新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
2016年12月25日
[ネタバレあり]ベイマックス(2014)〜きみがいてくれてよかった・・・マーベル原作のロボットアクション!
『ベイマックス』Big Hero 6(2014・米)
監督/ドン・ホール、クリス・ウィリアムズ
脚本/ジョーダン・ロバーツ、ドン・ホール
原作/ダンカン・ルーロー、スティーブン・T・シーグル
製作/ロイ・コンリ
指揮/ジョン・ラセター
音楽/ヘンリー・ジャックマン
主題歌/AI『Story』
製作会社/ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ
【映画ネタバレ】ベイマックス
<ネタバレあり! 結末まで掲載しています!>
近未来の都市サンフランソウキョウに住む14歳の少年ヒロは、叔母キャスのカフェ兼住居で兄タダシと暮らしていた。ヒロは飛び級で高校を卒業した天才少年だったが、目標もなく、ロボット賭博をして毎日を過ごしていた。
そんな姿を見かねたタダシはヒロを大学へ連れて行く。科学オタクでもあり、タダシの研究仲間でもあるフレッド、ゴー・ゴー、ワサビ、ハニーレモンの4人と出会ったヒロは、タダシが人の心と体を癒すケアロボット、ベイマックスの開発をしていることを知り、驚く。
大学にはロボット工学の第一人者キャラハン教授がいたこともあり、ヒロは大学に入ることを決意する。入学条件は教授を感心させる発明をすることで、ヒロはタダシの助言を得て、マイクロボットという小さなロボットを作り上げる。操作者の頭に装着した神経トランスミッターで制御し、多数のマイクロボットの集合体を思うままの物体に変化できる発明だ。
発表会でヒロの作品は好評を博し、大学入学が決まる。しかし直後に会場が火災に見舞われ、取り残された教授を助けに戻ったタダシが爆発に巻き込まれ、帰らぬ人となってしまう。
自分の部屋でただ一人、タダシの死を悲しむヒロの前にベイマックスが現れる。ベイマックスは落ち込むヒロをなぐさめようとする。その時ヒロのジャケットから1つだけ残ったマイクロボットが動き始める。火事に巻き込まれ、会場で燃えつきたと思っていたが、ひとつだけ残っていたようだ。
ヒロとベイマックスはマイクロボットの動きを追って謎の工場に辿り着く。そこではマイクロボットが何者かの手によって大量生産されていた。突然、ヒロは歌舞伎のようなデザインをした仮面の男に襲われる。ヒロは何とか逃げて警察に駆け込むが、相手にしてもらえない。
ヒロはマイクロボットを盗んだ犯人を追うため、ベイマックスに鎧を着せ、再度工場に向かう。痕跡を追い、港に向かうとまた仮面の男が現れ、襲い掛かってくる。そこへ、ベイマックスが連絡をしたことで不安に思ったタダシの友人4人が助けに来る。カーチェイスを繰り広げ、命からがら逃げたヒロたちはフレッドの家で対策を練る。
ヒロ達は戦いに備え、各々別の能力を持った特殊なスーツを作る。仮面の男は隔離された小島にいることをつきとめ、全員で向かう。実験施設のような小島の奥で仮面の男と出会い戦いとなるが、その正体は死んだと思われていたキャラハン教授だった。
施設に残されていた映像から、クレイテック社の転送装置の実験で、教授の娘アビゲイルは異次元空間に飛ばされてしまったことがわかる。教授はその復讐のためにマイクロボットを利用しようとしていた。兄タダシを見殺しにした教授をヒロは憎むが、ベイマックスを研究し、多くの人を救うことを目指していたタダシの映像を見て、復讐心を鎮める。
教授の暴走を止めるため、皆はクレイテック本社に現れた教授と戦いになる。ヒロ達は大量のマイクロボットに苦戦するも、各々の能力を最大限に発揮し、マイクロボットを転送装置に吸い込ませることで無力化に成功、彼の復讐を防ぐ。転送装置は暴走を続けるものの、限界を迎えて崩壊しつつあり、全ては終わったかに見えた。
その時、ベイマックスが装置の奥に生命反応を感知した。教授の娘アビゲイルが異世界内で生きていることを知ったヒロは、ベイマックスと共に装置の奥の異世界へと飛び込んでいく。
無事にアビゲイルの乗ったポッドを発見し脱出しようとするも、瓦礫と衝突し、ベイマックスが破損してしまう。戻る手段を失ったベイマックスはヒロに別れを告げると、ロケットパンチでヒロとポッドを元の世界へ送り返す。
時は流れ、ヒロは大学に通うようになった。仲間と共に悲しみを乗り越えて前に進むヒロは、ある日ベイマックスが自分に託したロケットパンチが、何かを握りしめている事に気がつく。それは兄タダシが作ったベイマックスのデータだった。ヒロはベイマックスを自力で完成させて彼と再会し、仲間と共にサンフランソウキョウの街を守るヒーロー・・・BIG HERO 6として、今日も人々を助けるのだった。
エンドロール後、フレッドは父の肖像画の裏にある隠し部屋を見つけてしまう。そこにはヒーロー服と武器が置かれていた。そこへちょうど父が帰ってくる。驚くフレッドに父は「さぁ、ヒーローについて語り合おう」と言い、物語は幕を閉じる。
<END>
ピクサーがお送りする3Dアニメのアクション作品です!ポスターと予告で「癒し」を前面に押し出しておきながら、バリバリのヒーローもの、バトルアクションで、いい意味で裏切られた逸品です。ラストは映画館で号泣してしまった・・・
大好きな兄を失い、落ち込む主人公ヒロの心の傷を癒すロボットとしてベイマックスが登場するのが今の時代にマッチしていて、また、ベイマックスのマシュマロ感も親しみやすいですね。特に印象的な、ベイマックスがヒロを乗せてサンフランソウキョウの街中を自由自在に飛び回る場面は、CGの完成度が高いだけでなくて風を切る疾走感も最高です。
日本版のポスターと海外版ポスター、そして原作マンガの表紙をはっておきます。この大幅なデザイン変更は大変良かったと思います。
劇中はたくさんディズニーキャラが隠されていますね。ロケットパンチの試し打ちで壊される石像は「アナと雪の女王」のハンス王子。ヒロの部屋のごみ箱に「モンスターズインク」のマイク。街に「シュガーラッシュ」の看板などなど。改めて探すのもいいですね。
■ブルーレイ+DVD版 | ■3D ブルーレイ+DVD版 | ||||
|
|
サササッ 三|ノシ・з・|┐ それではまた!
2016年12月07日
[ネタバレあり]トム・ヤム・クン!(2005)〜トニー・ジャー主演2作目の古式ムエタイアクション!
『トム・ヤム・クン!』Tom-Yum-Goong(The Protector)(2005・泰)
監督/プラッチャヤー・ピンゲーオ
脚本/プラッチャヤー・ピンゲーオ
製作/プラッチャヤー・ピンゲーオ
製作総指揮/ソムサーク・テチャラタナプラサート
出演者/トニー・ジャー、ペットターイ・ウォンカムラオ
ボンコット・コンマライ、金星 (チン・シン)
撮影/ナタウット・キッティクン
【映画ネタバレ】トム・ヤム・クン!
<ネタバレあり! 結末まで掲載しています!>
タイ東部の村。そこではムエタイ兵士の末裔チャトゥラバートたちが、王に献上するゾウを育てながら穏やかに暮らしていた。ゾウの審査会の日、カーム(トニー・ジャー)が育てていたポーヤイと子象のコーンの2頭が動物密輸組織に連れ去られてしまう。
カームは密輸組織のアジトに辿り着くが、すでにベトナム人のジョニーという男が連れ去ったと聞く。そんな折り、タイからオーストラリアにゾウが密輸されたというニュースが流れ、単身オーストラリアに向かうカーム。
シドニーを訪れたカームは、何者かの陰謀により警察たちに追われる。タイ出身のマーク巡査にも追われ、カームは捕まってしまうが、移送中にタイ料理レストラン「トム・ヤム・クン」の前で車が止まり、探していたジョニーの姿を見つける。その後を追うが、ローラーブレードをはいたチンピラ達に邪魔されてしまう。
カームはブラという女性の助けもあり、レストラン「トム・ヤム・クン」内部に入る。そして巨大な吹き抜けのあるレストラン内の螺旋階段を駆け抜けながら、何十人もの敵をムエタイで倒していく。上層階の部屋に入ると、そこではサソリやサル、コウモリ、ヘビなどのゲテモノ料理を出す部屋だった。ゾウがさらわれた理由は料理に出すためだったのだろうか。しかし、カームは倉庫で子象のコーンを見つける。さらに、囚われていたマーク巡査を助け、闇の料理店は警察に摘発される。もう一頭のポーヤイの行方はわからないままだ。
カームとマーク巡査は寺院に身を隠す。しかし、組織からの追っ手がやって来て、火を放つ。さらにカポエラ使い、剣術使い、大男TKが現れて戦いになる。カームは大男に苦戦するが何とかその場から逃げる。
カームはコーンを連れて敵のアジトに乗り込む。ボスのところまでたどり着くが、そこにはポーヤイの骨で作られたゾウの置き物があった。ショックを受け立ち尽くすカームだが、寺院で戦った大男が再び現れ、戦いになる。一方的に攻められるが、ポーヤイの骨を腕に巻きつけて武器として使い、大男の腱を切って倒す。
そして、ボスがヘリで逃げ出そうと屋上で宙吊りになっているところを、カームは飛びヒザ蹴りで落とす。二人は下の階に落下するが、カームはポーヤイの牙の上にひっかかり助かる。組織を壊滅させたカームのもとに子象のコーンが迎えにやってくる。
<END>
「マッハ!!!!!!!」に続くトニー・ジャー主演映画、「トム・ヤム・クン」です。いわゆる、ストーリーはあるけどあまり気にしなくてもいい系の、ド派手な格闘アクション映画ですね。ムエタイがメインで使われていて、トニー・ジャーらしさが前面に出ています。
マーク巡査を演じたペットターイ・ウォンカムラオとの掛け合いなど、中々どうでもいいシーンもありますが、それ以外は目を見張るかっこいいアクションが見れますね。一番好きなのは燃え盛る寺院の中でのカポエラ使いとの戦いですね。ここまでわかりやすく、かっこいいカポエラは初めて見ました。しかもこのカポエラ使いは鉄拳3のエディ・ゴルドのモーションキャプチャも担当されたそうで、懐かしさに感動しました。鉄拳はそこそこやりましたが全然うまくならなかったですね・・・
とりあえずニコニコ動画ですが、カポエラシーンのリンクはっておきます。
ちなみに、ちょっとやり口が汚いんですが、これの続編のタイトルが「マッハ!無限大」なんですよね。多分、「トムヤムクンじゃわかりにくいって意見があったので、一見さんをだますためにマッハの続編っぽい邦題にしよう」って事なんでしょうね。さらに言うと、続編は相当ひどい出来でした。見てらんないです。
■DVD版 | ■プレミアムDVD版 | ||||
|
|
■ブルーレイ | ■ブルーレイ | ||||
|
|
サササッ 三|ノシ・з・|┐ それではまた!
2016年12月06日
[ネタバレあり]96時間(2008)〜拉致された娘のタイムリミットは96時間
『96時間』Taken(2008・仏)
監督/ピエール・モレル
脚本/リュック・ベッソン、ロバート・マーク・ケイメン
製作/リュック・ベッソン
製作総指揮/ディディエ・オアロ
音楽/ナサニエル・メカリー
撮影/ミシェル・アブラモヴィッチ
編集/フレデリック・トラヴァル
配給/20世紀フォックス
【映画ネタバレ】96時間
<ネタバレあり! 結末まで掲載しています!>
カリフォルニア州に暮らす元CIA工作員のブライアンは、長年アメリカ政府の下で秘密工作の任務に携わっていた。しかし現在はCIAを引退し、一般会社の警備職に就いて平穏に暮らしていた。別れた妻レノーアは資産家スチュアートと再婚し、17歳になるブライアンの娘キムもそこで暮らしていた。ブライアンは、離れてしまったキムとの絆を修復したいと思っていた。
ある日キムがブライアンに会いたいと電話してきたので会ってみると、海外旅行を許可するサインを頼まれてしまう。海外は危険であると説き、一度は断るブライアン。未成年が海外旅行をする場合には保護者のサインが必要で、キムは親友アマンダとのパリ旅行を楽しみにしていたので落胆する。その後、娘の喜ぶ顔見たさに結局サインしたブライアンは、キムに国際電話を渡して定時連絡を入れるよう言う。
パリへと向かうキムとアマンダを空港で見送るブライアン。しかし海外旅行は危険だというブライアンの不安は的中する。キムとアマンダが滞在するパリのアパートに謎の4人組の男が現れ、親友アマンダが連れ去られてしまうのを、キムはブライアンとの電話中に目撃する。
動揺するキムにブライアンは冷静にアドバイスする。「お前も誘拐される。電話を床に置き、相手の特徴を大声で言え」と。その直後、大きな物音とともに「ヒゲ、180cm、右手に月と星のタトゥー」とキムの叫び声が聞こえる。誘拐犯らしき者が電話をとる音が聞こえたのでブライアンは「お前を必ず追い詰め、殺す」と伝える。
ブライアンはキムを奪還すべく、行動を開始する。元CIAの同僚から犯人一味はアルバニア系の人身売買マフィアで、マルコがそのグループのリーダーだと知らされたブライアンは、妻の再婚相手スチュアートのプライベートジェットでパリへ向かう。人身売買は速やかにおこなわれ、「96時間」経過するとほぼ助からないという情報を得たブライアンは急ぐ。
パリ警察の刑事ジャン=クロードからマフィアの縄張りを聞いたブライアンは、売春がおこなわれる工事現場に行きキムのジャケットを持っていた少女を見つける。麻薬漬けになった少女を介抱し、グループのアジトが天国通りにあることを聞き出したブライアンは突入する。しかしそこにキムの姿はなく、キムの親友アマンダが急性麻薬中毒で死んでいた。
アジトで捕らえらマルコは、キムが電話で特徴を伝えた男だった。彼を電気椅子で拷問し、キムの行方を聞くと、すでに地下マーケットに引き渡したと言う。命乞いをするマルコに、ブライアンは電気を流し続けたままその場を去る。
警察が賄賂をもらって人身売買の組織を見逃している事実を知ったブライアンは、それに加担するジャン=クロードを訪問すると、ジャンの妻を撃って脅し、組織のボスの居場所を調査させた。96時間というタイムリミットがせまり、ブライアンは焦る。
ブライアンは組織で行われているオークションに向かい、競売にかけられているキムを見つける。そしてキムを購入した者はアラブ人の富豪ラマンであることを知り、後を追う。ブライアンはラマンのヨットに忍び込み、ボディガード達を皆殺しにする。ラマンはキムにナイフを突き付けて取引しようとするが、ブライアンは躊躇せずラマンを撃つ。無事救出したブライアンはキムとアメリカに帰り、空港でキムは母と義父に迎えられる。
<END>
愛する娘を拉致された元CIA工作員のパパが悪者をぶちのめす爽快アクション映画です。個人的に好きな映画ベスト10に入ってます。
とにかくパパが強い!マシンガン持ったマフィア5人を瞬殺できます。
行動力がすごい!数十人いる誘拐犯グループのアジトに単身突入し、犯人を見つけ出してます。
賢い!わざと相手に話させて手がかりをつかんでます。娘との電話・マルコの「グッドラック」・客引きの盗聴、などなど。
容赦ない!悪者は電気椅子で殺すし、命乞いは聞かない!
こんなことができるCIAって組織はすごいですね!映画では「元CIA」って肩書は万能すぎでしょう。
続編が出てますね。「96時間」→「96時間リベンジ」→「96時間レクイエム」です。ちなみに「96時間ビギンズ」というパロディ動画もあったのでリンクはっておきます↓
◆96時間
■ブルーレイ版 | ■DVD版 | ||||
|
|
◆96時間リベンジ
■ブルーレイ版 | ■DVD版 | ||||
|
|
◆96時間レクイエム
■ブルーレイ版 | ■DVD版 | ||||
|
|
◆96時間コレクション(全3作)
■ブルーレイ版 | ■DVD版 | ||||
|
|
サササッ 三|ノシ・з・|┐ それではまた!
2016年11月29日
[ネタバレあり]アントマン(2015)〜身長1.5cmの最小で最強のヒーロー
『アントマン』Ant-Man(2015・米)
監督/ペイトン・リード
脚本/エドガー・ライト、ジョー・コーニッシュ
アダム・マッケイ、ポール・ラッド
原案/エドガー・ライト、ジョー・コーニッシュ
原作/スタン・リー、ラリー・リーバー
製作/ケヴィン・ファイギ
製作総指揮/ルイス・デスポジート、アラン・ファイン
ヴィクトリア・アロンソ、マイケル・グリロ
出演者/ポール・ラッド、エヴァンジェリン・リリー
コリー・ストール、ボビー・カナヴェイル
マイケル・ペーニャ、ティップ・"T.I."・ハリス
ウッド・ハリス、ジュディ・グリア
製作/マーベル・スタジオ
身長1.5cmになった男は、ヒーローになれるのか?
