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2018年07月10日

割引クーポン大好き!税理士Oさんのお話

Oさんとのその後

前回の記事では
1.先輩キャバ嬢のお客様と連絡先を交換
2.先輩から指名替え
3.先輩大激怒
4.必死に謝る
5.指名替えを公認してくれた男前な先輩。
という内容でした。

今回はOさんから指名をもらうようになってから、その後を書いていきたいと思います。

太客Oさん
先輩からの公認を頂いてからは、堂々と来店するようになったOさん。
オーナーとセットだったのが、一人で来店するようになりました。

週に1回。土曜日に来店。私の出勤時間〜ラストまで。
「土曜日の午前中は朝まで飲むために、昼寝をして体調を万全にしている!」
と力強く仰っておりました。

指名から2か月ほどたったある日。
「今度さ、ミサキちゃん(当時の源氏名)の出勤前に食事でもいかない?土曜日だといいな」

同伴のお誘いです。
週1回は来てくれてオーラスしてくれるOさん。
真面目過ぎるほどの誠実キャラです。
Oさんなら大丈夫と思い、同伴快諾。
翌週の土曜日に初めて同伴することになりました。

同伴当日。
「お店予約しといたよ」
と、Oさんの案内でお店へ。
入店してびっくり。

本当にOさんが選んだのかってくらいオシャレなお店です。
シャンデリアがぶら下がってて、テーブルに長いロウソクが立ってます。
ヨーロピアンで落ち着いた雰囲気。素敵な空間です。
「なんでこんなお店知ってるの?オシャレすぎてびっくり」
「職場の人にネット予約を教えてもらって。良さそうなお店探してみたよ!想像以上にすごくてびっくりだけど」
雰囲気どおりメニューもお高め。
Oさんのおススメで人生初のフォアグラをいただきました。
美味しいんだけど・・・
庶民にはなぜこれが高いのかは分かりませんでした・・・

大満足で食事を終え、お会計です。
しかしここでOさんがなかなか戻ってきません。
出勤時間が近づいてます。

心配になり、レジを見に行くと
ネット予約のクーポンに手間取っているOさんの姿が。
ケータイ画面にクーポンを表示する方法がわからない様子。
店員さんに手伝ってもらいようやく表示、お会計。
お店へ急ぎます。

Oさんのクーポン好きの片りんが見えた初同伴。
しかしいい人だし、太客だからとクーポンに手間取っていたOさんの姿は、頭の片隅に追いやりました。

同伴が定着しました

初同伴からネット予約にハマったOさん。
毎週土曜日はOさんがネット予約したお店で同伴、という流れが定着しました。
更に平日も来店してくれるようになり、お店に来る回数も週2回に増えました。

定番になった土曜日の同伴の日。
いつも通り待ち合わせ。
お店に向かいます。

「今日はどんなお店予約したの?」
「今日は和食だよ。口コミで評判がよくてキレイなお店だったよ。」
いつの間にか口コミを覚えたOさん。日々成長しています。

「そっかー!楽しみ!ここの道曲がるんだっけ?」
隣を見るとOさんがいません。
今の今まで話していたのに。
「!!??」
びっくりして左右キョロキョロ。
いません。軽くパニック。Oさん消えちゃった・・・
振り返ると、息を切らしながら走ってくるOさんが。

「どうしたの?急にいなくなったからびっくりした」
「ごめんごめん。さっきすれ違ったキャッチがこれから行くお店のクーポン配ってて。慌ててもらいに行ってきたよ!」
息が切れてるOさん初めて見た。
え、クーポン!?
予約してるじゃん・・・
頭の片隅に追いやってた、最初の同伴の記憶が思い出されます。

「そっか・・・お店いこうか」
クーポンに突っ込む勇気はありませんでした。

もともとクーポンが好きだったのか、クーポンにハマったのかは分かりません。
が、Oさんのクーポン利用頻度は会うたびに高くなっていきました。

歩いているときにクーポンも貰うのはもちろん、「あれ割引券じゃない?」と自らクーポンに歩み寄ります。ネット予約も割引率が高いお店を探すのが楽しい様子。
さすが税理士というべきか・・・

私はもともとポイントカードや割引などに無頓着です。
「ポイントカードお持ちですか?」といわれて、持ってても出すのが面倒くさくて「持ってません」というタイプ。

Oさんはお店に来ても「〇〇の△△は割引券使うと安いらしいよ!」「〇〇は20パーセントオフだって!」とクーポンだけに飽き足らず、なぞの割引情報まで仕入れています。

だんだんとOさんとの距離を感じ始めました。

大きな溝ができました

Oさんは変わらずお店に来てくれていました。
アフターもするようになりました。

長い時は同伴→お店→アフター。
19時に同伴待ち合わせ。21時出勤。その後アフター。7時解散。
最長12時間Oさんと一緒です。

これはさすがに・・・
距離が欲しくなりました。
一緒にいる時間が長すぎて、会話もすでにありません。

アフターで歩いてたら、カラオケのクーポンをもらったのでそのままカラオケへ。
歌えば会話をしなくていいからと、曲を詰め込みます。
始発の時間が近づいてきたので、そろそろ帰ろうか?と声をかけ、そのままお手洗いへと席を立ちました。

お手洗いから戻ると、なぜかOさんが仁王立ちしています。
「どうしたの?」
いつも紳士的で大人しいOさんが酔っぱらってるのに真剣な表情。
「ミサキちゃんのことが好きです。」
勢いよく抱きついてきました。

「Oさん!落ち着こう!ちょっと待って!」
必死に抵抗。
思い切り押しのけました。
「ごめん。」
気まずい雰囲気。

「カラオケ抱きつき事件」からOさんのお店に来る頻度が減りました。
1、2週間に1回。
同伴も1か月に1回。
売上は下がりましたが、時間が必要だと思い以前より連絡も取らなくなりました。

バイバイ、Oさん

入店して9カ月。
実はもともと10か月の期限つきでの入店。
卒業して一度地元に戻ることが決まってました。
Oさんには最初から10か月の期限付きのこと、地元に戻ることを伝えていました。
卒業まで約1か月となりました。

だんだんと契約期限が近づいてきます。
Oさんは「カラオケ抱きつき事件」には触れないまま、月に数回変わらず来店してくれてました。

そして最終日。
Oさん来店。

「今日ラストなんでしょ?Oさんにシャンパン卸してもらいなよ。」
と次長。

シャンパン。出してもらえるならありがたいけど、そんな気分になれず。次長スルー。

普通の会話をして、いつも通りラスト。

「Oさんありがとうございました。」
「最後だね。寂しいけど、地元でも頑張ってね。」

最後まで紳士なOさん。

実家に帰る当日。
Oさんからメールが。

「今日帰る日だね。素敵な時間をありがとう。これからも頑張ってね!応援してます。もしまた戻ってくることがあったら連絡してください。」

メールでお見送りしてくれました。

まじめで誠実で、仕事と割引大好きなOさん。いい人でした。
気持ちに応えることはできなかったけど、Oさんならきっと今も仕事頑張って幸せに暮らしていると思います。







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トマミ
18歳から十数年キャバクラで働き、今は昼職とヘルプ(バイト感覚)としてスナックで働いてます。気づけば水商売歴十数年。 立派なBBAになりました。そんなトマミがキャバクラ・水商売の表と裏、働く女子たちの生態を語っていきたいと思います。
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