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2021年09月20日

三浦綾子の「道ありき」でうつ病から病跡学を考える12

【連想分析2】

情報の認知1(感覚情報)
このプロセルのカラムの特徴は、@ベースとプロファイル、Aグループ化、Bその他の反応である。

情報の認知2(記憶と学習)
このプロセルのカラムの特徴は、@旧情報、A新情報である。

情報の認知3(計画、問題解決、推論)
このプロセルのカラムの特徴は、@計画→問題解決、A問題未解決→推論である。

表4 虚無とうつの認知プロセス

表2Aと同文 情報の認知1 3、情報の認知2 2、情報の認知3 2
表2Bと同文 情報の認知1 2、情報の認知2 2、情報の認知3 2
表2Cと同文 情報の認知1 2、情報の認知2 2、情報の認知3 2
表2Dと同文 情報の認知1 3、情報の認知2 2、情報の認知3 2 
表2Eと同文 情報の認知1 2、情報の認知2 1、情報の認知3 2

A 情報の認知1は3その他の反応、情報の認知2は2新情報、情報の認知3は2問題未解決→推論である。  
B 情報の認知1は2グループ化、情報の認知2は2新情報、情報の認知3は2問題未解決→推論である。
C 情報の認知1は2グループ化、情報の認知2は2新情報、情報の認知3は2問題未解決→推論である。
D 情報の認知1は3その他の反応、情報の認知2は2新情報、情報の認知3は2問題未解決→推論である。
E 情報の認知1は2グループ化、情報の認知2は1旧情報、情報の認知3は2問題未解決→推論である。

結果
 
 三浦綾子は、この場面で、医者との問診で外部から情報を取り込み、カリエスの症状を疑っている。医者の診断に反する見解のため問題未解決から推論となる。そのため、「虚無とうつ」という推論が続いている。

花村嘉英(2021)「三浦綾子の「道ありき」でうつ病から病跡学を考える」より
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花村嘉英
花村嘉英(はなむら よしひさ) 1961年生まれ、立教大学大学院文学研究科博士後期課程(ドイツ語学専攻)在学中に渡独。 1989年からドイツ・チュービンゲン大学に留学し、同大大学院新文献学部博士課程でドイツ語学・言語学(意味論)を専攻。帰国後、技術文(ドイツ語、英語)の機械翻訳に従事する。 2009年より中国の大学で日本語を教える傍ら、比較言語学(ドイツ語、英語、中国語、日本語)、文体論、シナジー論、翻訳学の研究を進める。テーマは、データベースを作成するテキスト共生に基づいたマクロの文学分析である。 著書に「計算文学入門−Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか?」(新風舎:出版証明書付)、「从认知语言学的角度浅析鲁迅作品−魯迅をシナジーで読む」(華東理工大学出版社)、「日本語教育のためのプログラム−中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで(日语教育计划书−面向中国人的日语教学法与森鸥外小说的数据库应用)」南京東南大学出版社、「从认知语言学的角度浅析纳丁・戈迪默-ナディン・ゴーディマと意欲」華東理工大学出版社、「計算文学入門(改訂版)−シナジーのメタファーの原点を探る」(V2ソリューション)、「小説をシナジーで読む 魯迅から莫言へーシナジーのメタファーのために」(V2ソリューション)がある。 論文には「論理文法の基礎−主要部駆動句構造文法のドイツ語への適用」、「人文科学から見た技術文の翻訳技法」、「サピアの『言語』と魯迅の『阿Q正伝』−魯迅とカオス」などがある。 学術関連表彰 栄誉証書 文献学 南京農業大学(2017年)、大連外国語大学(2017年)
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