子どもがいる。。。。。はっ
俊さんは、はっとしました。。。思い当たるフシ。。過去を思い出したわけじゃなくて。。
俊さんは、すぐに頭に思い浮かべて。。
あまりにも自分そっくりな男性がいること。。。ハリー君のお兄さんという人。。
年齢的には、ハタチを超えたぐらいだから、そのお兄さんがいたとしても。。。自分が十代半ばとか若いうちに結婚するとか子どもを作ったりしていたら。。。
ハリー君から、南風という喫茶店の名前を聞いていて、まさか自分に子どもがいるなんて話が出るなんて思ったことも予想したこともなくて。。だから興味本位で、近いうち行ってみようなんてお気楽に思ってたけど。。。
ハリー君は、お兄さんがお父さんが違うって言ってたし、だからお兄さんとは歳が離れてるんだみたいに言ってたな。
南風のマスターという。。。グーって青年。。。しかし。。俊は首をふりました。なにがあったかはわからないけど。。。
いまさら父親だと名乗り出ても。。アチラにはあちらの生活があるし。。それに、自分は全く若い頃の記憶がない。。。でも。。。わたしに。。子どもがいる。。なんて。
アクリル板の向こうの緋夏さんに、俊さんは言います。「いまさら。。。いまさら、わたしが。。。本当に子どもがいるとして、その子達の前に現れたとして。。。もう、その子達には生活がある。。。それにしても。。。それにしても、なんで、なんで緋夏は、わたしの過去を。。。どうして。。。」
しかし。。。緋夏さんはそれには答えませんでした。俊は記憶にないのですが、なにか、潜在意識が窮屈な生活を強いられているような。。。思い出したくない過去。。。過去を拒否している。。子どもがいたとして。。
それでも過去を拒否しているなんて。。。
緋夏と出会ったのが二十代前半。。。かなり若い時に結婚あるいは子どもがいた生活をしていたなら。。。そこからわたしは逃げたのだろうか。。。
成人してから記憶喪失になったのもあり。。。まぁ、俊の親は夫婦あまりうまくいってなかったか、片親で再婚した、とかなら。。もう成人した息子をわざわざ探さないかもしれないし。
もともと親子縁が薄い家庭だったんだろう。
そもそももう親は亡くなっているかもしれない。。。
子ども達には悪いけど。いまさらもう、過去を追いかけないようにしよう。。。
いまさら。。。そんな。。お父さんです、って言われても。あちらも混乱するだろうし。
それに。。。
もしも。。小さな頃に別れた父親。。母親が再婚でもした場合。。。血が繋がりがある父親だと再婚相手を教え込まれてそのままって場合があるよな。。。
そうだ、実際には緋夏の話しによると、緋夏が環姉さんに託した純は、今までずっと環さんの子どもだと思っていたらしい。。だけど、なんでも。。。最近どういうわけか、純ちゃんが緋夏の娘だという事実を知ったようだ。
純ちゃんは、確か環さんと実子として籍を入れているらしいが。。。緋夏がいうには。。
血液型でバレたらしい。緋夏はA型。。
しかし、環さんは本当は、AB型を純ちゃんの為にA型と嘘をついていたらしい。純ちゃんの兄弟にも。。。でも。それが純ちゃんにバレたらしいから。。。緋夏が純ちゃんが最近環さんの娘じゃない事に気づかれた。。と、言っていて。。
しかし。。緋夏さんは、本当は、それは俊に嘘をつきました。本当は、純ちゃんが、俊の子どものグーと付き合いはじめ、
グーは俊の子どもだから、これはヤバイと、緋夏さんから俊さんには、血液型で純ちゃんに環さんが、親子じゃないってバレたって。とごまかしました。O型の純ちゃんがAB型の環さんの娘のわけないんだから。。。実子で籍を入れていたので、進学ではバレなかったみたいなんだけど。という話しを。。。
俊さんは、そうだ、このグーって青年がもしも自分の息子であるとしても、母親が再婚。。してるわけだから、母親の再婚相手がハリー君の父親で。。。
もしかして、ハリー君には、親がグー兄ちゃんはお父さんが違うよと教えても、離れて独立しているグー兄ちゃんには、その事を黙っていたり、もしかしてハリー君の父親との再婚前に、グーさんの父親ではない彼氏か旦那がいたとして
グーさんが
小さな頃に、その人は父親だとごまかしている場合だってあるのだ。男女の仲はややこしいし、もう20年以上も会ってない父親がひょっこり現れて。。
それで、相手の人生が豹変したり崩壊する場合がある。。。ハリー君の母親が、自分そっくりのグーさんの母親って事なんだから。。
もしかして、俊さんは、ハリー君の母親が元奥さんか元恋人なのかもしれない。。と可能性がありを直感しました。
しかし、それにしろ、ハリー君のお母さんは既に再婚しているって事だから。。自分が接してはいけないんだ。モヤモヤと、アレコレ考えている俊さんに、
アクリル板の向こうの奥さんの緋夏さんが静かに言いました。
「わたしは、勘違いして環さんのお母さんを刺そうとして環さんを刺したし、娘の純を環さんに丸投げして逃げたし。。。それに。。。木蓮寺の僧侶の大福様も刺そうとしたのよ。。」「だ。。。大福様って。。だ、大福様。。」俊はぽかーんとしました、
今日午前中に訪れた木蓮寺の幼いポチャっとした宇宙人の僧侶。。。
「な、なんで。。。」あんな幼い罪のない僧侶を。。。
「コウを亡くして。。。それからいろいろ幼い子どもを亡くした親についての意見や書物を何年か読みあさり、去年ぐらいか。。ネットのお坊さんのエッセイに、あの子。。。大福様のエッセイがあって。。。
あの幼い僧侶が、小さくしてお亡くなりになるお子様は、産まれる前に自分で魂がそういう人生や寿命を決めて生まれてきました。徳が高い、魂のレベルの高いお子様なのです、と自分が健康で生き生きしているくせに、死んだわけでもないくせにいい加減なロクでもないことを言って、自分はまるまる健康で高みの見物みたいにいい加減な事を言う。。。許せないと思って。。。包丁を持って木蓮寺に行ったんだけど。。。たくさんの人がいたり。。。もう百歳近い車椅子のお婆さんが、多分娘さんかお嫁さんに連れられてきて。。。木蓮幼稚園も敷地内にあるし、はっ、と我に返ってしまったの。」
緋夏さんが。。。そんな女だったなんて。
俊は緋夏さんが木蓮寺のあの可愛いお坊さんすら逆恨みで殺そうとした事にショックを受けました。だけど。。
それでも。。。20年ぐらい一緒だった
緋夏さんの事は憎みきれない。。
離婚だなんて。。しかし、緋夏さんは、離婚届に印鑑署名しない限りは、ここからでないと言い張ります。
俊は、渋々。。。離婚届に印鑑を押し署名しました。
このままでいいのだろうか、
緋夏さんは、特殊権力の力が働き釈放されましたが、しかし、俊さんと共に家には帰らないというのです。
そんな。。このまま。。緋夏を一人にしたら、まさか自殺を。。俊さんは緋夏さんを説得しますが。。。しかし。。
あっ
緋夏さんは、そのまま走り去って逃げたしてしまいました。
追いかけていく俊。。しかし、プルメリア警察署は市街地にあり、あっという間に人混みに緋夏さんは消えていきます。。。
見失った。。。
しかし。。もう離婚した妻なのです。赤の他人。。あっけなく。。
俊の過去で、緋夏さんが知りうる限りの
詳細を聞かぬまま。。。緋夏さんはいなくなった。。
緋夏さんが、実家に戻るのかもしれない。もう、緋夏さんをいじめていた祖母の志乃さんはいないし、まだ緋夏さんのお母さんの喜美さんも生きているみたいだし。。
俊さんは、もうなにもかも失ってしまった気がしました。
変装して。。。自分そっくりだという。。喫茶店南風に行ってみるか。
マスターのグーという青年に気づかれないように変装して。。
ふと俊さんが思いつきました。
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2020年05月03日
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