「母さんが、こっちに来るかもしれないって。。。」
「えっ。。。」
神楽町南新町の海底レストランピヴォワーヌ。。。海離れ。。
ハリネズミのグーの兄のピースが料理長をしている、小洒落たフレンチのお店で。。。
福の神のタチバナのお店のひとつですが、そこに紹介がてらに、グーが、彼女の純ちゃんを連れて食事に来ました。
「オフクロが、。。」いつも、ピースの兄を通しての連絡だなぁ。
またか。。。
グーはちょっとガッカリしました。
純を母親に紹介した方がいいのだけど。。母親だけじゃなくてココアももれなくついてくるに決まってるし。
結局。。。グーが赤ちゃんの頃ぐらいに舞は、夫の俊と別れたらしい。。。
シュン。という名前と、マスターにそっくりの俊が、赤ちゃんの頃のマスターを抱っこしている写真を見たことがある。
ほんとに俺そっくりの。。。
というか。。。子どもの頃に
俊の写真を。。
偶然にも見つけて時が止まった。。。
一瞬青写真というか未来予知みたいな、自分が既に大人になって自分の赤ちゃんを抱いているのかと思って。。。
グーが、
父親というのを知らないから、将来の自分というのは、想像で。。そしたら。。。下のほうに自分の誕生日と、
俊、次男グーと書いてあって。。。あっ。
ってことは。。。オヤジなの。。。
母親が不在の間。。俺から兄のピースが、その写真を取り上げて元に戻した。
ほんとに。あの時見た
あの写真通りみたいな、見かけはやっぱりそうなったグー。。。
見かけだけは。。。
あの写真を発見した時はまだ
幼いけど。。。これはなんかもう。。ヤバイ、んじゃないかなって事だけは、
わかった。。ほとんど母親の舞は別れた俊の話はロクにしないし。
したとしても。
養育費の支払いすらしないと舞は嘆き。。
やっぱり。。そんな父親を思い出すから、俺を避けているのかもしれないオフクロ。。
グーは、以前南風の常連さんのヴィーナスが、母親の葉月さんが、
亡くなった旦那さんのミシェルを思い出すので、愛しい反面憎たらしくなって。
ヴィーナスの
顔を見るのが苦痛で、
ジジババに預けられて育ってきたと話していて。。。
マスターも、母親の舞とはあまりうまくいっていません。男はみんなマザコンみたいなことを言っている人がいますが。。。
たわけかーと、言いたい。
そのせいか。。。
マスターは、兄と夜学に通って自分のお金で働き勉強して料理界に入ってサッサと早くに自立しました。
なんだか。。。気まづい。。。
子どもの頃に。。。実は。。。うすらぼんやりした苦味と痛みが。。恐らく。。
兄はなにも言わないけれど。。マスターが幼い頃に。。舞は、兄のピースとグーと無理心中をはかろうとしたのではないか。
グーは、母親の
舞に首を絞められ殺されそうになって。。
俊、俊、許さないと。。。舞が。。。怖い顔で。。。ウワーン、ウワーン、ウワーン、俊じゃない、俊じゃないよー、
僕はグーなのに、
と、ハッと舞は我にかえり。。事なきを得て。。
なんか。闇深いトラウマというか。、。
ヤンチャなマスターは、実は昔、グレそうになり、学校から呼び出されて。。。
でも。。。なんと。舞は来なかった。。
先生も、それにはボー然として、日頃から、グーは、不良も生徒会長もやるタイプだったから。。。タバコかなんかで呼び出されて。。
まぁ。。。結構先生からも可愛がられてはいました。
しかし、呼び出しも。
でも、舞は忙しいのでいけません。先生叱ってください。学校で起きた事は先生の責任ですからね。だいたい、生徒に、タバコを持ち込ませるなんて甘さがあったからでしょうが、
タバコがお身体に悪いことを保健体育の授業でもきちんとなさいましたら、
呼び出して、仕事をサボりクビになったらどうするの仕事を抜けるんですから時給を支払ってくださるでしょうね
と一喝され、
先生はボー然。
ま、まぁ。注意しな。。
逆に言えばこれでは、グーは、かわいそうじゃないか。
失礼だけど。。。お母さん。。。
ずいぶんキツイ女性だなぁと、グーが怒っていたはずの先生から同情されてしまう。
確かに。。。グーんちは母子家庭だけども。。このキツさじゃあ。旦那は逃げるわな。と、職員室で前代未聞の父兄として噂になりました。
母子家庭の母親の負担を減らすのと、心中事件の気まづさにより。
ピースとグーは、早くに家を出、働きながら学校へ行きます。もう、すでに二人とも目的はありました。
料理。。。働いてなかなか家にいない母親に代わり、兄も弟も料理をするのが楽しみでした。グーは、友達もすぐできるタイプなので、母親があまり家にいないので、グーの家が溜まり場で、
料理しては友達と一緒にご飯を食べていましたし。
時効であんまり言っちゃなんだけど。。ヤンチャな友達と。。グーが、バレンタインで大量に貰ったチョコレートを山分けしたり。。。
グーは。。。グレそうになったものの。。。おもいなおす。というか。グレたところでその先どーするんだ、と。
意味のない。。、負のエネルギーというか。。無駄な事はやめとこ。それより未来を。。
学校に呼び出されても、無視した母親。。
こうるさい小姑の
ココアもいるし。。純との結婚は、しちゃってから事後報告だなぁ。
なんて。。。考えつつある時に。。。
「料理長ーぉ。。。ど、ど、ど、どうしよう」弟の席へ談笑しつつもある料理長の
ピースにアルバイトのカワウソの女の子が涙を必死にこらえてやってきます。
