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2014年06月21日

マー君、連勝ストップ。米メディアが報じた敗戦の理由とは

マー君、

連勝ストップ。

米メディアが報じた敗戦の理由とは…

メジャーで8先発して6勝。

圧巻のパフォーマンスを見せるヤンキースの田中将大には、

早くも新人賞、

サイ・ヤング賞のダブル受賞という期待が囁かれ始めている。

そんな中、

喫したメジャー初黒星。

田中に対する現地の評価はどうだったのか。




現地20日、

田中が敵地シカゴでカブスとの交流戦に先発し、

6回8安打4失点で敗戦投手となった。

これで田中の持つ日米通算のシーズン連勝記録は「34」でストップ。

打線の振るわなかったヤンキースは1-6でカブスに惨敗した。

今回のカブス戦は、

田中にとって今季初めてとなる同一チームとの再戦。

前回は田中が8回無失点と圧倒しただけに、

アメリカでは意外な敗戦とばかりに大きな衝撃をもって伝えられている。

この試合について、

メディアは日米ともにほぼ軒並み

「田中がついに負けた」

「連勝記録が止まった」といった不敗神話が崩れたことを

タイトルに掲げて報じている。

目立った違いは、

日本では連勝記録が途絶えたことが、

タイトルそのままに惜しむべきこととして書かれている一方、

現地のニューヨークメディアなどは、

リーグ最下位のカブスに敗戦したことや、

味方の援護がなかったことを厳しく捉え、

チームの敗因に言及している


なお、

ファンは田中を擁護する声が圧倒的に多く、

ヤンキースのツイッターやフェイスブックには、

「田中は責められないよ」

「味方が得点しないのがいけない」

「それでも田中がヤンキースのエースさ」といった投稿が数多く寄せられた。


カブスのレビュー記事では、

田中をスーパーマンになぞらえて、

「もしかすると雨は田中にとってのクリプトナイ

ト(スーパーマンの超人的能力を無力化する物質)かもしれない」と

いった表現もみられ、

その他の全米紙などでも、

「やはり田中も人間だった」

「無敵ではなかった」といった表現が躍り、

これまでの“HERO”

(マサヒロのヒロとヒーローを掛けた呼称)とはかけ離れた

パフォーマンスに驚いているようだ。

田中を悩ませたのは突然の雷雨だったのかもしれない。

アメリカのグラウンドは、

日本と比べると極めて粘土質だ。

先制点を許した3回は土砂降り。

田中はしきりにスパイクにこびりついた土を泥落としに擦りつけるも、

踏ん張りがきかないのか制球は乱れ、

変化球は何度も高めに浮いた。

「ラッキーだった。

ゾーン高めに浮いた球を打つことができた」カブスの

ジョン・ベイカーが明かしたように、

カブス打線はそういったボールを狙い打ちした。

ジョー・ジラルディ監督は、

「田中はいつものスプリッターを投げられていなかった」とコメント。

ラリー・ロスチャイルド投手コーチも、

「悪天候が影響したかもしれない」と語り、

カブスが田中を攻略したわけではないと擁護した。

田中本人は「天候は関係ない」と言い切った。

メジャーで初めての大雨で、

粘着質が増した土を経験した田中は、

それも次回からの課題として対策を講じ、

ただ修正するだけなのかもしれない。

不敗神話という記録は途絶えてしまったが、

メジャー初先発からクオリティ・スタート記録(6回以上を投げて、

自責点3以内)は継続中だ。

先発投手として評価の柱とされるこの数字が

どこまで伸びるかにも期待したい。




田中はツイッターで「これが終わりではありません!

またここからが新たなスタートです。

次の登板が自分にとって非常に大きなものになると思っています。

またしっかりと調整して登板に臨みます」と投稿。

大勢のファンがまた田中のさらなる活躍が見られることに心を躍らせ、

応援のコメントを寄せている。




「マー君が毎日投げられたらなぁ…」 

再びの快投に米メディアがぼやき…




「いいところは特になかったんじゃないでしょうか…」

「僕はエースなんかじゃないです。

早すぎます」

現地5月31日、

本拠地でツインズ戦に先発したヤンキースの田中将大は、

この日の試合を振り返ると、

憂いを含ませながら語った。

結果はヤンキースが3-1で勝った。

田中は8回4安打1失点(自責点0)の力投で8勝目を挙げている。

序盤、エラーやミスが続き、

得点チャンスも生かせないという嫌な流れだったが、

「粘り強く、

要所でいい球が投げられた」という田中の踏ん張りで勝利を呼び込んだ。

ヤンキースのフェイスブックには試合後、

「真のエースだ」

「田中が最高の投手!」

「サイ・ヤング賞と新人賞を獲るぞ」といった投稿が溢れた。

さらに米ESPNでは

「田中が毎日投げられたらなぁ…」と題した記事が配信され、

SNSでも同様の声が多数見られている。





田中がヤンキースのエース、

と呼ばれるようになって半月以上が経つが、

田中本人は今だにエースではないと固辞する。

現地メディアも、

ならば周りの証言から明らかにしようとばかりに、

監督やチームメイトの声を集め、

田中のエースとしての資質を伝えている。



ジョー・ジラルディ監督は、

「田中はエースの役割を担う意気込みを持っているよ」と

あくまで田中がエースになることを固辞しているのではないと説明すると、

「彼自身も(エースになることは)大いに期待しているはず。

(なぜなら)田中は7回を投げて1失点しただけでも、

完投に及ばなかったと悔やむような投手だが、

それはエースが担う負荷だからね」と語っている。

女房役のブライアン・マッキャンは、

「田中がチームでナンバーワンの先発投手だよ」と言い切る。

加えて、

「どこそこでエースだなんて呼ばれる必要はない。

ただ、

彼は5日ごとにボールを持って、

周りのみんなに衝撃を与え続けている」と、

もはやエースとは言うまでもないことを強調している。

この日は伝家の宝刀スプリッターも、

現地実況が「あり得ないほどえげつない」とこぼしたほど、

キレがあった。

ツインズのロン・ガーデンハイヤー監督は試合後、

自軍の選手が「田中のボールは消える。

スプリッターはあり得ない」と口を揃えていたことを明かしている。

連勝が途絶えた試合が大雨だったことから

「弱点は雨か」と指摘されていた田中だが、

この日は大雨に見舞われた4回からも、

滑りやすくなったマウンドにもしっかり対応。

しり上がりに調子を上げる投球で打者を抑えていった。




「また次の登板に向けてしっかりと調整をしていきます」

ツイッターで試合後の報告をした田中は、

リーグトップの防御率2.06をマーク。

8勝はリーグ2位、

88奪三振は同3位だ。

誰もがエースと認める中、

その呼び名を固辞する田中。指揮官やチームメイトが語る通り、

“エース”という称号すら無用なのかもしれない。




マー君、

サイ・ヤング賞候補の1番手に。

現地メディアが「頼れる男」と絶賛




「田中将大の真価が問われる」

もう何度このフレーズが聞かれたか分からない。

現地メディアは田中をセンセーショナルに評価しながらも、

試練と見るや否や、

値踏みするようにこのフレーズを繰り返す。

現地6日、

ヤンキースタジアムのマウンドに田中が上り、

紹介レポートには「STOPPER(ストッパー)」とのコピーが躍った。

すると現地の実況は、

「これまでに田中は何度もチームの連敗を止めてきた。



だが、


今日こそ“その真価が問われる”試合になる」と繰り返した。

相手はア・リーグ最高勝率のアスレチックス。

ブラッド・ピット主演の『マネーボール』でも描かれたように出塁率にこだわる

しぶとい打席が売りだが、

今季ここまで本塁打数、

得点、

打点など、

すべてリーグ2位。

粘り強さに破壊力が加わった、

今年のチームの攻撃力は本物だ。




一方のヤンキースは、

前回のツインズ戦で田中が勝って以来、

4連敗中…。

今日はアスレチックスとの3連戦のシリーズ最終戦だったが、

この前の2戦はいずれも逆転負け。

チーム総合力に見劣りもすれば、

チーム状況や流れも良くない。



奇しくも、

ここまで1試合当たりのアスレチックスの平均得点は5点以上だが、

田中の援護点も平均5点以上。これらの数字が示すように、

また、

田中が試合後、

「我慢比べ」と表したように、

この日は互いの実力が凌ぎを削る見応えのある試合となった。

アスレチックス打線は、

田中の「伝家の宝刀」スプリッターに手を出さない。

だが、

「我慢比べなら負けない」という田中は、

ピッチングの組み立てを変更。

結果、

6回で104球を投じるも、

1失点の粘投で降板した。

続くリリーフ陣も、

その思いを引き継いだかのように、

見事にしぶとく守り抜いた。ヤンキースが2-1で勝利し、

田中は9勝目を挙げた。

ジョー・ジラルディ監督は試合後、

「田中はこれまでで最大の仕事をしてくれた」と高く評価し、

ベテランのチームメイト、マーク・テシェーラは

「これぞ真のエースだ」と連敗ストップを称えた。





ESPNはこれまでも「Mr. Adjustment(修正男)」から、

その更に上の「the king of adjustments(修正王)」といった

田中の活躍に応じた呼び名をつけてきたが、

今日の試合後は「Mr. Reliable(頼れる男)」と“命名”し、

気骨のあるピッチングを称賛した。



これで田中の防御率は2.02となり、

リーグ2位につけているダルビッシュ有の2.08を少し引き離した。



ちなみに、

開幕前はメディアの多くがア・リーグの

サイ・ヤング賞の筆頭にダルビッシュを挙げていたが、

今では田中を筆頭に挙げる声が高まっている。

アメリカのオッズメーカー「Bovada」では、

田中がサイ・ヤング賞の1番人気になったという。



昨シーズンは惜しくもサイ・ヤング賞投票で2位に敗れたダルビッシュ、

また、

昨シーズン同投票で3位につけた岩隈久志も、

変わらずナイスピッチングを続けており、

この3投手が、

この先もどんな快投を見せてくれるかも気になるところだ。



このままローテーション通りに行けば、

田中は10日のマリナーズ戦で岩隈と投げ合う公算が高い。

田中も凄いが、ますますの活躍を続ける

日本人メジャーリーガーたちからも目が離せない。





マー君、完投で10勝!米メディアはフル回転に懸念の声…



現地11日、

テキサスでレンジャーズのダルビッシュ有が、

メジャー初完封を飾った数時間後、

シアトルではヤンキースの田中将大が、

メジャー2度目の完投勝利を挙げた。

岩隈久志との楽天の元エース対決が期待されたマリナーズとの第2戦。

一昨日の雨で登板がスライドしたため、

夢の対決はお預けとなってしまったが、

田中は岩隈が見つめる中、

9回を投げ切り、

今季最多タイの11奪三振をマーク。

味方打線の援護もあって、

ヤンキースが4対2とマリナーズを下して、

シリーズの勝ち越しを決めた。

田中の快投をESPNは

「Striking performance(ストライキング=際立った・パフォーマンス)」と、

三振の“ストライク”とずば抜けていることを形容する

“ストライキング”という言葉をかけ合わせて称賛した。



ツイッターではお馴染みとなった田中のハッシュタグ「#TanakaTime」で、

「これで25歳とは恐ろしい」

「田中獲得はヤンキース最高の功績」といった投稿が並ぶと、

いやそれどころではないとばかりに

「田中獲得はアメリカ球界にとって最高の功績」といった興奮の声が溢れた。



とはいえ、

シーズンはまだ半分も終わっていない。

それを言い聞かせるかのように、

落ち着き払った田中はここまでの快進撃にも引き締まった表情を崩さない。

ヤンキースは開幕ローテーションから3人の投手が離脱し、

投手事情は楽観視できない。

それでも今、ヤンキースが勝つためには、

田中に頼らざるを得ないというチーム事情がある。

スポーツライターのハーラン・スペンス氏は、

こうしたチーム事情に加え、シーズン144試合で主に

中6日というローテーションで投げてきた日本人投手にとって、

メジャーで162試合を主に中4日で戦うことは、

メジャー初年度でいきなり過酷だろうとの懸念をあらわにしている。



今日まで13回の先発で93.2イニングを投げた田中。

このペースだと、

シーズンで34先発の240イニングというフル回転だ。
これは田中にとって未知の領域になるだけでなく、

日本からの投手も初年度はそこまでは投げていないと指摘する。

過去の日本人メジャーリーガーの初年度を、

先発数とイニング数で比較すると、

パイオニアの野茂は28先発で191.1イニング、

田中より2年先にメジャーに渡ったダルビッシュ有は29先発で191.1イニング、

ヤンキースの先輩である黒田博樹は31先発で183.1イニング

(ただし100球以上投げたのは4度だけ)、

楽天の前エース岩隈久志に至っては中継ぎスタートだったため
30回登板して14先発のみの計125.1イニングと最少。


唯一、

松坂大輔だけは32先発の204.2イニングとフル回転したが、

09年には球威を失い、

故障がちになっていった。



同氏も日本人というだけで、

いずれも共通点はあまりなく無意味かもしれないと断りつつも、

昨年の日本シリーズでの160球の熱投などから、

田中の肩への負担をどう守るのか、

疑問を拭い去ることができないようだ。



正念場の夏はすぐだ。

「シーズンが終わってから判断してください」と田中が繰り返すよう、

快進撃に胸を躍らせつつ、

こうした懸念が杞憂に終わることを願うばかりだ。

妻との連携で、

健康管理も万全でしょう。

心配ありませんよ。

ecar
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