えっ。。。
ごめんなさい、グーさん、お母さんの具合が悪くなって。今夜の約束キャンセルしてください。
お店を予約済みで、キャンセル料がかかるなら私が支払いますから、本当に申し訳ありません。
喫茶店南風がオープンして、モーニングのお客様が鈴なりなころ。。。
マスターグーに、彼女の純ちゃんからLINEが来る。。。
今夜のお約束はキャンセルで。。。
あー、、、そ、そう。。なんだなんだ。。なんだ。。。
ホッとしたような拍子抜けしたような。。。純から別れ話になれば、この南風の経営の協力も。。。どうなるか、だけど、
ふられた方だから、友人としてビジネスパートナーに、って話しはしようとは思ったが
終わった関係の男に女は厳しいもの。。。だけど。、。男女としては惜しくないが、ビジネスパートナーをなくすのが惜しいだなんて。。。なんだか、純には申し訳ないことをしたし。。
まだまだマスターのグーも23歳。結婚するには早い。。。
南風リニューアルの立役者。。
寄ってくる女性とは毛色が違う。。。
純ちゃんとの出会い。。。
これは、いい子を見つけたと、思ったものの。。。
グーは、
そうなんだ、お大事に、予約は知り合いの店だから大丈夫。落ち着いたら連絡よろしく。
純ちゃんにLINEを返しました。
やっぱりおふくろさんに純は、反対されたかもな。。。聡明そうな純のおふくろさんに。。
グーの母親の舞とは全然違うタイプだなぁ。。。だけども、海外へ行ったり来たりの純のおふくろさんも、夜の仕事をしていた舞も、たくさんの人と交流して、だんだん人をみる目を養ってきた、というか。
人とたくさん接する仕事の人はだんだんと
人を見る目が養われてくる場合が多い。。
特に水商売など、人が本音になったり、プライベートな顔を垣間見たり。。。多分、純のおふくろさんは、グーは、女関係で問題を起こすんだろうとか、純を本気で愛していないのでは、と。。。そういう問題になってくるかもしれないな。。。
厨房からは。。。
「マスター、lemonパイが出来ましたから。味見してくださいよー、」スタッフの京極がマスターを呼ぶ。。。
「いい香り。」「マスター、今日、ヴィーナスやヴィーナスのご実家の家族が帰りしなに午後から来るんでしょ。ちょうど、旬のスイーツの切り替わりでラッキーですね。時々うちの珈琲豆やスイーツをヴィーナスが実家に送ってるんですよね。地球外までファンがいるとは、マスターも隅におけませんね。」
喫茶店南風は、定番どころのレギュラースイーツと、季節感を取り入れたイレギュラースイーツが。。。
京極は、マスターから、お店の経営や珈琲の入れ方や、スイーツの作り方を指導して貰っています。珈琲は言うまでもなく。。だけど、
常連さんだった
南風の雰囲気が大好き。南風に来ることで、将来的に珈琲に携わって仕事をしようと夢や目的ができました。
ある日なんにも特に考えずにふらっと立ち寄ったら、仕事場ができたり夢ができたり友人が出来たりする事がある。でも、きっかけなんかそんなもので。。
気が向いて、
たまたま、が。。。
窓から見える。。。透明な海に包まれて。。。このまま帰りたくないなぁー、と。舞は
言うものの、そういうわけにはいかず。。。帰りたくないなんて。。。そう思っていたら。。。
環さんが事件に巻き込まれる。。正確に言えば。。。舞の母親の峰が、事件に巻き込まれそうになったのだけれど。。
なんなの。。。
人違い。。。ですって。。。
錦組がどうとか。。外車がどうとか。。鷹さんが、どうとか。。。母親の峰とその鷹さんという女性を間違えて緋夏さんが狙った可能性がある。。。だって。。。なんてこと。。。
こんな形で、緋夏さんという血縁者に会うなんて。。思えば舞が焔の子どもなら、緋夏さんとは血の繋がりはないけど。。。
刺すほど怨念を持った人がいるなんて。。。
あっ、あっ、さくらんぼって。。。うちの店でもシーズンデザートに出すけど。。。なんとか錦って言わない、ブランドが。。。」舞が言います。
峰が、「ああ、そうだっけ、えー、佐藤錦とか。。。なんとか錦だとか。。。なんか、聞いたことある。。。」
「なんですか、さくらんぼとは、」刑法の福の神の花蓮が言います。
「つい昨日。。。蓮水乃って地域の蓮の花の中で夢を見る施設に行ったんだけどね。。そこで同級生の虎の夢を見て。。。で、さくらんぼが出てきて、虎とさくらんぼが。。。鮮明に記憶に残った夢でねぇ。。。まさか、錦組がどうのこうの。。。って。。」
