アフィリエイト広告を利用しています
ファン
検索
<< 2024年11月 >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新記事
写真ギャラリー
最新コメント
タグクラウド
カテゴリーアーカイブ
プロフィール

2021年02月20日

マリッジcelebration260そう言われても。。。記憶には少しもございませんが。。

わぁ。DF3A7F0C-59FD-4672-AF74-74F9C875415B.jpeg

プルメリア島のラグジュアリーステイアマゾネスサンクチュアリィで宿泊するリリコは、

朝ごはんを食べると、目を覚ましがてらに地下の海底水槽のルームで色とりどりな魚の舞う海が見える水槽がある贅を尽くした海底スペースのルームで考えごとをしていました。「おはようございます。あら、貴女、昨日熱帯夜にいらしたわね。」美容業界の実業家白い清楚なワンピースを着たライオンの白鳥玲緒奈でした。「あっ、おはようございます。お見かけしましたね、こちらのホテルにご宿泊なんですね。私、学生なんですが、都王新聞の取材で東京からこちらに参りました叶リリコです。」リリコは玲緒奈に名刺を差し出して言いました。DDC8907A-33CA-42CB-BEC5-0E1CD9EF2CA3.png
「ありがとうございます。東京から。。私も、東京から来ました。エステや美容関係の会社を経営しています白鳥玲緒奈です。あら、叶、都王新聞ってもしかしてオーナーのお嬢様」玲緒奈がリリコに名刺を差し出して言いますと、ありがとうございます、とリリコは受け取ってあっ、そういえばTVでやり手の女性実業家としてチラッと拝見したような。。と思いました。

「ええ。父親の手伝いで。文化部の取材ですが。。。都王快遊記のね。私がプルメリア島の取材の担当になったんです。」「へぇ凄いお嬢様なんですね。。。流星君とかなり親しいみたいだったんだけど。。。わざわざ東京からこちらへ飲みに通ってるの」玲緒奈は大手の新聞社の令嬢ならそれもあるんでしょうねと思いましたが、リリコは、

「まさか、あの子は同級生なんです。家が近所で、こっちでホストで働いているって耳に入れて来がてらにちょっとご機嫌伺って。。」「まあっ、そうだったの。。」「いろいろあって。。。流星は東京を離れてやっと自分を取り戻せたみたいで。。元気で安心したわ。私たち、近所の同級生は幼稚園から中学校までずーっと一緒の子が多くってクラスが違っても仲がいいんです。流星も私も幼稚園から一緒で、昨夜は渋谷で同窓会だったんですが、残念ながらこっちのお仕事で私は欠席でしたけど。。まぁ、元気な流星にも会えたしね。白鳥さんは、熱帯夜にわざわざ通っているんですか」「私は美容業界のお仕事だから、定期的に美の福の神様の祈祷とアドバイスと勉強とリラクゼーションにこっちへ来るのよ。たまたま接待で行った熱帯夜でTOKIOがお気に入りになったわ。まぁ。。。でも、年齢的にはもう気晴らしの気分転換のお気に入りで応援してるってだけで夢中にとか情熱は無いわね。昔は。。。私もホストにハマったのよ。痛い目見てるからね。」「あらまぁ。」「クラブで働いて結構お金持ちのお客さん持ってたんだけど。。。そのホストにぜーんぶ吸い取られたしね。吸い取られるのがわかっていてやめられないんだもん。もう、懲り懲りのトラウマになったんだけど。遥か時を超えて。。。熱帯夜の接待で躊躇したけど。今はもう、お戯れのお喋りや遊びと気晴らしと励みになってますからね。なんか、世代もフィールドも違う人ってこんな考えも感覚もあるのか、って視野が広がるでしょう。それに、イケメンは目の保養だわ。」もう。。。恋をしていたのは遠い昔の夢のよう。夢から目覚めて現実で。。儚い夢はもう見る事がない。「そうなん。。。ですね。。成功してお綺麗で羨ましいのに。。」リリコは意外そうな顔をすると、はっと時計を見て、

「そろそろ行かなきゃだわ。取材のタクシーが門の外にお迎えに来るんで。」「あら、よろしかったらお時間があったらまた飲みません。熱帯夜じゃなくても。。。」玲緒奈が言いますと、

