水曜日。。。小料理屋蝶々がお休みで、めんどくさいけど、ちょっとだけ顔を出して
さっ、と実家に帰って。。お土産だけ置いて。と、思ったら、峰は水曜日は都合が悪いから日曜日にしな、と勝手に指定してきた。
うわっ。舞は、見え見えの峰の魂胆に呆れてものが言えないと思いつつも。。。
少しの時間
わざわざ仕事を抜け出して。でも、それなら仕事あるからとさっ、と切り上げられる。
どうせ、見え透いて。。日曜日なら旦那の未森が送迎してくれたり、一緒に実家に挨拶して峰夫婦に小遣いを渡す可能性が発生するからだ。
あと、いろいろ面倒なことを未森がいれば私が口にしない計算もある。余計なことを喋って娘から責められるのが嫌だから。特に、姉環の件。とうとう母親の峰は自分からブチ切れて
自分から舞を連れて東京を飛び出して離婚届を送りつけた事を暴露した。いつも、昔っから追い出された、追い出された。。と私に言ったのに。
と、舞は思うものの、峰の頭の中では峰はいつも主人公で悲劇のヒロインでなければならない。かわいそうに、大丈夫、あなたは悪くないよ、悪いのはあの人なんだからね。と人のせいにしないと気が済まないのだ。
この世の中で、離婚した夫婦で、本当は自分が有責配偶者のくせに子どもにシャアシャア相手の借金だの浮気だの暴力だの。。。
嘘をついてさも、自分が被害者だと墓場まで持っていく人々なんてきっとザラだとは思うけど。
舞だけで実家に乗り込めば非を責められる可能性があるから、未森が実家に送迎して一緒に来そうな日曜日を指定してくるとは。しかも、小遣いを貰えるチャンスを含む。
こっちは仕事を抜け出すと言うのに。
舞は環さんには、母親は、すぐには会えるかどうかはわからないとは言いました。本当は会わない方がいいですよとも言いたいんだけどね。
何を傷つく事を言ったりわめくかわからない。環さんは東京の父親ジローに似ているらしいし。憎らしの姑に寵愛を受けた峰の天敵かもしれない。
でも、舞は、私だけはお会い致しますから、と。自分が例え義理父の子どもだったとしても、峰は姉妹の母親だし。
ジローと峰の馬鹿ップル。。。
それに振り回された姉妹。。思えば。。環さんも、無理やり東京の姑に押さえつけられ、嫁に行けずいまどき婿養子をとらされ。。。いいか悪いか。。。わからないけど親同居。。。旦那の両親と同居も絶対無理だけど、自分の親とも同居するなんて。
舞は、わたしには考えられない。と思いました。感覚が全然違う
世代も違うし夫婦ですら同居は難しいのに。。。
まぁ。東京の姑って人は環さん贔屓だったらしいけど。
姑がバックについているから母親の峰には敬遠され捨てられて。七歳か、それぐらいで突然新しいお母さんだからね、と愛人が入れ替わりに新しいお母さんどころか、新しい妹まで入れ替わりに入ってくる。。。ある日突然。。。壮絶な体験よね。。親の都合で。
しかも、環さんの話だと。。。愛人の子どもの緋夏さんは、ぐれかかり家出を繰り返すほど姑にいびられたらしいし。
もしかしたら、舞は峰が東京にいたままなら、姑に嫌がらせをされたのは
あたしだったかもしれない。。。
舞は
わたしはわたしで。。。母親の峰があんたは東京のお父さんの子、私と東京から実家に帰ってきたと峰に言われて育ち。。
なんとなく義理父に遠慮したし。それがゆえ義理父の子どもの弟の剛に遠慮して育ち。。
今思えば。。。峰は他の自分の兄弟が全員外に出て、峰の親が兄弟で峰だけが女の子で、馬鹿みたいにまるで小型犬ボケしたば飼い主みたいに峰を散々甘やかした。。峰は躾に失敗したチワワみたいに手のつけようがなくなり。金遣いは荒いし。気性は激しいし。もしかしたら、男癖も悪いのかもしれない。元彼氏の煮え切らない義理父をふり条件のいい都会のジローと結婚し、やっぱり嫌だから義理父に嫁ぐ。。。天秤にかけて損得で計るのだ。。。
峰の親、名古屋の実家の祖父母は、娘を出戻りでぬるま湯に浸からせて。。ほとんどの遺産を峰が相続したみたいだし。。峰の兄弟には、誰が親の面倒をみてやったんだ。と言う。実際には祖父母は施設に入れたくせに。
若い頃。。。
どうも、峰は、義理父は地元の幼なじみで、見栄っ張りの峰が、結婚に沸きらない彼氏より、東京都心でまぁまぁ資産があるジローに乗り換えたらしく。とかいの洗練された生活に憧れてジローと結婚したんでしょう。東京都心の奥様でありたい。。。
