コールセンターおじさんのブログ

　楽しくやらせていただいたIT講師でしたが、ちょっとイヤな人間関係もありました。

　悪いことに、課長クラスの人です。
IT講師 1/6 に書いた通り、私のPCケースを軽くバカにされたのを初めに、合わない部分が多々ありました。
他の講師たちもよくこぼしていましたが、何だかんだ上手くやっていけるものだと感心の連続でした。

二十歳代の若い講師がいましたが、課長クラスの人はテコのように使っており、何かあるたびに
「〇〇くんよお！」
と大声で教室中に、またときには廊下にまで聞こえるように呼んでいたものです。


　ちょっと堅苦しい話ですが、“雇用対策臨時特例法”というのがありました。

当時はよく、“臨時雇用対策”という名目で聞いています。
調べると、
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経済社会の急速な変化に対応して行う中高年齢者の円滑な再就職の促進、雇用の機会の創出等を図るための雇用保険法等の臨時の特例措置に関する法律案要綱
　引用：厚生労働省ホームページ（https://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1109-3.html）
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と書いてあります。

え？当時すでに私は中高齢者だったの？というガッカリもありますけど。
要は、失業者対策としても、雇用の機会を与えるように補助金を用意したと考えています。
期間は平成１４(2001)年１月１日〜平成１７(2005)年３月３１日。

私はこの制度によくお世話になりました。
補助金は主に給与として支給されます。相場はだいたい時給として5000円。
商業高校で情報教育アドバイザーなるものをしたとき、北海道発行の辞令書に時給が5,360円とありました。

ただし、一日8時間も働けるものではありません。数時間です。
IT講師は時給が3,000円でした。

課長クラスの人にPCケースをバカにされたあと、
「時給は3,000円です。安いでしょう？」
と言われ、私は売り言葉に買い言葉のように
「安いですね。」
と答えました。
すでにバトルは始まっていたのです。（笑）

事実、情報処理技術者試験対策講座はその制度を利用していました。
その後も私の給与は密接な関係があったようです。

　施設ではいろいろな講座をさせていただきましたが、安定していませんでした。
多いときだと一日8時間の講座でしたが、ないときにはひと月、何もない状況。
自営業の一部としてIT講師をしていましたが、それでも不安定では困ります。

また、課長クラスの人は時おり私に中途半端なダメ出しをしていました。
「ああ、ダメなんだよなぁ。」
と。

私が
「どこがダメなんですか？」
と聞けば、あとは口をつぐんでしまいます。

一度だけ、
「ちゃんと（俺の言うことに）従ってくれたらなあ。」
めいたことを聞いたことがあります。

言われたことにはちゃんと従っていたと思います。
でもそれは私との間に軋轢があることを同時に指していたのでしょう。

ただ、その「従う」とは実際どういうことだったのでしょう。
聞いてみれば、
「なんだそんなことか。」
だったかも知れないし、
「そんなの無理！」
だったかも知れません。

でも私、聞こうとはしませんでした。
まだ若くて自信があったからでしょう。

　とてもイヤだったのは、
課長クラスの人は私が講義をしていると、必ず教室を覗きに来ていました。
隅っこに無言で立ったまま、しばらく聞いています。そして黙って出ていきます。
監督義務があるといえばそうでしょうが、私はまたダメ出しかと毎回イヤな気持ちになりました。

　あるとき、私はやってはならないことをしてしまいました。
いつも課長クラスの人が入ってくるドアに、内側から鍵をかけたのです。
しばらくして課長クラスの人がやってきて、ドアを開けようと、、、

しかしドアは開きません。
ガラス越しにしばらく頑張っていましたが、やがて去っていきました。

夜間の講座でした。終了後、帰るとき課長クラスの人はいませんでした。
かなり怒ったのだと思います。

翌朝、言われました。まだ興奮が冷めやまぬ様子で
「それだけはやめてくれ。」
と。

間もなく、若い講師から話があると呼ばれ、聞けば新年度から私の仕事はないと。
それが“雇用対策臨時特例法”の終わる2005年3月でした。

予算の切れ目が私の切れ目だったのか、それとも鍵を掛けたからなのか。
どちらにしても“円満”になることはなかったでしょう。

“天職”とさえ思いたかったIT講師。
私が見た世界は、やりがいのある仕事でしたが、良い職場ではありませんでした。