こ、これ。。こいつ。。。これ確か。。あの。。。わわわわー
ヴィーナスがアワアワ固まっていると
「おい、
お、おまえ。。
おまえ。。なんだ
コレが怖いのか。。」目の前にボーっと現れたパッキンキンの幻影がどんどんはっきりしてきた。
影から煙、煙から実体みたいにはっきりしてきて、その金色ハリネズミは自分の肩の部分のドクロの入れ墨を指してこれがこわいんだろみたいに言うのだが。。。
ヴィーナスは、
「そんなモノ、怖がってどうすんのようあたし、俳優やタレントにヤーさん役で時間指定や期間限定で消える入れ墨入れる仕事もする事あるのに。。入れるって言っても痛くないし単なる時間が経てば消える絵だけどねーあ、反対にあなたみたいに入れてる人が時間限定で入れ墨を消すって仕事もあるわよ。プールや銭湯でギャアギャア言われたり、結婚式とか大事な場で入れ墨消えるようにしとくのね。ま、時間限定でイリュージョンみたいなもんで絵を消して本人の地肌の色に戻すんだけどさ。だから入れ墨で怖いんか、って漫画みたいに脅してもムダよ。。それより、そんな事より、あなた。。。
」
続けてヴィーナスは、息を呑んで。。「あ、あなたって。。。あの、プルメリア港であたしが発見した白骨死体の人じゃない。。あ、あたしは偶然見つけただけよー、
化けて出ないでちょうだいって
」ヴィーナスはチワワの様にプルプルしはじめました
霊感なんてあると思ってなかったし
クラスメイトに妖怪やお化けはいるけれど
彼らはもう生まれながらにしておばけだし。
もちろん、霊感ある無し関係なく目の見える人には全員見えているだけど、目の前のこの派手なニイちゃんは、一度死んでいる
そういう人々は自分には見えないし、ベルモが霊感があるだの、お寺にパッキンキンのドクロのハリネズミの幽霊が住み着いただの言われたりしても、遥か遠い異国や別次元の半分夢物語だと思ってたのにヴィーナスとて、霊感がないにしろ、ミリオンのようにはなから幽霊を否定するわけではない。
そういうのはいるんじゃなかろうかとも思ってはいたけど。自分が見ることなんかないだろうと思ってた。そりゃ、美術家としては、得体の知れないものや底が窺い知れないミステリアスで生きているうちに見れるか見られるかわからないものというのは創作意欲がわき不思議なインスピレーションがわくし。。かと言ってちょっと怖いものがある
でも、時代を超えて多くの人に愛される作品を作るための豊かなインスピレーションが得られる絶好のチャンス。。幾らお金を積んでも得られない体験という摩訶不思議な現象。。ヴィーナスは
遊びが仕事になっているとはいえ。。美術家としての成長が欲しい
しかし、パッキンキンは、そんなヴィーナスに、「あのさ、ボウズ、バッカじゃねーのか
おまえは俺が幽霊だから怖いっていいたいんだろうがよーバケモノを見る目で俺を見ても、所詮おまえだってエイリアンかインベーダーか地球外生命体でかなりアヤシイだろ」ギャハハハハハ
幽霊も宇宙人もヤベーだろうに面と向かって大笑いされて。。。
ヴィーナスはムッとしたような笑いが起きて少しなごんだような。。。なんと言っていいかわからないが、このパッキンキンのにいちゃんとはベルモがつきあいがあるということで、めちゃくちゃ危ないとか危害を加えてくるわけではないと思う。
ベルモは寛大だけどお寺育ちでたくさんの人の流れの中でヤバい人とはそう深く関わらないと割り切ってるし。。。だけど、この人って生前は女を喰い物にして女に貢がせたり暴力を振るったりしてきたって話しヴィーナスも金星の実家の飲み屋で育って小さな頃からキャストの女性たちを見てきたけど
稼いでも稼いでも男に巻き上げられたり、殴られても付き合ったり好きではない惚れてきた男何人にもうまく貢がせても結局は全部ラスボスの仇のように惚れた男に巻き上げられる鵜飼の鵜みたいな女性もいる。世間では女は強いだの鬼嫁だの恐妻家だの騒いでも惚れた男に鼻の下をデレデレに伸ばして尻に敷かれたり殴られてもそれが愛情だとおかしな事を言うダメ男に甘い汁を吸わせたり美味しいところだけ鵜匠にもっていかれる鵜飼みたいな女性がいる。
まぁ。。。彼女らも金や労力を貢がなければ目当ての男が逃げていく事を知っていながら気づかないふりをする。気づいたら終わりだからだ。金や労力に物を言わせて男性の気を引く下心まんまんだから。。それが純粋だと言えるかどうか。
ヴィーナスは男の子として育ってきて小さいし別にまだ異性にときめくなんて考えてもないけど、いつか大人になって恋をするなら。。。金をくれても美人でも媚びたりへつらったりする女性なんて鬱陶しいだけだろう。美しさとは、