峰が言いますと笑〜が、「アメージングロータスの覚醒の蓮、ですね。あっ、あそこ。。予約取れなくて、あっ、もしや、偶然に。。。入れたのですか。」
「そ。偶然に、蓮水乃って駅名がどうしても気になってねぇ。電車に飛び乗って終点で降りたら。。
いきなり仕事が入って予約キャンセルしたらもったいないから、私の代わりにどうですか、無料ですよ、って女医さんと言われる女性から権利を譲られて。。。で。。。そこで、蓮の中で、夢を見たんだけどねぇ。。。さくらんぼ。。虎って感じの夢でさ。。。」
笑〜は、「確かに。。。人生のターニングポイントを迎えた方は、予約が殺到しようが、風に運ばれてくるみたいにふらっとご縁ができてキャンセル空きだとか。。。偶然にも呼ばれてくることになるアメージングロータスですからね。。。峰さんは、呼ばれたのですよ。。」
「呼ばれたの。。ってさくらんぼって、そんなその鷹さんって人は。。。」
「暴力団錦組の愛人さんです。。。調べましたら、昨年度お亡くなりになっていました。」花蓮が言います。。
「な、なんだってー、じゃあ、あの緋夏さんは、、、その人、鷹さんって人が亡くなった事を知らずあたしを鷹さんだと思って刺そうと。。。」
なんてこと。。な、なんてこと。。。
「しかも。。。調べましたところ、その鷹さんのお亡くなりになった原因は、自死です。」花蓮がさらに言います。。
「じ。、、。自殺」ラブも笑〜も峰も舞も異口同音に叫びました。。。
「お金もあったんでしょう、暴力団の情婦って」ラブ。「病気かしら。。」笑さん、
「好きな男性との情事がオヤジにバレたのかね」と峰。。
「いいえ、鷹さんの親分さんは、30歳は違ってましたからね。とっくに親分さんは亡くなり姐さんとしてじゅうぶん資産は受け継いでいるはずですよ。
今のところ、鷹さんという女性に関して。。データは。。。」花蓮がスマホで送られてきた鷹のデータを読み上げました。
「げ。あたしがそんな女と勘違いされたのかい。そんなオジイ、金もっててもヤダね」峰は年齢差のある男性に下心や恋愛感情を持たれるのが生理的に気持ち悪い。。。
まぁ、人によりけりでしょうが、だいたいの女性がそんなもんでしょう。。峰はプンスカ怒っています。
どうも、暴力団の情婦、親ぐらい離れた年齢差の男性と結婚した。。刺されるぐらいに恨まれていた女と勘違いされたなんて。。。
「あっ、ヤー様のおめかけさんらしく、背中に虎の刺青があった。。みたい。。ですね。。」花蓮がスマホを見ながら言うと。。
「さ。。。さくらんぼ、虎ってなんだい、そんなことかい、そんな、入れ墨なんてっ。。。」峰はますます不機嫌になりました。。。。。
なんだって。なんだって。。。入れ墨も親ほど離れた男と結婚だって。。。あたしがそんな事するかい。冗談じゃないわ。
そんなチンピラBBAと勘違いされたって
木蓮寺では。。。森沢ベルモ。。。僧籍大福は、奥座敷に連れていかれ。。。
げ。なんだか私が犯人の取調べ。。犯人隠匿の取調べ供述されてるみたいじゃない。
木蓮和尚と、プルメリア警察長の冷泉巽氏の前に座らされました。
「あの。。。言っておきますが、私は。。魂から話しをテレパシーみたいに聞いただけですから、真実ではないかもしれません。科学的な根拠もないですからね。魂から聞いた話しとしてお耳に入れてください。どう判断されるかはあなた次第です。」
守秘義務ありで、喋ってはだめ、という前提で傾聴の訓練と修行を重ねているのに。。。
冷泉巽氏は。現場、現実的な証拠や科学的根拠が大事な仕事のくせに。。坊さんが、魂の懺悔話を聞いたみたいな話しをマトモに聞こうとするのかしら。
奇妙なもんだわ。
ベルモは赤ちゃんの頃になんにも考えずペラペラ冷泉巽が木蓮寺に来ると、世間話みたいに未解決事件の話しをすると。。。
大きな解決の鍵となる重要なヒントがなんらかの形で。。。スクリーンみたいに見えたり、夢で見たり。。。不思議な形で見えるときがあるらしく。。何回か重要なヒントを喋って未解決事件を解決に導いた事がありましたが、
赤ちゃんの頃に、なのでベルモ自身まさか、自分がそんな功績がある事は一切知りませんし、気付いておりません。