【映画ネタバレ】アントマン
<ネタバレあり! 結末まで掲載しています!>
不法侵入と窃盗罪で3年もの間服役していたスコット・ラングは、無事刑期を終えて出所した。スコットは更生を心に誓い再出発するが、前科者のスコットに世間は冷たく、再就職した31アイスクリームも前科がばれてクビになり、娘キャシーの誕生パーティも追い返されてしまう。
養育費のため、同居仲間であるお調子者ルイスの提案でスコットは老人富豪宅に侵入する。しかし、知恵を駆使して金庫破りをするが、中身は変なスーツとヘルメットだけだった。落胆しながらも持ち帰ったスコットは、何気なくスーツを着用し、グローブについていたボタンを押すと、一瞬でアリほどのサイズにまで縮んでしまう。小さくなったことで排水口に流され、下の階で落ちるなど散々な目にあったスコットは富豪宅にスーツを返しに行くが、通報されて逮捕されてしまう。弁護士を騙ってスコットに面会したのはスーツ開発者のピム博士で、通報したのはピム博士の娘ホープだった。
以前、警備が厳重なヴィスタ社から窃盗したことのあるスコットの腕前に目をつけたピム博士は、スコットの仲間に噂を流して窃盗を仕向け、スコットをテストしたのだと言う。ピム博士はスコットに頼みがあり、スコットは娘と会う手筈をつける条件で協力することにした。その頼みとは、アントマンになり泥棒することだった。
ピム博士の弟子ダレンは同じ原理で小さくなるイエロージャケットというスーツを作っており、それの軍事転用を阻止するのがスコットの任務だ。ダレンの右腕として働くホープはイエロージャケットの危険性は理解しているものの、自身の母を失った経緯もあり、親子で衝突してしまう。
スコットは電磁波でアリを操作する技術と、スーツの操縦方法を特訓する。計画に必要な装置を盗みにスタークの倉庫に行ったスコットはアベンジャーズのファルコンと鉢合わせするが、スーツの機能をうまく利用し、何とか切り抜ける。
仲間の協力でダレンの会社に忍び込んだスコットはイエロージャケットまで辿り着くが、ギリギリの所でダレンに捕まってしまう。狭い研究室内で戦闘が始まり、ピム博士は負傷してしまう。スコットは何とか脱出するが、会社は小さくなる装置のせいで消え去ってしまう。
イエロージャケットを着込んだダレンはスコットの弱点である娘キャシーを狙って襲いかかり、駆けつけたスコットとのアリサイズの決戦となる。機関車トーマスに乗りながら、小さいながらも激しい戦いが繰り広げられ、スコットはダレンのジャケット内部に入りこみ、亜原子レベルにまで縮んで破壊することに成功する。
すべてが解決したスコットはいつの間にかホープと恋仲になる。ピム博士はホープを呼び出し、母が以前使用していたスーツをさらに進化させたスーツ「ワスプ」を見せ、これからの活躍を想像させる。
エンドロール後・・・ウィンター・ソルジャーをかくまうキャプテン・アメリカは、信用できる仲間を求めていた。それに対しファルコンはアントマンを思い出し、「それならいい奴がいる」と言う。→「キャプテン・アメリカ シビル・ウォー」へ続く。
<END>
いやぁ、面白かったですね!ミクロの世界に放り込まれた主人公の慌てふためく姿と、クライマックスの小さな決戦はアクション共に最高でした。
様々な「マーベル・コミック」の実写映画を、同一の世界観で描く『マーベル・シネマティック・ユニバース』シリーズとしては第12作品目になる『アントマン』なんですが、最初は「史上最少のヒーロー」という触れ込みに、「こんなのでマーベルの極悪ヒーローども相手に戦えるの??」と思ってましたが・・・「小さくなったぶん、パワーが圧縮され強いパンチが打てる」とかいう設定で驚きですよ。しかも小さくなったら、ほとんどの相手には見えなくなりますしね。
序盤、主人公は前科持ちで、奥さんに逃げられ、31アイスクリームもクビになり、散々ですね。かわいそうすぎる。でも、娘はお父さんのこと大好きなんで、かなり救われてます。奥さんの再婚相手も、そんなに悪いやつじゃなかったし。
毎度のことですが、ブルーレイの特典はなかなか見どころがあって楽しめました。未公開映像では、スコットがピム博士宅に侵入する前にニセ電気工事士として訪れ、ダラダラと下調べしてたりして楽しめます。
ネタバレになっちゃいますが、映画「アントマン」のスコットはそのまま「キャプテン・アメリカ シビル・ウォー」へと出演するんですが、その映画でもラストで逮捕されてますね。かわいそうすぎる。しかし、「ワスプ」も登場する続編が予定されているので、きっと大丈夫でしょう!楽しみに待っています。
■3D+ブルーレイ+DVD版 | ■ブルーレイ+DVD版版 | ||||
|
|
サササッ 三|ノシ・з・|┐ それではまた!
2016年11月26日
[ネタバレあり]レゴ・ムービー(2014)〜すべてはサイコー!普通のボクが世界を救う!?
『レゴ・ムービー』The LEGO Movie(2014・豪)
監督/フィル・ロード、クリストファー・ミラー
原案/フィル・ロード、クリストファー・ミラー
ケヴィン・ハーゲマン、ダン・ハーゲマン
製作/ダン・リン(英語版)、ロイ・リー(英語版)
ダグ・デイヴィソン、スティーヴン・ギルクリスト
編集/デビッド・バロウズ、クリス・マッケイ
音楽/マーク・マザースボウ
声の出演/クリス・プラット、ウィル・フェレル、
エリザベス・バンクス、モーガン・フリーマン
声の出演(吹き替え版)/森川智之、山寺宏一、間宮康弘
羽佐間道夫、玄田哲章、岩崎ひろし、沢城みゆき、矢島晶子
予告編では「お・も・て・な・し」、「今でしょ」、「じぇじぇ」、「激おこぷんぷん丸」等のワードが出てきますが、本編には一切出ません。
【映画ネタバレ】レゴ・ムービー
<ネタバレあり! 結末まで掲載しています!>
ここはすべてがレゴで出来た世界。人も、建物も、水も火も煙もすべてレゴ。
魔法使いウィトルウィウスの城に危機が訪れた。おしごと大王(Lord Business)は、ウィトルウィウスが封印し、隠していたスパボンと呼ばれる兵器を奪いに来たのだ。それがあると、自由に物を創造するマスタービルダー達の力が失われてしまう。ウィトルウィウスの抵抗虚しくスパボンはおしごと大王に奪われてしまう。しかし彼は、いつか選ばれた者が奇跡のパーツを見付け出し、世界を救うだろうと予言した。
特徴もなく、ただマニュアル通りの日常を繰り返すことに何の疑問も抱いていない平凡なLEGOフィギュアの作業員エメットは、今日もブロックシティの建設現場でマニュアル通りに働いていた。
終業時間になり、現場を離れようとした時、大事なマニュアルが風で飛んで行ってしまう。マニュアルを追って行くと、フードを被った美女が何かを探している所に遭遇し、彼女に一目惚れしてしまう。エメットは彼女に話しかけようとするが、うっかり足を滑らせて謎の穴に落ちてしまい、穴の底でレゴブロックではない何かを見つける。しかし、その物体に触れた瞬間、エメットは頭の中に巨大な指のイメージを見て、気絶してしまう。
気付くとエメットは、バッドコップと呼ばれる悪い警官に拘束されていた。厳しい取り調べに訳がわからなかったが、背中にくっ付いている物体を指摘され、初めてその事に気付く。それは、穴の底で見つけた奇跡のパーツだった。バッドコップはエメットを選ばれた者と断定、このブロックシティの有力者、おしごと大王の計画の妨げになると告げる。そこへ、さっきの怪しい美女が現れ、エメットを助け出す。
美女はワイルドガールと名乗り、そこらにあったレゴパーツで奇想天外なバイクを作り出す。驚くエメットに、彼女は不審に思い質問する。するとエメットは物を創造できるマスタービルダーではなく、ただの凡人であった事に気付く。
エメットとワイルドガールは境界の壁を越えて、西部の町に逃げ込む。レゴの世界は昔、何でも自由に物が作れる世界だった、それを良しとしないおしごと大王が世界全てを侵略し、そのテーマ毎に世界を区切る境界の壁を作ってしまったのだ。
その頃オフィスタワーでは、おしごと大王が表の顔であるおしごと社長として、もうすぐブロックシティで開催するタコスデーに備えていた。愛とタコスを振舞うタコスデーと吹聴しているが、実はタコ型メカで世界を理想の形に固めてしまおうという計画だった。奇跡のパーツはそのタコスデーで使われるスパボンを封じる力があるのだ。
ワイルドガールはマスタービルダーの一人、ウィトルウィウスにエメットを会わせた。マスタービルダーとは、マニュアル無しで想像力だけで物を作る事が出来る者に与えられる称号だ。ウィトルウィウスはエメットの頭の中に入り込み、彼の想像性を確かめるが、エメットの頭の中は見渡す限りの地平だった。
エメットの想像力を試すために何か作らせてみると、出てきたのは2段ソファーでまったく役に立たない代物だ。落胆するワイルドガールだが、ウィトルウィウスは空っぽの頭だからこそ全てを受け入れる事が出来るはずだと言う。
エメット達は、西部の町まで伸びたバッドコップの追跡を振り切り、本物のバットマンの助けもあって、マスタービルダー達が隠れているユニキャット姫の国、雲の上の楽園に向かう。皆の前でエメットは、おしごと大王を倒す為に結束を促す演説をするが、マスタービルダーで無い事で信頼を得られなかった。
そのうちバッドコップが追ってきて楽園は破壊され、多くのマスタービルダー達が捕まってしまう。エメットは、マスタービルダー達が各々の想像性で組上げためちゃくちゃな潜水艦で海に潜るが壊れてしまう。
逃げたエメットを捜索するバッドコップは、潜水艦の残骸の他に2段ソファーしか確認できないと、エメットは死んだものと思い引き上げていく。しかしエメット達は、誰もが役に立たないと思っていたそのソファーの中に潜んでいた。ソファーの想像性、実用性のなさに、逆に意外性を見て、マスタービルダー達はエメットに協力する事にした。
マスタービルダー達は、エメットが作ったマニュアル通りに道具を創造し始め、オフィスタワー侵入作戦を進める。エメット達はスパボンまであと1歩の所まで辿り着くが、奇跡のパーツを取り付けようとしたその瞬間、おしごと大王に見付かり、全員捕まってしまう。最後まで抵抗したウィトルウィウスも倒されてしまった。彼は亡くなる寸前に、予言は嘘だったと告白する。
大王は、オフィスタワーの下に広がる無の世界に奇跡のパーツを投げ捨て、スパボンで世界を固め始めた。絶望に浸るエメットにウィトルウィウスの幽霊が現れ、「予言は嘘だが、誰もが選ばれた者になれる」と語りかける。エメットはその言葉を信じて、自身は無の世界に落ちる事で皆の拘束を解いた。ワイドガールはその勇姿を世界の皆に伝え、共に大王を倒すために立ち上がろうと訴えた。
エメットは無の世界の底に落ちていった。そこにはレゴブロックで遊ぶ、人間の少年フィンが居た。無の世界とは、ブロックで遊ぶ人がいる現実世界だったのだ。そこにフィンの父親が会社から帰ってくる。父親は自分のレゴコレクションで遊ぶフィンを叱る。彼にとって世界ごとに区切られ、整頓されたレゴのジオラマは、完璧なものだった。それをバラバラにして、想像の赴くままに組み替える子供に我慢ができなかった。
フィンはレゴはおもちゃで8歳から14歳向けと書いてあると言うが、父親は頑として受け入れず、遊べないようにスーパーボンドで固定し始める。その姿は正に、世界を固定化するおしごと大王だ。
エメットは力を振り絞って体を動かし、フィンに存在をアピールする。それが実り、フィンはエメットを見付け、エメットに奇跡のパーツ、スパボンを防ぐスーパーボンドの蓋を託して彼をレゴの世界に戻した。
レゴの世界では大王の野望が達成目前だった。そこにエメットが無の世界から舞い戻る。彼はマスタービルダーとしての力に目覚め、想像性を駆使して大王に挑む。それを見て諦めかけていた皆も息を吹き返した。
大王に最後の対決を挑んだエメットだが、大王に拘束されてしまう。絶体絶命のピンチにエメットは最後の力、選ばし者パワーを使うと宣言する。どうしようもない状況のエメットを笑う大王、エメットはそんな大王にそっと手を伸ばし、握手を促す。それがエメットの選ばし者パワーだ。
現実世界でも、子供が作ったレゴに心打たれた父親がいた。この想像性と創造性は父を見て学んだものだとフィンは訴える。父親は子供に促されるままに、オフィスタワーの最上階を見る。そこには、おしごと大王と対峙し、手を差し伸べるエメットがいた。
エメットとは少年フィンで、おしごと大王とは父親自身であると気づいた父親は、エメットは何と言っているかと聞く。おしごと大王にも想像性とユーモアはある、誰でも選ばし者になれる、とフィンは言う。改心したおしごと大王は、エメットに歩み寄り、親子が抱きしめ合うようにエメットの手を取ると、奇跡のパーツを自らスパボンに取り付けた。
二人は和解し、共にレゴを楽しみ始めた。そこに母親が今夜のご飯はタコスデーと呼びかける。父と子はご飯を食べるためにその場を離れようとしたが、父は思い付いた様に「もう一人にも遊ばせる」と宣言をした。その頃レゴの世界では、新しい危機が訪れていた。低年齢向けブロックでできたデュプロ星人が来襲してきたのだ。デュプロ星人は女の子の声で世界征服を宣言するのだった。
<END>
レゴの世界が広がっていて見ていて楽しくなる映画でした!何がいいって、レゴのキャラクター自体はCGで描かれているのに、あえてストップモーション風に表現していて、シャワーの水、爆発や煙まですべてレゴブロックなんですよ。この表現を見るだけで映画を見る価値はありますね。
映画はサイッコーなんですが、予告編のPVは何とも言えない内容ですね・・・この記事の一番上にも動画をはりましたが、当時の流行語をこれでもかと詰め込んでいて、そして別にセンスもあるわけでもなくガッカリですよ。
この映画のメインテーマ「Everything Is AWESOME!!!(すべてはサイコー!!!)」は、めちゃくちゃいい歌です!この動画で流れている曲です。映画本編では、ちゃんと日本語で歌ってます。
↓
■ブルーレイ版 | ■DVD版 | ||||
|
|
■3D&2D ブルーレイ版 | ■LPレコード版 | ||||
|
|
サササッ 三|ノシ・з・|┐ それではまた!
2016年11月19日
[ネタバレあり]スイッチング・チャンネル(1988)〜恋をとる?それとも仕事?
『スイッチング・チャンネル』Switching Channels(1988・米)
監督/テッド・コッチェフ
脚本/ジョナサン・レイノルズ
原作戯曲/ベン・ヘクト、
チャールズ・マッカーサー『フロント・ページ』
製作総指揮/ドン・カーモディ
製作/マーティン・ランソホフ
撮影/フランソワ・プロタ
音楽/ミシェル・ルグラン
編集/トム・ノーブル
出演/キャスリーン・ターナー、バート・レイノルズ
クリストファー・リーヴ、ネッド・ビーティ
ヘンリー・ギブソン、ジョージ・ニューバーン
アル・ワックスマン、ケン・ジェームス
ドラマティックな恋をとる?それとも、仕事?
【映画ネタバレ】スイッチング・チャンネル
<ネタバレあり! 結末まで掲載しています!>
シカゴのサテライト・ネットワークTVの人気アンカーウーマン、クリスティ(キャスリーン・ターナー)は、休暇中にスポーツ用品会社の社長ブレイン(クリストファー・リーヴ)と恋におち、結婚して引退することを決意する。
それを聞いた彼女の上司で前夫でもあるサリー(バート・レイノルズ)は、彼女を思いとどまらせようと、殺人犯としてデッチあげられ、電気椅子にかけられようとしているアイク・ロスコー(へンリー・ギブソン)を取材するように命じる。
これを最後の仕事として臨んだクリスティの取材は大反響を呼び、アイクの赦免を願う一般の声が局に殺到した。彼の赦免で票を失うことを恐れるホルト知事(チャールズ・キンブロウ)と地方検事のリドニック(ネッド・ビーティ)は刑の執行を早めるが、そのさ中、囚人のアイクが脱走した。
そんな彼をブレインのもとへ向かおうとしているクリスティが発見し、特ダネを獲得するためアイクをかくまう。そして彼女はサリーの協力を得て他のマスコミからアイクを守り、やがて無罪を証明、ホルトとリドニックを失脚させる。
こうしてクリスティはブレインとの結婚を諦め、サリーの片腕として働き続けることを決心するのだった。
<END>
原作はベン・ヘクトとチャールズ・マッカーサーによる戯曲『フロント・ページ』で、『犯罪都市』、『ヒズ・ガール・フライデー』、『フロント・ページ』に続く4度目の映画化ですね。
新聞記者の特ダネ合戦を辛辣に描いた今までの設定からネットワークTVニュース局に舞台を移し、過酷な取材競争と男女の愛のかけひきを描いたコメディです。
さすがに何度も映画化されるだけあって原作の面白さは折り紙付きながら、大味なコッチェフ監督の演出はいまいちキレがなく、せっかくのB・レイノルズ、C・ターナー、C・リーブの面々も生彩がないですね。でも、若く健康な頃の故C・リーブの姿が見られるのは嬉しいところ。本当に人柄の良い方だったそうです。
■DVD版 | ■VHSビデオ版 | ||||
|
|
サササッ 三|ノシ・з・|┐ それではまた!
[ネタバレあり]眠れぬ夜のために(1985)〜不眠症の男が巻き込まれるサスペンスコメディ
『眠れぬ夜のために』Into The Night(1985・米)
監督/ジョン・ランディス
脚本/ロン・コスロー
製作/ジョージ・フォルシー・ジュニア、ロン・コスロー
撮影/ロバート・ペインター
音楽/アイラ・ニューボーン
主題歌/B・B・キング
主演/ジェフ・ゴールドブラム、ミシェル・ファイファー
リチャード・ファーンズワース、ダン・エイクロイド
イレーネ・パパス、キャスリン・ハロルド
ロジェ・ヴァディム、デヴィッド・ボウイ
飄々と不思議な感覚の巻き込まれサスペンス・コメディ
【映画ネタバレ】眠れぬ夜のために
<ネタバレあり! 結末まで掲載しています!>
ある所に住んでいる不眠症に悩む男性エドは、とある晩、当てのないドライブに出た。彼の不眠症は、妻の浮気を目撃したこともあって一層深まっていたのだ。
いつの間にか空港に向かっていた彼の車の前に、突然見知らぬ美女が出現した。「追われている」と焦る彼女を車に乗せた彼は、共に4人の殺し屋に追われる身となった。
ダイアナと名のった彼女を家に送ろうとするが、エドは、彼女が帰るべき家がないことを知る。彼女が頼りにしている友人で女優の卵クリスティを撮影の現場に訪れるダイアナ。プロデューサーのバドの恋人であるクリスティは、ダイアナから大事な品物だから預かって欲しいと、小さな包みを受けとる。これこそダイアナが密輸してきたイラン王家伝来の秘宝、6つのエメラルドだった。
ダイアナは、この宝石を国際密輸組織の運び屋として、一味の1人に渡すことになっていたが、その直前で彼はイラン秘密警察に暗殺され、彼女も生命を狙われていたのだ。ダイアナは、国際シンジケートの大物に保護してもらおうと考え、エドはその使者として話しをまとめた。
途中、エドは、コリン・モリスという殺し屋に銃をつきつけられるが、無事にきりぬける。しかし、ダイアナもコリンにつかまり、エドはコリンとの死闘の末、ダイアナを救い出す。
そのころ、クリスティが殺された。2人はコリン一味のメルヴィルに捕えられるが、そこでも逃走に成功し、国際組織の陰の実力者だったダイアナの愛人ジャックのもとへ向かった。彼にエメラルドを秘密警察の女ボス、シャヒーンに売りつけることを勧められた2人は、まんまとそれに成功する。
