福ちゃんは、走馬灯のように。あの頃。。。今は南極にいる両親や妹や弟達がこの神楽町市にいた頃を思い出します。
四年ぐらい前に。
あの頃は、神楽町市の西側のウエストヒルズの大きな貸し屋に家族と住んでいました。相続した屋敷の持ち主は、
今よくある空き家問題対策にもなるし、出産の女神と言われる福ちゃんの母親のアヤコが屋敷の持ち主の奥さんの出産の時に三人の子どもを3回とも助産師として出産のお手伝いをしたご縁で知り合った仲で持ち主ご夫婦は東京の息子さんと同居するし、他の子ども達も屋敷には住まないし、良かったら、アヤコさん住まない管理をして貰えたら嬉しいし、格安で、という事でウエストヒルズの大きな屋敷を賃貸で住むこととなり。アヤコは、妊娠しやすく流産も無くお産がラクで子どもも丈夫に産む為に出産の女神として、頼まれた時に助産師をしていました。クライアントには、難産や長時間出産になる女性達もいましたが、アヤコは、出産するだけなのに、病気でもないのになんで痛いとか苦しくてたまらないって言うんだうかと不思議に思うぐらいにお産がラクでした。
神楽町市、福ちゃんが今住んでいる海辺の白い家は、神楽町市の南側にある南新町の麗しが浜の港町です。福ちゃんは、同じクラスの美の福の神笑〜の会社のひとつ、真珠を中心としたジュエリーショップ、マーメイドtearsの雇われ社長となりオーナーの笑〜が三年と少し前に
福ちゃんの両親が南極に戻る時に、
家族と離れて暮らすので
お仕事もがんばってるし、
福ちゃんに家を用意しました。職種柄品のいい美しい環境に身を置かなきゃそれに、福ちゃんの双子の姉さんも高校生だし、多分日本に残るだろうし。学校もこっちだから、一緒に住めばいいわ。
もしも、お兄さんやお姉さんが家を出る事になっても福ちゃんは、
気の合う仲間。。あるいは彼の兄妹誰かと暮らす運命だわね。という直感めいたひらめきで、神楽町市の南側、海辺南新町の麗しが浜に綺麗な白い家を用意しました。あれは、福ちゃんも笑〜も低学年クラスだった頃で。今はもう札幌で働いているクルミとミルクの双子の姉さん達も高校生の頃は、この福ちゃん名義の海辺の白い家に住んでいました。
福の神就労児童試験に合格した福ちゃんでしたが、まさかまさかの、真珠養殖場とジュエリーショップの雇われとは言え。。。社長。福の神達がその子の生まれ持った才能を活かして適材適所な職場を与えて。それが嫌なら、福の神就労児童制度はお断りすれば良い。だけどやっぱり産まれながらの資質に沿った天職なのでお断りした児童は今までには全く誰ひとりとしていないようです。自分の資質にあったお仕事で社会に貢献して、感謝されてお金も貰えてなんてそれが出来てイキイキ輝いて生きて行くことは人生でも大きな幸せの一つでとても自分らしくあるのです。
福ちゃんの姉や兄も何人か就労児童で育ち家政婦のお仕事で今はもう主婦になって仕事をしていない姉や、他の業種で独立した兄や姉もいます。
あのとき。。。あの両親のスッタモンダ。。。
四年ぐらい前に当時は中学生だった福ちゃんの五つの兄の5番めのシノブが、隣のマンションから実家に帰っていました。隣のマンションと言ってもシノブは福ちゃんの兄妹の9番目の上から9番目にあたる兄さんのイチジク、、、。。漢字で九をいちじくと読む事から、みつごで五男で9番目の子どもに由来して父親のリムジンが名付けたのですがイチジク兄さんのイベント会社で働きながら中学校に通っています。門から出てすぐ隣のマンションは、イチジク兄さんが分譲で持っていて、自分は結婚して子どももいて独立しているので、神楽町市外の持ち家に家族と住んでいます。
会社以外の書斎を兼ねて
五つごの中のヤンチャ組三人が住んでいます。とは言え、門を出てすぐなので、離れのようなもので三人はいつもご飯を食べに帰ってきます。
中学生の5つごの兄さん達は全員男の子で。賢いのが二人とヤンチャが三人。五つご筆頭のしゅうひは賢く同じ五つごの綾聖とともにITの会社を企業して、中学校に通いながら実家にみんなと住んで
幼い弟や妹の勉強をみています。次の翼は勉強が嫌いで横着なものの、イラストや絵が上手なので、時々漫画家のアシスタントやイラストの仕事をしながら中学校へ通っています。3番目の巧もヤンチャですが、早く車が欲しいので本人の希望通りに車の整備士をしながら中学校に通い車の免許ももう持っています。幾ら広い貸し家邸宅でも、子だくさん大家族なので、
五つごのヤンチャ組の
翼と巧とシノブが、隣のイチジク兄さんのマンションに住んでいました。五つごの4番目の綾聖は、中学生でしたが、すでに五つご筆頭のしゅうひITの会社を自分で立ち上げています。
福ちゃんは、兄妹賢いのとも横着いのとも仲良くしていました。就労児童は、10歳で車の運転免許を取得できるので五つごの兄さん達は就労児童なので全員免許を持っています。
小学生からIT関連の就労児童のしゅうひと綾聖はさっさと会社を起業しました。
シノブ、巧、翼は家にお金は入れるものの
早く車やお金が欲しいのとそれほど賢くないけど大学に行くのに有利になるので就労児童になりました。
あの日はキッチンでご飯の当番の兄妹が、カレーかなんかを作っていてカレーのいい香りが漂ってきて反対側の大広間からは、母親アヤコのブチ切れわめき声がきこえてきて。。。天国と地獄の混ざり合いというか。。。
リビングで福ちゃんとミルクが聞き耳をたてながら宿題をやっていて。シノブが貯金箱を持ち歩きながら、
「な、なんかさ。やっばくない。マジで今回。。。オトンとオカン離婚になるかもよ。」
シノブが持ってきた貯金箱に福ちゃんとミルクは、10円づつ投函すると貯金箱の表示が6,000円を越えました。これは、修羅場見学料で、強制ではないけど、任意で激しい修羅場や喧嘩があると見学者として募金して、リムジンやアヤコの誕生日や父の日や母の日や、結婚記念日の両親への食事代やら、みんなからの共同プレゼントとして
今まで何回かそういうお金に変えられるので、修羅場の喧嘩沙汰はショータイムとして見学料を
わりと皆んな進んで募金はしています。貯金箱には金額が表示されるので盗む人もいないし。「今回は。。。さすが、ヤバいかもよ。お父ちゃん、相当ヤバい事言ってるって気づかないのかなぁ。」ミルクが言います。
「離婚案件だよね。どうにもさ。もうリムジンじゃなくて理不尽にでもしたらって感じだわ。」福ちゃんが呆れて言うと、「座布団3枚って言いたいけどさ、笑い事じゃないわな。
いちおう今後の為にもコソッと大広場の扉を開けてICレコーダーで録音してる。」シノブが言うと、ミルクが、「まあっ、しのブー、あんた、イチジク兄さんのイベント会社手伝ってるより興信所や探偵に転職したらどうなの。手回しが早いわね。。」と言うので、「アホ言うなや。探偵や興信所なんて何時間もジーっと張り込みだぞ。守秘義務もあるし。小学校入ってからずーっと、通信簿に落ち着きのないとか、ジッとしてられない、口が軽いお喋りって全担任にコンプリートに書かれてる俺にできるわけないやんか。どーせなら礼於ポンみたいに弁護士になればって言ってよね。」
シノブが言うので、福ちゃんとミルクは顔を見合わせて「弁護士も守秘義務はあたりまえだし、落ち着きがないと、」「ねーぷ、ププッ
アハハハハハ」と笑う礼於。。レオ、礼於というのは、東京にいる30代の弁護士のお兄さんです。「どーせ、おバカですよ。俺は。ま、それはそーとして。。どっちに行くんだオトンかオカンか。。マジで今回ばっかりは、平和を越せないぞ。」シノブはムッとしながらもいつになくシリアスな表情を浮かべる。おちゃらかなシノブがシリアスに思い詰めるのは奇妙だし、なにより気味が悪く縁起でもない。。。
福ちゃんは、「どうもこうも。。ないだろう。離婚したら、おとんは南極オカンは日本。日本がいいに決まってるじゃん。って言う前に、僕はもう就労児童になるからそれならオトンおかんの離婚は関係ないよ。チビはオカンについていくかもしれないけどさ。クルちゃんとミルちゃんの高校進学の学費は僕が払うし。就労児童だと色々手当が付くしね。僕はどこへも行かないよ。この神楽町市が好きだし。」福ちゃんは、両親が離婚した場合、もう就労児童の天職が待っているので親のどちらかに付かなくても生活していけるし、
なによりも生活環境を変えたくないのです。そして、その場合、赤ちゃんの頃から育児担当してくれた就労児童ではないこれから高校進学の双子のクルミとミルクの進学の面倒はみようと言うのです。「俺はチビたちの面倒みてもいいけど、福以下のチビは親のどちらかに付いて行くだろうからなぁ。金だけ送るかなぁ。。まぁ、別に俺らは親についていかなくてもだけどさ、でもなぁ。。実家が無くなるかと思うと。。」とシノブが言うと
「やだ、何言ってるのよまだ、離婚になるって決まってないでしょ。お父ちゃんだって、お母ちゃんが絶対離婚の話しにならないからちょっとだけからかうみたいな冗談言ってるのよ。」不安げにミルクが言うと「でもさーさ、男性は長年の付き合いってそれがあたりまえっておおらかなとこあるでしょ。にいちゃん達見ててもいまさら小学校とか幼なじみとかと繋がってるとか、それにさ、男は別れた女性をいつまでも心の片隅に住まわせるって言うじゃない長年の付き合いは切れないって勝手に基盤を築いてるんだよ。だけど、女性は新しい物を築いていくのに都合悪いものは、長年の付き合いでも更地にする事はかまわないし、むしろ長年の付き合いでもイヤなものはいや、処分するって感覚だって、こないだTVで恋愛トークでやってたよ。」福ちゃんが言います。女性のミルクは、「え、あたりまえじゃない。もういやになったものにこだわっていたらいつまでも進めないでしょうに。合わなくなったら無理矢理合わせるでなしに、卒業する事も大事でお互いのためでしょうに。人生一度きりでしょ。」シノブが、「だけどさ結婚してないとか、友達関係とか、そーゆーのならそれもアリかもだけどさ。結婚して子どもいないとかね、でもウチらの親はまだ養育しなきゃいけないチビがいるんだよ。そうそう簡単に離婚はどうなんだ確かに俺らはなんとかなるし、にいちゃん姉ちゃん金持ってる奴らや実家思いの奴らが多いけどさ。なんかあったらそりゃ助けるだろうけどさ。ほとんどにいちゃん姉ちゃんに家庭あるじゃん。それぞれの家族にそれこそ迷惑かけられないだろ。いつまでも実家の面倒みなきゃいけないなんてさ、本人稼ぎよくても家族はおもしろくないじゃん。
でもさ、離婚は無いわ」「なんか。。。随分と深刻な話ししてない。。。」心配なのか、キッチンから、今日の料理当番のミルクの双子の姉さんの方のクルミが覗いている。「後は煮込みを待つだけ。みんな、どうした、」同じく今日の料理当番の五つごの筆頭のしゅうひもキッチンから顔を出します。福ちゃんの家は、母親のアヤコが料理をしない日は、男女問わずに料理は当番制です。キッチンの裏には料理や掃除の分担シフトが張ってあります。もちろん、当日にコケたり当番制が守れなくなる事はあるものの誰か必ず家にいたり、掃除と料理の当番を代わったり、日を代わったりとがありました。アヤコが料理をする時も誰かお手すきなら手伝っていたり。「げ。しゅうひも今日メシ当番なの。んじゃ、今日のカレー嫌がらせ並みに野菜ゴロゴロなデカめじゃん。」シノブがキッチンから現れたしゅうひを見て言いますシノブは野菜嫌いで両親からアレルギーでもない癖に野菜を食べないと馬鹿になるぞとずっと叱られているのですが、同じ五つごでも筆頭のしゅうひは野菜が大好きしゅうひが料理当番だと鍋料理や、やたらと野菜を使いたがり具も大きめです。「野菜食べて、そんなことで死ぬわけじゃないし、今日は玉ねぎやトマトたっぷりなサラダもあるし。それにしのブー、カレーは好きだろ喜べ今日は姫子監修だし。」姫子というのは、五つごの二歳下の妹で、小学校高学年クラスに通いながらも、就労児童で既にフレンチのお店で働いています。今日は仕事ではないのですが、料理当番に料理人がキッチンにいると安心安全です。「ま、まぁ。。。シェフ姫子監修なら。。まだ良かったセーフ。でも、どーせ玉ねぎならオニオンリングか、サラダならポテトサラダにしてくれよ。アレなら好きなのにさ。でも、
姫子って、ヒメノのほうじゃなくて、姫子だよね、まさか、ヒメノ、じゃあないよね。」シノブが言うヒメノとは姫子からさらにまた二つ歳下の妹で。ヒメノは甘党でなんでも甘甘にしそうになったりキムチ鍋が辛いと怒って砂糖を入れようとしてきたり、冷蔵庫のチョコレートをカレー粉と間違えて入れそうになり、ギリギリ誰かに見つかり止められたり
とにかくかなりの料理オンチなので料理当番しなくていいから掃除当番や子守りだけで、と親兄妹から言われるものの、本人はやたらとキッチンに立ちたがるのです。「ヒメノは、友達んちに試験勉強させに行ったわよ。あの子、料理はダメだけど、頭はまぁまぁいいからね。友達重宝するじゃん。」クルミが言います。ざわめいてるのか、その姫子がリビングの様子がいつもと違う感じがして、思わず
ドアを開けると、あまりにもウットリするような誘惑的なたまらなく美味しそうなカレーのにおいがキッチンから漂ってその場の全員の鼻をくすぐります。ポワんとして、全員が、ウマイモノ魔力夢の中にいざなわれりなおももちに。。。
ですが。。。
「だから、そんな事勝手に決めたら離婚でしょ」
と、同時に大広間からは、怒涛のように。。母親アヤコの金切声が。。で、一瞬にしてまた、その場の全員は冷水をぶちまけられたように静まりかえってしまいまして。。。
2022年02月18日
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