内面から湧き上がるその人にしかないその人らしさだと思うし。
男性なんか幸せな女性に吸い寄せられ元気になるに決まってると子ども心にも思うからだ。そこはかとない独自の魅力的というやつか。まぁね、それをかんがみれば。ヤバい男だけが一方的に悪いわけじゃないし、媚びて相手の顔色ばかり見て自分を大切にしないオンナも女だと思う。話しは飛んじゃうけど悪い異性に溺れる人というのは、覚醒剤かカルト宗教か、手を出すなとわかっていてもやめられない人々みたいなもんなのか。やるヤツもやるヤツだ。もう他人がどうこう言ってもやめようがない。勝手にしやがれな次元なのだ。まぁ。。でも。。それはさておき
とはいえ女性を殴ってドーのこーのなんて。絶対感心できないタイプだわヴィーナスは、「あのさ
やべえって。インベーダーって言わないでよ。あたしたちは金星人だし。あたし学校へいかなきゃね。これでも放送委員会もあるし、児童会役員なのよ。ヴィーナスは、同居のシュナ坊に怒るとおしりでキックをしたり
スルメを食べながら喋って興奮するとスルメを鞭のように振り回すのに。。。それを棚に上げて、暴力を振るう人とはあまり関わらないでおこうと、その場をサッサとあしらおうとしました。まぁ、ヴィーナスの場合グミみたいでキックも全然痛くないから本人もそれをわかってやってるんだけど。
「ああ、金星人だってなー、デブのブーコからきいてるけどよ。
ブーコはプルメリアンでプルメリア産まれのプルメリア育ちで最近やっと自分が金星人という事を知ったらしいな。で、もう一人のやつがなんだっけ、めっちゃ賢い青いヤツとお前さんがみつごの弟ってはじめて最近知ったらしいな。」と、パッキンキンが言い出すのでヴィーナスはさらにまたムッとして
「ちょっと
あいつ自分が姉だとか長女って言ってるのあたしたち粒みたいに小さくて同時に生まれて姉も弟もないと思うわなに姉貴風ふかせてるのかしら」そうだ、そうそういま、ある事でその森沢ベルモと大喧嘩してるんだった
はっヴィーナスは思い出すち、ちょっとまって。。変だわ
なんでわざわざこのパッキンキンマンはあたしのところにわざわざ来たというの。そりゃ、この人の白骨死体を発見したのは私だし。ベルモとはどうもこの人は友達みたいだけど。。。わざわざうちに来たって。。どういう事。。
まさか、白骨死体を発見した事に対して御礼を言いに来たとも思えない。ベルモの話しだと。。。白骨死体発見から、このパッキンキンマンは木蓮寺に夜寝泊まりしているらしくて。生前の記憶がないと言う。頭がグルグルしてきた。
なんの目的として。幽霊が。。。で、霊感がないはずのアタシが。。なんでこの人みえるのか。。
それに。。大事な話でもあるのかよく知らないアタシより大事な話や相談なら、いつも会っている友達のベルモにすべきだし。「あー、よかった、お前は俺が見えるんだなー、
ブーコは、あたししかきょうだいでは霊感があるだけ。弟たちにはないわって言ってたけど今回はどうもちょっと。。。」「だからさー
弟じゃないって。ブタが勝手に姉貴風吹かせてるだけだわよ。それにしても。。。わざわざアタシのところに。。」なんでそれほど親しくない私のところにくるのか。。。ベルモと話したり、ベルモの身辺を調べたりそれ以前にしてヴィーナスは有名人ではあるので、家、住んでるところなんてすぐわかるだろうけど。。。ヴィーナスはあまりにも変だなぁと思いました。
いったい。。この人は。ベルモの話しだと、日中は木蓮幼稚園や参拝客で木蓮寺が賑わうので逃げるようにして 
木蓮寺の人の出入り時間帯だいたい
夜明けから日没まで目安に
フラフラ外へ出かけるらしい。
園児で霊感がある子に見つかるとキンキンとからかわれてウンザリするらしいのだ、まぁ、ベルモのクラスはヒヨコ組だかなんだかで小型犬や子猫や、特にめんどくさい奴らが放り込まれているようなのでそいつらの中で霊感があるやつがいたら、。。そいつらに絡まれたらめんどくさいだろうな。別に。。ヒヨコ組は頭が弱い子達でもないのに、都合よくあたおかを集めてベルモがなすりつけられているとあたおかを処理みたいにパッキンキンキン幽霊がベルモにヒヨコ組の園児の悪口を言ってくるとベルモが電話で怒っていた
うちだってシェパードやレトリバーやボーダーコリーのクレバー系の生徒さんはいるし犬種問わずみんないい子なんだと
とはいえ。。
多分ヒヨコ組というのはだいたいがチワワやポメラニアンや子猫やミックスの小型犬など。。ふわふわして言っては悪いが頭の中もお花畑みたいなピンクの気持ちみたいなふわふわした奴らだろうに。ヴィーナスも美術家としてお絵かきを木蓮幼稚園に教えたり、陶芸や粘土の教師や耳掃除のボランティアに行く事もあるが。。他の組の生徒はなかなか上品で賢くさすがある程度お金持ちの家の坊ちゃん嬢ちゃんだ、と感心するが、ベルモのヒヨコ組は。。。
クラスのリーダー格のぴいなというマルチーズとブルドッグのハーフの赤ちゃんが喋る事喋ること。。
喫茶店南風の常連さんのおしゃべりブロッコリーとおしゃべりで闘わせてやろうかと思うぐらいだし。ぴいな含めて、粘土など５、６人が自由作品をというと絶対にウンチをつくるのだ
まぁ、こっちが自由だという事なんだし、ナイフやら死体やら物騒なものを作る子がいないのでそれはホッとするけれど。本当に自由で、というとウンチをつくる
子どもだから、どこの幼稚園でも一人か二人はウンチをつくるやつがいても仕方ないけど。。。ウンチを作ってよくできた
とゲラゲラ笑っているようなガキどもだしこっちがお好きなものを作れとか、自由だ、と提案してるし。別に人の悪口を言ったり意地悪をする子たちじゃないからいいんだけどね。
あの日も、つい最近ベルモからの電話ではじまり。。そんな話また幽霊にヒヨコ組の悪口を言われたというベルモの愚痴
から、家にパッキンキンキンのヴィーナスがプルメリア港で発見したハリネズミの若い男の幽霊が住み着いていて、前からベルモにそういう話は聞いてたんだけど、あの人が東京都の今はもう解散したけど暴力団の息子だったという事がわかったらしいと。
どうも、プルメリア警察署や、福の神笑〜のTV局の情報公開番組パーフェクトサーズディのスタッフに、パッキンキンキン、。吾朗太さんというらしいが、その吾朗太さんの異母兄さんから連絡があったらしいのです。
ヴィーナスも、白骨死体を発見した本人だし、 パーフェクトサーズディの番組で謎の霊能者のエミコデラックスが、白骨死体の生前を霊視したのですが、
ヴィーナスは、番組を見てこれは。。やっぱり半グレとかそちら側の人かしらと思ってたんだけど。。。
ベルモからのその吾朗太さんの身元がわかって、ヤクザの息子だと。
ヴィーナスは、電話の向こうで、ほんとにほんとにほんとにほんとに極道サン
と、のんきにほんとにほんとにご苦労さんの替え歌を歌って
話しをきいていたのですが、そんなヴィーナスとは裏腹に、吾朗太さんは純ちゃんのお父さんではないかと言い始めます。
はっ
ハリネズミの純ちゃんは、ヴィーナスもベルモも共通の友人ですが。。
もしかしてマスターとは、異母兄妹かもしれないという事で、マスターと純ちゃんが別れた事はヴィーナスも知っていますが。。。
ヴィーナスは、電話の向こうのベルモに怒り
「あの、おっとりした純ちゃんがヤのつくヤバエモンの娘なわけないでしょうに
マスターのお父さんの俊さんという人は、昔の記憶がないとはいえ、かなりの紳士で品が良くて頭がいい穏やかな男性なんでしょうそんなの、純ちゃんのお父さんは、そっちに決まってるでしょうに」なんて酷い、チンピラ極道の娘なんてそう、怒ってわめくヴィーナス
ところが、ベルモは、「だって。。アタシがみたところだけど、俊さんは男系よ。
残念ながら、俊さんは男の子の種しか持ってないと思うのよ。絶対とは言い切れないけど、私の中で直感的なものが。。。つよくそう込み上げ。。」なんて言うので、それでベルモが怒って大げんかになったのでした。
、あんな優しいいい子の純ちゃんが、ベルモもよく褒めてる癖に。。
ヴィーナスは怒りに火がついて
「半グレ反社会の女を喰い物にしてきた男の娘ですって
純ちゃんが聞いたらどう思うわけ純ちゃんの母親は、先日殺人未遂事件で警察に勾留されていたんだけど
そんな事さらに追い討ちをかけるし 母親がヤバい人なら、なおさら父親ぐらいはまともでしょうよ直感的なもの、って霊感商法か洗脳かきみ悪いインチキ話ししないでちょうだい」ヴィーナスは、ベルモなんか見損なった、そういう人だと思わなかった
などなど。。。わめきちらした。。
謝ってくるかと思ったベルモが、黙り込んで。全く考えを改めないので
それを戦線布告ととらえてヴィーナスは怒ってスマホを切ったのだ。そうだ。
奴も頑固なのだアタシも気性は激しいけど。ブタは、おっとりして見えるが、信念を曲げないのだそうそう。。。あの純ちゃんの事で。。そして、この目の前にいる幽霊の事で。。
ベルモと喧嘩したんだった
ヴィーナスがあれこれモヤモヤしていると。。。吾朗太は。。。
「おまえ。。。神野純、って知ってるか
」まさにいま、考えていた。。純ちゃんの事
ヴィーナスは驚き。。えっ。。神野純、純ちゃん。。
