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プロフィール

2019年05月07日

さよならクリスマスキャロル、91クチナシの香る季節に。

「クライドさん。クライド・フォレスターさん、あなたに面会ですよ。退院のお祝いだって。。。」

ビアンカ院長先生が、クライド・フォレスター氏の病室にやってきました。

クライドさんは、着々と退院の準備をしています。

「三木さんかな?三木さん、退院のお祝いに来るって。。」
パアッとクライド・フォレスター氏の顔が明るくなりました。

「いや、私たちとおんなじぐらいの年齢の男性女性で、なんでも、フォレスター家のお手伝いをしていたマリーナさんという方のお孫さんみたいですね、」

「なんだって、あ、あの兄妹か、確か、ルーベラと、マリン。。

ハッ。

友達が少なくできなかったクライド・フォレスター氏の幼い頃の思い出。

大人になった、おじいさんになった今でも。。。心の奥底に抱える幼き日の自分がいる事に、触れた様な気がして。

確か、ルーベラの兄に虫取りや木登りを教えて貰ったし、妹のマリンは活発な男の子みたいな子だった。。

しかし、しばらくして。フォレスター家の帝王学の為に、父親に友人を作ることや、
虫取りや木登りを、庶民派な遊びは下品だと禁じられた遊びで、

しだいに、兄妹は、フォレスター家には来なくなったんだ。

だけど、よくしてくれたし、太陽の恵みの元に育った兄妹がうらやましいなといつも思った。マリーナは、良い人だったし。

ああ懐かしい。。。

子供時代と言ったら、
お手伝いのマリーナ、その孫の兄妹。
このルーベラとマリン、

三木龍馬氏とのほんの一瞬のサン太を交えた出来事。

それから、弟のヒカル。

わずか、それぐらいが、子供時代の幸せな記憶。


クライドさんの部屋に、

クライドさんと同じ七十代ぐらいの白人の男女が来ました。

「突然、失礼します。。。最近、クライドさんをマスコミ記事で拝見いたしまして、懐かしくなりまして、
もっともわたくしたちは、下働きものがおこがましい限りです。」

兄のルーベラが言いました。

クライドさんが、寄付をはじめ、マスコミにインタビューされ、
公開捜査というか、

ハタチの頃に突然消えた弟のヒカル・フォレスターの事も、マスコミに告白しました。
これが、少しでも、

ヒカル失踪の糸口になればと思いましたし、

ヒカルの息子、西園寺玲泉さんも、マスコミに訴えかけました。

いろいろなマスコミとの関わりで、まず、
旧知の、
お手伝いマリーナの孫の
ルーベラとマリンが動きました。


クライド・フォレスターは、ヒール役の社会の嫌われものてましたが、

マリーナの孫の兄妹、ルーベラとマリンは、幼き無邪気なクライド・フォレスター氏の関わりしかありません。

以後は、主人と下働き、住む世界も違うし。。。それぞれ、成長して世界観が広がり深い接触はありませんでした。

「懐かしい。。。覚えてるなぁ。。みんな、じーさんばーさん、だけど。。
クライド・フォレスターは、笑いながら、お互いに歳をとったなー、と。二人に言いました。
あの頃から分かれ目。。。

クライド・フォレスター氏は、

フォレスター一族の帝王学、しかもスペアの保険でしたが、、、幼い頃は無邪気だったので、そのままフォレスター一族の帝王学に染まりました。


しかし、クライド・フォレスター氏だって人間です。
だんだん、父親と、惣領息子の兄と、溝ができながらも、弟、ヒカルの様には自由に羽ばたけませんでした。

最終的には、フォレスター一族の崩壊と、崩壊前に、水面下で、フォレスター一族から逃げる準備をして逃げましたが。

「クライド様、、、
お元気になられてなによりです。
それにしても。。。ヒカルさんが、いなくなってしまったとは、、、ご無事でありますと、いいのですが。。」
マリンが言いました。

「うん。。。もう、歳が歳だし。。。諦めてもいるけれど、、、失踪した時に、同棲していた女性が、妊娠していたらしく、
息子がいる事がわかって。。
もしもいま。生存していても、私は、いちおう、社会に面が割れているし戻りたければ私を訪ねてくる。。だけど、なんの連絡もないし。
生きていたとて、消えたいからいなくなったんじゃろうな。。


クライド・フォレスター氏は、ガンで入院か??と、マスコミで騒がれた。

SCANDAL雑誌や新聞マスコミは、嘘か本当かわからないが、
もしも、ヒカルが生きていてなんの障害もなければ、
まず、
クライド・フォレスター氏に、連絡があるだろう。。。

「クライド様。。。クライド様は、マスコミで。ですが。犬の話しをしていらっしゃいましたね。
」ルーベラが言います。

「うんうん、ワシが、犬が嫌いな反面、どっか、犬に襲われて、
瀕死の重傷でトラウマとなった、けど、どっか、、、犬が好きなんじゃないかといつも思えてきて。
違和感ばかり。
どうしてかわからんかった。。。だけど、、、
ホワイトシュナウザーが、欲しいって言ってて。。すっかり忘れていた、マリーナも、ホワイトじゃないけど、
コアラみたいな色の方のシュナウザーを、
確か、孫のクリスマスプレゼントにするって。。。で、シュナウザーのブリーダーに、マリーナについて行った事があったし。

「祖母が、クリスマスに、ミニチュアシュナウザーをプレゼントしてくれましたよ。
そうですか、クライド様、クライド様は、、、ホワイトシュナウザーの事を思い出されたそうですね、」ルーベラが言います。

「もっとも。
謎が解けた、わしは、ワシの代わりにイキナリやってきて現われたホワイトシュナウザーの仔犬が、猛犬からワシをかばって殺された記憶を封印していた。
猛犬に襲われ、猛犬が、目の前で父親のジェイに射殺されたのを見て、犬が嫌いになったんじゃが。しかし、私をかばって犬が死んだのも、大きなトラウマになっていたんじゃ。
かわいそうな事をした。

わしは、、、被害者になったばかりじゃなくて。。自分のせいで、
小さな命が目の前で絶たれた事に、
深いトラウマを負って

犬を避けていたんじゃな。

そして、マリンが、
「ヒカル様に。。。ヒカル様が、いなくなる前に聞いていたのかもしれませんが、、、

私と兄と。ヒカルさんは、、クライド様が、猛犬に噛まれて重症だった時に、
3人で、、、お庭に、そのホワイトシュナウザーを埋めて、お葬式を、、お弔いを致しました。。。」

「えっ、、、、うちの庭に?

今度は、兄のルーベラが、

「ええ。その、亡くなったホワイトシュナウザーの遺体を、行方不明のブリーダーさんに、警察が連絡したそうですが、、
ご主人様、お父様のジェイ様が、
そのブリーダーさんに、ホワイトシュナウザーの代金と、慰謝料をお支払いしたみたいで。。。ブリーダーさんは、ウチの犬が家出した先での事故ですから、とお金を辞退なさいましたが、でも、
強引に、ブリーダーさんにお金を置いてきて、
クライド様が意識不明の時に、ヒカル様が、
クライド様と、自分の誕生日のプレゼントは、合同でいいから、犬が欲しいと言っていたのだし、
小さいお兄ちゃんと僕は、ちょうどこんな子が欲しかったんだ。
このワンちゃんは、小さいお兄ちゃんの恩人だし。
小さいお兄ちゃんの為に。このワンちゃん、、
僕がお葬式を出します。と、ヒカル様が引き取りました。

ブリーダーさんのおうちでも大切な子だったかもしれない。だけど。。。
僕は、小さいお兄ちゃんと、僕と、誕生日は、一緒でいいから犬が欲しい、
僕は、この子がいいって。

ヒカル様は、お父様が犬嫌いで、犬と一緒に暮らすのは反対だろうし、
小さいお兄ちゃんの命をかけて守ってくれたんだから、と。ヒカル様は、手厚くお弔いをするのが筋だと、

それで、息子の命を救ってくれたのだしそれもあり、ジェイ様が、ブリーダーさんにお金を置いて、ヒカル様は、ホワイトシュナウザーの仔犬の遺体を引き取りました。


小さいお兄ちゃんと言うのは、ヒカルの、次男の兄のクライドさんの事です。


「ええ、。そんな事。。わしは、わしはナンにも。。聞かされていないし。
恩のある、ホワイトシュナウザーのサン太、、、記憶に封印していて。。
やっと、思い出して。

「ヒカル様は、クライド様が、瀕死の重症で、、、
もしも、クライド様のご容態が回復され、あのワンちゃんの事を、思い出して聞かれたら。。。
亡くなった、と言ったら、犬の好きなクライド様が傷つく。。
もしも、あのワンちゃんの事を聞かれた場合は、遠くの人に引きとられた、って言おう。
と、ヒカル様は言いました。

しかし、クライド様は、あのホワイトシュナウザーちゃんの記憶を封印されていらっしゃいましたので、あえて、傷をつける様な事はやめよう、と。。。

ルーベラが言うと、クライドさんは、

「それで、、、ヒカルと、ルーベラとマリンで、、、サン太を?

マリンは言いました、

「はい。。。未だにお庭の隅に眠っていらっしゃいます。
あの、、、クチナシの花の木の根元に。。

「な、なんだって?あの。。クチナシの?」

それは、初夏の頃に風邪爽やかに香る可憐なクチナシの木。。。

いつからか??

子供の頃から知らない間に、フォレスター家にありました。


ルーベラが、

「祖父が、選んでくれました。
クチナシは、喜びを運ぶ、今、幸せという花言葉があります。
クライド様が、意識を取り戻され回復に向かっているというので、
クチナシの白い花、美しい香りは、
あの、白いワンちゃんみたいで。。

そうだ、、ルーベラと、マリンの祖母のお手伝いのマリーナの旦那は、庭師だった。

もともとうちに出入りしていた、マリーナの旦那のロバート。

出入りの庭師業者の
旦那のロバートのつてで、マリーナは
お手伝いになったのだ。

「妹と私は、祖父の庭師の仕事の雑用のアルバイトをお小遣い稼ぎに時々していましたから、
男勝りでも、マリンは女の子だし、花言葉なんか好きでしたからね、
私も自然と少しづつ覚えて。
それで、ヒカル様が、あのワンちゃんのお墓の目印に木を植えよう!と、お話をご提案なさいました。

元フォレスター家にいたお手伝いのマリーナの孫の兄妹の、ルーベラとマリンの話しによると、

ワンちゃんのお墓をつくりましたが、
ワンちゃんが寂しがらない様にと
お墓の目印で、
白い可愛いワンちゃんみたいで、
クライド様が、回復に向かっていらっしゃる喜びも兼ねて。
花言葉も縁起が良いクチナシの花にしようと。
この、美しい喜びの香り高い花を、小さいお兄ちゃんを救ってくれたワンちゃんに捧げよう。。

クチナシ。口無し。口が無い、で、内緒。
クライド様からおっしゃるならば、
ワンちゃんの真実をお話ししますが、

クライド様が、ワンちゃんの事を記憶になくて、知ったら、
クライド様は、大変心を痛められるから。

小さいお兄ちゃんの命を救ってくれたんだから
石碑でも良かったが、だけどもしも小さいお兄ちゃんが、
ワンちゃんが亡くなった事を知らずに知らされたら、、、
どんな気持ちだろうかと。

それで、3人で、手厚くお弔いを致しました。

そうだったんだ。

知らず知らずに、毎年クチナシの甘い香りに癒されて。
風が喜びを運んでくるのさ。
悲しみを知らずに。。。

ハッ

そうか、

そうだったんだ、

クライド・フォレスター氏は、

フォレスター家から破産寸前で独立し、自分は事なきを得ました。

クライドさんが、何度か、父親のジェイや総領息子の長男オリバーに忠告しても、

しょせん、次男のスペアの保険のクライドさんは、まともに取り合われずに、

副業やら、水面下で勝手に独立の準備を着々として、フォレスター家から逃げ、
父や兄とは、
わざと大喧嘩をし、独立しました。

フォレスター家は、破産崩壊。

しかし、クライドさんは成功し。。また、フォレスター屋敷を買い戻したのです。
音鳴り町から出たのに。。。
わざわざ音鳴り町に戻って。

ざまあみろ、と、嫌味で、抵当に入った実家を買い戻した??

気持ちもありましたが、

もしかして。心のどこかに、、

気づかないけれども、
うちの、フォレスター屋敷の庭に、サン太が眠っているのを察知して
知らず知らずと、
なんだか、実家を買い戻したくなったのかもしれない。

みんなには、見えないエンジェルのサン太は、ニコニコ尻尾を振って、
クライド・フォレスター氏を見つめています。

退院したら。。。きちんと、、お墓を整えよう、

サン太のやつ、水臭い、教えてくれていれば、と、チラッとクライドさんは、
ルーベラとマリンニコニコきづかれない様にと

サン太の方を見ましたが、サン太は、、

簡単に教えたら。。クライドさん、

クライドさんは、もっともっと、
自分で、気づいて
いろいろ感じて経験して、、本当のクライドさんに戻って欲しいの。

経験は財産になるし、あっ、経験は、学び。

それを、文句タラタラ言うだけなのか、
はたまた、輝かしい
財産とするかは、
その人しだいなんだけどね。




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