しかし。。。やはり、好きなのは義理父だったのでしょう。ようするになんとなくだけど。イギリスのチャールズ皇太子とカミラ夫人みたいなもので、
違う人と結婚しても水面下ではちゃっかりおそらく繋がり切れていなかったのだ。で、なんだかんだ言って最後に結ばれる。
ま。義理父は、未婚だったみたいだけど。舞は、小料理屋蝶々の、
蝶々柄の着物を着ました。
ランチが終わって、18時からの夜の部まで少しあります。
だいたいは、蝶柄の着物をオーダーメイドして、時には蘭や芍薬の着物を着ます。
花と蝶々、両方ともの着物もありますが、地味目な深緑やベージュや白などだと。。
歳をとってからも着れそうなのがあるのですが、峰がめざとく目をつけて貸してくれと言って帰ってこないのも何枚かありました。
まあまあ家も近いので、時には小料理屋蝶々に顔を出して。さも、うちの店みたいな顔をまるで自分の店で自分が大女将のような顔をするのです。実家とは自転車でちょっと買い物に行く距離だし。
これまた、旦那の未森の馬鹿が余計なことを。結婚した時に、新居として家を建て、小料理屋をつくる敷地。。。たまたま未森んちの不動産がうちの近くに結構広いのがあり、
じゃあ、ここで、と、未森が勧めて、舞が反対したのですが、他の土地は今ひとつだし、
実家の近くが一番
立地条件が良い場だし、と。仕方なく実家のまあまあ近くに家や店を建てると。。。
ほら、やっぱりもう。峰はなんだかんだ顔や口を出してくる。母子家庭時代に舞を無視した峰が。。。
裕福な男性と結婚したとたんコロッと。
未森の奴もいらん事を吹聴し、良かったたまたまお義母さんのご実家が近くで、だと。敷地内同居の剛よりはマシだけど、
剛には、峰は気を使い優しいし。馬鹿長男跡取り教の田舎の婆さんみたいな感覚だし。
自分は。。。嫁いだ娘のくせに散々甘やかされ甘い汁を吸っておいて。。。
着物についても旦那の
未森に言うと、お義母さんにあげても、また着物ぐらい作ってあげるからと言う話になり。。決して舞も悪いことはないのですが。
できれば舞の母親峰や義理父に小遣いと気遣いをふりまく未森付きで実家に来させたいんだから。今日の白い着物も峰が目をつけていました、
白い!
いっそ、蝶々柄を消して死に装束として送りつけてやろうか、もう。
舞が
自宅スペースに戻ってくると、ココアが友達を連れてきたらしく。。。
舞は、冷蔵庫に飲み物やチョコレートを入れました。ココアの友達が来ると暗黙の了解で、冷蔵庫にオモテナシを入れておき、ココアが出します。
あー。。そうか。なんだか、私も峰の親みたいなもんかなぁ。峰の親、祖父母は、峰を甘やかしチワワみたいに、男兄弟と差別して育てたようで。
親の計算、嫁と同居したくないし、嫁に資産を与えたくない。嫁いでも娘をどこかひきつけておきたい考えのようで。まんまと峰は。。。出戻り。嫁いでも実家に暮らして。まんまと遺言でほとんど親の財産を相続し、
やり放題の甘やかしで育ち。。舞は。。。ハリーは無関心。。ココアには気遣い。。
というか、ハリーは未森の実家の人質みたいなもんだし。不思議なものだわ。。。峰、母さんは剛を贔屓して。。。
思案していると噂は影なり。息子のハリーが帰ってきます。ハリーは、手を洗うと冷蔵庫を開けて。。。ただいまー。
で。。。ココアとココアの友達のぶんのチョコレートやら、ガサゴソやってる。。
「ハリー、それココアとお友達のでしょ。いま、ココアお友達が来てるんだから」
「僕のは。。。」「ハリー。。。男の子でしょ、そんなおしゃれなチョコレートとか。。冷蔵庫の奥に板チョコがあるし。お茶か嫌なら紅茶でも入れなさい。それより早く塾のしたくしないと。」
「ちょっと、お母さん、おしゃれなチョコレートって。。ショコラティエやパテシィエは、男の人だって多いんだよ。お兄ちゃん達だって、こないだお土産にショコラ、綺麗なのたくさんくれたでしょ。」
ハリーは、ピースとグーのお土産に感動しました。美しいデザインやセンスのスイーツは、男性が作る事だって多いのに。
男は意外にもロマンチストなのだ。
最近では。ますますよりいっそデザインだのセンスだの、スイーツを作るだの興味深いし、ココアの誕生日にピンクの薔薇のケーキをプレゼントしたらみんな褒めてくれたのに。
なんで、好きな事を勉強しちゃいけないんだろ。
