」珍念が、おしぼりを持って立っていて。。。タピ丘さんが、トイレから出たようなのに。。。なぜか戻らない。、あれ
で、珍念は、チラッと覗くと。。タピ丘が壁のパネルを見て今にもひっくり返りそうな様子でした。。。「どうしたんですか、タピちゃん。気分悪いの。。。
」珍念が心配すると、タピ丘は。。「珍念さん。。。あ。。。あの、あのあの、この新人さん、ルーキーの新星って。。」タピ丘が問うと。。。「新星。シンちゃんか、
入ってしばらくだけど、なかなか頑張ってるよ。頭の回転も速いし。気がきくんだよねー。あの子相当賢いんじゃないかな。
あっ、残念ながら、今日は公休日だけどー。。、」ホストは、プライバシーがある、だから根掘り葉掘り聞くのは失礼だと感じタピ丘は、「あ、あの。。。幼なじみにスッゴく似てるからへー、って思ったわ。だけど、この新星君の方がカッコいいけど、
スッゴく真面目な幼なじみで。。アハ」タピ丘はごまかしましたが。。。この新星は。。。間違いなくアイツだー
駿栄に間違いないっ。
珍念は、タピ丘におしぼりを渡すと、
「あー、でも。新星は、真面目だと思うよ。ホストの俺が言うのもなんだけどね。
でも、ちょっとちょっとタピ丘ちゃん。。新星が気になり出したんじゃないでしょうね。俺というのがいながらにして。
」「あらま、珍念さ。だから。。。幼なじみに似てるって話題なのよ。それだけ。」タピ丘は動揺を隠しました。あっ。
そっか、だから。。。だからあの時。。お昼まに、ビビッドというお店で、舞さんとデートしていたのは。。もしかしたら。
今日は、駿栄。。新星が公休日って言ってるから。。。
営業日デート。。。まさか。。。名古屋からプルメリア島へ舞さん。。わざわざ。というか、もしかして。出会い系。。。駿栄は営業、お客様をつくるため、舞さんは、プルメリア島へ来るからアバンチュール。。
で、ネットで出会い系とか。。。
で。。パパ活か、ホストの営業か。。よくわかんないけど。。。
も。。。も、プライバシーだし。そう、別に駿栄がホストになろうが、ホストという職種はあるのだし、個人の自由。タピ丘があれやこれや言う筋合いはない。
タピ丘は席に戻りました。落ち着かないと。。。
そう、タピ丘には関係ない事なのです。
ほっといてあたりまえだわ。。でも。。。あの駿栄がホスト。。なんでしょう。複雑な気持ち。別に自分もこうして招待されたとは言えホストクラブで飲んではしゃいで。。。
ってことは、こっちの方の学校に駿栄は行っているのか、それとも学校へ行かずホストをしに来たのか。。。はっきり言ってそれもプライバシーなんだけど。。。超エリート家系の駿栄が。。
木蓮寺では。。。
ようやく。。。だんだんとベルモが元気を取り戻してきました。これまでの霊感に関した不可解な出来事は、チョコチョコありましたが、今日の様な前代未聞の妖術のような怪しげなものは初めてで。。。これからあの様な目に遭っても霊魂に身体を乗っ取られないようにベルモは修行しなければなりません。
超霊媒体質なので、媒体として、お寺のお坊様だし、問題を抱えてやってきた人々のよりどころでありまして、さっきみたいに相談者の被害者の霊が乗り移り相談者に復讐する、あるいは、相談者の生霊や先祖霊がベルモにのり移り復讐する。。お坊だから、人助けして当たり前だみたいなさまよえる霊もいる事でしょう。。。
ベルモは、霊魂にとって、絶好の美味しい媒体になります。
どんなによい人間でも、理不尽な目に遭わされたら。。。例えば大事な人を殺された場合など、日頃良い人でも犯人を死刑にしてくれ、犯人なんかさっさとしんでくれ、という様にだいたいの被害者遺族がなるのはしかたありません。
犯人が死んで殺害された人は戻ってはきませんが、犯人が死刑になる事で世の中から消えて被害者遺族の気が多少は晴れるかもしれませんし、犯人にかかる税金もかからなくなります。かと言って、そうそう死刑にしていいのか、冤罪ならどうするんだ
みたいな問題が出て来て難しいのですが、ベルモも、傷ついた人の身になってケアをするのもまた一つお坊様として大事な役目に違いありませんが。。。さきほどの、バブーンの被害者の霊魂も、はっきり言って可哀想です。
けど。。かと言って。。被害者の霊魂にノリウツラレルがままに。。
操られてはいけません。たとえ充分に同情の余地があろうと。「しかし。。。ちょっとぐらい食べないとか、食欲がない時があっても、うちのデブ組はプクプクじゃのう。
」濃紫婆さんが笑います。デブ組は、濃紫婆さんが、息子さんの木蓮和尚と嫁さんの紫子さん、とベルモの事を言うのですよ。木蓮寺、森沢系は、亡くなった先代様の翡翠仁、濃紫婆の旦那さんが痩せていて。
木蓮和尚、森沢万緑の子供、琥珀、紺、紅子は痩せています。痩せデブ痩せデブ痩せデブ痩せデブ痩せデブ痩せデブ。。。。と、なんの因縁があるのか、面白いぐらいに直系は、痩せデブを繰り返します。
濃紫婆さんは、外から嫁ぎましたが、旦那さんが痩せて自分も華奢なのに。。万緑の姉たちも、ぽっちゃりです。木蓮和尚は、ベルモの顔を見ると、思いついたように。。。「寒くなってきたら旨いちゃんこ鍋が美味しいな。
また、そん時は呼ぶよ。ココアちゃんも近いといいんだけど。」木蓮和尚が言います。ベルモは、「わざわざ顔を見られて思いつかないでよー。
」「スモウベヤ」ヴィーナスがからかいます。ココアちゃんは、にっこり笑って、「また来まーす。
海外より海外みたい、ってへんな感想だけど。」招かれた食卓を囲んで、ココアがゴキゲンさんです。「ようするに、非日常を味わった、みたいな事ね。」笑〜が言いますと、「さっすが。
笑〜ちゃん名通訳っ。
」とココアが言います。「日本語の通訳ってー。」茶目コがツッコミますが、しかし、ココアは。。。「私ねー、海外の、外国語とかを通訳する人、外国語をペラペラの人ってスッゴいと思うけど。。でもね、言いたいことを綺麗に言ったり、面白く表現したり。。難しいことを誰でも簡単にわかりやすく通訳できる人ってスッゴい憧れるのよ。」「ヒョウゲンリョク、カンセイガユタカ。ヒキツケルブンミャク。
ウツクシイイイアラワシ。」ヴィーナスも笑っています。地鶏やチーズやサラダを食べながら。。。木蓮和尚とベルモは、皆にわからないように、アイコンタクトで、あ。。。もしかして
名古屋からお母さんとアマゾネスサンクチュアリィに来たココアちゃんは。。。そう。あの午前中の相談者様。。の。
舞さんのお嬢さんだわ。。
もちろん、守秘義務がありますし。舞さんが午前中、木蓮寺に人生相談に来たって事はナイショです。
ココアちゃんのお母さんをイヤな女みたいに思ってしまった。でも。こんな可愛いお嬢さんがいるのにねー。
しかし。アマゾネスサンクチュアリィは確かに女性の聖域だから仕方ないけど。舞さんの再婚相手との子どもは、ココアちゃんだけじゃないって言ってた。。確か、ココアちゃんの上にお兄ちゃんがいるみたいだけど。。
また。。。産まれたのが男だっ、て、前の旦那との子どもは、男でも女でも良かったんだけど。。。再婚相手との最初の子どもが最初男の子でガッカリしたと平気で言った舞さん。
ま。こちらは、本音でぶつかる場である。人生相談だもの。。。でも。。なんか。。ムゴイ人だなぁ。
