「覚えてねーよ。。。」
ベルモがスマホでホストクラブ熱帯夜の流星や、マヒル社長を知っているというさらには吾朗太さんの生前を知っているという此花咲夜社長と会話しても。。。残念ながら吾朗太はマヒル社長というのは、未成年の吾朗太が生前氷室終夜として働いていたホストクラブ極楽鳥夜のオーナーだった事を全く覚えていない
ただ、スマホの向こう側からは、金目当てで金になるからだろうが氷室のお陰でマヒル社長に拾って貰ってホストになったのでマヒル社長と氷室には感謝していると此花咲夜という熱帯夜のオーナーが言うのには心に沁みた。恐らくは、その頃の吾朗太さんは金欲しさにバイト感覚でマヒル社長にコレはという人材を発掘しては知らせたんだろう。天性に備わる金脈探知機というか、目利きの遣り手ジジイみたいな事をお金欲しさにやっただけ、
ただそれだけ。氷室終夜としても働いてる店が儲かれば客が客を呼んでくるし。それには金になりそうないい男が必要なのは言うまでもなく。朔夜社長も自分からホストになろうだなんてこれっぽっちもなく。たまたまマヒル社長に助けられた事があって。。。
こう見えても性格上
借りを返さずそのままというのもで恩義で少し働いたら悪くなかった。むしろあの時シブシブ義理を果たして足を踏み入れて正解だったと。
電話の向こうの朔夜社長は、天国にマヒル社長と一緒に氷室がいるなら本当に感謝したいとなんだか。。。泣くのを堪えていそうな感じで。。
吾朗太は聞いていたけど。バカやろー天国でも地獄でもない、俺は今、さまよってると言ってるだろう。それにしても。。。飲み屋のニイチャンか。。まぁ、昼間このピーナッツかピスタチオか。。。じゃないや、とにかくビーグルとキツネのニイチャンを見かけて親近感が湧いていい気分になってついていったけど、やっぱり。。。
俺も飲み屋のにいちゃんだったか。まぁ、想定内。。言わずもがな。。
ベルモは、朔夜社長や駿栄さんにお礼を言ってお仕事中に失礼しましたと電話を切りました。
「マヒル社長、覚えてないの朔夜社長の話しだと、フォーンのロングコートチワワで。。。
ほら、ウチのクラスの武蔵君いるでしょう、あとウチの小坊主さんにもいるし、子鹿色のロングコートチワワの。。。あんな感じだって。。」とベルモが言うと吾朗太さんは
「うわーあのアホぴいなの尻に敷かれた金魚のフンのぴいなの子分の毛玉ヤローかよ。アレのチワワジジイかよ。確かに相当にオンナウケ良さそうだけどよう」
アホのぴいなだの毛玉だのと可愛い可愛いベルモの副担任クラスのヒヨコ組の生徒の悪口を言われてベルモはムッとしました。ヒヨコ組のボスの
マルチーズとブルドックミックスの
星月ぴいなは霊感があるらしくパッキンキンの幽霊の吾朗太さんを見つけると怖がるどころか嬉しそうにキンキンと呼んで寄っていきます。
ベルモは吾朗太さんを睨みつけると
「アンタらさん。。。営利になる。。。あ、誤解しないでね。なんて言うのか、女の人から寄ってくるタイプのいい意味で異性に強い魅力がお金にもなる男性に産まれついたのは親さんに感謝すべきだわよ。私には無い、そういう人達って人生どうなんだろうって思う事あるもん。」ベルモは別に美男美女が羨ましいとは思わないしそれに、イケメン男性にもはっきり言って興味はない。あー、カッコいい人だなぁぐらいに感心するけどでも、
お金持ちのイケメンがなんでも言う事を聞いてあげると言っても。。そんな事あるわけないけどそれでも男と付き合ったり結婚するのは絶対お断りだけど
ただ、やっぱりただの自称イケメン美男美女のそんな安っぽいガッカリさんではなく人から求められる様な人が勝手に寄ってきたりもてはやす様な美男美女産まれの人々って人生どんなもんだろうなぁ容姿が魅力的なのはすべてではないにしろ、確実に大きな長所の一部だしねとはちょっとだけ思うけど。まぁ、そういうのは皆んなちょっとは思ってたり考えたりするんだろうか。
蒸し立ての肉まんみたいなベルモには違う次元の人々だし。
それでも
吾朗太さんも子どもの頃から父親に寵愛され兄のうち二人から可愛がられ若い衆にチヤホヤされて、やのつくヤバい人の家系で甘やかされてきたらしい的に凄いわがままとは言え。。。じゅうぶんに愛情を注がれてきた
裕福なボンボンの坊ちゃんだし。愛情にもお金にも波波注がれてきてきっちり恵まれてきて
どっか気まぐれだけど人に対して余裕があるって言うか
例えば了見の狭い自分が一番でないと気が済まない頭打ちするタイプなら、自分よりイケメンだの優秀だの優れた男性に嫉妬したりやっかんで積極的に採用する様に社長に推さないだろう。
自分が一番でないと気が済まず優秀な男性に嫉妬したりやっかんだりでイイ男を揃える手伝いをせず自分がお山の大将でいる、というそんなタイプではない。
自分にもマヒル社長から入ってくる謝礼の
金目当て、金儲けの為かもしれないにせよ、優れた男性をどんどん雇う様に先見の明を持ってマヒル社長にかなりの青田買いを強力に勧めたのだ。マヒル社長の寵愛が他に行くかもしれないのに。。。
あの電話の朔夜社長も、吾朗太さんにはかなり感謝しているらしい。実際吾朗太が勧めた男性は売れたし今も成功している男性も何人かいるらしい。
へぇ。。。いいところあるじゃん。まぁ、お金儲けのやり手ジジイなゲセンな目的だったかもしれないけどそれでも結果的に何人もの人の人生変えてるし、夜の仕事で花ひらくってどうなのとは言っても。。。朔夜社長もそのままホストにならなければ、ヤクザか反社か今頃死んでたかもしれんし、あそこで吾朗太さんに強力にプッシュされたマヒル社長がしつこくなければホストなんかやってなかったし想像もしてなかった様だし。
ベルモは僧侶でも別にホストだから夜の仕事だから、それは全然悪いとは思ってはいない。夜の世界でしか働けない性質の人はいると思うし、仕事として違法でなくこういう仕事だからと成り立っているし。
男性がヒモだなんだで最低だと言われてもアレは個人的な男女二人の問題だし、女性が貢いでも好きな男性に付き合って貰うのは女性が好きでやってる事であってお金が無くなってお終いならば男性だって付き合っているうちに好きになれば話しは別にしろ冷たいけど
わざわざ好きでもない女性に時間や労力を割く事なんてできないと思うからだ。誰しも一方的にあちらが自分を好きなだけでこちらは好きになれない人に対してつい下に見てしまうのは本能的に仕方ないとは思う。
そういう悲しい女性の性質をうまく生かした商売にしたことをぎゃあぎゃあ言う人がいるけれどそれはそれであらかじめにそういう類の仕事です、って言ってるんだから自分は興味も全く無いし利用しないけどアリかなと思う。
好きでも無い人。。。
ベルモはお付き合いしないし丁重にお断りするけどなかには相手の片思いを利用して。。。利用というか、お金やコネの利害メリットの為にそう好きでもない相手に自分の時間や労力を与える人だっているし。お試し含めて妥協して付き合う人もいるだろう。
ともあれ。。。
男女なんてつくづく五分五分だと、木蓮寺に人生相談で駆け込んでくる人々を見てそう思う。ベルモは修行僧でMCではないから人生相談も和尚の後ろで修行として鎮座して相談者の話しを傾聴するだけなんだけど。MCがごとく打てば響く様な軽妙な切り返しを挟みたいところや疑問に思う事を聞いてみたいがそれはご法度で口にチャックをし。。。ただひたすら相談者の話しを傾聴するのみ。
当たり前だけど、相談者それぞれ自分には主張があって。
また相談者以外の関係者の話しを聞けば視野も違ってくるだろうし。嫌な人も悪い事も、傷つくのが嫌ならスッパリやめればいいのにやめない依存者も悪いのだ。ヤバい人へのやめられない依存は泥棒に追い銭で状況はますます火に油を注いでいるのが自分自身だというのにやめないのだ。
言えないけれども
どれだけアンタもたいがいだわ。。。と言いたいか。。。
偏見を持たれて褒められた商売じゃないかもしれないけど、大人の社交場で
吾朗太さんや、朔夜社長は最初っから俺らホストですよと公言してるし。
まぁ。。。かと言って私はわざわざ飲みに行ける年齢になったとてわざわざホストへ飲みには行かないけどね。イケメンにも興味はないし。面白い人も、別にわざわざホストにいかなくても日々いろんな人と話せるし。どんな人にもドラマがあり、話せばそれなりに面白い。
それよりもその日の気分で食べたいものを選べる居酒屋で合コンじゃなくって、美味しいものみんなで食べて飲んでなお喋り目当てでガヤガヤやってた方が楽しいだろうとは思うしさ。色気より食い気。。。大人になってもそうなんだろうな。ベルもがぼんやりそんな事を考えていた。
「マヒルって。。。マヒル。。名前だけは確かに聞いた事がある。。。だけど。。そのマヒルってジジイも死んだのか。」寂しそうに吾朗太さんが呟きました。
「残念ながら、病気でお亡くなりになったみたい。。。吾朗太さんはマヒルさんに寵愛されていたみたいよ。吾朗太さんは、お父さんに一番可愛がられて愛人さんの息子さんながらも貴方を跡取りにしようと考えてたみたいだし。三太夫さんの話しだとお兄さん達の中でも三太夫さんと本妻の息子さんだけどカタギの四朗さんには相当可愛がられてきたみたいね。。。決して悲しい人生を送ってきたわけじゃない。
電話の朔夜社長も随分とあなたのおかげで人生が変わったって感謝してなんだか泣いてたし。。。」
ベルもが何気なく褒めると。。。吾朗太さんは「ああ。。。俺。。。もしも生きてる時の記憶を思い出したら。。。違う世界へ、。。行くのか。。」
「天使のコウちゃんが。。。天国へ連れて行ってくれるわ。。。きっとまた、貴方が吾朗太さんの魂を持った別の人生に生まれ変わって産まれてくるように。。。」
あっ。。。
ちょっと待った。。。あー
もしもよ、吾朗太さんが純ちゃんの父親だったとする。で、
吾朗太さんが生前の自分をはっきりと思い出したとしたら。。。あさってのタイムリミットあさっての正午までで
東京にいる純ちゃんに、俊さんか吾朗太さんかのどちらかの本当の父親が嫌がらせをすれば純ちゃんの生命は助かるのだけれど。。。
それまでに吾朗太さんが生前の自分の事を思い出してしまったら。。。この世から成仏して天国行きになって。。。
純ちゃんは救われないじゃない
いまのところ。。。吾朗太さんは、薄っすらマヒルって名前だけはなんとなく引っかかっている程度だけど。。。ただそれだけで。。
でも、もしもリミットまでに吾朗太さんの記憶が戻ってしまったら。。。
もしも吾朗太さんが純ちゃんの父親であるならば。。。吾朗太さんの記憶が戻った瞬間から。。
吾朗太さんは、もうこの世には居なくなる。。。
俊さんと吾朗太さん。。。まだはっきりどっちが本当の父親なのかは。。。
「生まれ変わりかよ。。。アホらしい。。が、俺も自分が今、幽霊になってるからな。。だからそういうバカバカしい事があるんかもしれないな。。。」吾朗太さんがいう。
「あのさ。。吾朗太さん、もしもよ、もしもね、私が吾朗太さんにある女の子に嫌がらせをしてって頼んだらどうする。。。」突然善人サイドだと完全に思っていたベルもがそんな事を言い出すので吾朗太さんは、
「は」素っ頓狂な声をあげる
「だから、もしもの話で。。。」「お。。。オマエ。。女に意地悪って
まさか、
細くて美人の綺麗なねえちゃんがムカつくからいじめてこいとかそういう奴だったのかよ。。。。オマエ。。デブだけどいい奴だと思ってたのに。。。デブだけどまぁまあ可愛いし。。。だけどそういうイヤガラセをする奴だったのか。。。」
「違う違う全然そうじゃなくてそういう意味じゃなくて、ある宗教儀式みたいなもの。。。というかもしもの話しだって言ってるでしょう」
「お、おいおいオイオイ。。。宗教儀式っていじめて幸せになりますって殴ったり叩いたりしてありがとうございますみたいに。。。オマエんちってやっぱりおかしな宗教なのかよ。幼稚園なんて言ってガキの親から金を巻き上げときながらわざわざ金貰って洗脳したお客のガキどもに掃除させるとかめちゃくちゃムシがいいこの寺ヤバいと思ってたけどよう。。。」
「あ。。。あのねぇ。それは保護者さん達が子どもを来た時より綺麗にして帰るって言ううちの教育方針で掃除や綺麗好きの躾を身につける事に全員賛同して誰一人としてクレームが無いのよ例え自分で清掃しなくていい業者さんを雇える裕福な富裕層の保護者さんですら小さい頃から自分の子どもを掃除好きの綺麗好きにするのに大賛成してるのよ。私達は身につける習慣を教育と躾をしてるのよやって綺麗にして当たり前に心身潜在意識に叩き込んでいるのよ。来た時より綺麗にして当たり前。。。吾朗太さん、あなただってはっきり言って綺麗好きの方でしょうに。」ベルモがわたくしども木蓮寺の信仰方針は。。。と。
長々と宗教の流儀を真剣に説法しそうになり。。。
コレはウザいめんどくせーベルモが火がついたら止まらなくなる説教や宗教の話しをダラダラされると、思って
「あのなぁ。オマエな、俺は生きてる時は飲み屋のにいちゃんをやって女騙して儲けてたかもしれないけどなそれは生きていた頃の話だろうに。バカバカしい。。それに宗教儀式って。。俺はヤダねイヤガラセとかアホか俺は生きてた頃に散々女を食いもんにしようがもうそんなん誰がやるかなにが宗教儀式だイヤガラセするって。。。そんな宗教儀式あるわけねーだろあったらヤバいカルトだろ」
人にイヤガラセをしろと言われて命令されるのも行為そのものも断って当たり前だし、それがマトモな人なんだけど
吾朗太さんには貴方の娘さんが助かるにはそうするしかないなんて言えないそれに。。。純ちゃんは、もうひとつの確率で
俊さんの子どもかもしれない
だけどもう時間はない
明後日の正午まで。。。
俊さんか吾朗太さん、確率二分の一。。。
本当の父親が
純ちゃんに嫌がらせをすれば純ちゃんは助かるのに。。。
もしも
吾朗太さんが父親なら、天使のコウちゃんに事情を話して東京へ行けばなにか思い出すからとけしかければ幽霊だからコウちゃんと東京にワープすれば良いし、
俊さんなら私から事情を話してスプラッシュシールドのUFOで瞬間移動して東京へ行けば良いのだけど。。。
スプラッシュシールドは、事情を話してアマゾネスサンクチュアリの葉月さんから借りるか
それとも。。。いま、福ちゃんとヴィーナスの浜辺の白い家にヴィーナスの幼なじみのグリちゃんが金星から来てるからグリちゃんから借りるか。
まぁ。。。そういう事情を話せばグリちゃんなら
貸してくれるだろう。そう、グリちゃんの親友のこうるさいヴィーナスに知れても、ヴィーナスは純ちゃんの父親が俊さんだろうと頑なに信じてるし。。。
「ねぇ、吾朗太さん。。。吾朗太さんにもしも娘さんがいたらどうする」
思わずベルモは言ってしまいました。
2021年08月24日
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