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2021年01月06日

マリッジcelebration252それぞれの夜はそれぞれだけど。。。

後から、話があるから。。
その夜
ベルモから、話があると吾朗太さんは言われて
その時にベルモから、花を飾ってとシルバー製の花瓶を手渡された。


「あ。。。ああ。。ありがとよ。」照れながら吾朗太はベルモから水の入った花瓶を受け取りました。てっきりそのへんの適当な使わないコップか、ペットボトルでも持ってくるかと思ったもののどうもビンテージの高価そうな花瓶。。。花が枯れてしまうから水を入れるものをと頼んで、なんか、柄にもない事をと。。はっと吾朗太は思ってしまったものの。。ベルモはそれをからかうような性格じゃないし。なんだかんだで、ベルモをデブとからかう癖に吾朗太はベルモを信頼していました。


「あらまぁ。あれは、わしが嫁入りの時にここに持ってきたんじゃけどなぁ。すっかり忘れてた。。」濃紫婆さんが笑ます。木蓮寺森沢家の晩御飯どき。今夜は、関東の漁師の檀家さんが持ってきたあんこうをいただき、木蓮和尚が小坊主さん達に教えながら吊るし切りにし、あんこう鍋にしました。住み込み修行の小坊主さん達も、木蓮精舎であんこう鍋をしています。木蓮寺は檀家さんやご近所から贈答が頻繁なので、料理修行としていただいた食材で木蓮和尚が小坊主さん達に料理を教える事があります。プルメリア島は常夏の島と言っても屋内はエアコンで寒いぐらいの時もあるので、お鍋やら秋冬ご飯も好まれます。ベルモが蔵で見つけた花瓶は、濃紫婆さんが娘時代に買ってそのまま森沢家に嫁入りした時に持ってきたものという話しです。ちょっと貸してくださいと言って濃紫婆さんに借りる事にしました。花瓶はそっと境内の隅っこに、プルメリアと極楽鳥花を生けて置いてあります。誰かを偲び思いやる花はなんて優しいんだろう。。。忘れられたものではあったけど、ベルモが貸してくれたのは忘れられた百均のすり切れたコップではなく、忘れられながらも丁重に扱われていた美しい乙女の思い出の花瓶でした。水道水ではなく、細やかなベルモの気遣いでちゃんと裏の生命の泉の井戸から汲んだ新鮮な湧き水が並々と花瓶に入れられています。

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東京、銀座の夜バーラナンキュラス。アマゾネスサンクチュアリィの支配人のダイヤさんは、早めに仕事を終えて、恋人アポロンとUFOスペースシールドで瞬間移動一瞬のうちに東京銀座のビルの高層階にあるバーラナンキュラスにやってきました。スペースシールドは、セキュリティカードを抜いて空間に停車しました。

「あら、お久しぶり、アポロン先生いらっしゃいまあっ。こちらの綺麗な女性は。。。」カウンターでママさんらしき白い犬の四十代ぐらいの女性が挨拶します。
アポロンが挨拶を返そうとする前に思わずダイヤさんが
宝石箱を散りばめた様な東京の夜景がキラキラ窓の外に広がっているのを見て「うわぁ。懐かしい」と喜んだので「あ、あらまぁ東京出身でいらっしゃるんですか。。」とママさんが微笑み「お久しぶりに東京に帰ってきたので。夜景が目に沁み入ります。」「こちらはダイヤさん、今は同じくプルメリア島住まいです。」アポロンがダイヤさんを紹介してカウンターに二人で並んで座りました。店内の雰囲気はどこか都会の洗練された鍾乳洞の様な不思議で優雅な大人の空間が広がっています。「こんばんは。はじめまして、先生のクライアントで、店長の澪です。このお店のテーブルや椅子もアポロン先生のところのなんですよ。」ママさんはにっこりしました。若いバーテンダーが、おしぼりとメニューを出します。さらにはお通しのチーズやナッツや前菜を出されました。

「喧騒や雑踏や。。。都心が懐かしいなんてね。。」とアポロンが言うものの、「あら、アポロンさんだってプルメリア島は都心部のプルメリアリゾートはかなり都会でしょう。」ダイヤさんが言います。プルメリア島は中心部がプルメリアリゾートとして栄えており、海にも囲まれて自然も豊かです。「私もずっと東京なんですよ。プルメリア島は海も満天の星空も街の夜景もみんな見られるでしょう。私も昔、元旦那とプルメリア島へ旅行した時にアポロン先生のお店を偶然見つけてすっごく気に入ってそれからプライベートもお仕事も、アポロン先生のインテリアなんです。」そういう澪ママにアポロンはまず黒ビールをオーダーしました。「お店にいらっしゃる時はお一人か東京のお客様やお仕事関係者様をいつもお連れしてくださいますが、先生、今夜は。。ひときわいい雰囲気ですね。」と言われたアポロンが澪ママにも黒ビールを勧めながら
「さすが。。。ママには御見通しだなぁ。。こちらはお付き合いしているダイヤさん、アマゾネスサンクチュアリィの支配人。。」「あー、アマゾネスサンクチュアリィ。。って、あの、女性投資家の葉月さんのラグジュアリーパレス。。。あっ、そうか、先生は、葉月さんの元旦那様の伯父様ですもんね。」「運転手みたいなものですよ。葉月さんのおかげでアポロンさんと知り合いました。ママさん、元旦那さんと、ってバツなんですか私もバツで子どもがいないので。」ダイヤさんが言いますと、「あら、私はただいま三回目の結婚です。ここのお客様で来た旦那に。。。まさか、10歳も歳下の男性がバツ2女を恋愛や結婚の対象にするわけないなんて最初は冗談だと思ってたんですよ。しかも、私は北海道犬で、相手はチワワなんですからね。私はもっと、たくましい方が好みだったんですが。。。」「あら、10歳。。。まぁ、今時は女性が年上って全然珍しくないか。みんな若くて綺麗だしねーうちも、私が5歳歳上だし。」ダイヤさんが言いますと、「あら、アポロン先生は、私と同い年だから。。えー、あら、ダイヤさん、てっきり私よりお若いかと思ったのに。。。あ、あら。。じゃあ次女の姉と一緒の同い年だわ。このお店次女の姉の今日子のもので、三姉妹の末っ子の私はママとしてお店を任されているんです。インテリアは、姉にアポロン先生を紹介しました。姉は翻訳家なんですが、自由奔放で。。私がこのお店の店長をやってます。今日は、もうすぐ姉の今日子が高校の時の同級生を連れて来るんでって連絡がありまして。」と澪ママが言うと、「そうなんだ、今日子さんも久しぶりだね。」アポロンが和気藹々とやっていると、若いスタッフの猫の女の子が、「ママ、お姉様ですよ。」と知らせにきました。「いらっしゃい。
ママが言うと入り口から入ってきた落ち着いた感じの澪ママによく似た女性ともう一人は。。。

「あ、あれっあ。。。あら、環さん」澪ママのお姉様の連れ女性を見てダイヤさんがびっくりしています。「あ。。。あらあら、ダイヤさんまあっ、えーどうして。。。こ。。ここに。。」以前、
アマゾネスサンクチュアリィにお母様と妹さんとステイしてくださったお客様で、アマゾネスサンクチュアリィの臨時メイドのアルバイトの純ちゃんのお母さんであり。。。


そして。。アマゾネスサンクチュアリィで、異母妹の緋夏さんに誤解から刺された環さん。。「まあっ、すっかりお元気になられたようで、何よりです。お元気そうで。。その節はどうもありがとうございました。」「こちらこそ、ご心配をおかけしました、すみません、すっかり良くなりまして。。それにしても。。都会の真ん中で。。こんな遠く離れた知り合いの方にお会いするなんて。。。星の数ほどたくさんのお店があるのに。。。世間って狭いわ」環さんがびっくりすると、ダイヤさんは、

「今日は、彼に東京のバーに連れてきて貰ったんです。スペースシールド、あるでしょう、私が東京と名古屋に環さんとお母さんや妹さんを送迎したあの瞬間移動できる。うちの社用車はさすがに使わないものの、彼がお仕事の贈答でレンタル券をいただいて、私が東京のバーで夜景が見たいって言ったら。インテリアのお客様のバーが銀座にあるって。すっかりいいムードにウットリしてしまって。」「まぁっ、そうでしたの。今日子や澪ちゃんのお知り合いの彼女さんだったんですねー、ダイヤさんは。そういえば、ダイヤさんは、私も東京出身ですっておっしゃってたけど。今日は帰省」環さんが言いますと、「いいえ、1日レンタル券で今日は東京に飲みに来ただけ、です。うちは親兄弟と仲が悪くは無いけれど、あちらも家庭があるし突然伺うのも。。大して用事もないしね。あ、そうそう、私が言うのもなんだけど、お座りになったら。。。」ダイヤさんが言いますので、「どうしよう、環。。。」チラッと澪ママの姉の今日子が環を見ましたので

「あら、特別隠し立てをするような誰かに聞かれたら良くないお話しだからって訳じゃないのでカウンターでもいいんですが、でも、恋人同士のシチュエーションをお邪魔するのは気がひけるわわざわざお2人で雰囲気のいいムードのバーに来て」と環さんが言いますと、ダイヤさんが「環さんとお友達さんさえ良ければどうぞ、カウンターへ。もともと、バーは、ママさんやマスターとお話しするのも楽しみに行く場だと私は思うし。」「そう、たまにはいろいろな人と集まって話し合うのもいいね。刺激になるというか、インスピレーションになるよね。」アポロンが言います。環と今日子もカウンターに座りました。お客様が点在する店内で
奥まったひっそりと過ごせる席もあったのですが、環はもともと親友今日子の妹の澪ママにもお客様の邪魔にならないのであれば意見を聞いてみようとしていたのでした。ダイヤさんやアポロンがいても、特別に聞かれて困る話しではなかったし。「あー。。。やっと、落ち着いた。というか、今日はダイヤさんがここにいらした事もびっくりだったけど。。。昼間も会社でびっくりしちゃって」環が言うと、
「私たちはまずは、乾杯はシャンパンね、チョコレートとチーズあるかしら。」今日子がオーダーしました。そして、今日子は、「改めまして、今日子です。この店の幽霊オーナーで、澪ママの姉。次女姉です。環の高校時代の親友です。今夜はわざわざお越しいただきまして。どうぞ、ごゆっくりなさってくださいね。」さすが環さんの親友だけあり、奥深い知性が漂っています。「なんか、お二人相談事だったんじゃないの、ふらっと気晴らしってよりは。。」アポロンが気遣いますが、

「まぁ。。その、別段やましくもなく少人数でありましたら。。高校生の時の、初めての彼氏の事なんですが、あ、と言っても別に彼に会いたいとかそんなんでは決してないんです。もう、ずっと会っても話してもいませんし。」環さんが言います。昔から親しいのか澪ママが遠慮なく「ねぇ、もしかして新聞に載ってしまったとか環さんや今日ちゃんの高校って抜きん出てるじゃない。姉さんも帝王大卒だし。。でもさ、帝王大って日本一の反面犯罪者を作る学校でもあるのよねー。新聞に悪いほうで載る人も結構いるでしょう。」頭がいいというのは紙一重。性格によっては火や包丁のように良くも悪くも使いようで便利で優秀な道具にもなれば、犯罪の凶器にもどちらにもなるようなものなので。。世の中を開拓リードしつつ。。。一方で、思いもよらぬ斬新な手口をどんどん発想し、世間や人を手玉にとる。。。「あー。。。確かにだわ。。。」今日子が言う。帝王大卒。。。うー、さすがっ、ダイヤさんも両親や兄は帝王大卒なので彼らにコンプレックスがあるけれど、やっぱり。。さすが環さんの友人だわ。。環さんは、アマゾネスサンクチュアリィ宿泊時別に学歴をひけらかしたわけではないけど、もう見るからにできる人って感じられ、かと言っても冷たいわけじゃない。。。

環さん達のシャンパンが来たので、改めて乾杯するとダイヤさんのオーダーしたラザニアがやってきました。「ランチがポテトグラタンだったけど、これはこれよね。」ダイヤさんが喜ぶと澪ママは、「ラザニアはウチのイチオシなんです。」「ラザニアか。。何年もずーっと作ってなかったなぁ。グラタンは結構作るけど。僕もここの参考にして今度また作ろう。」アポロンは自宅で仕事をする事が多いし家具職人で手先が器用なので料理をかなりしています。48FFA5A5-597F-487E-AEED-7ECFBAB7F527.jpeg「ピザも来たんで、みんなで食べましょう。わざわざお越しいただきましたおすそ分けです。あと、話を聞いていただきます、」と環さんが言います。「環さん、ありがとうございますサラダがくるからみんなで分けましょう。あっ、お話を中断してしまってごめんなさいね。でも、どうしたんですか。高校の時の彼氏だなんて。。。」ダイヤさんは一瞬、久しぶりに連絡が来た友人知人がマルチや宗教に勧誘してきてそんな人じゃなかったのにってすっかり変わってショックという話しだろうか。とも考えましたが。でもそれはそれで環さんはすでに結婚して幸せなはずだしね。それか事業に失敗して金貸してくれとか、かしら。金貸してくれないと死ぬしかないとか環さんちはもともとお金持ちの家みたいだし、本人はスーパーエリートだし、既婚の環さんはどうしたらいいかわからないってやつかなぁ。0757F8C4-5727-437E-AFD5-991A3E89EA95.png


黒ビールが効いたのかダイヤさんはあれこれ想像をめぐらせます。ラナンキュラスのオーナーの今日子さんが、「それが。。。私もびっくりしたのよね。お昼にタマ。。環から電話があって環の彼氏そっくりの。。。あ、パーフェクトサーズディって人気番組ありますよね、それの霊能者特番の時の。。」

「えっ、もしかして、エミコデラックスって霊能者のですか。。。」ダイヤさんが言いますと、環は「そう、そのプルメリア島の白骨死体のモンタージュ写真が、私の高校生の時の同級生の彼氏にそっくりで。でも、そんなはずないんです。彼は生きているらしいし、なにより全身を染めたり入れ墨はあり得ない。。」と言ったところで、ダイヤさんが大きく目を見開き。。

「えーもしかして、伊集院。。伊集院三太夫さんでは」今日子も環も驚き顔を見合わせて「な、なぜ、なぜダイヤさんはその人を」「うちの近所の大学助教授の養子に来たんです。うちは母親が民事の弁護士で、私と三太夫さんが同い年なんで子どもがいない伊集院夫妻がなにかと私の母親に手続き依頼や相談していたんです。。実は私もお昼にスタッフ達が動画を見てるのをたまたま覗いて。。。モンタージュにびっくりしたんです。プルメリア島の事件なのでうちの社長や、福の神笑さんや、ベルモちゃんが地域の篤志家としてプルメリア署で三太夫さんの立ち会いをしたんです。三太夫さんが、番組を見てそれは弟じゃないかって事でわざわざ東京からいらして。社長の葉月さんが、プルメリア署へ行くって話だから情報源のパーフェクトサーズディの動画をスタッフが見てたんです。そしたら、びっくり私もなんで伊集院君がこんな横着な格好をらしくないわ。それに。。。まさか亡くなったのと慌てて葉月さんに連絡したら、あのモンタージュは、伊集院君の実の弟さんだって。」


そして。。。時同じくしてのこちらプルメリア島木蓮寺では。。


「覚えがない。」あなたは吾朗太という名前だとベルモが言っても、しかしながら本人は覚えがないようです。月の明かりにプルメリアと極楽鳥花の入った花瓶が照らされほんのり輝いていました。

森沢家からは談笑が聞こえてきます。お昼間ベルモが晩酌好きのプルメリア署の冷泉氏や本陣氏に今夜はあんこうの吊るし切り修行があるらしいとペラっと喋ったからです。歩いてすぐ近所の冷泉氏や本陣氏は、檀家もあって子どもの頃から木蓮寺に入り浸り子どもの頃は
北海道や東北や九州の漁業者の檀家さんや京都や東京のお菓子屋の檀家さんなどなど美味しい食材を差し入れる檀家さん達の顔を覚え、近所でそれら、特別贈答がある日を狙っては木蓮寺に押しかけました。木蓮和尚も和尚で病気のように若い頃から料理やもてなしが大好きなもてなしマニアで。今夜も帰りがてら、ベルモの協力御礼も含めて冷泉氏と本陣氏が木蓮寺にやってきました。そんなワイワイがやがやそんなかたわら。。。ベルモは境内に出て吾朗太に言います。まずは、あなたの名前は吾朗太という。東京出身である、と言いましたが、

しかし、吾朗太は首を横にふり言われれば言われるほど。。虚しくなる森沢家からさらにやまない談笑が漏れてきて。。。「どうせ。。。お前はあっち側のオモテの人種で、どうせ俺は。。。ゲスな外道なんだろ。お前にはわからんだろ。どうせな、お前がいくら産みの親育ちだの、お前んちのガキチワが寺に捨てられただのテメェらみたいな結果ヌクヌク平和ボケ屋みたいなとことんボケ倒した奴らに俺がわかってたまるか。」どうせ、聞かされる俺の身のうえはみみをふさぎたくなるほどにろくでもないだろう。
ベルモはベルモで、里親育ちとはいえ言ったところで今の生活を見れば何不自由ないどころか里親の反対を押し切り既に僧侶の永久就職をさっさと果たして

今の世の中成人しても、自分を探してあてどない人生の旅路を心細く孤独に耐えながらいつまでも終わりなくさまよえるままに人生を終える
なんて人々はごまんとザラだし。

それが国宝級のお寺の木蓮寺に住み着き大きな顔で親を尻に敷いて親の反対を強引に押し切りアタシはお坊さんになるだの結婚しないだのグレて手がつけようがないの全く真逆だけど、天職をいとも簡単に手に入れてまるで森沢家の筆頭惣領嬢のように自分の思うままにイキイキ振る舞っている。くさるようにうなるような金にもヌクヌク愛情にもひたりきって。。。

わかってるさ、ベルモ、こいつは俺の為に動いてくれて。。。俺が少しでも浮かばれるようにって。こいつは優しい。とことん優しい。だけど、こいつが優しいのは
裕福で高みの見物で贅沢な御身分で物を言えるからだとも思う。余裕がある幸せな奴は幸せが有り余るから人を幸せにしてやれるんだ。そんな奴ら。。所詮はひとより一段高いところから見下ろして同情して憐れみって。。

そうも考えてしまう俺はひねくれてるのか、でもどう考えたって不公平だろおデブは、昼間警察署へ行って、俺についてわかった事があるからと言ってきた。
で、昼間デブの跡をつけた俺は警察署を目にして急に気持ち悪くて耐えられなくなって
どう考えても俺は、あっち側の犯罪者、反社会的な奴、警察署拒否アレルギーの犯罪者なんだろ。死ねば喜ばれるろくでもない奴だったんだろう?で、死んでよかったんだろう
なによりも
デブはいまを生きてるし悪いことなんかしそうにない環境も性根も与えられて社会のクズや底辺の気持ちなんか少しもわからないくせに。親切にしてくれるベルモにどうも、いろいろ打ち消しても消されない妬みの感情があふれて。。。複雑な。。。

あっ

なんだろう。。。これと似たような感覚が。。昔。。遠い昔。。これと似たような惨めななんとも言えないような感覚を体がゾワッと震えるようなやるせなさを。。生きていた頃にあれは誰だったのか、こいつみたいに親切に優しく善意に溢れた奴の善意が。。。かえって自分の身の振りに刺さり悔しくて仕方なかった事がある気がする誰なんだ。。。絶対ある。。こいつみたいに確実な善人サイドで親切に手を差し伸べてくれたんだけど。。。

どうせこんなヌクヌク幸せな奴に俺の気持ちなんかわかってたまるか、同情か憐れみか上から見下ろして。。なんて。。本人には罪がないけれど。。あまりに自分が惨めで。。
差し伸べてきた手を振り払い。
残酷な優しさ。。。
そいつの親切に自分が惨めで耐えきれなくなり
逆に傷ついた気がするかと言って、そいつを嫌いじゃないのに。


そんな事があったような。。。魂が覚えている感覚。。まるで見た夢に興奮したのに夢から覚めてすっかり忘れてしまったようなモヤモヤ。。

「あなたのお兄さんに会ってきたのよ。思い出せないかしら。」ベルモは、自分の名前すら覚えていない吾朗太に言っても仕方ないと思いながらも。。。吾朗太さんに言いました。

9595DEBB-0561-4FAD-A31F-DBA2356034A7.jpeg「兄貴。。。だって。。。

妖しく優しい月の光にキラリとよりいっそう。。。静寂の中に浮き上がる一点のようにプルメリアと極楽鳥花の花瓶が照らされて輝いていました。








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