「今夜取材した事でまた熱帯夜の流星に相談に行くかも。ちょっとはっきりとはしないんですが。。こちらはあとプルメリア島に2泊するんです。こちらが無理でも。。。東京に戻った時に。ランチでも。今日は行き先でお酒を飲むかもしれないし、ある程度案内をしていただけるんでタクシーを貸し切ったんです。ほら、昨日熱帯夜で極楽鳥花が飾ってありましたでしょう。あれ、流星と饗君がそのタクシー運転手さんにいただいたんだって。港の近くの極楽鳥花の古民家の人だそうでちょうどこっちによそから来て住んでる人のインタビューもしなきゃいけないし。もしもドライバーさんがオッケーなら、取材をさせて貰おうかなって。」「あら、港の近くの古民家なら、送迎の時に通ったわ。へーあの古民家の。。。雰囲気あるわね。なんか、天国みたい。死んでないのに天国って変だし贅沢なんだけど。。。」

と、言いながらも魅惑的な風に揺らめいたプルメリア港の極楽鳥花の群れを思い出しました。甘酸っぱいような。。。。なんでだろ。あの花を見ると氷室終夜を思い出す。。。F491CBF9-952B-4D71-8F59-D0C9219153FC.jpeg
痛みを伴うめくるめく懐かしさだけど。。決して嫌いになれない。。。ゴージャスでわがままでエキゾチックで謎めいて神秘的で。。。

1A0839B9-4F2E-4A74-AF94-A1097186BAE5.jpeg

リリコは玲緒奈と名刺交換をして挨拶をして別れると、庭園を歩き門の外でターコイズブルーのプレゼンスタクシーが停まっていました。

ドライバーがリリコに気づくと降りてきて、「おはようございます。ありがとうございます。プレゼンスタクシーのオーガストでございます。」と一礼し、

た、確かにっ。確かに青山のおじさんにそっくりだだけど、いきなりその話を出してはいけない。実業家青山奏は、世間的には親に捨てられたというエピソードが蔓延してるから。。

ミーシャにそれはどうも誤解だし、祖父は祖母に騙されたようだと聞いてるけど。


リリコはなんとか動揺を抑えつつ、「はじめまして、都王新聞社のアルバイトですが、叶リリコと申します。よろしくお願い申し上げます。
「はじめは、会社から上座、木蓮寺とお聞きしておりますが。よろしいでしょうかプルメリア島は初めていらっしゃるんですか。。」「はい。今回初めてのプルメリア島で東京から来ました。えっと、上座ってなんですか。
「上座って言うのは木蓮寺の住所みたいなものですね。プルメリア島は、北が白蝶貝地区南が黒蝶貝地区で木蓮寺は北の白蝶貝地区なんですが、木蓮寺はプルメリア島上座だけで郵便物やタクシーも着くんですよ。木蓮寺の事を上座って言う人もいるし。ちなみに下座って言う住所はないんですが。」「あら、そうなんですね。お寺で仏様だし、神様の神じゃなくて上座下座の上座ね、」リリコはなにやらメモをしていました。そして続けて、「あの、私ね、ホストクラブ熱帯夜の流星からオーガストさんをご紹介いただいたんです。」「あっ、流星さん、そうなんですねあの子は話していてびっくりするほどかなり賢いし、イケメンですね。知性派というのか、それなのに素直だし。」「ええ。あの子、幼稚園の時から知ってるんです。近所の幼なじみで。」あたりまえだけど、オーガストさんはリリコが流星のお客でわざわざ東京から仕事がてら飲みに来てるんだろうかぐらいに考えていたんでしょう。リリコは大手新聞社の裕福な家庭に生まれ育ち富裕層特有の富気というのか富裕オーラがでていると言われまた若くて活発なのでそう見えても仕方ないし、だいたいはホストのお客と考えられるのが一般的なんでしょう。「へぇー、そうなんですね。流星さんもはるばる東京から一念発起して自分の人生を生きるって私に言ってましたね。いろいろ大変だったみたいだけど、あの子ならリリコさんの様ないいお友達さんがたくさん遠くから励ましているでしょうね。」「わたし達、地元の同級生がみんな仲良いんです。ほとんど幼稚園から知ってて中学校も一緒みたいな。うちの中学校自慢ですが、私立より環境が良かったんで裕福な家庭の子達や、勉強熱心な家庭の子達もそのまま公立の中学校へ進学したんです。まぁ、私もあまり賢くはないんだけど賢い子もそれほどでもって子も公立の中学校へ好んで行ったんです。

