教育現場レポート

　教師が保護者に訴えられるというケースが急増中だそうです。
　今までは、学校や教育委員会が支払ってくれていたが、今は教師の自己負担となるケースがほとんどとなってきているようです。
　近年は、何か問題が起こっても教職員の味方をせず、お前が悪い、謝れと保護者の味方をする校長、教頭ばかりだそうです。
　そんなご時世なので、教師が個々に教職員賠償責任保険に加入する人が急増中だそうです。
　仕事は、どんどん負担増になり、過密な仕事で、もしミスがあれば自己責任という時代になったようです。
　数年前までは、管理職候補の人たちもあふれていたのに、今は、管理職要因も不足し、中間管理職世代も人員不足で、非正規雇用の講師と新規採用された教師ばかりになりつつあります。
　新規採用試験の年齢制限もどんどんあげられ、中間管理職世代を採用したいけれど、倍率もどんどん下がっていきます。
　何の補償もなく、リスクだけがどんどん増えていく。
　新規採用で入ってきても、誰も守ってくれない殺伐とした職場で働く教師たちが、教育をしているのです。
　そんな状態で、教育現場がよくなるとも思えません。

　あまり新聞を読んだり、ニュースを見ない教師さえも、「この前、新聞の1面に載ってたけど、賠償責任保険って入ってる？」と周りの先生に聞いていました。
　「生徒に車にいたずらされたら、泣き寝入り？あれは、どの保険に入ればいいの？小学校の先生は、結構入ってるらしいよ」という、今まで世間に無頓着な教師たちが話していました。

　昔は、お金に対してもルーズなところがあって、どこからでてるかわからないお金というのがあって、学校でも、教育委員会でも、予算がたくさんとれるときにストックしておいたお金で、小さな補填はしていたようです。
　しかし、今は、不明確なお金もなくなり、補填もできなくなり、だれもまもってくれないので、自己防衛しなくてはいけない時代になってきている。
　
　民間の就職率があがってくると、公務員志望者も減り、教員採用試験の合格率はどんどん上がり、教員の質はどんどん下がり、いよいよ学校教育現場の危機の到来という感じである。

　公務員だけでなく、民間もまた、リスクを背負いながら働かなくてはいけない世の中になってきたようです。
　営業さんは、昔から、営業成績はよくてもクレームが多くて、自腹で支払って、手取りは少ないのに、税金は容赦なくもとの金額でとられる・・・という人が多いです。
　どんどん安くなる給料から、国や会社は容赦なく、賠償金をとっていくようになった。