まだ、男の子も小学生らしいのに。今回、超高級リゾートのアマゾネスサンクチュアリィへ。。。妹だけが、来た、というか。。ま。女性限定だから仕方ないにしろね。
ココアは、無邪気に笑っている。念願のやっとやっとの女の子今の時代は、女の子を望む親が圧倒的に多いようです。そりゃ、そうかも。。つぶしが効くし。男性より甘えられる場が多いし。。なにより、性別のわからない赤ちゃんを見かけると、木蓮和尚は、周りの人に、あっ、女の子ですかー、と言いなさい、と言います。なぜなら、男の子に女の子ですか
と聞いて間違えた場合、あんまり可愛いので女の子だと思いました。と、言えば悪い気はしないから。しかし。女の子を男の子と間違えてしまった場合には。。。親は良い気はしませんからね。。もちろん、男の子も可愛いですけどね、だけど、間違えられたら気分悪いし。
わからん場合は、女の子ですかー間違えても、可愛いすぎて、で。とか。舞もその口だろう。最初の旦那はべた惚れだから、とにかく好きな人の子どもなら男女どちらでも。。。
で。。再婚相手は。。。ココアは大切にされているのがよくわかりましたが、またもや感覚の鋭いベルモが、なぜか。。。会ったこともないココアの兄。。。心配になります。グレなきゃいいけどな。今のうちなら。。いまのうちに、舞さん。
ベルモに、なんだかそんな予感が。。。
それにしてもの。。、、
傾聴修行で無言で鎮座はツライ。
もし、発言が許せるなら。。。あの舞の人生相談の時にベルモは、あなたは。ココアちゃんが可愛いのはわかるしじゅうぶんです。が、お兄ちゃん、旦那様もだけれどお兄ちゃんとのコミニュケーションはどうなんですか。。。と、一方的に自分の悩みばかり話す舞に言ったでしょうね。
木蓮和尚は、奥様の紫子さんと晩酌をはじめました。檀家さんからいただいた大吟醸です。
木蓮和尚は、ゆでダコみたいに真っ赤になると。。。「それで。。。みなさん、嫌なことといいこととか、運について、みたいな説法なんだよ、次回はね。」木蓮和尚は、酔っ払って気分良くなり、嵐の中をイカダやボロボロの船で進めば沈没するけど、嵐の中でも、巨大で頑丈な船で行けば、あっ、嵐だ。。。と、思っても切り抜けられる。。。
すなわち、成長してイカダから巨大で頑丈な船になれば嵐も無事に乗り切れる確率は高くなる、沈まない船はないけどね、嵐は試練、船は自分として。。。やまない嵐はないし。
嵐が過ぎたら、また船は進み、起きた嵐に備えてメンテナンスしながらまた船は、よりいっそう巨大で、技術も進歩して対策も学び。試練を乗り越えて。。。「タイタニックハシズンダジャン
」ヴィーナスが言うと、木蓮和尚は、「だから。。それは。。。あれでしょ。油断したの。沈まない船はないけど、成長したら沈みにくくなるでしょ、対策と技術の向上とかねー。。もー、キリがない。。」「ノミスギ」ガヤガヤと。。。木蓮寺の夜が更けていきました。
さ。
バー。。ブルーブルーローズ。。。
「で。。。駿栄は、平日休み、ってサービス業かなんかなの。。。」舞が言います。。「ウーン、というか、在宅で、、パソコンでね、」
「あらっ、ノマドワーカーってやつ。。
」「ま、そう。」確かに駿栄は、ノマドワーカーでもあります。「あなた賢そうだもんね。
」舞は褒めたつもりでしたが。。。駿栄は。、。確かに駿栄は賢いのですが、一族が、最高の東王大学。。。東大以外は馬鹿という家系です。
そう、ノマドワーカーでもあり。。。実は舞は知らない
ホストの新星でもある。。。
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