2019年02月11日
備品費と消耗品費
よく“化ける”という言い方をしていました。
けっこうどこの官公庁でもやっていました。
伝票と違うものが購入されていたこと。
官公庁が物品を購入する予算には、消耗品費と備品費に分かれていたりしますね。
当時の金額でいうと、10,000円未満のものは消耗品費で、それ以上は備品費。
たとえ1,500円であっても印箱(ゴム印を差し込んで立てておく箱)はずっと使えるものだから備品です。
備品費で購入するときは課長決済が必要だけど消耗品費ならいらないとか、備品費で購入したものは備品台帳に記入が必要だとか手続きが変わってきます。
なのでなるべく消耗品費で購入したいもの。
私が営業をしていた頃は電卓も事務用だと1万円以上するものがたくさんありました。
だから備品費で購入しなければなりません。
しかし備品費は手続きが面倒なことから消耗品費で購入できると便利です。
なので、伝票上で“化ける”のです。
電卓1台が12,800円だとすると、伝票に980円のファイルが10冊と、300円のポストイットが10個と書けば12800円です。
こうすると電卓が消耗品費で買えるのです。
今だったらどうなのでしょう。
POSシステムで仕入れから販売まで単品管理ているところでは無理ですよね。
当時は手書きの伝票で仕入れから販売まで単品ごとに管理されていません。
仕入れた電卓が1台売れたのに、ファイルが売れたことになってしまうと在庫に狂いが生じます。
手書き伝票でどんぶり勘定だったからできたことでしょう。
と、
これはまだ良い方ですね。
好ましくないのは、これが“日常化”してしまう“感覚”です。
職員「電卓1台持ってきてくれ」
私「消耗品で買うんですか?」
職員「そうだ」
私「じゃあ、いつものですね」
この「化ける」は、いろいろなものが化けていました。
女子職員の制服だったり、食器だったり、
バーベキューのオードブルが化けたこともありました。
確かバーベキューは夕方からで、夕方に納入するまで預かっていました。
預かっているうちに“ウニ”の鮮度がだんだん落ちていったのを憶えています。
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/8550184
この記事へのトラックバック