まるで、一夜の夢の中、おとぎ話のよう。。
木蓮和尚は、
お寺にいると様々な人間模様を垣間見て、あたりまえながら。。。いろいろな人々がいるし。。。誰一人としてもれなくも幸せになりたいというか。。。
日常が非日常的にシュールな。
そこにいて。予想もできない出来事を聴く。
一夜の夢を見ては、消え。見ては、消え。
そんな夢マボロシの中にいるようでした。
「運びますね。。。」
木蓮和尚のフレンチを紫子さんが、客間に運びました。
「あっ。学校。」アーモンドやレーズンの入ったキャロットラペが出ると、
キャロットラペは、神楽町小学校の給食ビュッフェで結構出され、学給のシンボルの一つです。
シュナ坊は、学校で人参が出された日に
ミニチュアシュナウザーの高学年のメグちゃんを見かけると、
おうまさんの
メグちゃんのエサとからかってバシッとぶっ叩かれました。
メグちゃんが面長の顔なので、
メグちゃんも、
もともとシュナ坊の元飼い主さんのブリーダー三木センチュリオン出身で、シュナ坊とはタイプの違う面長のミニチュアシュナウザーでした。
まず。。、低学年クラスと、高学年クラスは、給食ビュッフェのカフェテラスを使う時間帯が別々なので、、
ランチ時間は直接は会うことはないのですが。
シュナ坊はメグちゃんを見ると条件反射的におうまさんと、からかうのでした。
ヴィーナスからは、叱られても。
ヴィーナスにも、
ヴィーナスが、顔もチワワそっくりで、プルプル震えたりちょこまかちょこまか動くので。。。
ヴィーナスにくびったけのシツコイチワワの赤ちゃんのチーコとも掛けまして。。。
チワワ、チワワ、とからかっていましたが。
現実。。。ヴィーナスは、家系がチワワの血が濃いわけですからね。
テーブルには既にバゲットが何種類か置かれていました。
冷えた
漢方みたいなお茶が、出され。
健康的なため、お寺で作られた薬草のお茶で、美容と長寿にも良いので木蓮寺でも祈祷した後に取り扱っているらしいのです。
それはそうとも。
アミューズ。
前菜的に。
キャロットラペと。
夜光貝の、アスパラトマトガーリックが出てきました。
濃紫婆が客間に入ってきました。今日は、いま、濃紫さんは。起きてるなー。
夕食が、
フレンチの日だと、濃紫婆が、木蓮寺の先代和尚様の亡くなった翡翠仁。。、旦那様ですが、、、
旦那様が洒落た仏蘭西レストランへ一生懸命私をエスこーた。。、エスコートの事ですが、
して、かっこつけて。必死でブドウのお酒、ワインですが、を勉強してたよ。
爺さんは僧侶ながらに洒落ていたところがあった。。。などなど。
爺さんは、わたしに惚れていたんだ。
と。言います。懐かしいのでしょうね。
濃紫婆よりちょっと年上の旦那様の翡翠仁さんは、80過ぎて亡くなりましたが。
もう、二十年以上前になるか。。。
どれだけ修業をしても、良いことをしても人に尽くしてもいつか、必ず人は死ぬ。
お寺にいると、生死の死線と隣り合わせ。。。死ぬことが怖くてしょうがない、という人々が。
木蓮寺に尋ねてくると、濃紫婆がいつも、
気持ちはわからないでもないけどさ。
あんたは妖怪かい。死なない方が怖いよ。
ヨボヨボになって、お金も稼げなくなって。さらに何年も生きろって。怖いだろ
まわりに。自由で、
若くてハツラツな人がどんどん出てきて。
自分は、ヨボヨボ。
と言ってやるのです。だから、生きてるのに感謝せえ、と。
濃紫婆が、紫子さんに、シャンパンを持ってこさせました。
死ぬ事が怖くて生きてられるか
濃紫婆は、そんな悩み人には喝を入れます。
必ず人は死ぬのです。だけど、そればかりをくよくよくよくよ考えていたら、
行動できずに時間の無駄だ。
生きている事に感謝せえ、と。
檀家さんからいろいろいただくお酒があるので。お酒も好きな
濃紫婆が、少しづつ味見がてらに飲んだりしています。
お酒は百薬の長。だそうです。
いただきます。を、したと同時に。。。
「人参やだー。」チワワのココナが言います。
「だめよ、ちゃんと食べなさい。ココナはお肉やお菓子や、甘いものばっかり。。。健康に悪いでしょっ
」ベルモが叱るとココナは
「でも、ねえちゃんみたいに太らないんだもん。」ベルモにそう言うので、
ベルモが、キッ
と怒ってプイって無視をしました。「怒られたー、怒られたー、」きゃっ、きゃっと、ミーナがハシャギます。
シイッ
今度はミーナが藪蛇と怒られた。
やかましいなー。チワワは。と、ヴィーナスはうんざりしましたが。
自分も、チワワの血統が濃いんだったー。トホホ。
現実を知らされるのもなー。
伊勢海老は、ソテーとクリームスープで出されグラタンにもされました。
「みんなテーブルマナーが、いいのねー。ヴィーナスちゃんはお仕事で接待を受けたりするんでしょうけど。」
紫子さんが、ヴィーナスやシュナ坊やグリのテーブルマナーの良さには驚きました。
こんな小さな子ども達が。。。まあっ。びっくりっ。
「ばあばーに。。。勉強したよ。こっちの福の神のおうちに来てからも、何度か連れてかれたし。
小学校もたまに。
テーブルマナー訓練が、給食であるし。。。」シュナ坊は、元飼い主さんの三木龍馬氏の奥様のローズ夫人が、カリスマお料理講師で。
グリは物覚えがよく、あと地球旅行好きな親に連れられて、昔っから旅行と食べ歩きに連れ回され、ざっくばらんなお店と
ともにラグジュアリーな高級店にも連れていかれて、躾が身についていました。
ヴィーナスは、仕事関係で、言うまでもなく接待の場馴れしていました。直接ラグジュアリーな雰囲気のレストランやホテルの関係の
美術や空間をプロデュースしたり、
場に適した
しなやかな感じの自分の美術品オブジェを入れたり。
「シュナ坊ちゃん、ってもしかして、お料理のローズ先生のところの子」ハッ、と気づいて木蓮和尚が言いました。
そーいえば。兄弟子の水蓮和尚の友だちは、フランス人カリスマお料理講師のローズ先生と結婚したんだっけ。
「うん。もともとは。。今はもう、福の神のおうちにいるけど。もともとはばーばは、フランス人で、お料理の先生だよ。」
ウワッ。。。
憧れの人だー。
小さい頃からお料理大好きな木蓮和尚さんが、同世代で、美少女お料理天才中学生で、
フランス人の美少女天才お料理中学生としてローズが、マスコミを当時賑わせていました。
なんと可愛らしい。
しかも、フランス人なのに和食も。日本語もペラペラ。。。というか、
実際ローズ先生は、日本生まれの日本育ちで、日本語生活をしてましたから。
でも。お料理がますます好きになったのは、可愛らしいローズ先生がマスコミに出てきて
反響、影響で、
お料理を楽しむ人も増えて。
木蓮和尚も、時間が開くとそれからフレンチもチャレンジするようになりました。
のちのち、風蓮寺へ修行に出て、兄弟子の水蓮和尚と知り合って。。。それで、二十代前半になり、水蓮和尚が、
幼なじみの同級生、親友のひとりの結婚式へ出席すると。。。
なんと、お嫁にくるのがあのローズ先生で、
お嫁に来たことで、三木ローズとすんなりと
名前を変えたのにもびっくりしました。
既に若い頃から社会的に地位を築いていて。フランス人女性でプライドも高いでしょうに。。。しかし。ローズ先生は、
すんなりと日本人男性の籍に入って、社会的にも三木ローズと通して。
その控えめな慎ましやかさが、多くの日本人ウケをしました。
もともと人気のあった先生でしたが、
一部の男女平等に吠える女性からは、男尊女卑。旦那が亭主関白すぎるのではないかと批判されましたが、
好きでお嫁に行ってます、とローズ先生。美少女から、麗しい品性あふれるお料理のカリスマには、男性のファンもたくさんいましたが、
私はアイドルでもありませんし、好きな男性に嫁ぐだけです。
と、男性ウケを狙わず媚びずして結婚したところが女性に好かれました。
ああいう人と結婚する人が身近な人の友だちにいるなんてなー。世間は狭いもんだなー。
アワビのステーキも出して。
「オマネキバカリ、アリガトウゴザイマス。ミリオンニナイショデココログルシイバカリ。」
ミリオンに内緒、は、心苦しいですね。
しかし、ミリオンは、今夜塾のアルバイトや採点もあるそうですし、元々が都合が悪くて。
ミリオンには、プルメリア市民病院に入院しているカモメのダイヤさんは、実は葉月さんの出産を助けてくれたカモメのひとりであることはミリオンも
ダイヤさんの行き倒れを助けて運んできたので、言っておかないとなと思いますが。
しかし。。。その時間帯には進学塾の講師、進学塾で。。。
窓の外から。とある宇宙人がこっそりと、
ミリオンの授業の様子を見ていました。
おもに、。。。理工系。。でも、文系も理系もなくいける。。教え方もうまいようだし。
ウーン。
この子を狙うのはやはり。。。頭がキレるしなぁ。。その宇宙人は、スマホを取り出すと親玉らしき相手に。。。
「ボス!子どもに目をつけて、子どもを狙うのはよしましょうよ。。。子どもを誘拐しても。。。きっと、出てくるのは里親で、
ほんっとの親は無理かと思います。里親がでてきては。。。誘拐した意味がありません。」
「むむむむ。。。しかし。どうしてもアレが欲しい。。。やっぱりほんとの親をおびき出すことは無理か」
「金を出されても意味はないでしょうし、ミリオン、ベルモ。間違いなく里親が出てきてしまいます。彼らは里親に愛されすぎていますからね。」
参ったなぁ。。。欲しいものは物質や銭金じゃない。。。どうしても欲しい。
諦めきれない。
しかし。子どもを誘拐しても意味はないか。、、じゃあ、知らないと無視されるか、里親が出てきてしまうか。
しかし。子どもを殺すなんてそんな脅しはいくらなんでもできないし。そんな気持ちもあるわけないし。
それに。脅すとかそんなことをしたら、それこそ永遠に手に入らなくなる。。
はぁー。。。
「治ってよかったですねー。
でも、ローズ先生のは言うまでもないけど木蓮和尚様のも、思わず唸りますね、この美味しさ。」お料理に感動したグリが唸りました。
「材料が新鮮だからねー。
でもなー、ほんとは料理人が羨ましいな。腕がよければ、毎日毎日。いろんな人の笑顔がもたらされて。坊主は悩めるぼろぼろの人が来るばかりだしね。ま、そんな人がだんだんと明るい顔になるのは、嬉しいけどね。」
「子どもは正直。。。万緑はむかし、小学生の頃の宿題の作文に、シェフになりたいぞ、と書いたぞよー、将来の夢で。ワシら夫婦も担任の先生に呼び出されておー騒ぎじゃったしのう。まだまだその歳で言ってるんかいの。」濃紫婆は呆れて言いました。
濃紫婆は。木蓮和尚の呼び出され作文エピソードを語ると。。。
「センセーナンテソンナモンダカラ」とヴィーナスがウンザリしました。
自由に将来の夢を書けと言っても。
ヴィーナスなんて、耳鼻科の先生耳のお医者さんになり、毎日耳かきをしたいと言ったら先生に馬鹿か。と呆れられるし。お金持ちになりたいと言っても、いま、金があるだろうと呆れられるし。。。
じゃあ。ドースンの。耳かきを毎日するとやりすぎると病気になるといわれますが、
別にいろんな人の耳かきだから問題はない。
お金は無いと困るけど有るのはいくらあってもいいじゃん。
と言っているけどね。。。
美術家クリエイターになりたいとはもうなってるし、
まだまだ小学校低学年だから、これから耳鼻科の先生になろうと思えば慣れるかもしれないでしょ。
まぁ。先生というのは自由、自由と言いつつもレールに沿ったものの見方をさせたがるんだよね。
あー。。。
ショーもないっ。
きっと先生は、既に美術家のプロフェッショナルで社会で活躍しているヴィーナスが、検討はずれに将来は耳鼻科の先生みたいな事を言っているのが嫌なんでしょうね。
若くていい先生なのに。もったいない。もっと柔軟に対応。考えられないのかしら。
しかし。自分みたいな職務の個性がはっきりと出てプロフェッショナルで働いている人が全くの地続きがない職務のチャレンジをする事に違和感を持たれたりするのは余計なこと、
お金持ちになることも素晴らしきこと。
泥棒や犯罪者や貧乏になりたいなんておかしなこと言ってないのになんで馬鹿にされたり注意されるのかしらね。
2019年07月22日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/8994458
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック