2017年12月03日
「自称?貧しい人」〜クリスマスのちょっと変わったエピソード【イタリアの生活習慣】
今日はカトリックならではのクリスマスについてのエピソードをお送り
します。
イタリアではクリスマス前12月に入ると街中きれいな飾りつけの
施された通りや、お店のウィンドなどが一番華やかになる時期です。
カトリックのイタリアでは日本の商業用の催しだけとは違い、
クリスマスは非常に宗教上で重要なお祝いです。
企業間でもこの時期は色んな取引先やお得意先、お世話になった人に
感謝の気持ちをこめてプレゼントをします。
いわゆるお歳暮みたいな感覚ですが、日本のお歳暮と異なるのは
企業用でもプレゼントするものは主に、みんなで分けられるような
食べ物等ではなく、もらった人が喜んで使ってもらえる
個人的使用のものを選ぶ傾向にあります。
また普通の人とのお付き合いの間柄では、
親戚や家族間、恋人、友人同士、なんと同僚にも
プレゼントを贈りあいます。
こういう感じなので、この時期はお店にとっても一番仕事が忙しい時期で
普段日曜日もしまっているのが当たり前のイタリアのお店も
12月だけは日曜日も開いているのが通常です。
宗教上非常に重要なイヴェントではありますが、随分昔と比べて
イタリアでも商業的な意味が強いのは確かです。
Il Presepe , Chiesa di Ognissanti (Firenze)
プレゼーペ、フィレンツェのオンニッサンティ教会
イタリアでは各教会でクリスマス前になると、ツリーの他にこの画像のようなプレゼーペというキリスト誕生の物語を表現する人形やその背景を設置され、人々の目を楽しませます。12月に観光される際は各教会で見比べてみるのも楽しみの一つになるでしょう。
さて、前置きが長くなりましたが本題に入りましょう。
上に書いたように現代のイタリアでは、
クリスマスシーズンは商業的な面も強くありますが、
貧しい人にも自分の何かをあげて人を助けよう、
何かを上げてみんなに幸せを分け与えよう、というのが
クリスマスの本来の趣旨の一つなので、
12月になるとレストランやお店などの商業施設などにも
貧しい人のための寄付をしましょう、
という慈善団体が一軒一軒を回ったり、
寄付を募る「自称(?)貧しい人」たちが
ちらほら出没する時期でもあります。
何年か前の話のクリスマス時期にこういうエピソードがありました。
あるお店に中年女性が入ってきて
「病気の子供がいるのだけど、仕事も無く貧しいので子供に与える薬も変えない状態です。
どうか薬を買うための小銭を分けていただけませんか?」と、言われて
同情したそこで働いていたイタリア人複数がその女性にお金をみんなであげました。
その女性は翌年の同じクリスマス時期にも来ました。
今度は(内容は覚えてないけど)違う事情でお金を恵んでください、という内容でした。
しかも今度はアルコールの匂いをぷんぷんさせながらお金をせがみにきました。さすがのイタリア人達もその時は怪しいと思って、あなたにあげるお金は無いと断りました。
彼女が帰った後、今回分かった事は「去年の病気の息子さんに買うための薬代」も、アルコール代に消えたのであろうということでした。
おそらく、前年に小銭を分けてあげた当時も本当かどうかの多少の疑問はあったのでしょうが、もし深刻な状況であれば、ほんの少しの小銭でお子さんが助けられるならば、という気持ちで金を上げたのでしょう。ただ、今回だまされたことがわかったとしても、おこるわけでもなく「とりあえず、彼女に病気の子供さんがいなかった、ということだけでも良しとしよう」という結果になりました。
この話を聞いて私は
第三者の目から見て、さすがカトリックは慈悲深い国だな、と
単純に感激したりはしませんが、ある意味評価するべき行為だとは
思いました。ただ、この習慣があるから、嘘をついてまで
小銭をもらいにくる人がいるのも事実だと思います。
日本では生活保護システム、というのがあるせいか、
こういう話はほとんど聞かないとおもいますが、結局
どちらが正しい・間違ってるというのは言い切れないものの、
なんかお国の違いがみえるな、と思い
皆さんにもシェアさせていただこうと思いました。
それではまた!
フィレンツェの天翔船より
お勧めリンク
フィレンツェの宿泊先ホテルや優雅なレジデンスを探すなら
します。
イタリアではクリスマス前12月に入ると街中きれいな飾りつけの
施された通りや、お店のウィンドなどが一番華やかになる時期です。
カトリックのイタリアでは日本の商業用の催しだけとは違い、
クリスマスは非常に宗教上で重要なお祝いです。
企業間でもこの時期は色んな取引先やお得意先、お世話になった人に
感謝の気持ちをこめてプレゼントをします。
いわゆるお歳暮みたいな感覚ですが、日本のお歳暮と異なるのは
企業用でもプレゼントするものは主に、みんなで分けられるような
食べ物等ではなく、もらった人が喜んで使ってもらえる
個人的使用のものを選ぶ傾向にあります。
また普通の人とのお付き合いの間柄では、
親戚や家族間、恋人、友人同士、なんと同僚にも
プレゼントを贈りあいます。
こういう感じなので、この時期はお店にとっても一番仕事が忙しい時期で
普段日曜日もしまっているのが当たり前のイタリアのお店も
12月だけは日曜日も開いているのが通常です。
宗教上非常に重要なイヴェントではありますが、随分昔と比べて
イタリアでも商業的な意味が強いのは確かです。
Il Presepe , Chiesa di Ognissanti (Firenze)
プレゼーペ、フィレンツェのオンニッサンティ教会
イタリアでは各教会でクリスマス前になると、ツリーの他にこの画像のようなプレゼーペというキリスト誕生の物語を表現する人形やその背景を設置され、人々の目を楽しませます。12月に観光される際は各教会で見比べてみるのも楽しみの一つになるでしょう。
さて、前置きが長くなりましたが本題に入りましょう。
上に書いたように現代のイタリアでは、
クリスマスシーズンは商業的な面も強くありますが、
貧しい人にも自分の何かをあげて人を助けよう、
何かを上げてみんなに幸せを分け与えよう、というのが
クリスマスの本来の趣旨の一つなので、
12月になるとレストランやお店などの商業施設などにも
貧しい人のための寄付をしましょう、
という慈善団体が一軒一軒を回ったり、
寄付を募る「自称(?)貧しい人」たちが
ちらほら出没する時期でもあります。
何年か前の話のクリスマス時期にこういうエピソードがありました。
あるお店に中年女性が入ってきて
「病気の子供がいるのだけど、仕事も無く貧しいので子供に与える薬も変えない状態です。
どうか薬を買うための小銭を分けていただけませんか?」と、言われて
同情したそこで働いていたイタリア人複数がその女性にお金をみんなであげました。
その女性は翌年の同じクリスマス時期にも来ました。
今度は(内容は覚えてないけど)違う事情でお金を恵んでください、という内容でした。
しかも今度はアルコールの匂いをぷんぷんさせながらお金をせがみにきました。さすがのイタリア人達もその時は怪しいと思って、あなたにあげるお金は無いと断りました。
彼女が帰った後、今回分かった事は「去年の病気の息子さんに買うための薬代」も、アルコール代に消えたのであろうということでした。
おそらく、前年に小銭を分けてあげた当時も本当かどうかの多少の疑問はあったのでしょうが、もし深刻な状況であれば、ほんの少しの小銭でお子さんが助けられるならば、という気持ちで金を上げたのでしょう。ただ、今回だまされたことがわかったとしても、おこるわけでもなく「とりあえず、彼女に病気の子供さんがいなかった、ということだけでも良しとしよう」という結果になりました。
この話を聞いて私は
第三者の目から見て、さすがカトリックは慈悲深い国だな、と
単純に感激したりはしませんが、ある意味評価するべき行為だとは
思いました。ただ、この習慣があるから、嘘をついてまで
小銭をもらいにくる人がいるのも事実だと思います。
日本では生活保護システム、というのがあるせいか、
こういう話はほとんど聞かないとおもいますが、結局
どちらが正しい・間違ってるというのは言い切れないものの、
なんかお国の違いがみえるな、と思い
皆さんにもシェアさせていただこうと思いました。
それではまた!
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