もちろん、流星も一緒だったしすぐ近所に住んでて。本当は昨晩渋谷で同窓会だったんです。私はこのお仕事が入ってたんで。。。代わりに熱帯夜で流星に会ってきました。東京から離れて元気でイキイキしててみんな心配だったんですが、新しい門出を応援してますんで。」「まだまだお若いですしね。あの子ならきっと前途洋々、明るい将来性が望めるでしょうね。今も夜の仕事がメインだけど、いい先輩や同僚に恵まれてるから、幸せだって言ってましたね。

タクシーは、東側のアマゾネスサンクチュアリから、北の木蓮寺に向かいました。リリコはあらかじめ木蓮寺の木蓮和尚にインタビューを申し込んでいました。娘のベルモも修行僧なので僧籍大福の娘にも話を聞く事になっています。地元の幼なじみの純が、プルメリア島の近い神楽町市に東京から進学して純は結構ベルモと仲がいいという話は聞いていました。
アマゾネスサンクチュアリのオーナー葉月さんの子どもで美術家ヴィーナスと3つ子のきょうだいらしいんだけど木蓮寺のホームページで見るとヴィーナスよりかなりデカく太っている後から訪れる海の家クワタのミリオンも海の家クワタ関係のホームページで見る限りはおなじ三つ子のきょうだいなのに細いし。

確かに顔はじゅうぶんに可愛いけど。。。だいたい人なんて、イケメン美男美女、知性的な品のある人がパッパラパーな事を言ってるとドン引きするけどその逆にお世辞にも賢そうじゃなくアホみたいな顔をした人が相当賢い真面目な事を言うと感激するけどそれ以前に、その顔でと笑いを堪えられなくなる。A9F40A8E-A720-407E-BE0A-127958F55FFE.jpeg

突然オーガストさんが、「あっ」というので、「えっ、どうかしましたか。」とリリコが言うと、

「いえ、あの。。。ちょっとこういう話しは頭がおかしいって思われるんかもしれないんですが、いま、流星さん達をタクシーに乗せた日に会った。。。。亡くなった夜のお商売系のお兄ちゃんが立ってたんですよ。。。私はたまに幽霊が見えるけど、それが生きてる人みたいに見えて。。。こないだ気分が悪そうだったからお金はいらないから病院まで乗って行きなさいと声をかけたら、もうそんな必要がない。死んでるからって言われて。」「えーこ、怖くないんですか。。。」「怖いと言うより可哀想でしたね。リリコさん達よりは歳上でしょうけどじゅうぶん若いし、ホストかもしかしたら反社会かヤクザかもしれないんだけど。ヤンチャな人かもしれないけど、まだまだやりたい事もあったろうに。リリコさん、やっぱりさっきあんな目立ってる外見だけど誰も見えませんでしたかさっきのモスグリーンのクリーニングの看板の前。。。」「いいえ。。それより。。そんな目立ってる外見なんですか、その幽霊って。。。」「ええ。。。顔は可愛いけど、キンキラキンのハリネズミです。ドクロの入れ墨も入ってて。。。二十代半ばでしょうかね。」「えーそ、それって、あの、先日パーフェクトサーズディで。。霊視の特番のそれってパーフェクトサーズデイのプルメリア島で発見された白骨死体の生前のモンタージュの人じゃない。」「そうなんですか確かにプルメリア港の白骨死体発見のニュースは知ってますが。。。モンタージュとか霊視とか私は番組を見ておりませんので。。。」「まあっ。。。まだいるかしら私は霊感が無いからだめなんだけど。。
東京の都王新聞にもプルメリア島の白骨死体事件の情報は入ってきて、のちのち霊視番組でモンタージュが出て芸能欄3面記事にモンタージュが載りました。これは
好奇心ついでに先日の事件の
ちょっとした記事を書いてみようとリリコは思いました。タクシーを止めて、オーガストさんはタクシーから出て振り返りましたが、しかしもう

あのモスグリーンの看板の前には若い派手なにいちゃんはいませんでした。
「あら。。。いなくなったか。残念だなぁ。」リリコは残念だけど、でもそれはそれで、タクシー運転手さんがモンタージュの男性の幽霊を目撃したという話しは記事にしようと思いました。「あのね。。。実はなんですが。。。その弟さんのお兄さんという人がプルメリア署へ確認に来たんです。私は個人的にお兄さんが心あたりがあるからDNA検査にでも来たのかと思ってましたが、そうか、TVでモンタージュが出たんですね。
それを見たからお兄さんが。。。
都王新聞社さんにも白骨死体の男性の身元判明の情報がもう入るか入ってると思いますよ。」「わ。多分もう警察署から入ってるかな。えー、そうなんだ」「その人確か弟さんの名前が吾朗太さんって言ってたなぁ。実家はヤー様みたいだけど、でもね、お兄さんは将来性の為に子どものうちに里親に出されたみたいで。なんかもう、どう見ても品が良くって。。兄弟は離れ離れに住まわされたみたいだけど、お兄さんは弟さん思いだと思いますよ、プルメリア港でプルメリアの花束でお弔いをされるというんで私は思わず、港近くのうちの極楽鳥花で一緒にお弔いをさせていただきました。私も弟さんの姿を見たし、お兄さんと偶然巡り逢ったわけですから、これもご縁ですしね。」「あらまぁ。そのお話後から伺っていいですか、木蓮寺の後でランチをご馳走しますから。それと、オーガストさんは、極楽鳥花の古民家住まいなんですね、こちらに来られた感想など、よろしければ、よそから移住した人としてのご意見を取材したいんですが。」「私ですか?平凡ですよ。。そんな。。。」遠慮がちに言うと、「いえ、こちらに移住されてきた方々の日常生活を送るご意見ご感想も欲しいんです。オーガストさんは素敵な民家にお住まいだし。木蓮寺の取材が終わりましたら、ランチでもしましょう。なにかアレルギーや好き嫌いがありますか無ければ、青の洞窟へ行くので青の洞窟のほとりででもランチしませんか。」「アレルギーも好き嫌いも食べ物にありませんが、あそこはフレンチで、結構いいお値段だし。。。私の日常的な意見なら全然問題ないですが、若いお嬢さんのお客様にいろいろご負担ありましては。。。」とオーガストさんが言うので、「大丈夫ですよ。父親の会社の必要経費ですから。」「あっ。。。リリコさん。。叶リリコさんで。。。そうか、都王新聞社の御令嬢なんですね。。。」都王新聞社の今のオーナーは、ヨークシャテリアの叶蔵之介だった。「とにかく、私も一人でランチするのもなんだし、木蓮寺にもお付き合いしていただくので、嫌でなければあまり気にしないでくださいね。そのかわりわたしは仕事に差し支えない程度お酒をいただきますから。

お酒に強いリリコは喋りだすとお酒が欲しくなる今日もレンタカーをやめて途中でいいお酒があれば嗜みたいのもありタクシーにしました。今は駆け出しのアルバイト記者ですが、目指している職業柄にいろいろな年代や地域の人々と話すのは視野見聞を広めて感性を豊かに感覚を新鮮かつ柔軟にするのにとてもよい財産と経験になります。リリコは、都王新聞社幹部の姉や兄がいるし、姉や兄に負けたくもなし、もともと社長令嬢だからと言うコネではなく、自分の実力として新聞記者を目指して成長していきたいのです。
身内だからといって幹部の姉や兄と一緒にされたくありません。
本日は、木蓮寺の後は青の洞窟へ行く予定です。

そろそろ。。。タクシーが木蓮寺に近づいてきたころ。。。。「あっ。。。」オーガストさんが言うので、「どうしたんですか」リリコが言うと、「ちょっとだけ、失礼します。」オーガストさんは車を傍に停めました。

「例の、吾朗太さんです。リリコさんには。。。見えないでしょう。。」木蓮寺まであと1キロを切った時でした。
「会話できますか、少しお時間があるので。。。私は知らん顔して寝たふりしてますから。木蓮寺にこのお客を送りに来て、常連で料金先払いで貰っててまだ約束の時間じゃないからみたいに適当に言って話しができたらしてください。無理には言わないので、」とリリコが言うとリリコは寝たふりをはじめました。F98E14B7-0544-4EEC-8799-F9A445DA0F58.png

10時に森沢家のチャイムを鳴らす約束なので、まだまだあまる時間は約束時間までは境内を散策したり参拝でもしようかと考えていたのですが。


プップー、おやっ、吾朗太がフラフラしていると一台のタクシーがサーッと停まりクラクションを鳴らしたかと思えば「こんにちは。お元気そうで。」と、運転手のオーガストさんは、窓から顔を出して吾朗太さんに挨拶しました。