「お兄ちゃん達は、行きたくても塾へ行けなかったのよ。ピースもグーもお父さんはいないし。あなたは恵まれてるでしょ。塾は行けるし、将来は悩まなくてもすでに仕事先があるのよ。今の時代にそんなわがまま言ってたらバチがあたるわよ。」
「もういいチョコレートなんかいらないから。」プイッとむくれてハリーは行ってしまいました。
ハリーは弟の剛とかぶるのよね。散々未森の実家の姑がハリーの塾代すら出して。。。別に未森が出せばいいものを、大事な跡取りだと。。。
勝手にしてちょうだい。だから、わたしはココアがかわいそうだから、ココアを可愛がる
ココアがアマゾネスサンクチュアリィへ舞と行き、グーとピースが、お金を全額出すからハリーも神楽町や
プルメリア島の観光へ。なんてことを、舞が、ハリーは中学お受験だし。小学校高学年であればもう、親にくっついてこないでしょう。みたいにピシャリと言った、みたいに。。
ハリーに言ったらしく。ハリーは、なんでお母さんが勝手に決めちゃうんだよ
グー兄ちゃんが言ってるように、会社なんて、ココアだって継ぎたきゃつげばいいのだし、ココアが嫁に行ったとしても、
別に本人がやりたければやれば良いし。やりたくないなら売却したらいいし。。なんでハリーだけの問題にするの。。。ってそれはそう思う。。。
お菓子がだめなら、自分で作ればいい。。パテシィエだのショコラティエだの。。演出もあるかもしれないけど、グーの雑誌記事やネット記事。。。神楽町神楽町小学校のすぐそばの喫茶店南風。
グーは、イキイキしている。ピース兄ちゃんも、時々、雑誌に載って。イキイキしてる。。お金はなかったかもしれないけど、サッサと自立して好きな事をやってる。。で、プロへ、。。
僕だって。プロになれるかわからないけど、料理関係のお仕事がしたい。お父さんは、おばあちゃんの言いなりだし。
お母さんのおばあちゃんは、たまに店に来て裏でお母さんと喧嘩ばっかりする。だから、お母さんは、イヤイヤ峰おばあちゃんちに顔をだす。峰おばあちゃんは、羨ましいわね、ハリーは。。さすが、未森さん。塾に行かせてくれて、とか。。
みんな勝手なんだよ。別にココアに社長を継がせればいいのに。なんで。。。なんで。。
木蓮寺ベルモは母親の葉月さんから連絡で、
あ。。。そうなの。。まだまだはっきりと日付は決まっていないけれど
金星から、マリリンさんとベリーさんがやってくるみたいだと。アマゾネスサンクチュアリィに招待を。。
いちお、マリリンの婚約記念で。で、ルッコラもアマゾネスサンクチュアリィ以外でどこか、ホテルをリザーブしようかと。
あっ、海の家クワタの、大将の息子さんの海の灯りでいいんじゃない。空いていれば、なんだけどね。釣りのお客様がオールシーズンいるから、シーズンオフがないし。
ウチのお寺の宿坊でも、和尚に頼めばいいかも。
と、ベルモは言うのだけども。。。桑田さんや木蓮寺にルッコラがお世話になると。。宿泊代を受け取らないみたいになると。気を遣わしてしまうのよね。押し掛けといて。。
と、葉月が思えばかんの鋭いベルモは、「ルッコラ爺ちゃんなら、ウチの和尚も桑田さんも、自分で言うのも私たちを葉月さんが各家庭に授けて里子にしてくださっただけでも畏れおおいみたいだわよ。葉月さんらしくないよ。遠慮するのは。
まあっ。。。あたしは。。図々しいとでも、甘やかされて育ったのは間違いないし。。。
泊まるなら、今日は木蓮寺、明日は海の灯りで両方とも何泊かするなら泊まれば大丈夫よ。
また、木蓮和尚が、火を吐いて料理をするわよ。包丁でジャグリングしたり。中華鍋でお料理飛ばすスレスレだったり。
そうそう。ルッコラは、連泊続きなら、ヴィーナスんちに泊まるのもよしと。あの、マスターの南風の珈琲が飲みたいらしいし。と葉月さんに言ってきた。
あー。。。ナオくん。ナオキも呼んでやろうかしら。でも。ビジネスマンだしいきなり休みは無理よねー。葉月のきょうだい、マリリンの次はナオキで、ナオキは成長するにつれて両性具有からどうやら男性になってきた。
どうしようかな。アニキ、。。彼女いるのかなぁ。秘書の藤森に紹介でもみたいな事を言ったことあるけど。。。
久しぶりに葉月は、ナオキにLINEをしました。
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2019年12月18日
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