お客様の個室で。。。ではありましたが、ほんとは公私混同はよくありませんが、
スタッフは、今日料理長ピースの弟さんがやって来る事を知り、
さっき
料理長が弟さんの個室に挨拶に行っている事を知って。。。アルバイトのカワウソの女の子が、料理長のピースに思わず泣きついたのです。
「こらこら、お客様の前で」とピースは、カワウソの女の子のスタッフに注意するものの、
グーは、「困ってるよ、この子。兄さん、対処しないと大変な事なんだろ、わざわざここに来たって事はさ。」純ちゃんも、
「そうよ。お話を聞いてあげて下さい、お願いします。まずは、お店になんかあったらなんとかしないとね、」と親身になってくれました。
ピースは。。。お客様なんだけど。。というのですが、
しかし、弟のグーも、グーの彼女の純ちゃんも。
ここは。、まずこのスタッフさんの
お話を聞いてから。。。で、グーが、「ここはさ、料理長より、お客さんの方が発言権があるわけだから、どうしたのか言ってごらん、と言いました。」
料理長のピースは黙ります。カワウソのスタッフの女の子が言うには
遠方から、ピヴォワーヌ海離れの評判を聞いて何ヶ月も前から予約してやっと予約が取れたカップルがいて。。。
ここで男性がプロポーズする予定だったのだけど。。なぜか予約があれへん。
天下のピヴォワーヌ海離れが。。。
よーするにして。ダブルブッキング
料理長ピースは。真っ青になっていましたが、純ちゃんが簡単に。
「それなら簡単じゃない?もう解決したも同然よ。お食事前の私たちが退けば良いだけでしょ。」
「えっ。」ピースとカワウソのスタッフは、
きょとんとしましたが、
グーの料理長のピースのピヴォワーヌ海離れの海底フレンチ。。。
珊瑚礁の海の中でお食事をするようでお料理もお洒落で美味しいし。。
もちろん人気がスっごくあり、マスターが、純ちゃんが喜ぶと思って何ヶ月も前から予約をしたのです。
当然。純ちゃんは、大喜びしました。
やっぱり、お値段はそれなりに高いですが、
マスターは、高いところ、お洒落なところに連れて行け、連れて行けといううるさい女は嫌いだし。
かと言って、
喜ぶと思って連れて行ったら
なんでこんな高いところにするの、とガミガミガミガミ、節約、節約という女性も嫌いだし。
純ちゃんみたいに自分が彼女と楽しもうとしてくれた事を素直に感謝して受け取って一緒に楽しんだり、喜んでくれる女性がフィットするわけで。
マスターが、「ここは。。。
純がそれでいいなら、俺もそうした方がいいと思う、まだ俺ら、食事前だし。」
ガラスの向こうを美しい海亀がスーッと泳いでいきました。
料理長のピースに、グーと純ちゃんは、お客さんの席を譲るように強く言います。
すると。。。
「サスガマスタ。」
シュルシュルシュルシュルシュルシュルっと赤い手がのびてきて、マスターをつかんだと思ったら。ピュンっと手を縮めてヴィーナスがやってきたのです。。
「えっヴィーナス、なに、仕事の接待」マスターが聞きましたが、
ヴィーナスは、
母親の葉月さんが、プルメリア島に女性専用リゾートの。アマゾネスサンクチュアリを作りましたので、その幹部役員の相談というか、
大広間を予約して、これからお話し合いがてら。。。商談相談雑談みたいな。
ヴィーナスのきょうだい。
ミリオンとベルモもいるし。
美と魅力の福の神の
笑〜や、笑〜の姉の恋愛と結婚の福の神のラブもいるそうで。
おまけになぜか、女優さんの茶目コまで。
管理人のダイヤさんもいて。あと幹部と、なんか、シュナ坊もついてきたらしく。
仕事の話しでしょ。と笑〜はついてくるなと叱りましたが、
シュナ坊は、「僕、知ってるもんねー、ヴィーナスや、ミリオンやベルモも来るらしいって。笑〜がだめなら
ヴィーナスについていこ。」
シュナ坊は、ピヴォワーヌ海離れの、水族館みたいな雰囲気が大好きなのです。
ピヴォワーヌは、予約いっぱいではありましたが。大広間だけは、ある一定の人数以上でコネがあれば
すぐ予約できない事もなくて、
福の神笑〜の兄のお店で、笑〜やヴィーナスもこのお店には協力しているので、
大広間を抑える事ができました。
「あら。なにやってんの、ヴィーナス。」母親の葉月さんがのぞいています。
料理長ピースと、グーと純ちゃんは、葉月さんに挨拶をしました。ヴィーナスが、アレコレ葉月さんに、
いまの状況を説明すると、葉月さんは、
「あら。それなら。。。二人のお邪魔してだけど、うちのスペースで、お食事ご一緒になったら。」葉月さんが言いました。
言うまでもなく。。
大広間の方が、海の中も個室より迫力があります。
「ソ。ソウシヨ。」ヴィーナスも。
顧客のプライバシーなので、料理長ピースは、グーのよく知ってるヴィーナスが今夜このお店に来る事は、グーに一切喋りませんでした。
いまの世の中は複雑だし、どこでなにをしている、は、たとえ親しいものでも内緒の場合はありますからね。。。
https://blog.with2.net/link/?2019256
全般ランキング
2019年10月13日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/9302014
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック