わ。。わわわ。わ。
あっ?木蓮和尚様は運転しながら、ベルモの顔色が変わっていくのを見ましたが、どうやら悪霊に祟られたというわけではないようです。
来たなー。。。でも、ベルモも早くきちんと浄霊や除霊ができるように修行しなきゃ。霊感だけあっても。。。霊媒体質は可哀想だけど。。。肝心なのは、霊をきちんと送り出す事。。。霊と喋ったり取り憑かれたり、霊が見てても。。。木蓮和尚様がチラッと助手席のベルモを見ると。。。
ベルモがぶつぶつつぶやきはじめます。。。
どうも、霊に話しかけられてる。。。
「お坊様。。。お世話になりました。確かに最後は。。。私は誰にも死に目に会えませんでしたが、一人で死にましたが、これも。。。それで済んだだけで。。私がやった事を思えば十分すぎる計らいでございましたが。。。お坊様に最後見送っていただけるだけでもありがたいですし。。娘の家からお葬式を出していただけるなんてもったいのうございました。」
「時代によって。。。時代背景で悲しくて。。犯罪者になりたくなくてもならざるを得ない人がいる。。。か。小梅さん。。。安らかにお眠りください。私が、安心して極楽に行けます様に橋渡し致します。。。」ベルモはぶつぶつ言っている。。。
小梅さんが来たんだろう。。。
「ベルモ、怒ってないんじゃな。。正義感が強いわりに。、小梅さんを。。。」「怒れないわ。。確かに。。小梅さんは嘘をついて、鷹さんのお母さんを騙して双子の健康的な鷹さんを盗んで鷹さんの人生を狂わせて。。。取り返しのつかない事をしたけど。。。やっぱり。。。怒れないわ。亡くなった人に鞭打つとかじゃなくて。。。」ベルモは、小梅さんがしてきた苦労を考えると。。。それに。。。ベルモはお年寄りに育てられたせいか。。。お年寄りには弱いので。かと言って年寄りをいいことに権利を振り回す老害には厳しいけど。。。
小梅さんが、親兄弟の借金を払わされたり、それで最初は結婚も諦め、借金を返すだけの人生に置かれての犯行だった事には同情しました。
かと言ってもね。。。鷹さんの人生を狂わせたわけだしね。だけども。。。裕福でいい人たちで、天職のお寺に拾われたベルモに、厳しい環境に生まれた人、厳しい時代に生まれた人を責める事はやはりできません。
ベルモは、読経で、小梅さんを天国に送る事にします。小梅さんの葬儀は、家族葬で小梅さんの一人娘の五十鈴さんの嫁ぎ先で執り行われます。
五十鈴さんには何年か前に小梅さんは引き取られています。五十鈴さんは小梅さんの罪を知りませんが、もしも。。。小梅さんが悪さをしなければ、五十鈴さんは生まれてこなかったでしょう。
結婚を諦めていた小梅さんは、双子の鷹さんを盗んだ事によって、豪農から借金の肩代わりと、奥様が亡くなった三歳年上の堅実な男性を紹介され。。。。なんというか。。。小梅さんは、てっきり豪農の娘として引き取られた盗んだ鷹さんが、盗まれた家よりお金持ちだったので、いいことをした、と無理やり言い聞かせていました。そうでないとやりきれない。。。それに、盗んだ名古屋の資産家の奥様は既に男の子がいるみたいだし。双子を妊娠しているのは、内緒にして。。。妊婦の富士を騙して健康的な鷹を盗み、未熟児の峰をさも、ひとりだけってごまかして。。。。
富士はあの当時二十四歳ぐらいで。。、あの当時看護師で独身で借金まみれ。。。しかも、自分の借金じゃない。。。って家族の借金返済地獄に陥っていた小梅さんは。。。富士が妬ましいのもあったのです。既に男の子がいる若いママ。。。今回は双子を妊娠している。。。
小梅さんは霊感があり、富士が双子を妊娠しているし、それは女の子に違いないと直感していました。
だから、山形県の子供のいない豪農からハリネズミの赤ちゃん、双子以上を騙してひとり盗んでくれ、と、言われ。。小梅さんは借金地獄から逃れるがために妊婦の富士を騙しました。
結局、豪農はのちのち破産し、富士は娘が双子だったと知らされても、そんなの知らない犯罪者の子どものくせに。双子は縁起が悪いからちょうどいいぐらいに言われ、うるさいので、知り合いのヤクザに鷹を売りました。お手伝いの仕事をあてがうと嘘をつき錦組の愛人にさせたのです。
しかし、一家心中で首をくくるよりはマシだと思わないと、ぐらいにしか富士は盗まれた双子のひとりの娘を思いませんでした。
という。。。話しを聞いてベルモは、辛くなってしまい。あたし達がこの時代に生まれてどれだけありがたいか。。時代もあるけど。。。あたしは。。良いご縁に恵まれて。ひねくれる事もなく。。
あの子達も。。。ベルモの妹分のチワワのミーナやココナも、木蓮寺に捨てられていたというのにね。。
うっざー。。時々生意気でクッソムカつくけど、あの子達も捨て子なのに何一つひねくれず。。。まぁ、ぬくぬく甘やかされてるからね。
なんて。。考え。。車はこじんまりとした日本家屋に着きました。五十鈴さんの嫁ぎ先です。。。
さて。
プルメリア警察署では、緋夏さんがもう終わりだ、と、知った限りの俊さんの過去を暴露しようとしますが。。。
しかしながら。。俊さんは、
「もういいんだ、過去は。。聞きたくない。。」俊さんは、自分の過去を知ることを拒否します。
面会室、アクリル板越しに緋夏さんは、わたしはこの離婚届けにあなたが印鑑を押さない限りはここから出るつもりはありませんから。。と、言います。
そして。。。緋夏さんは、過去を拒否する俊に、
「あなたには、子どもがいるのよ、俊。。純があなたの子どもじゃなくても、コウが亡くなっても、あなたには遺伝子の分身がいるのよ。。。しかも。。。あなたには。。二人も子どもがいるのよ。。。」
「子ども」
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2020年05月02日
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