「ごきげんよう。」
うわぁ。
それは、兄妹15番目だから、それにちなんで苺と名付けられた姉さんでした。東の恭子、西の苺というぐらい派手というか、華やかな雰囲気の苺姉さんは、にっこり「あ、あっ、」福ちゃんは、苺姉さんに、空いている椅子をサッと両親の隣に運んで置きました。「こ、これしかないんだけど、」
お金がかかっていそうな苺姉さんのいでたちにみんなが普段から使ってる椅子はなんだか不釣り合いで兄妹なのに。。
まぁ、苺姉さんというのは、京都の豆柴の有栖川財閥に嫁いだのでありまして。リムジンアヤコの両親もうちとは釣り合いが取れないんじゃないか確かに、新興の成金や、新興の玉の輿の娘はいるけど。。。あちらは老舗の超素封家だろうに。
とびっくりしていたんだけども。
実はこの苺姉さんは幼い頃から人にはなかなか見えないものが見えたり親のリムジンやアヤコは霊感なんかないわけだし、そんな幽霊だの霊だの非科学的な目に見えないものは、信じないし宗教や占いは悪い事言うと、わざわざ依存させてお金を稼ぐ手段だったり、よく言えば、落ち込んでる人に上手いこと言ってその気にさせたり生きる希望を与えるショーパフォーマンスやエンタテイメントみたいなもんだと思っていて。苺が、小さな頃から見えないものと一人でお喋りしているのを見てアヤコもリムジンも、怖くなって
もしかして。。この子は脳になんらかの障害がどうしようとすぐに精神病院に連れて行ったのですが全く脳に異常なしで、当時は、まだ長女や長男と同じぐらいの子どもでありながら既に女医であり、生命の福の女神のココに、リムジンとアヤコが相談したところ、「このお嬢さんは、全然病気ではなくって、霊感があるよ。
だから見えないものが見えてるんでしょうね。そのうちに、ちゃんと見たくないものは意識して見ないように自分でコントロールができるようになるから、あまり心配する事はないし。この子の個性なので、伸ばす方向性で気楽に考えてください。」とアドバイスされました。
そんな苺は、
幼稚園ぐらいから、前世がどーのこーのと霊視鑑定みたいなことを、両親の許可なしに内緒で勝手にやり始め最初は、幼稚園から帰ると福の神のお姉ちゃんのところへ遊びに行くと言って子どもでも運転できるココが、ベントレーに乗ってやってきました。「すっげー車だなあれ、家建つだろ。」窓の外に停まるココの高級車を見て長男のハヤマが言います。「あたりまえじゃない、ココさんは生命の福の女神で神様でしょ。それぐらいいくら子どもだろうが買えるし乗れるわよ。」長女の桃子が言います。
リムジンもアヤコも福の神を崇拝していましたし。生命の福の女神のココという事で、もしや、苺は将来的に女医になるかもしれないそうだ、そうに違いないわ。だから女医のココ様は、苺とわざわざ毎日のように会うんだと夫婦ですっかり思い込んで喜んでいました。それに、子どもがたくさんいるし、幼稚園から帰った苺の面倒をすすんで喜んで積極的に信頼できる福の神が見てくれるとはありがたすぎる託児みたいで申し訳ない、お金を支払いますとリムジンもアヤコも申し出ましたが、ところが、ココは、「とんでもございません私の方から苺ちゃんにアシスタントを頼んでいるんです。こちらがお給料を出します」と言われて苺が。。。福の女神女医さんのアシスタントて、てことはだな、将来女医なのかとびっくりするリムジン。アヤコは冷静に、
「変ねー医者なら双子のお兄ちゃん達の方が、適してるんじゃないかしら。どう考えても。。」と。苺の少し歳上の双子の兄弟の聖徳と大志が、神童と言われているぐらいなのに。医者と言うと苺より、聖徳大志を誘うんじゃないかしらね。科目が違うのか、と言っても。。ココさんは。。福の女神だし、医者の科目全部オッケーだし。。」と、アヤコは疑問に思うのですが、リムジンは、「まだ小さいから、わからんだろ。聖徳大志よりお利口になるかもしれんし。まぁ、福の神さんに誘われたって事は、前途洋洋なんだからさ。」とリムジンはのんきでした。聖徳と大志は双子で、現在は脳外科医と心臓外科医ですが。彼らが双子でまだ名前が決まっていない
産まれたばかりの頃、父親のリムジンが、会社から帰ってきては小学生の子どもが宿題をきちんとやってるかどうか、宿題のある子ども達を監督できるようにリビングで宿題をさせて
リビングで見張っていたのですが、リムジンの悪いところは、別に小学生の宿題だからわからないところは空欄があったり間違えた答えがあったりとそんなのはごく当たり前のように思えてもきちんと調べろと叱るのでした。母親のアヤコは、「でも、調べたらカンニングでしょう学校で習ってきた事を復習するための宿題なんだから。」と言うと、リムジンは、「カンニングはテストだろ。習ってきた事を忘れたら忘れんうちに調べとけって意味だろ。それに空白で宿題を提出したら、やってなくて全部空白でだしてもわかりませんでしたから、書かなかっただけですよみたいな詐欺みたいな言い訳するヤバい奴になるかもしれんだろ俺のガキの時に授業中に先生に当てられてめんどくさいとクラス中が今考え中ですみたいにしてクラス全員ど叱られたし。宿題なんて出されたものをきちんと提出する、って将来会社に入った時の書類の基礎だろうに。」リムジンはそうやって子どもを躾ましたが、早く帰宅した日は、晩酌ついでに子どもの宿題に口を出したり覗いたりするのが好きでした。双子のドクター聖徳大志が、赤ちゃんの頃は上の姉や兄も小学生で、「アハハハハハ」長女の桃子が、弟で長男のハヤマの宿題を覗いては大笑いしているので、リムジンが、酔っ払って「なんか、変なこと書いたのか」と、聞くと、「だってさ、法隆寺を建てた人は誰か、って、けんちくやか大工さんって書いてあるんだもん。」ブフッ日本酒党のリムジンが日本酒を吹き出したので同じく宿題をしていた次男のジダンが、さっさとふきんを持ってきてリムジンの粗相を拭きながら「きったねーな父ちゃんもー、にいちゃんもアホかあーゆー、神社やお寺って宮大工ってお寺や神社専門の人が建てるんだぜ俺、社会見学で神社行ったら習ったもん。でしょう父ちゃん、ねーちゃん。」
ジダンが自信満々得意げと言ったドヤ顔をしてリムジンと姉さんの桃子に同意を求めてきます。
はっ今までゲラゲラアハハハハハ散々笑いまくっていたリムジンと桃子は、だんだんと顔がひきつり笑えない状況になってまいりました。「そ、そういやあ、そうだった。。」と、ハヤマが消しゴムでサッサと答えを消して書き直しをしようとすると。「あ、、あの。。。それは。。」「う。、えー、と。ち、違う。。よ。というか。。」リムジンと桃子は気まずそうに顔を見合わせます。すると、それを聞いていたのか母親のアヤコが、「あんた、そんな事もわからないの。法隆寺を建てたのなんて聖徳太子に決まってるでしょうに。」ですが、ハヤマもジダンも「聖徳太子は政治家かなんかでしょ。いっくら賢くても建築技術なんかないんだろ、金だけ出しただけなんじゃないの」ジダンが文句を言えば、兄のハヤマが、「いやいや、金は出さんけど口だけ出す金はお財布の国民よろしくね!の典型的な口だけだして金は出さない政治家なんじゃない。政治家のポケットマネーで建てられるようなもんでもないだろ。だから、宮大工と国民が建てたんだろう。どうなの、父ちゃん」みたいなことを言ってきたので、もう。。。ここは。。どうせこいつら、成長したら大人の事情がわかってくるか。らと焦り開き直って、
ヤバいなウーン。お酒に酔って問い詰めにあったリムジンはもうここは、話しを明後日の方向へそらすしかないだろうこういう時は、話しを90度から180度ぐらい別方向にそらしてそっちの話題に惹きつけるしかない。
と思って、「あー、あ、いい事思いついたぞ、この双子のお前たちの弟は、上がショウトクで下がタイシだ。ちょうどいい、ショウトクとタイシ、で半分に分けよう。ね、桃子、母ちゃん。」長子の桃子が、「うん、聖徳と、太子。だね、いい名前。ね、」というので、アヤコが「えーちょっとまちなさい聖徳は確かにいい名前だわよ。聖なる徳を、で。でも、タイシの太子は、太い子どもよ、おデブよ、デブ。ヤバいでしょ可哀想イジメにあうし双子の兄の方が良かったみたいにずーっとこの赤ちゃんの弟の方に恨まれるのよ。デブ子みたいに。。男の子だけどデブ子みたいに言われたらどうしてくれるのよアタシだって太子なんて名前嫌よ。」ジダンが、「じゃあさ、タイチでよくない太一とかさ。」しかしながら、長男のハヤマが、「は長男でもないのに1の字はないわ。なんかナマイキ俺が長男だし、でも2番目の子どもだし、一番は姉ちゃんだろ。」姉の長子の桃子は、「でもさ、ショウトクタイチって赤ちゃん言葉みたいじゃん。頭おかしいタイシ、太子ってウチは家系か遺伝で痩せ型で変だしね。」アヤコが、「とにかく、デブ子さんは嫌よ。ウチは食べても子ども産んでも太らなくてもっと肉がついた方がいいかもしれないけど。」ワァワァ言い始めたので、リムジンは、
「わかった、もうタイシの漢字を変えればいいさ。大きいこころざしの大志かなんかでいいだろ。なんか、聖徳太子とかこころざしとか、これで馬鹿になったら大恥かくけど、まぁ、親なんて姫だの王子だの、脳みそに花が咲いたような名前付けたがっても変じゃないし。ハイハイ、大志で決定」
と、言うことであの時、双子の赤ちゃんだった聖徳大志は、神童からいまや東京で、脳外科医と心臓外科医になってます。いまだに、父親リムジンは、早く帰ってきたり休みの日だと、お酒をのみがてらに子どもの宿題を覗いてはチェックするのが大好きです。
福ちゃん自身も漢字の練習など、書き取りで学習長に縦列に同じ漢字をマスに練習するのに正の横の棒線を下のマスまでずらーっと縦に書いていって、次は縦線を下のマスまでずらーっと埋めていき父親のリムジンにこっぴどく叱られました。「お前ね工場のライン作業じゃねーんだぞ何やってんだ、一文字ずつ丁寧に完成してから次のマスを埋めろやり直し」リムジンに書いた字を消されてすると、「別に言わなきゃわかんないでしょ。書き順間違えてないし。俺が要領の良さを教えてやったんだよ。」と、福ちゃんの兄のひとり五つのシノブがあらわれてチラッと言うと「バカっだからお前はアホなんだ大事な事をズルすると馬鹿になる」リムジンにシノブはこっぴどく怒られました。
それはさておき。この、京都の有栖川財閥の次男に嫁いだ苺。。。
実はいまも小さな頃からカリスマ霊感占い師として活躍中です。小さな頃、親のリムジンとアヤコの目を盗んで生命の福の女神のココの協力を得て霊視鑑定をはじめていました。小さな頃、苺は毎日のように、生命の福の神ココに会いに行っていたので、
両親の
リムジンとアヤコは、将来は、ココにわざわざ目をつけられたという事は、ココみたいに苺は女医にでもなるんだろうなとホクホク顔でしたが
でも、ある日アヤコが、近所の人から「スゴイわね。やるじゃない。おたくの苺ちゃん。福の女神様のお墨付きでカリスマ霊能者として有名人や政治家の相談も受けてるんでしょう。」なんて言われて
「えー」
どういう事。。。
リムジンアヤコは寝耳に水でした福の神ココが、苺を可愛がっているのは、ココは生命の福の女神で女医だから
てっきり苺が女医の素質があり、就労児童として女医の道を歩まそうとそれでココが可愛がっているのではないかと、
それが。。。苺が、霊能者ですって
もしも苺が、親の
リムジンやアヤコに霊能者みたいなことをやってるのがばれたら全く理解されないし反対されるのは福の女神のココも承知だからココは苺の両親に内緒で苺に才能に適した霊能者みたいな仕事をさせたんだろう。
でも。。幾ら福の女神のココのお墨付きとは言えそんな。。。
やっぱりそういう霊感だの占いだの。。。どう考えても胡散臭いとしか思えなかったし、もしかして苺が、土地を売れ家を売れ全財産を寄付すれば救われるみたいなおかしな事を言い始めたらどうしようとか、893などヤバい人を顧客に持ってインチキだと家に乗り込まれたり殺されたらどうしよう。彼氏と別れなさいとか、彼女と別れなさいと言って逆恨みで刺されたらどうしよう近所の人達から苺がヤバい信仰宗教でも作ったと噂されたらどうしようなどなど
幾ら福の女神のココがプロデュースしているとはいえ。。霊視だの霊能者だの。。。なんだか得体の知れない世界観が
怖くなってきて幾ら福の女神のココのお墨付きとはいえココに直談判して
苺の霊感鑑定をやめさせようとしました。
2022年03月28日
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