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2018年03月08日

青汁は妊娠中もOK?葉酸も摂れるの?

いろいろな栄養素を手軽に摂れる青汁。妊娠すると、栄養素をバランスよく摂れているか心配になることが増え、青汁に頼りたいと思っているママもいるのではないのでしょうか。しかし、妊娠中に青汁を飲んでも大丈夫なのかと気になることも。今回は、妊婦は青汁を飲んでもいいのか、妊娠中の青汁の飲み方や注意点についてご紹介します。





そもそも青汁とは
青汁とは、ケール、大麦若葉、明日葉といった緑色野菜を絞ってできる飲み物のことです。メーカーによって、原料となる野菜の種類や分量は異なります。

青汁は主に3タイプに分けられ、そのまま飲める液体タイプ、水や牛乳などに溶かして飲む粉末タイプ、また薬のように飲む粒状タイプがあります。

液体タイプは熱処理されていないので野菜本来の栄養素を摂取しやすく、粉末タイプと粒状タイプは携帯性に優れ、青汁独特の臭みが軽減されているのが特徴です。

妊婦は青汁を飲んでもいいの
結論からいうと、妊娠中に青汁を飲んでも問題はありません。むしろおすすめの飲み物です。青汁は栄養価の高い緑色野菜から作られているため、胎児の発育に必要な栄養素を効率よく摂ることができます。

妊娠中はつわりによって食べ物の好みや食欲が変化し、固形物を食べるのが辛くなることも。そんなとき、「クセが少ないタイプの青汁なら飲めた」というママもいます。つわりで思うように食事ができなくても、青汁を飲んで栄養素が摂れるのであれば安心ですね。





青汁に使われる主な緑色野菜と、その栄養成分をご紹介します。
大麦若葉
大麦若葉とは、大麦(イネ科の穀物)の若い葉の部分です。青汁によく使われる原料で、大麦若葉100%の粉末タイプの青汁は様々なメーカーから販売されています。

大麦若葉には、鉄分や食物繊維といった栄養素が多く含まれています。妊娠中は貧血や便秘になりやすいため、鉄分や食物繊維を多く摂れる大麦若葉は妊婦さんの強い味方といえますね。

ケール
ケールは、アブラナ科の植物でキャベツの原種といわれています。大麦若葉と同じように青汁によく使われる野菜で、ケール100%の青汁もあります。

ケールには、βカロテンやビタミンC、ビタミンE、カルシウムが多く含まれています(※1)。βカロテンには、粘膜や皮膚を正常に保つ働きがあります(※2)。

明日葉
明日葉は、日本原産のセリ科の植物です。明日葉100%の青汁は少なく、他の野菜とあわせたものが多く販売されています。

明日葉の栄養成分はケールと似ていて、βカロテン、ビタミンC、ビタミンE、カルシウムを多く含みます(※1)。ビタミンCは、免疫力を高めて風邪を予防する効果があります(※2)。

妊娠中は自己判断で市販の風邪薬を飲めないため、食べ物からビタミンCを摂取して風邪を予防できるといいですね。





青汁には妊娠中に摂りたい葉酸も含まれているの? 
青汁に使われる大麦若葉やケール、明日葉は、赤ちゃんの先天性異常を防ぐといわれる葉酸を多く含んでいます。青汁100gあたりの葉酸の含有量は、ケールの葉が120μg、明日葉が100μgです(※1)。大麦若葉の粉末の葉酸含有量については明確なデータがありませんが、大麦若葉も葉酸を含んでいます。

ただし、一口に青汁といっても、大麦若葉やケール、明日葉といった野菜を含まないものもあるため、メーカーや商品によって葉酸の含有量は異なります。葉酸を全く含んでいない青汁もあれば、一般的な青汁より2倍以上葉酸を含んでいるものもあります。

青汁で葉酸を摂取したい場合は、成分表をチェックして、葉酸がどのくらい入っているか確認しましょう。

厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、妊娠中は、1日あたり480μgの葉酸摂取が推奨されているので、この数値を参考にチェックしてみてくださいね(※3)。





妊娠中に青汁を飲むときの注意点は?
前述の通り、青汁は様々なメーカーから販売されているため、一体どれを選べばいいのかわからないという妊婦さんも多いですよね。そんなときは、以下のコツを参考にして選んでみてください。

カフェインが入っていないもの
青汁を飲みやすくするために、緑茶や抹茶が加えたものもあります。そのような青汁にはカフェインが含まれている可能性があるため、注意が必要です。

妊娠中のカフェイン摂取は胎児の発育を阻害する可能性があるといわれています(※4)。また、妊娠中の1日のカフェイン摂取量が100mgを超えると、自然流産率が増加するというデータもあります(※5)。

緑茶や抹茶を含んだ青汁を飲んだだけで、カフェインの摂取量が急激に増えるわけではありませんが、妊娠中はできればカフェインを含んでいない青汁を選んだほうが安心ですね。

糖質が少ないもの
青汁独特の苦さを解消するために、果糖やブドウ糖が使われた青汁もあります。妊娠中に糖分を摂りすぎて体重が急激に増加すると、妊娠糖尿病になるリスクが上がります。さらに、妊娠糖尿病は、妊娠高血圧症候群や流産・早産といった合併症を引き起こす可能性があります(※6)。

できるだけ糖分が少ない青汁を選ぶようにしましょう。


国産原材料を使用し国内加工されたもの
外国産の原材料を使用した青汁、もしくは海外で加工された青汁には、国内では使用を認められていない農薬や成分が入っている恐れがあるので注意しましょう。

そういった青汁は、国産原材料を使った青汁より値段が安い傾向にあります。他の青汁より著しく安い商品には特に注意して、どこで作られたものなのか確認してくださいね。

妊娠中の青汁は適量を守って活用しよう
青汁に限らずどんな食物・飲み物でも同じことですが、いくら体に良いといわれているものでも、そればかり摂りすぎるとかえって健康を損ねることがあります。青汁を飲みすぎると食物繊維の摂りすぎでお腹がゆるくなることも。

青汁を飲む際はパッケージに記載されている適量をきちんと守り、その健康効果を上手に活用しましょう。

葉酸を多く含む青汁は、授乳中にもおすすめの飲み物です。妊娠をきっかけに青汁を飲み始めたという人は、出産後も飲み続けて健康的な生活を送っていけるといいですね。




※1 文部科学省 日本食品標準成分表 6野菜類
※2 新星出版社 「図版オールカラー 栄養成分の事典」p.166
※3 厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要p.25
※4 食品安全員会 食品中のカフェイン
※5 メディカ出版 「ペリネイタイルケア 2007新春増刊」p.73
※6 株式会社メディックメディア「病気がみえるvol.10産科第3版」p.196〜201
posted by 新山 at 11:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 妊活・妊娠
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