「娘俺に。。。生きてる時に娘がいたのかよ。」
今度は木蓮寺に住み着く幽霊の
吾朗太さんがギロッとベルモを睨みつけました。
「あ。。。その、だから、そうじゃなくていた、としたらって話よ。だ、だって。。だって女の人たくさんいそうじゃない。吾朗太さんって。だから、子どもがいたらどうかなぁって。。いまのところそういう話は聞いてはないけど、だから、もしもの話よ。」「オマエ、さっきからもしも、もしもって。。。ナニがもしものだよ。そんなもん、なってから事実があってから考えろ。馬鹿か。何もないうちから、そんな時どうするとか、もしもで有ればどうするなんて考えるほど暇人かよ。なるようになるし。なんとかなるだろうが。」
そうだよね。。。とてもじゃないけど吾朗太さんはもしもそういうアクシデントやハプニングが起きたらどうしよう、どうしようと起きる前からあれこれ考える方ではない。
起きてないからいいじゃんだの、そんなもの起きてから考えろ。なんにも起きてないうちからアレコレとくよくよするのは時間の無駄だ
そうやって考えるのは
やっぱり、この人は生前闇社会の家庭環境とは言えお金や愛情には恵まれて育ってきたんだその感覚がじゅうぶん身についている。。。
吾朗太さんが生前散々
女性を食いものにしてきたのは、生来女性の方から寄ってきて女性が勝手に世話をやく相当モテるからかかもしれないけど、吾朗太さんが産まれると父親の蓮気さんの愛人の母親のなつめさんが亡くなり、本妻の要さんが吾朗太さんや兄の三太夫さんには冷たかったから女好きだけど奔流には女性に対する計り知れなくて根深い恨みや怒りが怒涛に流れているのかもしれない。
お寺の娘のベルモとは真逆のヤクザの組長の息子の吾朗太さん。だけど。。ベルモも吾朗太さんも裕福な家庭で愛情もたくさんたくさん注がれてきた。
ベルモは今の世の中でお金がなくても幸せなんて全く思ってない。8割ぐらいはお金で解決できたり、お金があればどうにかなるという事を
イヤというほど、木蓮寺の人生相談でお金に困った人々を目の当たりにしてきているからだ。だいたいの人の悩みなんて病気を除けばお金か人間関係だし。
だからさっさとベルモも自分の適性を見据えて親に猛反対されようとも、正当に闘ってしっかり将来的に考えて僧侶になったし。
女の子として育てられても
玉の輿に乗って条件のいい金持ちのダンナを捕まえるなんて甘ったるい考えはベルモは嫌いだし相当な金持ちのダンナは勿論全員が全員ではないけど、お金を持っていない旦那さんより愛人の心配もしなきゃならないし旦那がそこまで経済力あって嫁さんに経済力なければ今時ウザい亭主関白モラハラ男かもしれないし。
男性が悪質に詐欺や犯罪ではなく、きちんと
お金を稼ぐ能力が高いのは大きな長所の一つに間違いないんだけど。
ご縁結び婚活寺でもある木蓮寺は、結婚したい人々の相談や時々あるお寺主催の婚活イベントなどあるけれど。。。
そういうのに来る相手でラクをしようとする考えの人々を見ているとますます結婚なんぞしたくなくなる
もしも、ワタシみたいなチンクシャが結婚願望が強かったり男好きに産まれて、相手に対する理想が高くて面食いで相手の男性に依存する生活を望むタイプで親に甘やかされていたかと思うとマンマとイケメン結婚詐欺師の美味しいカモになり騙されて木蓮寺の資産を食い潰していたかもしれない。とベルモは思う
先立つ条件ありきの金持ち旦那を捕まえようって言っても
いつまでお金持ちでいられるかどうかわからないし嫁がお金を自由に使えるかどうかわからないし。
昔ながらの
木蓮夫妻は木蓮寺の娘としてベルモは将来的に良いところにお嫁に行って欲しいという考えだったんだろうけどさ。甘いわそんなの
まだまだ、女性が仕事で社会的に成功するよりいい結婚をする方が女性としての幸せだと思っている人はいるけれど。
そもそもベルモは誰がなんと言おうとも独身主義だし。
時々お寺の傾聴修行の人生相談では目の当たりにする
お金持ちの家の遺産相続争いも凄まじいけれど。。。 それはそれで
それでもだいたい裕福な人はどっか余裕があるからお金から好かれるんだと思う。
吾朗太さんは悪いヤツかもしれないけどこの人はあまりお金や人間関係に苦労してきてないわね。。。そんなところはにじみ出る。。。
吾朗太さん。。。
もしかしたら。あなたに娘さんがいるかもしれない。。かもしれないが。。。
はっきりとしない。。。
