2017年10月04日
『日本語教育を通してシナジー論を考える』 人文科学の人材育成について2
1 問題提起
昨今、グローバルなネットワークとして世界中から日本語教育が注目されている。日本語教育関連の学会に参加すると、注目度が肌で伝わってくる。研究発表やパネルの討論会などは多岐にわたり、どの分野でも活気に溢れている。参加者を見ると、人文、社会のみならず理系を専門とする人たちもいて、国籍も多様である。
現状ではどちらの学会でも参加者一人ひとりにスコアを付けている。そのため、発表の様子もさることながら、準備も結構大切になる。発表後の質疑応答も聞き手に伝わるように説明するとよい。そうすれば、おのずとスコアは付いてくる。ところがここで思うことがある。
人物評価をする際に、社会系や理系は、縦の専門と横のシナジー・共生が調節できるようにL字に目安を置いている。専門性を謳う競争はどの分野にもある。社会系と理系の組み合わせは実務にもつながることから、それぞれが横も調節できるようにマクロの評価項目を設けている。(例えば、社会とシステム、法律と技術、経営と工学、法律と医学など。)評価項目の中にはエキストラの項目もある。それはそれでよい。ここでの問題は、人文の人たちにこうしたL字の評価がそもそもないことである。
花村嘉英著(2017)「日本語教育のためのプログラム−中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで」より
昨今、グローバルなネットワークとして世界中から日本語教育が注目されている。日本語教育関連の学会に参加すると、注目度が肌で伝わってくる。研究発表やパネルの討論会などは多岐にわたり、どの分野でも活気に溢れている。参加者を見ると、人文、社会のみならず理系を専門とする人たちもいて、国籍も多様である。
現状ではどちらの学会でも参加者一人ひとりにスコアを付けている。そのため、発表の様子もさることながら、準備も結構大切になる。発表後の質疑応答も聞き手に伝わるように説明するとよい。そうすれば、おのずとスコアは付いてくる。ところがここで思うことがある。
人物評価をする際に、社会系や理系は、縦の専門と横のシナジー・共生が調節できるようにL字に目安を置いている。専門性を謳う競争はどの分野にもある。社会系と理系の組み合わせは実務にもつながることから、それぞれが横も調節できるようにマクロの評価項目を設けている。(例えば、社会とシステム、法律と技術、経営と工学、法律と医学など。)評価項目の中にはエキストラの項目もある。それはそれでよい。ここでの問題は、人文の人たちにこうしたL字の評価がそもそもないことである。
花村嘉英著(2017)「日本語教育のためのプログラム−中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで」より
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