三回目は大人になってからです。
20代の中頃だったと思います。当時私は主に官公庁をルート営業で回っていました。車で40分くらい走った町にある役所に行ったとき、ちょっとかわいい山口智子さん似の臨時職員がいたんです。
テプラってありますよね。あるときその臨時職員が個人的に欲しいというんです。役所で買うのではなく実家で使いたいんだと。臨時職員の顔と名前は知っていました。しかし話したことはありませんでした。
聞けば実家が寿司屋さんで、お客さんがキープしたボトルに貼りたいのだとか。実家の経費で落とすから、領収証が欲しいといいます。領収証を書いたので寿司屋さんの名前がわかりました。
その寿司屋さんはどこにあるんだろう?
そう思ったんですけど、役所は町のほぼ入口にあったため、寿司屋さんのある町中まで行くことはなかったんですね。
だけどその町自体が小さいから探せばすぐにわかるはずです。けど探してどうする?とも考えていました。モヤモヤしていたんです。
あのときだけですね。
「夢で見られないか?」
そう思ったのは。
そしてとうとう、見たんです。見てしまってはとても気になります。
ある日のこと役所への営業が終わった後に、探してみることにしました。
小さな町なので、繁華街がどこにあるのかわかります。さほど苦労もなく見つかるだろうと思いました。
寿司屋さんはすぐに見つかりました。
交差点を一時停止して出るとき、右側に見えました。
あのときは感動したのか、ゾッとしたのか、
それは目の前に見えている光景が見た夢とまったく同じだったからです。
寿司屋さんは角から2軒目の区画で、奥に長い造りになっており、正面は引き違いのガラス扉。正面の右端に看板が付いていました。2階はアパートで貸していたのかも知れません。
こちらから見ると手前、建物正面に向かって左側に外から上っていく階段が付いていました。
角から2軒目でしたが、1軒目の区画に建物はなく、木々が生えていました。
と、夢で見た景色とまったく同じ光景があったんです。
アカシックレコードってありますね。
Wikipediaから抜粋すると、元始からのすべての事象、想念、感情が記録されているという世界記憶の概念で、過去のあらゆる出来事の痕跡が永久に刻まれているという。
と。
予言者と呼ばれる人たちはこのアカシックレコードにアクセスできるといいます。私は預言者ではありません。でもちょっとアクセスできちゃったのかな?と。
完