「ち。。。ちょっと、ちょっと峰ちゃん。、」
綿毛でフワフワ飛んでいた峰と麗が。、峰が孔雀、麗がカワセミになりました。
「峰ちゃん、峰ちゃん孔雀は綺麗だけどそれは、オスよ。。」
「何言ってるの、麗ちゃんは。ここは、夢の中。なんでもあり、だよ、だからメスが綺麗な孔雀でも、優雅に空を飛ぶ孔雀でもいいのさ。そうそう、小学校の時、将来の夢で、あたしと麗ちゃんは、鳥になりたいとか、空を飛びたいって書いてめっちゃ怒られたでしょ。」
ああそうだったー。
なんでもいいから、って先生が言うからねだから、空を飛びたいとか、鳥になりたいって書いたら。。。
「冗談はやめて、ふざけるなってね。で、あたしは農業。家の仕事よ。峰ちゃんは?」「あたしは嫁さん。理由は、働きたくないし。お金持ちの旦那に食べさせてもらいたいから、なんだけどねー。それ知らない先生は、家庭的でよろしいって。」
「あらまー、あたしら、じゃあ2人とも知らないうちに夢は叶ってたわね。あたし農業だし。」「それに、今は、鳥になって空を飛んでるわね。そうそう、あの頃はさ、将来の夢普通のOLって書いた子も怒られたわよね。」「そ。ビジネスマンもだめ。社長はいいけどね。いま、そんな事言ったら、先生問題発言で吊し上げをくらうし、おたくの生徒さんはうちはいりません、ビジネスマンやOLを馬鹿にされていらっしゃいますからね、ってなるわよね。。」
「あの頃は、芸人とか絵描きとか漫画家とか言ったら、頭がおかしくなった、と言われたでしょうね。なろうと思ってもなかなかなれないのにさ。」
「変わった時代だったわねー。右へならえとか画一洗脳教育の、普通が一番、って教育だったのにさ。。OL、ビジネスマンって書いたら先生激怒でしょ。あたしは家を継いで農業だけど。。。あの頃よくあった専業主婦や、お嫁さんって書いてセーフでOLをど叱られるとはね。。」「いまなら新聞に載るかもよ教師が職業差別、OL、ビジネスマンに夢は無い」「いっそ、無職とかヒモって書いたら、あはははは。」
鳥になった二人は昔話をしながら、戯れにスイスイ飛ぶ。知らないうちに夢が叶い。鳥にもなり。。
わっ。。。冷たくて気持ちいい水しぶきがかがったと思ったら。。美しい滝が流れる。。水浴びでもしようか。あー、気持ちいい。さっきの宝の山から飛び出して良かったよ。。知らない楽しみがいくらでもあるんだもん。
なんだろうな、スッゴく生きてる。。。って感じがする。パシャ、パシャっ。ひゃー、冷たい。。ひゃー逃げろー。
水を掛け合いはしゃぎまわる2人。
心が洗われる。。新鮮な気持ちになる。あっ。。あ。、あら。。
あれは。。。
あの子は。。。はっ。峰に、峰ちゃんは本当の友達がいないんだ、みんな峰ちゃんが怖いから無理やり合わせてるんだ、と峰に言ってきたこ。。。
そう、狐と犬のハーフの子どもだった。。峰は普段から暴力は、品がない、はしたないと暴力は振るわないけど、一度だけ人を殴った。。
あの子。。あの子は戯れにはしゃぐ峰と麗を眺めている。。だけど、峰は孔雀だし麗はカワセミだし。あたしだなんて、バレていないかもしれないけど。。だけどー。。なんだろう。
「あの子。。知ってる」峰がコソッと麗にささやく。「あ、、あ!ほらほら、いたでしょう。ジュリちゃん。ジュリアちゃんだわよ。クラスメイト。。目立たない子だけど。。。」
そうだ、そうだった。。ジュリアだ。取り巻きのひとり。目立たないこ、だっけ。突然謀反でびっくり「あ。。。。あのこと。。。謝ろうかなぁ。いまさら。。だけど。」許してくれないかもしれないけど、夢の中だし、なんでもできる。
「あのこと。。。あ。ああ、あれね、」
麗も、峰の事件を思い出した。
あれから峰はジュリがどうなったかわからないけど、ますます大人しくなった。。確か。
ジュリアとは、もう口もきかなくなったし。峰がジュリアをぶん殴り、泣いて勝手に家に帰る。母親の富士は血相を変えて学校に怒鳴り込み、それを知った父親が、慌てて富士を追っかけて、子どもの喧嘩、峰にも非はあるし、峰、峰は他人を殴る蹴る、すると、将来殴る蹴るをする男性や、ヤクザとしか縁ができないぞ、暴力はいかん、と峰は父親の慶に注意されました。
殴る奴は殴る暴力好きな友達しかできない。
おもしろくないけどさ。でも、やっぱり暴力は。。。ね。母親の富士はわめいていたけど、子どもの喧嘩だし。。。と。ジュリアがまた学校に来やすく慶はしていた。。。なんとなくそんな感じかな。。父親の慶は、周りの人にも親切だったからねぇ。
きっと、環は慶に性質が似たんでしょうね。
何年も前なのに。。。どうして。。。今にもあの時の痛みは蘇る。。。滝でじゅうぶんに水を浴びて。。。
孔雀の峰がジュリアに近づくと。。後ろからカワセミの麗もついて行った。。
「お久しぶり。。。ジュリアちゃん。元気だった」「あっ。。。。」
木に隠れてしまったジュリアやっぱり。。。許してくれないのかも。すると。。。
あれっ。。。木に隠れたジュリア。ジュリアの木から、周りがだんだん、新緑の香りから、真っ赤に染まり紅葉が、ひろがり、いつのまにか、
紅葉の降る季節になっていく。。紅葉吹雪。。実りの秋。。そうだ、あれは、秋の出来事だったわ。泣きながら。。学校からジュリアを殴り。。走った通学路。
峰の頭にはなんとなく通学路の紅葉が真っ赤だった事が。。鮮明に鮮やかに蘇る。。
そうだった。。それから切ない紅葉の季節に。。。
ごめんなさい。。。峰が言う。。
もう、いいの。私も言いすぎたわ。。。隠れてしまったジュリアの声が聞こえてきた気がした。
すると。。。紅葉の木々の中には、スロットマシーンがなぜか置いてある。だけど。。これは、夢なんだから。森の中にスロットマシーンがあったとて不思議じゃないし。たまにギャンブルは、宝くじ程度しかやらない峰が、麗を誘って、
スロットマシーンで遊びましょう、と言う。このスロットマシーンで勝って、ジュリアちゃんにも、飛びっきりの差し入れしましょう。
峰が麗を強引に誘ってスロットマシーンで遊ぶ。。。麗は、全くギャンブルはしないのに、宝くじすら嫌なんだけど。。と、言いながらも。。
ジャラジャラ、ジャーン。。。ま。。。また、最初の金銀財宝。。金貨でも、ラスベガスみたいに大当たりで出てくるのかと。。ワクワクした峰。。。ところが。
ジャラジャラ、ジャラジャラ。ジャーン。。なんて、音がするのに。出てきたのは。。
呆れるほど大量の真っ赤なさくらんぼ。。
峰と麗は、孔雀とカワセミから、ハリネズミ、虎の小学生の女の子。少女時代の姿に戻っています。
う、うわーっ。。。さくらんぼは好きだけど。。。これだけあると。。飽きちゃうし。
嫌いになっちゃうかも。。峰がぐずりだす。峰より遥かに大人びた麗は、峰ちゃん、贅沢よとたしなめ。。。
すると、じゃあ、こうすれば。いいでしょう。
あーママだ。。。峰の母親の富士の声がする。天から。。。
天から。。峰の母親。。今はもう天国の富士の声がして。。。
わっ。美味しそー。キャハ峰と麗が喜んでいると、「こっちも。」
と。。。いつのまにか、ジュリアも来て、峰や麗と一緒だった。。ほんとーは、仲良くしたかった。。淡々と個を貫くクールな麗も、女王様みたいに周りを振り回すけど、孤独な峰も、目立たないジュリアも。。。
あたし達どうして仲良くできなかったんだろうなー。
もう、過去の事はいまさらどうしょうもなく、三人は、チェリーパイやケーキ、チェリーのチョコレートを食べる。
甘さと酸っぱさ。酸いも甘いも。。。
だけど、とろける様に美味しいのはなぜだろう。飽きないのはなぜだろうなー。
さくらんぼ、虎。。。さくらんぼ、虎。。
さくらんぼ、虎
なんだか、さくらんぼ、虎ってキーワードなのかな。。
さくらんぼ。。虎
あー。。。あっ。。。目が覚めちゃった。。
あー。。。これからもっともっと。。。
仲良くなれる様な気がしたので。。だけど、峰は約束の2時間の夢。。。時間が来てしまったようだ。。。
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2020年02月05日
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