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2020年09月19日

君は、世界を迎え撃つ準備が出来ているか?

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これから世界は、最も人類の生活を変化させた産業革命期を抜いて、史上最大の激動期を迎えると思う。私たちの人生はその真っ只中にある。 激動のその要因はグローバル化、テクノロジー、人口動態の変化などである。どれも人類の過去の歴史になかったスケールでの変動で、止めることはできない。そして、残念ながら国も企業も地域社会も皆さんを救うと言い続けるだろうが、急激にその力は失われ、守る約束は実行されない。 それどころか国に至っては大きな負担を求めてくるだろう。

変化を正確に予測するのは難しいが、できる限り推測する努力がまず欠かせない。 準備の鉄則は、最悪を想定することだ。 最悪を想定することは縁起の悪いことではない。 日本人には特有の「言霊論」があり、「最悪の事態の話をしてしまうとそれが現実のものとなってしまう」と恐れる傾向がある。 これこそが最悪≠セ。 これが最善のケースばかりを想定して作戦を立てた太平洋戦争の敗因であり、最悪のケースを想定せず大きな事故を起こした福島第一原発事故の原因でもある。活断層の存在が疑われる地盤の上に原発が建設されている事例が明らかになったが、これもこの最悪想定毛嫌い説≠裏付ける。


実は最悪を想定することこそがポジティブ思考の原点だと思う。ただし、それには、最悪を想定して準備することが絶対条件だ。準備のないポジティブ思考は単なる思考停止の蛮勇である。


今世紀は新興国の時代となる。残念ながら日本の存在感はますます薄れていく。この現実から目を背けてはならない。


2001年、ゴールドマン・サックスのジム・オニール氏は新興国の中の4か国(ブラジル、ロシア、インド、中国)の頭文字をとってBRICsと名付けた。この4か国のGDPは1992年から2020年にかけて世界GDPに対するシェアが2倍になると予想した。残念ながらオニール氏の予想は外れた。なんと、それより10年早い2010年にはBRICsのGDPは2倍になったのだ。この中で日本のGDPの世界シェアは急速に落ち込んだ。


今世紀、1番人口ボーナスを受けるのはインドである。ビジネスで成功するのが1番難しいとされるのが混沌としたインドであると言われ、インドで成功できればアフリカや中東なんて朝飯前という説すらある。これからはインドがビジネスのカギを握る。


歴史を振り返ってみると、日本は2度のグローバル化のチャンスを拒否してきた。1度目は平清盛の試み。彼は日宋貿易を当時の天竺(インド)や世界中に広げ、人やモノや金を自由に行き来させ、日本を富ませ変えようとした。しかし、源氏が彼を倒し、グローバル化の芽を摘んでしまった


2度目は織田信長、豊臣秀吉の時代である。彼らは天下統一後に世界に打って出ようとした。信長が生きていれば、インド辺りで欧州列強と激突したと言われる。秀吉も朝鮮半島に切り込もうとした。しかし、彼らの跡を継いだ徳川家康は鎖国に走った。


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