、何をするにも銀貨銀貨銀貨となってしまいそうなきらいはありますね。
ただ、今手元にあるこの銀貨をどのステータス強化にどの程度割り振るのか、艦船戦メインなのか、白兵戦メインなのか、といった采配に影響してくるので、あるいは意図的に統一させたのかもしれません。
そのお金を稼ぐ手段がまた多岐に渡るのですが、それら一つ一つの行動はものの数秒で終えてしまうほど簡単です。
何かクエストを受けたら案内に従って二三ぽちぽちするだけ、これだけでほとんどのことはできてしまいます。
となれば、本作の醍醐味はやはり艦隊強化にあって、ゲーム内で行える(本当に多い、けれどどれもこれもあっさりしすぎている)アクションというのは資源をかき集めるだけの作業に過ぎないかもしれないです。
最初に言った通り、たくさんの道があると思いきや、割と道の数は少なく、どのような方向性で楽しもうとも行き着く場所も辿る道も似通ってしまうので、リアルタッチで描かれたイラストや、割と硬派なストーリーや世界観に何かを期待しても、薄っぺらく感じてしまう部分があります。
誰とも戦わずに交易だけでのし上がれても面白いとは思うのですけど。「壮絶」というタイトルに反して、ゲームはかなりまったり風味です。BGMも意外と耳に心地よく、ともすれば眠くなってくるほどで、対人戦でも負けるデメリットがまずもって無く、不思議なことに負けても悔しくありません(というかレベルによって新たな機能=強化方法が解禁されていく仕組みなので、実は1レベルの差というのが非常に大きいです)。
クリッカーゲーム、というのでしょうか。ひたすらクリックして数字が加速的に膨れ上がっていくのを楽しむような、そして自分の庭が広く華やかになっていくのを楽しんだり手広く経営を拡大するのを楽しむファーミングシミュレーターのような、RPGではありつつも、ちょっと色味の違うのが面白いところですね。
もちろんゲーム内では何かとリアルマネー(金貨)が優遇されており、便利機能の一部なんかもこれに含まれるのですが、意外と「課金ガチャ」のような金と運で爆発的に強い船を手に入れる、とか、そんな酷い要素はないのは驚きました。
どちらかというと、強力な船、よりも便利で快適な強化の近道、みたいな一歩離れたところに課金要素がある感じです。うまく伝わるかな。
直接的な強化(強い船を手に入れる)ではなく、間接的な強化(船の強化が早く効率的になる)のような要素です。
そのため、時間はかかりますが無課金でも「強さ」や「勢力」、「規模」を感じられるのではと思います。
あんまり敵愾心や野心を燃やさない、意外と癒し系なゲームだと感じました。
公式サイト(登録はこちらから)
【このカテゴリーの最新記事】
確かに、より早く、より効率的にレベルアップを目指すなら日に数千円などの重課金が必要でしょう。
本作はまだ新作の部類に入りますし、行動力(スタミナ)やクエスト受諾回数制限などで一日に出来ることは限られていますから、他の人より上を目指すなら課金して当然です。
ただ、世の中にはネットゲームを、人と競争してより早く、より強く、誰よりも一番になることを目的にしている人は案外少ないと思います。
自分のペースでまったりやる分には、たとえ一日1レベルアップが不可能だろうと、先発には絶対に追いつけなかろうと、大したストレスには感じないのではないでしょうか。
運営の管理については私はまだ日が浅いためなんとも言えませんが、やはりお金が絡んでいる事柄についてははっきりしてほしいし、不具合のせいで損をしたとなればそれは許されないことですね。
ちょっと思ったんですけど、基本無料のアイテム課金型にも、一日もしくは月に課金できる上限額を定めたらどうでしょう。
お金で解決、効率化できることがたくさんある中で、どこに重点的に課金していくかの戦略性などが発生すると思うんです。
まぁ、「課金するなら」の話ですが。
レベル上げなどは1レベル上げるのに1週間かかったり…。というのも、用意されているクエストがレベルごとに制限されており、1レベル分の1%にも満たない経験値しかもらえないからです。それ以外に経験値を獲得するためには大量の金貨が必要です。金貨さえ払えば、1日に1レベルは上がります。しかしそれには2250円必要なのです。
つまり、お金さえ払えば経験値は買え、しかもその効率が非常に高いということです。
同じことが装備や強化にも言え、全体的に「お金で強さを買う」ゲームだという印象です。
もう1つ言えば、「後発は追いつけない」というのもあります。前述の通り、レベル上げはお金を払わなければものすごく時間がかかりますし、港に投資するなどの要素は先行者には絶対に追いつけない仕組みになっているからです。
運営の管理もずさんで、イベントがいきなり中止になったり、不具合があっても告知なし、対応なしなど、サービス終了の時期についても不安な中でプレイしている現状です。