さきほど離れた距離のモスグリーンの看板前にいた吾朗太さんも幽霊なので即座に違う場所に消えたり移動できるのでしょう。死んでる自分に声をかけられてギョッとした吾朗太さんは、ジーっとタクシードライバーの顔を見て、「あ、あー。。。ああっ、あー、どうも。
後部座席の
リリコにはオーガストさんが独り言を言っているように見えます、吾朗太さんの姿も声も全く見も聞こえもしないものの。。。聞き耳を立てて寝たふりをしました。

「え。あー、死んだのに元気そうって」なかなか笑わない吾朗太さんが思わず笑います。「それもそうですねー。。」「お、あっ、お客が。。仕事中」と吾朗太が後部座席の寝ているリリコに気づいたので、「あっ、この方は常連さんの会社関係者で既に木蓮寺までの料金をいただいてますので、まだまだお時間があるので着いて時間になったら起こしてくれと頼まれて。朝早かったので寝かせてほしいみたいで。。。まだまだ時間があるんですよ。。

「木蓮寺」再び渋そうな顔を吾朗太さんはしました。「あっ、だめですか。。あのお寺は。。
「いやもう。。。定宿だよ。。夜は。。ね。だけど昼間はフラフラしてる。」「ああ、観光客さんがたくさん来て昼間はわずらわしいんですか。。人気あって地域の自慢の良いところなんですが。。。
「まぁ。。。それもあるけどな。ガキがうるさいからな。ピィピィピィピィ、」「あっ、木蓮寺幼稚園ですね、子どもは好きじゃないんですか。

すると。。。吾朗太さんは黙ってしまいました。しまったなんか、小さな子でも亡くしたとか嫌な思い出でも生前トラウマがあるんだろうか。とオーガストさんは焦りましたが。。。

「嫌いだね。。。なんか、ここの奴らは食う寝る騒ぐの甘やかしパリピのボンボンみたいだし。特にここのデブのヒヨコ組は最低。。。」「はぁ。。。
「なんかもう、オツムが弱いのの特殊なクラスなんじゃねーか、ここのデブの坊主のクラスのガキは。。。パピーかキティか知らんけど。。。犬ってだいたいは賢いだろうに。わざわざめんどくせーちっこいのアホ系の奴らばっかり集めてよーで、ウッザイし見たくねーから、昼間はフラフラしてんですって。

あ。。。この人は、なんか嫉妬してるな。可哀想に。。。ここの木蓮寺幼稚園は比較的に富裕層の子どもが多い。。躾や礼儀作法や情操教育も全体的に教育が素晴らしいし豊かな成長が楽しみですと評判がよいし。デブというのは、木蓮寺の娘さんのあのお大福様の事だろう。夜になって定宿って事は、この木蓮寺を気に入っているんだ。だけど。。。幸せそうな子どもを見るのはツラくて忍びないか。

オーガストさんは、
吾朗太さんのお兄さんをプルメリア港までタクシーに乗せた事を思い出しました。兄の三太夫さんを養子に出されて本妻の異母兄とヤクザの組に残って育てられて。。。愛人の母親は吾朗太さんを産んですぐ亡くなり。。。本妻が愛人そっくりの吾朗太さんをよく思わなくて
ほとんど若い衆や若い衆の内妻に育てられたらしいし。みたいなことを言ってたな。「そうなんですね。」「まぁよ。俺は生きていた時の事はさっぱり忘れた名前を聞いても、兄弟がいるってきいてもな。でもな、なんか、ガキはむかつくな。

ああ、吾朗太さんは。。。生きていた時の記憶がないんだな深層心理潜在意識の魂レベルで。。。温かい家庭とか、ほのぼのとか幼稚園とか、幸せな幼稚園児が嫌なんだろう。オーガストさんはそう感じました。

吾朗太さんは不思議なもので、オーガストさんと話していると少年の気持ちみたいな子ども心を感じはじめ、いつもは口にしない事すら子どものようにはなします。


自分をわかって欲しいのに、だーれもわかってくれないんだとか、誰にも言えないけど言いたいとか誰かが聞いてくれるだけでスッキリするとか。。それは誰にでもある事なんでしょう。

