2018年02月17日
◆フリー文章ネタ素材48「漢だけが棲める國から脱出したい〜国指定・千葉県天然暴走族保存観光区〜」
暴走族が多数生息する、
愛知、茨城、そして、千葉。
テロ対策、高齢者の交通事故、新しいタイプのサイコ殺人など
多発する犯罪の処理に追われる警察組織にとって
思春期のどこにもぶつけられない苛立ちから珍走し、
一般住民を巻き込みかねない「暴走族」の検挙に手を煩わすこと自体、
無理な状況に陥りつつあった。
「結局、一通り暴れれば落ち着くよね、ヤツらって」
「いっそ、検挙したら一か所にまとめて、管理しちゃう?」
「各地の少年鑑別所とかで個々に指導するより、
専門の隔離施設つくっちゃったほうがいいかもねー」
「それなら、うちの県で引き取ろっか?」
と、いうような話が警察上層部や国の機関でまとまり、
暴走族更生制度が誕生し、
千葉県内の百里町に「暴走少年特別更生専門施設」が作られた。
日本各地で検挙された暴走族メンバーは、
「更生後の卒所旅行は、ネズミの国」
「幕張メッセのモーターショーに
所内で制作した改造車を特別展示できる」
等の言葉にのせられ、高卒の資格もとれるその施設へ
入所且つ転校という形で隔離されていった。
彼らを一か所にまとめたことによって
町は様変わりしていく。
もともと、町自体が特殊な場所にあった。
東は太平洋で遮られ、
西は警察学校があって町を随時監視、
北は成田空港があるのでこちらも元から厳重監視、
南は延々と隠れる場所のない田んぼと平野が続き、
その先には自衛隊基地があった。
百里町には暴走族更生施設から出所した若者が住み着き
独自の文化を花開かせていく。
まず、過疎が進みシャッター街化していた商店街のいたるところに
落書きが現れた。
もともと人が少ないので、誰も消さない。
どんどん落書きが上書きされるにつれて、芸術性があがる。
かえって見目の悪いものを描いたヤツがボコられるまでになる。
そのシャッター街が「イケてる」と思い始めた彼らは
ただ同然の空き店舗を買い上げ、
カスタムカーショップや改造制服コスプレ店などを展開。
コンビニを愛するがゆえに
商店街内に、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートを
3店並べて開店。
もちろん暴走は欠かせないので、
商店街内に私有地の道路を作り上げコース化し、
夜になると、ご自慢の改造車で走り回る。
暴走族更生制度が施行された数年後、
百里町に、暴走族出身の町長が誕生した。
「百里町に住む暴走族を
天然記念人として国に指定してもらって、保護してもらう」
という公約を掲げていた。
現に、暴走族の数は減少傾向にあった。
そして百里町は世界有数の観光地になりつつあった。
「ネズミの国のパレードを越える、
エレクトリカル暴走ショーを特等席で観覧しよう」
「サムライの生きざまをその目に焼き付けろ!
命を懸けた曲芸暴走と、タイマンバトルは21時より商店街ロードにて開催中」
「“漢”の飛び入り参加大歓迎!(要生命保険加入)
自慢の愛車で暴走に参加しませんか?レンタル改造バイクもご用意しております」
「ロシアン肉まん、酒粕あんマン、ハバネロおでん!
3店競合により、異様化したコンビニ…
競争が生む驚愕の新発想商品は、百里町限定!企業様の視察大歓迎!」
「夜露死苦、で、よろしく、愛羅武優、が、Iloveyou。
漢字が進化すると、シャッターアートになる」
「改造制服コスプレでダークジャパンを感じよう。裏地には豪華刺繍入り、木刀レンタル無料。
うんこ座り、教えます。世界中にインスタでガンをとばせ!」
成田空港が近いことにより、国内だけでなく海外からの観光客も押し寄せた。
ハーレーダビッドソンのチームが
海外から暴走タイマンに参加した時は、全世界に生中継された。
そして、とうとう
千葉県百里町は「国指定・千葉県天然暴走族保存観光区」に
認定されることになる。
…と、ここまでが、冒頭と設定。
本編は、
暴走族の両親を持つ、中学3年男子の飛鶏落(てっぺん、と読む)は
生まれながら天然記念人として保護・教育されて生きてきた。
高校は町外を受験し、
なんとか「暴走族」を継ぐ道から外れようと足掻いていた。
春になり町外の普通高校へ通い始める、てっぺん。
天然記念人として扱われながら、普通という生活に驚愕しながら
新鮮な学生生活を送り始める…。
だれか、続きをお願いします。
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