緋夏が。。。緋夏が。。
た、環さんを。。。刺したえっ
「ど。。。どうして。あの。。妻は。。ずーっと、多分20年近くは、身内に会ってないとは思いましたが。。。」俊さんは頭が混乱しています。何をどう考えたら、緋夏は環さんを刺す理由があるのでしょうか。。
「正式には。。緋夏さんが刺そうとしたのは。。。あなた方の息子さん、8年まえの、轢き逃げ事件の犯人に復讐するつもりだったようです。。」歩水が言うので、
「えっま、ま、まさか、まさか犯人が環さんなんてこと、だ、だって、コウは亡くなる時にお婆さんみたいな事を言って。。亡くなりました。。環さんはおばさんと言うならわかりますが、お婆さんって。。。」俊がまさか、環さんがと焦ると
「いいえ、犯人はお年寄り、当時は六十代の女性でしたから。。。」
「じ、じゃあ、どうして、その犯人が、見つかったのですか」
「見つかりました。。。が、一年前に自殺されていました。残念ながら。。」「じ、じゃあ、じゃあなんで、なんで妻は。。妻は環さんを刺さなきゃいけないんですか。。。」
「犯人の。。。犯人の女性の一卵性双生児の妹が、環さんの産みの母親の峰さんだったからです。。。」
えー
妻は。。。緋夏は犯人に見当を付けていたのか。
な、なんで私に黙って。。。「詳しくは、署でお話しいたしますが、本日は日曜日、お仕事など大丈夫でしょうか?」
「あ。。。まぁ。。わたしはフリーランスで。。いま、友人と。。一緒ですが、仕事で急用がと。。言えば。。」ガタガタ。。
しかし。。なんで。。犯人の目星をつけた、とわたしには内緒にしたんだろう。
あっ俊は思った
殺人未遂事件という事は、勘違いで環さんのお母さんを狙ったわけで。。
緋夏は、犯人の命を狙って復讐しようとしたんだ。。。
殺人を犯そうと計画していたんだ。警察の捜査では、犯人は見つからなかったんだけど、緋夏は独自で見つけ、機会を狙っていたんだ。。。
わたしにその事を言えば殺人計画はパァ、もちろん殺人なんかさせない、正当に裁判で裁くように。。。
轢き逃げ、殺人、もちろん罪深いけど、犯人は死刑になる事はまずよほどじゃない限りはないと思う。。。どうしても、目には眼を、歯には歯を。。。って可愛い息子の為ならば。。。と。
殺人計画を密かに立てていたんだ。
しかし、なにかが動いたのか。。執行猶予。。。
それに。。。コウを轢き逃げした犯人が見つかり、でも、自殺していたし、環さんの産みの母親の双子の姉妹だ、って。。。
怒涛があふれ。。。詳しくは、署で。。あの、それから、俊さん。。と、
歩水は言いにくそうに。。。
奥様は、離婚してください、と。
電話を終えたらしき俊さんは、真っ青でした。。確実になにかあったようだ。。
俊さんは、財布から1万円を出すと、「こ、これ支払いの足しにしてね。。あの、仕事で大変なトラブルが起きてしまって、
本当にごめんね、ハリー君も、そのお兄さんのとこへ送ってあげたかったんだけど、今からすぐに仕事に戻らないとダメだから。。」
と、駿栄が、「え。。。あ、あの、僕が奢るって言ったんだから、いいんです。早くしまってください。それに、おつりくるでしょ。」駿栄は、1万円を俊さんに返そうとしましたが、
「お釣りは、悪いけど、福ちゃんが神楽町にまた今日戻るなら、お兄さんのところへハリー君を連れて行ってあげて欲しい。その交通費にして貰ったら。。。
本当にごめんね、どうしても。。。ちょっと、それから、これ、」と、俊さんは、名刺をそこにいた一人一人に渡して、元気でね、また会えるといいね、
福ちゃんも、頼まれて申し訳ない。ハリー君も、お兄さんによろしく、わたし、そっくりなんだろう、と。。。
俊さんは、申し訳なさそうにそう言うと慌てて言ってしまった。
「わぁ、大人になるって大変だなぁ。僕、やっていけるかなぁ。」ハリー君が言いました。このままだと、
ハリー君は、レールを敷かれた延長線には、。。父親の会社があるのですが、会社だけではなく、従業員達や取引先や。。。あれこれと。俊さんもフリーランスでやってるらしいけどさ。
俊さんには、三十歳まで好きな事をしたら会社を継ぐと交換条件で親と話し合ってみる、で、三十歳までに、パテシィエとして成功できたら。。。
自分がいなくても会社がまわっていく職場をつくり、多角経営でやっていく方向性も大変だけどない事はないし、妹さんがいるなら、妹さんが自分ちの会社に興味あるか話し合ってみては、とアドバイスをくれた。
そう、グー兄ちゃんにも、別にココアがやりたければココアがやればいいし。仮に嫁に行っても、実家の会社の社長をするって女性は今時いると思うし。
という話をハリー君は、していました。
そうか。。。舞さん。。社長夫人だったんだ。。。
しかし、駿栄は、アレ。。あっ、もしかして、なんだけど。。
さっき、俊さんが急用が出来たって言ったのって。もしかして
神楽町の南風のグーさん。。。俊さんの息子に会うのが嫌だったかもしれないぞ。。。会ったら会ったで、よくも俺を捨てて
ハリー、こいつは、俺たちと母親を捨てたんだって。。。修羅場になるからかな。。
俊さん残念だったね、大丈夫かなぁ、と口々にみんな言いながら、
福ちゃんは、「僕、建築家のお仕事が必要な人がいたら俊さん紹介しようかなぁ」と名刺を見て言いました。
ユニバーサルノベリティ。。。
企業名
普遍と斬新。。。か。建築には大事。。。何事も、そう、永遠に変わらないものと、時代で変わっていくものがあり。。。駿栄は、俊さんの名刺を見つめながら。。。
「なんか。。。僕が奢るって言ったんだけど、悪いことしちゃった様な。。。」俊さんの名刺を見ながら駿栄が言います。駿栄が、この魅惑のブルーをすすめて。。。
わ、プルメリアヒルズ。。。ってあのタワマン。。二十三階って。。相当上。。高層階。。
賃貸でも凄いよなぁ。。。
お会計を済まして、俊さんに言われた様にお釣りは福ちゃんに渡すと、
それから世間話しながら、青の洞窟を散策すると、グー兄ちゃんの南風が十八時ぐらいで閉まるので。。。ボチボチ。、、福ちゃんが、ハリー君と一緒に南風に向かわなきゃ。。
日曜日は、隣の居酒屋金曜日の夜で、南風閉店後は、もしかしてマスターが手伝いをしている可能性が高いけど。。、連絡線は、南新町の麗しが浜港に到着するので。。。
神楽町の南新町のピヴォワーヌの料理長のピース、長兄の方が近いかもしれないけど、これから仕事真っ盛りの時間帯だし。。。話し合うならグー兄ちゃんの方が話しやすい。。。
福ちゃんの双子の姉妹の姉さん、ミルクとクルミはしばらく駿栄と青の洞窟をもっと散策したのちに、お試し飲みに、駿栄のお店に飲みに行くらしい。。。
俊さんから貰ったお釣りで、バスでプルメリア港、連絡線で南新町、南新町から電車で福の神楽園へより、バスで神楽町小学校前まで行くのもありだけど。。。
福ちゃんは、接待で貰った雲の子タクシーのチケットがある事を思い出しました。くものこタクシーとは、大蔵電鉄が持っているパステルカラーの雲で、雲に乗ると目的地をインプットして、出て超高速、高速、普通と距離と速度を
先払いで入金すると目的地に行く雲で、便利なので、結構高いのですが、福ちゃんは雇われ社長で、チケットをこないだ贈られたんだっけ。
二人だし、めんどくさいからこれ使っちゃえ。。。俊さんのお釣りは、連絡先が名刺にあるので、事情を話して俊さんに返そう。
福ちゃんは、仕事でプルメリア島にも行ったりするし。
チケットなので、いただいた取引先に請求が行くので、プルメリア島から、神楽町小学校近くの喫茶店南風までなら、それほど失礼な距離でもないし。
高すぎても失礼だし、近すぎてもあちらが贈答したかいがないし。程よいさじ加減。。。
福ちゃんは、スマホで、雲の子タクシーを呼び出すと、ハリー君が、
「あの。。。福ちゃん。。」「えっ」
「俊さんに会った事は、グー兄ちゃんに言わないで貰える。。。かな。。」
「えっ。。な、なんで。。」
「あの人。。。俊さん。。もしかして、グー兄ちゃんの。。。お父さんかもしれないんだ。俊さんは記憶喪失みたいでグー兄ちゃんを覚えてないけど、グー兄ちゃんが、お父さんの顔を知らなくても。。。あそこまで似ていたらおかしいと思うし。。。俊さんが、南風へ行ったら。。。僕の家が。。。めちゃくちゃになっちゃうかも。」
悲しそうに。。。悲しそうにハリー君が福ちゃんに懇願するように言います。
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2020年04月13日
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