吾朗太さんは
霊感があるベルモと話しはしますが、オーガストさんと話すのはそれとはまた違う気持ちや感覚でした。
「あ、そうそう、あの、トリ頭ってのかなオレンジのやつ。派手な花。あれ、オッちゃんがくれたんだろありがとう。」「あっ。。あ、鳥の頭って。。うちの極楽鳥花か。。。C47AE21F-DBDD-4A2C-892F-5835CB4D9677.jpeg海へ投げたはず。。。

吾朗太さんの冥福を祈って。。。

「兄貴と。。。兄貴がいるらしいが、そいつと俺を弔ってくれたんだろ。兄貴がプルメリアで。。。41786B26-4A55-429B-B3F3-1F423002C29E.jpeg

オーガストさんは、吾朗太さんが傷つくかもしれないとお兄さんの三太夫さんに会った事は吾朗太さんには伏せていました。

「見ていた。。。んですか。お兄さんの三太夫さんと私がプルメリア港で貴方のお弔いを。。。」「夢で見たよ。夢の中で、オッちゃんと、カタギになって四十歳とかそれ以上の俺が。。。死人に祈るって言うの。。。で、目が覚めたら目の前にトリ頭とプルメリアがあったんだけど。、。

しかしながら。あのデブが言うには。カタギになって成功した俺がじゃなくて、それは、兄貴の三太夫って奴が俺の幸せを祈っていたって事で。俺はもしかして、このまま死なずに生きていたら。。あんな感じまっとうになっていたのかを夢でも見たのかと思ったが。。どうやら、俺は。。。死ぬべき社会のクズで。。。」そんなふうに吾朗太さんがスネ出したので、「そんなふうに思うのは違うと思います。わざわざお兄さんは東京から来て、あなたがどんな形であれ身元や居場所がわかった事には安堵して、ご冥福をお祈りして。。本気で泣いてどんな形にしろあなたを本当に思いやってあなたの幸せだけを考えてましたよ。

「でも、兄貴って奴、三太夫って奴がいると言われても全然思い出せないし。おデブにしろ、優しくて俺を思いやってくれるのはわかるんだけど兄貴ってやつについての話を聞いてもあのデブにしても、奴らばっかり生きてるしこっちは情け無い。デブも兄貴も、親から手離されようが奴らはさっさと勝ち組環境に乗せられてラットレースから外れて悠々自適で余裕だからあいつら上から思いやれるんだって思うし。奴らは金も仕事も思いのままだから。。。高見の見物なんだろうし。あいつらに罪はないのはわかってるけど。。なんでこうも不公平かと。」やるせない。。。

オーガストさんにも、悲しみに果てる吾朗太さんの悲痛な叫びがみに染みてきました。この子は死にたいから死んだんじゃないんだろうな。。「もう。。。俺は行くよ。。。いいんか、そのお客は、」と吾朗太さんが心配するので、

「このお客様は熟睡されていると思うし、起きていらっしゃいましても霊感がないそうであなたの姿も見えないし声も聞こえないと思いますよ。お仕事で木蓮寺の取材なんで。。。」「そ。まぁ、昼間の木蓮寺なんてバカの集まりだからな写メ撮るインスタ蝿って奴か、ミーハー客やら。。。デブの生徒のウンコの話しをして喜んでる頭の弱いくそガキの集会みたいだし。。客もガキもいない夜はまんだマシだから。。。あそこは無料のテイのいい寝床だし。。。あんたら昼間のあそこへ行くのか、わざわざ取材の仕事とは。。。物好きだね。。それはご愁傷様。。。

それじゃあ、と言って、また吾朗太さんはどこかへ消えてしまいました。「行ってしまいましたよ。。。」オーガストさんはリリコに言うと

「なんだか。。。見えないんだけど。オーガストさんの声だけしか聞こえないんだけど、悲しい雰囲気というか。確かに悲壮感がジワジワきたの。。ひとりぼっちというか、誰もわかってくれないというか。。悲しみに包まれたようだったわ。そんな気持ちが。私も感じるものがあるのかしら、、」「誰にも第六感はありますしね。確かに吾朗太さんは。。。孤独と闘ってる感じでしたねぇ。

吾朗太さんの兄の三太夫さんと。。吾朗太さんをお弔い、しかしまだ吾朗太さんはこの世をさまよう。

やはり、吾朗太さんは、生前の記憶はないみたいだけどこの世に未練があるのか。

タクシーは木蓮寺に向かいました。E24E8AAB-9098-4219-BBAF-76D1CEE9EBBD.jpeg




この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/10550178
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック