2018年07月09日
キャバ嬢黒歴史A〜先輩キャストのお客様をとっちゃった〜
「もめ事を避けるため」キャバクラ裏ルール
キャバクラや指名制度のあるお店には、キャスト同士の揉め事をさけるためのルールがあります。
その一つが
「指名がいるお客様との連絡先交換禁止」
キャストの指名が被った場合、指名の席を行った来たりすることとなります。
指名のキャストがいない間、お客様を放置するわけにはいきません。
そのため指名嬢が戻るまでの間、お客様をおもてなしする女の子「ヘルプ」がつくこととなります。
ヘルプはたとえお客様から連絡先を聞かれたとしても教えてはいけません。
ましてや自分から「連絡先教えて」というなど、もってのほか。
お店をクビになることもあります。
今では重々承知しているのですが・・・
新人嬢時代、やらかしました。
先輩キャストのお客様に連絡先を聞く
当時勤めていたキャバクラは、自らもNO.1キャバ嬢だったという女性オーナーが経営しておりました。
このオーナーさん、見た目がすごく若い。実年齢30代後半。見た目20代半ば。小柄で華奢で童顔な可愛いらしいお顔をしたオーナーでした。
そのオーナーの現役時代からのお客様Oさん。
第一印象は、大人しくて気が弱そう。お笑いの斎〇さんだぞ!に似ております。
Oさんはオーナーと一緒にお店に来店することが多く、オーナーのイトコの女の子を指名してました。
Oさんが指名してた先輩キャストのYさん。モナリザのような美女。エキゾチックな雰囲気が漂う、モデルのような顔立ちの当時アラサーの女性でした。過去には六本木でママとしてお店を出していたらしく、THE水商売なオーラをまとってました。
そんなOさんの席にヘルプとしてつくことに。
「失礼します。ミサキです(当時の源氏名)よろしくお願いします」
「あ。。。よろしく」
と弱弱しい返答。
元気ない!
それにオーナーと来店したはずが、席にはOさん一人です。
「あれ?オーナーは?」
「帰ったよ。いつも1時間くらいしたら先に帰るよ」
そーなんだ。なんだかOさん寂しそう。
会話してみるとすごく穏やかな方。口調も優しく落ち着いた感じ。
いつもスーツで来店されるので
「いつもスーツですよね?近くでお仕事されてるんですか?」
「近くではないけど○○の税理士事務所で働いてるよ。」
Oさん税理士さんでした。学生時代に税理士資格を取得後、ずっと税理士として働いている。とのこと。
主に相続を専門にしてるけど、相続って困っている人が多いから。そんな困った人たちの助けになることにすごくやりがいを感じてる。と仕事の話になると目がキラキラしました。
仕事が好きで困ってる人を放っておけない、優しい方なんだなーと思いました。
そんな会話をしつつ、指名嬢のYさんご帰還。
私撤退。
Yさんの「飲んでいい?」という声が聞こえてきました。
オーナーのお客様でなんとなくVIPな印象だったOさん。
話してみての私の勝手な印象ですが
本当に楽しんで飲んでるのかな?
と思いました。
そのあと何回か、Oさんの席にヘルプでつくことになります。
Oさんにヘルプでつくこと数回。
Oさん自身のことを色々話してくれるようになりました。
アラフォーでお母さんと2人実家住まい。実家はお店から1時間半の場所。職場も実家から1時間半。
結婚はしてなくて独身。バツなし。仕事が大好き。学生時代から税理士を目指し、猛勉強の日々を経て税理士試験に合格。学生時代の勉強漬けの日々のこと、印象に残っている仕事のことなど。
そしてオーナーとYさんのこと。
オーナーとは10年来のお付き合い。オーナーに誘われてきているけど、オーナーはいつも1時間くらいで帰ってしまう。オーナーのイトコだからYさんを指名しているけど、そんなに楽しくは飲めてない。
まぁこれもお付き合いかな。
と笑ってました。
率直に・・・Oさんに楽しく飲んでほしい!と思いました。
酔っぱらってるのもあって、気が大きくなってます。
しかもキャバ歴3年目の調子に乗ってる時期です。
「Oさん良ければ連絡先教えてください。」
やっちゃいました。
キャバクラのタブーである「指名客との連絡先交換禁止」を自ら破りました。
しかも確信犯です。
「え!?いいの?」
とOさん。
よくはないけど言ってしまった以上後には戻れません。
すんなりと連絡先交換しゅーりょー。
翌日Oさんから連絡が。
「昨日はありがとう。楽しかった。本当は前々からミサキちゃんと話したいと思ってたんだ。今度から良ければ指名していい?」
良くはない。良くはないけど、自分でまいた種。
「昨日はごちそうさまでした。指名替えになっちゃうからダメなんだよね。でも私から連絡先聞いたからOさんは何にも悪くないよ。指名するかしないかはOさんにお任せします!」
翌週。
ミサキ指名でOさんご来店。
覚悟はしてたけど心臓バクバク。
ボーイもきょとーんとしてます。
「やっとゆっくりおしゃべりできるね」
Oさんニコニコしてます。
「そうだね!」
と言ったものの心臓ぶっとびそう。
まぁしょうがない。飲むか!
この日のOさんはラストまでいてくれました。
営業時間終了後、担当から呼び出しが。
呼ばれて行ってみると、店長とYさんがお待ちかね。
私の顔を見るなりYさんがまくしたてます。
「私の指名って知ってるよね?」
「自分が何したか分かってる?」
「ブス。ふざけるな」
はい・・・仰る通りです。すいません。
おしぼりや灰皿を投げながらさらに続きます。
「水商売のルール知らないやつがいるところじゃねーんだよ」
「なめんじゃねーよ」
美しいモナリザが、アダムスファミリーになっていきます。
自分に非があるのは十分承知してるので、うつむくしかありません。
そこで店長から一言。
「ミサキは水商売歴浅いし、そこまで重要なことだと分かってなかったのかもしれない。だからまずは落ち着いて」
店長がフォローしてくれました。
店長すいません。ダメなこと知ってるんです。
思っていても言い出せず。
散々まくし立てたからか、店長の一言でYさん落ち着いてきました。
あ。今なら話きいてくれそう。
「Yさんすいません。全部私が悪いんです。本当にすいませんでした。」
「Oさんとはもう連絡とらないし、指名外してもらいます。」
Yさん空気が抜けたようにソファーに腰掛けます。
「もういいよ。指名あげる。指名するしないはお客さんの自由だし。もうこれで終わり」
あたま真っ白。
髪をかき上げながら、さっそうと店を後にするYさん。
終わったの??
「もうこんなことするなよ。フォローしきれないよ」
と店長。
どうやら話は終わったらしい。
一気に体の力が抜けました。
後日Yさんにお会いした際、謝まろうと
「Yさん、この前は本当にす」
「はいはい」
さっそうと客席に向かうYさん。
アダムスファミリーが嘘のようなクールっぷり。
かっこいーー!
格の違いを見せつけられました。
Yさんは私なんかより二回りも三回りも大きくて深い方でした。
当時は本当にすいませんでした。
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