第85回アカデミー賞11部門ノミネート中、第70回ゴールデン・グローブ賞3部門ノミネートで＜作曲賞＞受賞など、賞争いでも話題の作品。
カナダの小説家ヤン・マーテルが2001年に発表しベストセラーとなった小説「Life of Pi」(パイの物語)が原作です。2002年にブッカー賞(※)を受賞しています。 これは原作が面白い！読んだのはもう5年以上前になりますが、未だに内容も覚えています。一気に読めます。 邦題は「パイの物語」と子供向けのようなタイトル、しかも表表紙もそれっぽく、ブッカー賞を受賞していなければスルーしていたかも･････。
3部構成で漂流部分は2部目から。 ここからが面白い、内容は結構激しかったと思います。 本作(映画)に関しては原作に忠実かどうかは分かりませんのであしからず。

"パイ"とともに漂流するトラの"リチャード・パーカー"、残念ながらほとんどがCGだ。 しかし本物と遜色ない動きと見た目、この超美麗な視覚効果を指揮したのは『ナルニア』シリーズのスタッフ。 また、本作の超映像美はトラ以外にも随所で堪能できる。 この映像はぜひ3Dで鑑賞して欲しいし3Dで見たい。
(※世界的に権威のあるイギリスの文学賞)
本作以外にも2003年のブッカー賞受賞作品「Vernon God Little」(ヴァーノン・ゴッド・リトル　死をめぐる21世紀の喜劇)を『狂気の行方』のベルナー・ヘルツォーク監督が映画化すると報じられています(2012年10月時点)


監督は『グリーン・デスティニー』、『ブロークバック・マウンテン』のアン・リー、出演はスラージ・シャルマ、イルファン・カーン、タッブー、レイフ・スポール、ジェラルド・ドバルデュー、アンドレア・ディ・ステファノ、他。 物語の核であるトラの"リチャード・パーカー"と漂流する青年"パイ"を演じるのは、3000人のオーディションから選ばれ、本作で業界デビューを飾ったスラージ・シャルマ。

イルファン・カーンは『スラムドッグ$ミリオネア』や『アメイジング・スパイダーマン』などインド映画以外でも活躍するインドの俳優さん。
インドの代表的な女優の一人シャバーナー・アーズミーの姪っ子、タッブーがパイの"母親"役で出演。やはり美人です。
"カナダ人記者"役として『プロメテウス』で目立っていたモヒカン頭の"ミルバーン"を演じたレイフ・スポールが出演しています。

パイの父はインドで動物園の園長をしていた。一家はカナダへの移住を決め、日本の貨物船"ツシマ"で動物を連れ旅立った。 しかしフィリピン付近で嵐に遭い、船は沈没、パイ一人だけ助かった。 だが難を逃れたのはパイだけではなかった。
乗った救命ボートにはベンガルトラ、シマウマ、オランウータン、ハイエナまで乗ってきた。 動物たちは互いに殺し合い、当然のごとくトラが最後に残った。 パイは恐怖と絶望に襲われ、動くことが出来ない。 しかしそのうちトラをてなずけようと考える。 こうしてパイとトラの"リチャード・パーカー"の壮絶な漂流サバイバル始まるのだった･････

Life of Pi

・第85回アカデミー賞
　ノミネート
　作品賞｜監督賞｜脚色賞
　編集賞｜撮影賞｜視覚効果賞
　美術賞｜作曲賞｜歌曲賞｜音響賞｜音響編集賞

・第70回ゴールデン・グローブ賞
　作曲賞：受賞