吾朗太さんは記憶喪失だし、万が一、記憶喪失じゃないにしろ生前は懲役中に妊娠している奥さんの緋夏さんが緋夏さんの次の旦那さんの俊さんとプルメリア島に逃げて出所後間もなくして吾朗太さんは亡くなって。。。
で、緋夏さんが妊娠していた事も吾朗太さんか俊さんかどちらの子かわからない娘さん。。純ちゃんがいる事もわからなかった。。
純ちゃんの事を相談したらどうなんだろうか。
しかしながら、ベルモは直感的に吾朗太さんに純ちゃんの事を相談したとて。。。
あのなぁ。どっちのガキだかわからないみたいな托卵女の子どもなんか俺はしらんからな。とか、そんなもん俺のガキじゃねーよ。ガキは嫌いだと、そうやって返されるのが想像できました。それか、俺は死んだから子どもがいようが、もう俺には一切関係ないだろうとか。
だけど。。。吾朗太さんにも純ちゃんの父親の可能性がある限りは
やっぱり話したほうがいいんだろうかと思ったのですが、ベルモのスマホに木蓮和尚からの着信がありどうも夕食ができたようで。。。
食事は
全員がいる時は皆んな揃って食べるのが森沢家の家訓なので。。母屋に行かないと。。
「ごめんなさい、今からご飯みたい。。。」ベルモが吾朗太さんに断ると吾朗太さんは
「夜だぞ、食い過ぎるなよ」なんだか吾朗太さんは心なしか思案にくれているような。。。もしかして、、、
ベルモがあまりにも遠回しにいつも言わない様なもしもだの娘がいたらだのと言うので
薄々と吾朗太さんは生前に子どもがいたかもしれない事をなぜだかベルモが隠しているという事を察したんだろうか。。。勘繰り過ぎかな。。。
そして。。。同じ頃に東京では、飲食店グループブルーモーメントの会長の青山奏。。。奏は横浜の建築家の3歳歳上の兄、青山禅に電話して、次女の娘のミーシャの近所の同級生がプルメリア島でもしかしたら父親かも知れない男性を発見したと父親らしき男性はどうもプレゼンスタクシーで働いているらしい。
近所のミーシャの幼なじみの
都王新聞の令嬢のリリコちゃんがいまプルメリア島に取材に行って、そのタクシーを貸し切って様子を見ている。。。。と告げてから
「兄さん。。。親父の件だがどう思う。俺は成功しつつある時に自叙伝なんか書いて一方的に親父が俺たちを捨てたみたいに書いてしまって。。。」
中卒でろくに学歴もなく幼い頃両親に兄弟捨てられて母方の祖父母の楠家で育てられ。。有名になってつい、事実確認ないままに両親への恨みつらみを。。。電話の向こうの兄禅は、
「俺もさ。薄々変だなと思った事があったし、俺はオヤジと別れた頃は3つか四つぐらいだっけ、で、やっぱりどうにもオフクロが言ってた様なヤバい借金や女作って逃げる様な男にどうにも思えなくて。そりゃ記憶はおぼろげで、オヤジがほとんど出張だかわからないが、それか家庭がべつにあったかわからないが、ほんのたまにしか見なかったけど。。。若いお兄さんで他に家庭がある人にも見えなかったし、素行が悪いタイプにも全然見えなかったぜ。離婚していつのまにか居なくなったけど。。。でもさ、爺さん婆さん、オヤジの悪口言ったこと聞いた事すらないし。」「娘の結婚相手が普通酷い奴なら。。。多かれ少なかれ。。。爺さん婆さんも愚痴愚痴言うよな。。。厄払いにサッサと名字も母親の旧姓に戻すだろうし。。。俺、マスコミにもうオヤジは死んだものだと思ってるとか、よくよく調べてもない癖に成功しつつあって思いあがって言い過ぎたかもしれない。瞳の。。。瞳のBBAの一方的な嘘に振り回されてたんじゃないかって。。」「まぁ。。。確かにオフクロは酷かったな。。お前が成功したとなると。。。金の無心を繰り返して。。俺や大阪の異父弟が止めても。。。お前にばっかり悪いなと思う。あの女の言う事は信用できないし、何より異父弟から俺に瞳のBBAの遺品の暴露の日記帳が送られてきたし。。」
大阪の異父弟の祐人は、青山禅と奏が幼い頃に、瞳が再婚するので未婚で初婚で歳下なのであんた達はいらないからと母親の瞳に捨てられて
その再婚後に産まれたひとり息子。。。
瞳が酔っ払ってよく禅と奏の異父弟の佑人に、前の旦那を騙した事などをベラベラ喋っていたらしい。瞳の晩年、近所の佑人の家庭に来ては昼間から酒を飲んで過去に青山家の家庭や楠の両親に
自分がやってきた仕打ちをペラペラ喋るので一部録音したらしい。佑人の奥さんは、キャリアウーマンで外を飛び回りあまり家に居ないので子どもも部活や友人と出かけるし佑人の休日にやってきては飲んでくだを巻く。
あまりに酷い悪態なので佑人は、異父兄達が気の毒になり。。。それに実業家である次兄の青山奏の大ファンなので
なんとなく、母親瞳の酔っ払った暴露話をICレコーダーに録音しました。
聞いていて、一方的に悪者にされた前の旦那さんが可哀想になり。。。捨てられた禅と奏も可哀想になり
だけどー。。遠く離れて尊敬できる異父兄奏の自叙伝には
異父兄達の父親のどうやら瞳が言う前夫のオーガストさんという男性は。。。
禅が三、四歳ぐらいで奏が赤子の時に借金をつくり逃げたみたいに青山奏の自叙伝には書かれている。。。だが、実際にはそれは嘘だと瞳は言ったのだ
海外赴任のフランスに行きたくないのと新しい彼氏ができたのと。。。オーガストさんがほとんど出張で国内外を飛び回るのでまだまだ若いのでオーガストさんが出張の時は家事や育児は両親に押し付けてキャバクラで稼いでいたというのだしかも、離婚してから養育費の振り込みがあったのに全部瞳が使い込んで子ども達には、養育費すら払わないロクデナシだったと吹聴して。。。
わざわざ、仕事ができる同い年の優秀な旦那が婿養子でもないのに瞳の親と同居してくれて大黒柱として働いているのだ瞳の両親は、この家庭環境を壊したくない為に瞳の浮気のアリバイや偽装工作に手を貸して。。。
そりゃあ。。。娘婿は可愛いけど娘はもっと可愛いし娘は幸せでいて欲しい。。。と。
それに、このままいけば自分達もやっと安泰な生活ができるとの下心もあって必死で瞳の不倫を隠蔽しました。
それに足元を見て瞳は楠の両親に浮気の片棒をかつがせて。。。
禅と奏の大阪の異父弟の佑人は、長男の横浜の禅に瞳の日記帳と録音を送って
「あの。。。あまりに居たたまれないので。。。」
異父弟は、母親の瞳が生前ちょこちょこお金の無心を成功した青山奏社長にしていて、長兄の禅が瞳に怒って注意の電話をするようになり、たまたま異父弟の佑人の家で禅からの奏への無心を電話の注意を受けている時に、酔っ払った瞳は異父弟の佑人に奏に金の無心をしている事が見つかりバレて、
「どういう事ですか」と寝耳に水の佑人に電話を代わり、長兄の禅と異父弟の佑人はそれをきっかけに連絡を取るようになりました。
佑人は、「気づきませんでした」と顔面蒼白で謝り、同居してないが母親は自分が見張ります、瞳はどうも異父兄さん達に迷惑かけて再婚したんだと思います、と平謝りでしたが。。。。。
それでもわざわざ、生前の瞳は、金を振り込めと奏にしつこく電話してもきかないので、東京のブルーモーメントグループの店に大阪からわざわざ現れて「会長の奏を出せ、母親の瞳が来たと言ってちょうだい」と従業員に掴み掛かったり。。。
不審者でボケた女性なのかと思われたものの。。。会長の奏に連絡すると、会長の奏は社会的地位もあるので出来るだけ揉め事を起こさないように確認を取ると本物の母親の瞳で話し合い何度かこれきりと手切金を渡したり。。。
瞳が生きている頃は散々、禅や佑人が止めたり怒っても瞳は特に成功した奏を狙って迷惑をかけてきて。。。兄の禅ともども、奏は、最終的には瞳と絶縁した。
子どもの頃からだけど
本当に父親は悪い人だったんだろうかと瞳の態度から奏は疑問をチラチラ感じつつも、多忙すぎる毎日に明け暮れて。。。いつのまにか父親の事を考えることもほとんど無くなった頃に。。。
母親の瞳が亡くなって瞳の日記や生前の録音した証言が出てきて。。。
さて。。。再び、プルメリア島。青の洞窟、青の洞窟のほとりで。。。
リリコは、隣のテーブルの福の神笑〜達が話し合いに夢中になっているのを見計らうと、オーガストさんに、
「オーガストさん。。。このまま。。。世間では、青山のおじさん。。青山奏社長は誤解したままで。。。お父さんは世間では悪い人のままだわ。。私が他人様のご家庭に口を挟む筋合いはないかもしれないけど。。。だけど。。。そのままでいいの」
リリコは、昼間木蓮寺でオーガストさんが告白した瞳さんとの離婚や過去の出来事や経緯をこっそりと録音していました。
ミーシャに。。。録音を聴かせたい。。
オーガストさんは。。。「今さらもう。。。私が子ども達を置いて海外赴任したのは事実です。捨てたようなものでしょう」
2021年09月08日
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