2019年09月08日
真夏の夜のおとぎ話98:ムーンキングダムと三日月山。月のサナトリウムで。
ダイヤさんが。。。あの日葉月さんの出産をヘルプしましたが、
三人中2人がなくなっていた。。そのなくなっていたはずの。。ミリオン、ベルモ。
あの子たちは。
あの子たちは。。。生きていたんだ。知らなかったとは言え。。
瀕死の赤ちゃんを2人も海に流して。。
私は。。、人殺しに加担したのかと思って。。。
「よ。。。よかった。。」
「2人とも、無事だったみたい。」
だったみたい。。。?と、2人の母親なのに葉月の突き放した言い方が気になったものの。。。
とにかく、。。葉月さんの話では、2人とも無事だった、しかも2人ともかなり裕福で優しい里親と元気に暮らしている。。。
ミリオンは、優秀で本人すら塾や家庭教師もしていて、家業の海の家を手伝って
海の明かり、月の明かりの宿屋と居酒屋も経営が順調な桑田一家の子どもになっていたし、貸し土地もあるみたいだし。
ベルモに関しては。。、お坊さんになっている。プルメリア島の唯一のお寺の木蓮寺で。幼稚園が敷地内にあるし、その保育士も兼ねて兼業坊主。
ダイヤさんは。。。
私は、それを知らなくて
木蓮寺の
ボランティアのお坊さんに苦しい胸の内を明かしてしまった。
小坊主さんを、ベルモと呼んで、木蓮寺から来たのは確かだ。まさか、、、まさか。
まさかの。ベルモさんという方が、葉月さんの赤ちゃんのひとりだったとは。。。
四歳ぐらいの幼児に、瀕死なのに、イヴァンさんが、赤ちゃんふたりは亡くなったと嘘をついて海へ流したって。。。
それが、本人とは目の前で、
知らずにはっきり言ってしまっていたんだ、
カモメの
ダイヤさんは、なんてことをなんてことを。。いくらわたしは知らなかったとはいえ。
「ダイヤさん、ダイヤさん、ダイヤさん、」ダイヤさんはクラクラして。。。
赤ちゃん生きていてくれて
安心して泣いた。。。だけど。。なんて。。残酷なことをして。。。ダイヤさんは。。。ベッドで、気を失ってしまいました。
コンコン、コンコン、
ドクターだ、
「ドクターですか、ドクター、ちょうど、ダイヤさんが。。。」
「Ms.葉月さん。。。」月のうさぎのドクターで、ダイヤさんの担当ドクターです。ドクターは、ダイヤさんを見ると
「興奮したね。。葉月さん、ダメだよ刺激を与えちゃ、ダイヤさんは、ま、ただ気を失ってるだけだけど。。。」
「びっくりしたみたい。。。わたしの亡くなった子供が生きていたんだから、で、よかったって。びっくりするわよ。。。ダイヤさんも出産を手伝ってくれたんだから。。」
、「喜びで、興奮したのか。。そっとしといたげな。あっ、葉月さん、それはそうと、はやく、医院長が緊急葉月さんを呼んで来いって。。。」
「ベルモの事かしらね。」
「葉月さん。。。葉月さんの。。。さっき地球から救急搬送されてきたこ。やっぱり。。。やっぱり、そうなんだね、」
うさぎ先生は葉月さんが、あまりに冷静なのに驚きを隠せませんでしたが。、。
ベルモのことは、天才美術家ヴィーナスの公式サイトで、生き別れのきょうだいと話題になり、
ヴィーナスの母親葉月さんの子どもだとすぐわかりました。
、「ムーンキングダム。。。ね。」
ムーンキングダム。。。
はっ、葉月さんを急がせなきゃ、と。
「緊急だよ、葉月さん。」葉月は、うさぎ先生に追われるように急き立てられました。
葉月が、医院長室のベルを鳴らすと、
「入りたまえ」と言われたので、気の短い葉月はカチンときて、
「あら、自分が呼んでおいて、なんで偉そうな。。」
「あ、あっ、あ。。。あ、す、すみません、すみません葉月さん。」まん丸い月の顔をした月の宇宙人。
ムーンキングダム。ウォーターサプライ。の医院長先生です。葉月を見るとビシッと縮こまり慇懃無礼にお辞儀を深々としました。
「あんたが、緊急に来いと言ったから来てやったのよ。スタッフや部下ならいざ知らず。お客様ならどうするわけ??」
「す。。。す、。。すみません。気をつけます。あの。。。あの、葉月さん、例の、例の件を。」ムーンキングダムが言うと
秘書の三日月山。三日月の顔の月の宇宙人が、
「葉月さん、葉月さんあなたのお子さんの問題でもあるんですよ。あなただって
権利収入が入ってくるんですから、お金儲けと考えるじゃなく、生命や社会に貢献して
あなたも収入が入ってくるって考えたら。、ら。」
三日月山が説得します。
「葉月さん、あなたのお子さんベルモさんが、助かるんですよ。たしかにお身内の宇宙人B型の方々が、たくさん集まってくれている。。。
だけどね、手術は難しい。」
実は
葉月は。特殊な細胞を持って生まれたのである。それがわかり、医学界その他権力者達からマークされているのだ。
宇宙人B型の葉月は、
それだけではなく、特殊に、
宇宙人以外の全ての生命体に輸血できるし。個体によって病気の回復や、若返り、あるいは生命体により
短命の生命体や、子供を産んだら無くなる生命体が、長命になるなど、
葉月の細胞や血は、社会貢献と、大いなる医学の進歩ドル箱財産資産であるということがわかったのだ。万が一にも、葉月に適さない個体でも、かと言って害にはならないし。輸血レベルには役立つ。おそらく、
ベルモは、葉月と
同じ宇宙人B型であり、
母子なので、
葉月さんの細胞の力を借りれば、まずは、
手術は成功する可能性が高いだろう。。。宇宙人の手術は難しいとは言え
葉月の特殊な細胞を、ならば。。。希望が。
有効有能な医学会をさらに切り開く
葉月の特殊な細胞。
葉月は、ドクターからぜひにと、細胞をコピーするから売ってくれと頼まれた。葉月に内緒で細胞をコピーすると、逮捕、医師免許剥奪になる。他人の所有著作を勝手にコピーして活用すれば、場合によっては、
被害者の訴えによれば、無期懲役や資産差押えになる。。。
被害者が怒れば処刑になるかもしれない。
だから、ドクター達はどうしても欲しい特殊な細胞を持つ葉月にヘーコラしているのだ。
しかし、葉月は、生態系が崩れるとか、
歳をとっても婆さんにならないなんて。そんな勝手なこと。
若いまま死ぬわけ。きみわるい。病気で苦しむ人を助けたい気持ちもあるけど、
生命体の生態系のバランスが崩れる
と、反対しました。
しかし。ドクター達は、葉月につよくつよく。。。しっつこい。
もちろん、葉月さんの細胞が全くきかない個体もあるでしょうが、葉月さんの細胞を活用するとは、現代医学の最先端技術の大きな進歩だし。と、
葉月が特殊な細胞を持っているとわかると、医学界の医師たちは、スリスリ媚び、すり寄り。
ゴリゴリ頼み込んでいたのです。
葉月は、実際には特殊な細胞を持っているせいか、少女に見えます。
しかし。葉月は、、、生命体生態系のバランスが崩れる。それに。。病院が金儲け主義に走る。。。ガンやらエイズやら、その細胞を個体によりやっつけるらしいですが。
果たして。。。倫理的にナチュラルなものを若返りますだの、寿命を延ばすだの。
ゾッと薄ら寒いものも感じとりました。
生命体には生態系のバランスや寿命があって自然淘汰など、
例えば若いまま歳をとり好き放題する、自由ができて??子供を産まなくなる。
はっきり言って、子どもは好きだけど、産むほどには好きではない生命体も多い。
自分の方が好きだ、かと言って子どもは嫌いじゃない
だけども自分の方が大事って人も多い。
先進国ほど、少子化が問題であり。葉月は、子育て放棄した自分を棚上げして
頑なに
ドクターに細胞を活用するのを拒否しました。
いまの技術はおそろしいほど進んでる。
たしかに悪くはない、ある程度なら、
でも、不老不死だの、人工的に
身体だけじゃなく、頭や性格まで都合のよく整形しはじめたらどうなのよ。。。
老人も出産できるようになるとか、エゴだわよ。。生命体は自然の摂理に沿わないと。
そりゃ、エゴを理不尽にぶつけられた絶滅危惧種を救うのはいいかもしれませんが。
でも、絶滅危惧種を、救うにも変わってしまった環境がついていけない場合もあり。
そうそう、細胞をコピーすることは簡単に許せないのである。
しかし。。。
ベルモが助かる。。。
それは。。。
さて。。。ベルモの輸血のために、ヴィーナスとミリオンは、もちろんのこと、
ベリーとルッコラも、進んで。宇宙人B型組が、ベルモを助けようと集まります。
グリも宇宙人O型なので、いちおうは、宇宙人B型に輸血はできますが、
泣いてオロオロする森沢、木蓮和尚夫婦と。
ベルモ担当医師のリーダー、サブリーダーの
ドクター、バーガンディーとボルドーが、
まずは、
おんなじ血液型どうしで。
手術は難しいかもしれないが、できる限りパーフェクトにいたします。
と。。。そのとき。。。病室がノックもなしに、なんと勝手に開けられました。
「あんた達みたいな、ジジババやガキが、余計なことするな。」
なんと。。。葉月っ。
は。。。。。葉月っ。恥ずっ。ハズっ。
余計なことをっ。ジジババ、ガキ。。。
いらんことを、だとっ?
その場にいたみんなが凍りつき。なんて、女、ベルモがどうなってもいいのか、と全員で激怒しそうな時に。。。
葉月は言いました。
「あたしが母親よ。あたしは成人で若くてぴちぴちよ?
ガキが血を取ってぶっ倒れたらどうするのよ。アホね。幼児のくせに、献血なんて生意気だわ。ジジババより、あたしのがいいに決まってる。
母親の私が、この子を助けなくてどうするの。」
母親のあたしがベルモを助ける。。。
ぽかーんと、その場にいたヴィーナス、ミリオン、ベルモの身内達はしばし。
何が起こりましたか。。ぽかんと開いた口がふさがりません。
しかし、ドクターバーガンディーとボルドーは、瞳をキラキラさせ
ベルモの集まった身内に
よしっ。
この葉月さんは、特殊な細胞を持っていらっしゃるのですよ。
と、簡単に説明しました。
えー。。。誰にも優れたところはありますが、まさか。、。
葉月は、「あんたらの血は必要ないの。母親ですもの、母は強し。」
葉月は、そういうと、颯爽とベルモの集中治療室に入りました、
「大丈夫です、葉月さんが細胞を提供してくださりますので、
あなた達は輸血をしなくても大丈夫ですから、皆さま、医院長室へおいでくださいませ、
」カンガルーの看護師に言われ、ヴィーナス達はみんな、
医院長室へ。。。
医院長、ムーンキングダム。秘書三日月山。
母親のあたしがベルモを守る。。。
葉月は、大いなる医学の進歩特殊な細胞の持ち主、
狐につままれたようなおももちで、
ヴィーナス、ミリオン。グリ、福ちゃん、シュナ坊。
ベリー、ルッコラ、マイクロビーンズのチワワとウクレレ。
木蓮寺の住職と奥様は、ぞろぞろと、医院長先生の話を聞くことになりました。
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