2018年01月18日
写真の今昔物語
私の中で古い記憶というのは、3〜4歳頃で当時、八戸市に住んでいました。
ある日、家の前で子供用のスコップを手に遊んでいると叔母が歩いてくるのが見えました。
叔母は、
「いくつになったの?」
と聞きます。
私は慣れない手つきで指を三本立て、三つになったと伝えました。
また、母に連れられ買い物に行った思い出もあります。
大きな建物の中に、テナントでいくつも店が入っており、ドーナツを焼く機械が置いてありました。
大きさは食卓テーブルの上に4面ガラスを張ったくらいで、流れ行程でドーナツが作られていくのを見られるようになっていました。
私はそれを飽きずにずっと見ているのが好きでした。きっと母は待たされ困ったろうと思います。
そのテナントにはおもちゃ屋もあり、タグボートのおもちゃや、ブリキ製のバスを買ってもらいました。
“ブルーチップ”ってありました。
今でいう、ポイントの先祖です。
郵便切手をひと回り小さくしたサイズで、例えば10円のお買い物ごとに1枚といったもの。
まとまった買い物をすると、縦横5×5枚のシートでもらい、貯めたブルーチップは小冊子になった台紙に貼ります。その貼っていく作業というのは、小さなタオルを濡らして下に敷き、ブルーチップの糊面を湿らせては貼っていくという地味な作業でした。今のポイントとは大違いです。
一冊貯まると商品券代わりに買い物ができるというものです。
先ほどのブリキ製バスは、「買おうね」となってから実際に手に入るまで少し期間があった気がします。
おそらくブルーチップで交換したのではないかと思います。
また駅近くの商店街の看板で、私は日本の形を初めて見たと思います。
その商店街は歩道に屋根がかかっていた景色を思い出すのですが、母に聞くとそんな通りはなかったと言います。
どれも記憶にある風景はおぼろげで、実際とは違う部分が多いと思います。
悔しいのは、当時の景色を再現する手段が何もないということ。
インターネットで探してもまったく見つかりません。
もし今、3〜4歳の子供だったら、Googleのストリートビューがあります。
過去に遡る機能もあるので、大人になっても大丈夫でしょう。
まして、店の中まで見えるのです。
これらは写真や動画が身近になったことが大きな理由だと思います。
ニュースでも事故や火災現場等は「視聴者撮影」というのが、当たり前になりました。
昔は違いましたね。
動画は8ミリ。
8ミリフィルムを買って専用のカメラで撮影。
現像に出して何日も待たされ、出来上がったフィルムは専用の映写機で見る。
しかも見る部屋は光を遮断して真っ暗にし、スクリーンを用意して映し出さなくてはなりません。
さらに8ミリフィルムに「音」はありません。
何より私の育った一般家庭にはない贅沢品でした。
写真にしてもそうです。
電話を外に持ち出すなんて考えもしない頃。
電話にカメラが付いて動画まで撮れるようになるとは思いませんでした。
小学生当時、鉄ちゃんだった私は知人から頂いた“バカチョンカメラ”を大事にしていました。
※鉄ちゃんの記事は
2018/1/15「じゅらくビル」を参照してください。
写真を撮りに行くときは、まずフィルムを買います。
フィルムには12枚撮り、24枚撮り、36枚撮り、72枚撮りがあり、小学生の私はいつも24枚撮り。
フィルムは金属製の筒、内部にフィルムが巻いてあり、24枚撮りなら24〜25枚を撮り切ってから現像します。
仮にまだ10枚で現像しても構いません。
しかしそうすると、残りの14枚分は無駄になってしまいます。
もし20枚撮ったところで早く写真を見たければ現像に出さなくてはなりません。
そんなときは無駄になるのを承知で、残りの4〜5枚は必要もない写真を撮ることがありました。
フィルムは現像に出します。
仕上がるまでに昔は4〜5日待たされました。
仕上がるまで楽しみだった半面、出来上がった写真を見てガッカリということも。
その点、今のスマホや携帯なら、その場ですぐに確認できます。
また、当時はフィルムも現像もタダではありません。
鉄ちゃんだった頃の金額は憶えていませんが、憶えている限り確か
平成元年頃、24枚撮りのフィルムが800円くらい。24枚の現像は1500円くらいだったと思います。
すると、写真1枚を撮るのに100円くらいかかっていたんですね。
今のようにスマホで“パシャパシャ”という感覚はありませんでした。
今、写真も動画もお金がかかるという意識は通常ないのだと思います。
だから、昔の八戸市の写真がネットでも見られないのは仕方がないのでしょう。
ただ昭和50年当時、すでにカセットテープはありました。
一般家庭にある、記録と消去ができる唯一の媒体として。
鉄道写真を撮りながら、このカセットテープに写真を記録できればいいのにと考えたことがあります。
ある日、家の前で子供用のスコップを手に遊んでいると叔母が歩いてくるのが見えました。
叔母は、
「いくつになったの?」
と聞きます。
私は慣れない手つきで指を三本立て、三つになったと伝えました。
また、母に連れられ買い物に行った思い出もあります。
大きな建物の中に、テナントでいくつも店が入っており、ドーナツを焼く機械が置いてありました。
大きさは食卓テーブルの上に4面ガラスを張ったくらいで、流れ行程でドーナツが作られていくのを見られるようになっていました。
私はそれを飽きずにずっと見ているのが好きでした。きっと母は待たされ困ったろうと思います。
そのテナントにはおもちゃ屋もあり、タグボートのおもちゃや、ブリキ製のバスを買ってもらいました。
“ブルーチップ”ってありました。
今でいう、ポイントの先祖です。
郵便切手をひと回り小さくしたサイズで、例えば10円のお買い物ごとに1枚といったもの。
まとまった買い物をすると、縦横5×5枚のシートでもらい、貯めたブルーチップは小冊子になった台紙に貼ります。その貼っていく作業というのは、小さなタオルを濡らして下に敷き、ブルーチップの糊面を湿らせては貼っていくという地味な作業でした。今のポイントとは大違いです。
一冊貯まると商品券代わりに買い物ができるというものです。
先ほどのブリキ製バスは、「買おうね」となってから実際に手に入るまで少し期間があった気がします。
おそらくブルーチップで交換したのではないかと思います。
また駅近くの商店街の看板で、私は日本の形を初めて見たと思います。
その商店街は歩道に屋根がかかっていた景色を思い出すのですが、母に聞くとそんな通りはなかったと言います。
どれも記憶にある風景はおぼろげで、実際とは違う部分が多いと思います。
悔しいのは、当時の景色を再現する手段が何もないということ。
インターネットで探してもまったく見つかりません。
もし今、3〜4歳の子供だったら、Googleのストリートビューがあります。
過去に遡る機能もあるので、大人になっても大丈夫でしょう。
まして、店の中まで見えるのです。
これらは写真や動画が身近になったことが大きな理由だと思います。
ニュースでも事故や火災現場等は「視聴者撮影」というのが、当たり前になりました。
昔は違いましたね。
動画は8ミリ。
8ミリフィルムを買って専用のカメラで撮影。
現像に出して何日も待たされ、出来上がったフィルムは専用の映写機で見る。
しかも見る部屋は光を遮断して真っ暗にし、スクリーンを用意して映し出さなくてはなりません。
さらに8ミリフィルムに「音」はありません。
何より私の育った一般家庭にはない贅沢品でした。
写真にしてもそうです。
電話を外に持ち出すなんて考えもしない頃。
電話にカメラが付いて動画まで撮れるようになるとは思いませんでした。
小学生当時、鉄ちゃんだった私は知人から頂いた“バカチョンカメラ”を大事にしていました。
※鉄ちゃんの記事は
2018/1/15「じゅらくビル」を参照してください。
写真を撮りに行くときは、まずフィルムを買います。
フィルムには12枚撮り、24枚撮り、36枚撮り、72枚撮りがあり、小学生の私はいつも24枚撮り。
フィルムは金属製の筒、内部にフィルムが巻いてあり、24枚撮りなら24〜25枚を撮り切ってから現像します。
仮にまだ10枚で現像しても構いません。
しかしそうすると、残りの14枚分は無駄になってしまいます。
もし20枚撮ったところで早く写真を見たければ現像に出さなくてはなりません。
そんなときは無駄になるのを承知で、残りの4〜5枚は必要もない写真を撮ることがありました。
フィルムは現像に出します。
仕上がるまでに昔は4〜5日待たされました。
仕上がるまで楽しみだった半面、出来上がった写真を見てガッカリということも。
その点、今のスマホや携帯なら、その場ですぐに確認できます。
また、当時はフィルムも現像もタダではありません。
鉄ちゃんだった頃の金額は憶えていませんが、憶えている限り確か
平成元年頃、24枚撮りのフィルムが800円くらい。24枚の現像は1500円くらいだったと思います。
すると、写真1枚を撮るのに100円くらいかかっていたんですね。
今のようにスマホで“パシャパシャ”という感覚はありませんでした。
今、写真も動画もお金がかかるという意識は通常ないのだと思います。
だから、昔の八戸市の写真がネットでも見られないのは仕方がないのでしょう。
ただ昭和50年当時、すでにカセットテープはありました。
一般家庭にある、記録と消去ができる唯一の媒体として。
鉄道写真を撮りながら、このカセットテープに写真を記録できればいいのにと考えたことがあります。
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