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2019年03月03日

No.35 利己的な遺伝子の読了 【人工生命】

こんにちわ。
最近は、何にお金を使うか何に時間を使うか、きちんと考えるようになってきました。
好きなものに囲まれて暮らしていくために一番早いのは、好きでないものを排除することなんだなと思います。
最近過去の記事を読み直して、恥ずかしいこともあるので、この考え方もゆくゆくはそうなるのかもしれないですけど。
そんなことを考えながら洗濯乾燥機を買ってわくわくしているところです。
さらば2009年製、リサイクル料もしっかりとられた縦型洗濯機。

ところで、本記事は複雑系入門の参考文献にあった、リチャード・ドーキンス著「利己的な遺伝子」を読了し報告です。
今まで通ってこなかった生物系の話です。

この中では、はっきりと著者の立場が明かされており、構成とか全体の雰囲気は魅力的だと思いました。
ただ、数式を用いずに説明するために、簡潔さは犠牲になっていると感じます。
主語から述語までが遠いと、分かりづらいと感じてしまうと思い、最近の記事は短く文章を区切るよう気を付けています。

さて、素人の拙い評価はここまでにします。
文中で気に入った話は、「水中と空気中の浮気をする性の違い」と、「新登場の自己複製子(ミーム)」の2つがとても楽しかったです。
この中では、数式が出てこないです。
その代わりに例え話や実例がたくさんでてきます。

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1. 浮気をする性の違い

男がなぜ浮気するのか、っていう話はたくさんの立場から語られていることです。
本書中では実例を通してこの問いに答えています。
生物学の立場からだと、精子を作る戦略を選んだか、卵子を作る戦略を選んだかの違いとなります。
一方は、素早く小さい代わりに大量に生産する戦略。
他方は、一つを大きく大切に生産する戦略。
この戦略の違いから、受精卵に対する投資の消費量が違うということになるということになります。
人間の場合は割と分かりやすく男が浮気するというのは、正しいように思えます。

面白いのは、水中で生殖を行う生物の場合浮気をするのは逆に雌に多くみられるということです。
乾燥から守る必要がないため、大きく重いことで散らばりにくい、卵子の方が先に体外に出ます。
その後、精子をかけるという手順になります。
結果的に、空気中か水中かの違いは、どちらが受精卵から早く逃げる権利を得られるかの違いとなります。
そのため、浮気をする性が逆転することになります。
生物学的な立場からなら、甲斐性等そんなことは全く関係ないということになります。
本文中では、倫理その他とは切り離されて書かれているのもまた、一流の書き手だなぁという感じを受けます。

2. 自己複製子 ミーム

新登場の自己複製子、ミームについてです。
これに関する文章が一番好きなんで、抜粋します。
『これまで、人間について特別に多言を費やしてはこなかった。しかし、わざと人間を除外していたわけではない。私が「生存機械」ということばを使ってきた理由も、「動物」といったのでは植物が除外されてしまうし、それどころか一部の人々の頭のなかでは人間さえも除外されてしまうからであった。私の展開してきた議論は、一応は、進化のあらゆる産物に当てはまるはずなのである。もしなんらかの種を例外として除外しようというなら、妥当な特別な根拠がなければならないのだ。われわれの属する人間という種を特異な存在とみなす妥当な根拠はあるのだろうか。私はそのような根拠はたしかに存在すると信じている。』
この、人間を特異な存在とみなす妥当な根拠がミームである。というのが本旨です。

抽象的な概念ほど汎用性が高いが、代わりに理解難易度が上がるのが通例です。
それを巧みに感じさせないように、という努力の跡が見えます。
文章で生計を経てるというのは、こういうことなのだと思います。

ミームとは、文化伝達の単位で、本書の流れでは生存機械の源となった原始のスープと呼んでいたことから、新登場のスープとも呼んでいます。
『基本的に保守的でありながら、ある種の進化を生じうる点で、文化的伝達は遺伝的伝達と類似している。』
子供を残すことも大切ですが、ミームによる情報伝達の方が効率的であることもまた事実です。
情報をアウトプットすることでミームに働きかけることはやはり大切ですね。
頑張ります。

3. 読後感というか

タイトルにつられて読み始めた本書ですが、読み物としてかなり楽しめました。
情報収集を本に切り替えたきっかけとなったのは、複雑系入門のにあった一文です。
金子邦彦の読者コメント『手軽な入門書を何冊も読むより本格的なものをじっくり読むこと。』というものがありました。
この一文で読んだ本が情報として残るよりも、読み物的な面白さが残りました。
微妙な気持ちでしたが、楽しかったのでよいでしょう。

哲学と工学を行ったり来たり、あっちにフラフラ、こっちにフラフラするのはいいことだと信じています。
posted by だっち at 20:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 人口生命
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