歩いてすぐ。。。
アマゾネスサンクチュアリィの近くに、あるヘリポートにヘリコプターが止まり。。
「ありがとうございました。。」元気はないものの。、。純ちゃんが言いました。。。
大蔵は、大蔵の会社のスタッフが既に車で大蔵を迎えに来ていました。「じゃ、また、後から。。泊まって帰らないなら連絡して。」
運転席から社員が出てきて、会釈したので、
ラブや笑〜や純ちゃんもつられて会釈を返しますが。。。
呆れるぐらいだけど、わざわざ運転してきた社員に代わり、大蔵が運転するらしい。。
プルメリア島の大蔵の会社は、ここから割と
近距離みたいだし、そのまま乗っていけよと、他の福の神はいつも思いますが、大蔵は、近い距離でも、運転しないと気が済まない性質上。。。
交通の福の神がゆえに。。。
赤ちゃんの頃から、運転技術とあらゆる乗り物の免許を持って生まれた大蔵。。。
赤ちゃんの頃から、運転がしたくて仕方ない。。。運転好きな人は、旅行も道中が既にドライブ感覚で。。。これから、旅行、旅先へ。。。というのにも関わらず、長時間自分が独占して運転したがるし。。。
大蔵は社用車の運転席に乗り込み、車は行ってしまいました。。。
わざわざ東京から来たお母さんと、夜も過ごす約束と言ってた。。。
なにがあったの。。。と。。
聞くに聞けない。。。いつもニコニコそんな
純ちゃんから笑顔が消えています。気のせいかなぁ。。どうも打ちのめされた感じ。。。だけど。。。
「すごかった。」やっと、純ちゃんに笑顔が戻ってきました。ヘリコプターに、関心したのでしょう。。
純ちゃんの笑顔に
少しはホッとしたものの。。。
そして、こちらは。。。神楽町中心街、高級料亭。。。というか、寿司屋なんですが、福ノ蔵。。。環が予約してくれた。。のではありますが。。。
環は、舞さんに。。普通にしていなきゃ、顔に出ませんように。旅の終わりの程に。。まさかまさかの展開であり。。。娘の純ちゃんに、出生の秘密を打ち明けざるを得ない状況に持っていかれた。
しかも。。。妹。。舞の元旦那の行方不明になった俊は。。。義理の妹の緋夏と一緒にいる可能性がある。。それだけではなくって、純ちゃんとマスターのグーは、異母兄妹かもしれない。。。
マスターのグーは、感じが良いし。別に交際を反対する理由はどこにもないと思ってはいたものの。。。それが、異母兄妹となれば、話は別です。。。せめてもの救いは、全然深い仲ではない、という事。。。それには環はホッと胸を撫で下ろすばかりでした。深い仲にならないうちに。。
終わりにしなければいけない。。。それに。。。緋夏の事があるわ。
舞さん。。。黙っているのは辛いけど。普通にしていなきゃ。平生を装って。。
それが一番よ。
そして。。。カラオケで散々歌い。駿栄と別れた舞も、LINEぐらいはしてね、と、駿栄から言われて。駿栄は。。。舞を意識しているのでしょう。。信じられない。。。23歳も歳上の既婚者に。。。だけど。。
やはり。。
自分やお金を持っている女性は、若く見られます。
舞は商売柄と、裕福な暮らしで若く見られますし。。いまどきは、あまり年齢差も気にしなくなったというより、随分歳下男性とお付き合いする女性が増えてきた。。、
そういう舞も3歳歳下の未森と結婚しています。お金目当てならともかくとして、女性はだいたい年齢差のある歳上男性には、生理的に嫌悪感やセクハラ感情を持ちやすいし。
女性も歳下男性希望の女性はたくさんいるでしょうね。。。
だけど。。。まさか、自分が息子ぐらいの男の子から。。懸念されるなんて、、だけどね。一緒にカラオケをして。。。あまりシリアスな空気にならない様にした。。。たまに、LINE交換しよう。。。と。素直で可愛い子なんだけどな。。
ホストの営業だったんでしょ、なんて。
一方的にきつく言って電話を切ったのが、可哀想だったかなぁ。。。と。後ろめたい気持ちがあって、駿栄を誘ってみたんだけど。。。なんで。。誘っちゃったのかしら。。この先、どうのこうの。。ってわけじゃないのに。。
でも。。尻尾を振って喜ぶ子犬の様な駿栄に切なくなる。。
サヨナラ。。。舞はそんな駿栄をふりきり。。。
「お待たせ」
舞が、
待ち合わせの場所に行くと、既に峰と環が先に着いていた。。。環は、なんとなく浮かない顔をしているけど。。。気のせいかなぁ。。娘さんの純ちゃんが、女の子のあの日。。みたいで。。病気じゃないけど心配なのかしら。
まさか。。。純ちゃんと喧嘩。。まさかね。二人とも穏やかな感じだし。。舞がそろうと、集合場所から歩いてほど近い福の蔵へ向かいました。「お嬢さん、体調不良じゃ、残念だったねぇ。。優しくていい子そうなのに。。。」峰が純ちゃんの事を言っています。。。
「ま。。。まぁ、午前中皆様にお会いできて。。。って。喜んでいたし。どうぞ、よろしくお伝えください、って。。あの子、2日目より生理初日が大変みたいで。。。」どことなく。。ぎこちない環さん。。。峰は気づいていないのだけれど。。。
舞は客商売が長いせいか。。。お客様の顔色というか、他人の心理描写に敏感です。。。なにか。。。娘さんとあったのかもしれないわ。
どことなく元気がない。。。だけど。。。環とも明日でお別れ。。早いものだったわ。楽しくて。。。
現代的な数寄屋造りの
超一流の香りと佇まいの福ノ蔵ののれんをくぐり。。。環は上質な空間に行き慣れているのでしょう。雰囲気からしてごだわっているお店のチョイスに、舞も峰も感心しています。かくも魅力的な優雅で上品なお店ばかり、。。
峰は、生ものはあまり食べないのだけれど、嫌いというわけではないし。あれば食べる、というか。。。和食より洋食のお子様舌だけれど。。焼き肉やフレンチだったし。。。中華へ行くより
ここは、さっぱりと和食にしましょう、となりました。環が真ん中で、カウンターに座ると。。。
フルーティで爽やかなカクテルみたいなら。。。冷酒でも大丈夫かしら。峰に聞きました。峰は、基本的にカクテルとか、ジュースかも、あ、違うか、ぐらいの甘いお酒かシャンパンぐらいでしたら飲めるのですが。。。
じゃ、一口飲んでダメならやめとく。。と、峰。舞は。。。お酒に強いのですが、内緒だけど、駿栄と会ったので。。けっこうキツイかなぁ。でも、このお酒、お店の方は、かなり美味しいらしいので。。。新しく開発されたばかりだと言う。。
小料理屋蝶々にも良かったら置かないと。。舞にとって飲食は、楽しみ反面勉強でもある。小料理屋蝶々に携わって、目や舌が随分と肥えてきたし、審美眼やセンスも磨かれてきた。食に携わるがゆえに。。。
味はさることながら。。。香りや目でも食べたり楽しむものだし、空間もポイントだし。
そして。。。まずは、生湯葉とともにやってきた
そのお酒は。。。フワッと。。。鼻腔をくすぐり。。。
すると。。。峰は。。。「おやっ、気のせいかなぁさくらんぼの香りがする。。しゃれてる、これ、もうちょっとお頼みよ、あたしも飲むからさ。。。」
元気の無かった環も、母親峰が喜ぶのと、鼻腔をくすぐり続ける甘酸っぱい美しい香りに、すっかり気分が良くなって。。。舞にも冷酒を継ぎ、また一つ、そのお酒を追加オーダーしました。
「さくらんぼ。。。さくらんぼといえば。。奇妙な夢を見たんだけどさ。」キュッと一杯やったのが効いたのか、急にいつもより度数が3倍は高いお酒を飲んだせいか。。。
峰はまた、真っ赤になる。。。夢。。だなんて。峰は。。。極楽浄土みたいな蓮の花の中で、ある夢を見たらしい。。
聞いておくれよ。。。そのお酒に上機嫌で話しはじめた。。。
そして、そのさくらんぼの香りがするお酒は、極楽浄土という銘柄。。。なんとも奇妙なはなし。。
極楽浄土なんて、死のニュアンスか、
飲んだら危険なような。。。でも、極楽浄土って飲んだらパラダイスのニュアンスか。。
どっちとも取れるところがまた、悩ましく。。。美しい。。
まるで、極楽浄土の誘惑に誘われて。。。悩ましい香りが醸し出していました。。。
さて。。。。
こちら、場所は変わって。。。
アマゾネスサンクチュアリィでは、、スタッフルームで、葉月さんとダイヤさんとが、先に飲んでいました。もともとは、ラブと笑〜がくるので、ワイワイと、女子会をはじめましょうって予定で、
だから。。。そのつもりで、秘書の藤森リノと、清掃スタッフのサラさんとガーベラさんも仕事を終えてスタッフルームに入ってきました。。。
そ。みんなで楽しくやりましょ、みたいに計画していたのです。
しかし、純ちゃんが尋常ではない様子。。。
お料理は、和とフレンチ、アマゾネスサンクチュアリィにある十六夜両方から。残念ながら、執事のシーナは業務中。。
「純ちゃん。。。相談事なら、後で個別で聞くわよ。今日は、お時間許されるなら、ラブちゃんや笑〜ちゃんも。。みんな、泊まってっていいし。」葉月が気遣うのですが、
純ちゃんは、「いいえ。。こちらが勝手に一方的に押しかけましたから。この場でお話しします、ご迷惑でなければ、ですが。せっかくの皆様の楽しい女子会に水をさすようで。。。」
純ちゃんが言うには、一人でいたくないのと、環と。。。いたくないわけじゃないけど、
環と。。。今は少し。。家族や恋人から離れたい気持ち。。。
という事でした。
「お嬢様、話しづらいのであれば私たちは席を外しましょうか、」と、サラさんやガーベラさんが言うのですが、純ちゃんは、「いいえ、こちらが後から来てそんなご迷惑をお掛けするわけにはいきません。、。とんでもない事です。。ここにいる皆様、女性の方々、、、私は。。。どうしたらいいのか、ご迷惑でなければお力を貸してください。。何人か寄れば、それ何通りの考えやアイデアが出ます。。。お願いします。」
「あら。。。まぁ、私たちでも良いのかしら。」サラさんとガーベラさんも顔を見合わせていますが。。。
そうそう、純ちゃんは、以前にも、何人かの人の意見を聞いて。。。そっから気付きを得てみたいな。。。相談の仕方が好きなんだなぁ。。。と。
以前、スノーフレークで、マスターとの事をラブ以外にも、葉月さん達に相談してた。。
聞いて、ください。。
みんなのいる前で、純ちゃんが、話しはじめました。
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2020年02月08日
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