それに、今はもう、そういう事は黙っておく事にしました。あそこに証拠品がある、とか言えば
なんでそんな事知っているのか、と。
自分が犯人だと疑われても仕方ないし、
自分が単に幻覚でも見ただけかもしれないし。霊などがなんか
言ってきても嘘つきの霊だっているでしょう。。。
まぁ、だいたい悪霊と善霊の区別はだいたいつきますものの。。。
ベルモは、先日やってきた魂の言う事を話しました。魂と言ってもね、まだ生きている人の魂が、過去に犯した罪を懺悔しにきた。。
だけど、生きている人はもう100歳すぎて認知症であり。。。だけど。。。魂は意思も頭もはっきりしている。。本人が忘れた事すら
魂にはしっかり刻まれる。。。
魂は女性で100歳超え、名古屋出身。。。数年前プルメリア島に嫁いだ娘さんに引き取られて、認知症になり施設に入りましたが、
娘さんもよく面会したり、車椅子を押して散策に連れ出してくれる。。。
その魂は、73年前、27歳ぐらいの頃に、名古屋の花森病院という病院で働く看護師だったそうで。。。
独身の看護師。。。
当時の27歳だと完全に行き遅れ。
器量が良くないのと、実家の借金で。。長女で責任感も強く少しでも手に職をと看護師に。。。夜の仕事。。。ホステスなどは自信がないし、地味な性格だし。。お酒も飲めない。
仕送りに追われて結婚は諦めていたそうなのですが。。。しかし。。。
担当のドクターも愛人問題ですったもんだ、で借金がありお金に困っていたところ。。。
とあるお金持ちから、お金になる話しをされたのだそうだ。。。
その魂の女性は、協力すれば、
善良な縁談を世話して実家の借金を支払いますとその金持ちは申し出た。元華族の筋のお金持ちの話しに。。。
やった。。。まるで。。。地獄に雲の糸が天界からスーッと垂らされた。。。
ように。。見えた。。のは。。マヤカシか。。
地味で真面目が取り柄なだけの自分がバカバカしく思えてきた。。
だって、この花森病院は。。かなりの資産家も利用する。。。別世界の人だからと割り切っていたけれど。。。
明らかにしてその魂より若い、お金に苦労せず黙っていても降るように縁談が湧いて出る女性はいるのだ。。。
なんてこと。。たいして綺麗じゃないくせに、金持ちとの縁談があっても腹が立って
美人で若い金持ちにも腹が立って。。わたしは。。親にお金をむしりとられるばかりなのにね。。。魂は。。。悲痛な叫びをあげていたようだ。。。
お坊様、お坊様のように裕福なご令嬢にはわかりますまい。。。失礼ながら、貴方様はこちらのお寺に引き取られ。。。生まれながらにして国宝級のお寺のご令嬢。。。
あなたにご相談したくてあなたに興味を持って。。あなたをリサーチしましたが、あなたのような。。例え里親に育てられても、資産も愛情も、じゅうぶんに有り余るほど親から贈られた人生の方にはわかりますまい。
時代もありますでしょうが、運も実力のうちでございます。わたしのように、親の借金に苦しめられ、容姿の地味さに悩み。。。あなたにはわかりますまい。。。
容姿の悪さ。。ねぇ。そりゃ、あたしはおデブだけどー。ブスだなんて考えたこともなかったわ。。。まぁ。可愛いと言われても、ニュアンスが美人の可愛いじゃなくって
愛敬の意味の可愛いってことぐらい自覚はあるけど。
でも、結婚しないつもりだから、そう美人でも困るのよね。男うけなんか、考えたこともないし。ベルモが思いを巡らすと、魂は。。。
この先独身で、親のため実家のために働く人生。。。地獄にサーッと雲の糸が垂れ込めて。。。
これは、極楽に繋がる金の糸。。そうやって悪魔がささやいて。。。わたしはお金と縁談のために。。。罪を犯してしまいました。。。と。
言ったんです、魂は。。
魂。。。あの人の魂。。ごめんなさい。わたしは、あなたの罪を喋らなければなりません。これは、事件に関わる。。
あなたの肉体の、人命に関わる事でございます。。。黙っているわけには。。。いきません。
もう。。とっくに時効でしょうし。。。戦後ぐらいはいまなら犯罪に値することもいろいろ民間で放置しておかれたことも
あったでしょう。。。
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2020年02月21日
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