空港では、秘密警察もメルヴィル一味も彼らを待ちうけ、彼らに狙いを定めた。しかし、そこに居合せたFBIのおかげで、その銃撃戦から逃げ出すことに成功するのだった。
<END>
不眠症の男による、行きずりの女を助けたばかりに国際的陰謀に巻き込まれる冒険を描いたサスペンス・コメディです。
『ブルース・ブラザース』のジョン・ランディス監督による、独特なシュール感覚満載のおとぼけ映画で、ちょっとスカした印象もありますね。主人公が不眠症なので常にボーッとしていて、そのせいで飄々と物に動じない凄腕に間違われてしまうという勘違い系でもあります。
コミカルな演技とシリアスな筋立てが微妙に溶け合わず異物感を醸し出し、それがシュールな浮遊観を生み出して、主人公の感じる夢か現かという非現実感を共有できます。
特筆すべきはランディス自身をはじめ、ポール・マザースキー、ロジェ・ヴァディム、ドン・シーゲル、デヴィッド・クローネンバーグ、ジョナサン・デミ、ジャック・アーノルド、ローレンス・カスダンといった多数の映画監督がいろんな役でゲスト出演しています。皆楽しそうに演じていて、見ているこちらまで幸せな感じになります。
ちょっと古い作品ではありますが傑作です。
■DVD版 | ■VHSビデオ版 | ||||
|
|
サササッ 三|ノシ・з・|┐ それではまた!
2016年11月08日
[ネタバレあり]シティ・スリッカーズ2 黄金伝説を追え(1994)〜中年男3人がお宝探しへ!
『シティ・スリッカーズ2 黄金伝説を追え』(1994・米)
City Slickers II : The Legend of Curly's Gold
監督/ポール・ウェイランド
脚本/ビリー・クリスタル、ローウェル・ガンツ
製作総指揮/ピーター・シンドラー
製作/ビリー・クリスタル
撮影/エイドリアン・ビドル
美術/スティーブン・J・ラインウィーヴァー
音楽/マーク・シャイマン
編集/ウィリアム・A・アンダーソン
スタント・コーディネーター/ミッキー・ギルバート
出演/ビリー・クリスタル、ダニエル・スターン
ジョン・ロヴィッツ、ジャック・パランス
パトリシア・ウェティグ、プルット・テイラー・ヴィンス
ビル・マッキニー、リンジー・クリスタル
お宝探しへいざ出発!中年男3人が挑む雄大な自然!?
大ヒット痛快アドベンチャー・コメディ続編。
【映画ネタバレ】シティ・スリッカーズ2 黄金伝説を追え
<ネタバレあり! 結末まで掲載しています!>
前作、「シティ・スリッカーズ」にて、今は亡き生粋のカウボーイ、カーリーと過ごした2週間のカウボーイ体験ツアーから1年後。ニューヨークのラジオ局の係長となったミッチは心身共にリフレッシュし、中年期の疲れや迷いから脱して仕事は順調、家庭も円満。悩みといえば、カーリーの幻をよく見るようになったことぐらい。
だが、同じツアーに参加しても親友のフィルは全然変わらず、仕事もうまくいかない。そこへもうひとり、一家の厄介者で働かずにブラブラしているミッチの弟グレンが転がり込んできた。そんなある日、ミッチはカーリーの形見の帽子の中から、古びた地図を発見する。
調べた結果、20世紀初頭にカーリーの父親が列車強盗を行い、奪った100万ドルの金塊のありかを書いたものらしいことが判明。ミッチの冒険心が頭をもたげ、彼はフィルとグレンを伴ってユタ州に向かった。目印の奇岩を見つけたミッチは、映画「黄金(1948)」のウォルター・ヒューストンのように狂喜乱舞する。
グレンが虫眼鏡で危うく地図を焼きそうになったり、フィルが毒蛇に噛まれそうになったりと大騒ぎの連続。途中、2人の山男に狙われた彼らのピンチを、カーリーの双子の弟、デュークが救った。ミッチの回りに最近よく現われるカーリーの幻の正体は、彼だったのだ。
船乗りのデュークは兄と違って金に執着する男だった。一行は、デュークの先導で目的地を目指した。野性馬の大暴走に巻き込まれ、食料や機材が少なくなった彼らの不安は増す。
ついに目的地に着いた一行は、苦労の末に金塊を発見。だが、実は全て偽物で、宝探しツアーを始めろというカーリーの遺言だったらしい。3人は落胆するが、旅の間に友情と兄弟の絆の強さを再確認した彼らは満足だった。
宿に戻ったミッチの前にデュークが現れて、本物の金塊を差し出す。地図はデュークの持っていた小片と一緒にして初めて位置が分かるもので、実は本物の金塊はカーリーが別の場所に移し変えていたという。デュークの「もう一度、探すかね?」とのお誘いに、ミッチは快哉を上げた。
<END>
いやぁ、いい映画ですね。大感動というわけではないですが、肩ガックリから→冒険はまだ終わってないぜ!的なお話です。
牛追いツアーで人生の再生を成す物語『シティ・スリッカーズ』の続編。前作は主役の3人組が皆、それぞれに問題を抱えていて、それを冒険と共に乗り換えて大切なものを再発見するという大きなテーマがあったんですが、本作では主役陣には特に問題もなく、単なる宝探し映画でしかないという印象がありますね。
ギャグはやや不発気味。前作の登場人物たちも顔を出し、同窓会的なホノボノ・ムービーとして楽しめます。アメリカの荒野を見てため息をつきたいならオススメですね。
●シティ・スリッカーズ
■DVD版 | ■VHSビデオ版 | ||||
|
|
●シティ・スリッカーズ2 黄金伝説を追え
■DVD版 | ■VHSビデオ版 | ||||
|
|
サササッ 三|ノシ・з・|┐ それではまた!
2016年11月07日
[ネタバレあり]シティ・スリッカーズ(1991)〜人生に必要なのは、愛と勇気と有給休暇
「シティ・スリッカーズ」City Slickers(1991・米)
監督/ロン・アンダーウッド
脚本/ローウェル・ガンツ、ババルー・マンデル
製作総指揮/ビリー・クリスタル
製作/アービー・スミス
撮影/ディーン・セムラー
美術/ローレンス・G・ポール
音楽/マーク・シャイマン
編集/O・ニコラス・ブラウン
出演/ビリー・クリスタル、ダニエル・スターン
ブルーノ・カービー、ヘレン・スレイター
ジャック・パランス、パトリシア・ウェティグ
人生に必要なのは、愛と勇気と有給休暇。
【映画ネタバレ】シティ・スリッカーズ
<ネタバレあり! 結末まで掲載しています!>
舞台はアメリカ、ニューヨーク。ラジオの広告枠担当の仕事に意欲を失くしているミッチは、仲間のフィルとエドと一緒に、ニューメキシコで行われるカウボーイ体験ツアーへと出発する。婿養子のフィルは妻に浮気がバレて家を追い出され、エドは美人モデルと結婚したばかりだが、子供を持つことに不安を抱えている。
お互い悩みをかかえた3人は、現地で紅一点のボニーを含む計8人の素人カウボーイとともに、ニューメキシコからコロラドへ、250頭の牛を連れて大移動の旅に出発する。
一行を率いるのは老カウボーイ、カーリー。ミッチとカーリーは、コーヒーマシンの騒音のせいで暴走した牛を追っているうちに、心を通わせるようになった。
ミッチはカーリーの指導の下、産気づいた牛から子牛を産ませ、それにノーマンと名づけ、可愛がるようにもなった。だが、ミッチの心が晴れていくのとは反対に、カーリーは突然ポックリと死んでしまう。
カーリーという柱を失った一行の秩序はガタガタに崩れ、カーリーの助手たちは酔っ払ってミッチたちを銃で脅し、ついに彼らは素人カウボーイたちを残して去ってしまう。旅を続けるのが危険と見たボニーたちは、仕方なく山を下りていく。
残されたミッチ、フィル、エドの3人組。彼らは迷いに迷った末、牛を連れて3人で残りの旅を続けることに。ミッチは途中、雨でズブ濡れになりながら、急流に流されていく子牛のノーマンを守り抜く奮闘を見せた。
ついに到達したコロラドの緑の牧場ではボニーたちを残りの素人ゲストが待っていた。3人の表情には真の笑顔が戻り、無事ニューヨークに戻る。
ミッチは妻バーバラと子供たちにノーマンを土産に持ち帰る。また、フィルはボニーとの新しい生活に入り、エドは妻との生活に自信をもってのぞめるようになった。
<END>
しみじみ来る映画ですね。ジャンルはコメディ・ドラマなんですが、最後に笑って「良かったね」って言える映画は大好きです。
お話は、ニューヨークに住む3人の中年男チームが、コロラド州でカウボーイ体験ツアーを通して本来の自分を発見していくコミカルな人間ドラマ。
監督は「トレマーズ」のロン・アンダーウッド。癒しと再起の物語で、コメディとしても面白いですが、泣かせる男意気が案外と骨太なドラマです。
主演3人組はもちろん良いですが、なんといっても無骨で頑固な老カウボーイを演じたジャック・パランスが素晴らしいです。この作品でパランスはアカデミー助演男優賞、ゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞しました。
●シティ・スリッカーズ
■DVD版 | ■VHSビデオ版 | ||||
|
|
●シティ・スリッカーズ2 黄金伝説を追え
■DVD版 | ■VHSビデオ版 | ||||
|
|
サササッ 三|ノシ・з・|┐ それではまた!
2016年10月27日
[ネタバレあり]ジョン・ウィック(2014)〜鉛筆で人を殺したことがあるらしい伝説の殺し屋!
「ジョン・ウィック」JOHN WICK(2014・米)
監督/チャド・スタエルスキー、デヴィッド・リーチ
脚本/デレク・コルスタット
製作/ベイジル・イヴァニク、デヴィッド・リーチ、
エヴァ・ロンゴリア、マイケル・ウィザリル
製作総指揮/キアヌ・リーブス
出演/キアヌ・リーブス、ミカエル・ニクヴィスト、
アルフィー・アレン、エイドリアンヌ・パリッキ、
ブリジット・モイナハン、ディーン・ウィンタース、
イアン・マクシェーン、ジョン・レグイザモ
音楽/タイラー・ベイツ、ジョエル・J・リチャード
撮影/ジョナサン・セラ
編集/エリザベート・ロナルズ
【映画ネタバレ】ジョン・ウィック
<ネタバレあり! 結末まで掲載しています!>
ある男、ジョン・ウィックは最愛の妻ヘレンを病で亡くし、失意の底にあった。葬儀は雨の日で、ジョンは棺が納められるのをいつまでも見ていた。
しばらくして、デリバリーサービスがジョンに届け物を持ってくる。それは死を予期した妻からのプレゼントで、そこには「一緒にいられなくてごめんなさい」というメッセージカードと共に、1匹のビーグル犬がいた。ジョンはその犬をデイジーと名付けて可愛がる。しかしその幸せは、数日しか続かなかった。
ある日、ガソリンスタンドで給油をしていたジョンの車に、若者たち3人組が目を付ける。彼らはジョンの愛車69年型のマスタングを売れと言うが、ジョンは断る。その夜、ジョンの家を3人組が襲い、不意を突かれたジョンは殴られて気絶してしまう。その間に若者たちは車を奪って逃走する。目が覚めたジョンの目の前には、すでに冷たくなったデイジーの体があった。ジョンはデイジーを埋めると、その墓に首輪をかけて復讐を誓う。
ジョン・ウィックは凄腕の伝説的な殺し屋であったが、ヘレンとの出会いによって裏社会から足を洗い、平穏な生活を送っていた。しかし彼は今、妻を失い、愛犬の命と車まで奪われてしまったのだ。
ジョンは馴染みの修理工のところへ行き、盗まれた自分の車が持ち込まれていないか確かめる。そこでジョンは、若者たち3人組のリーダーが、ロシアン・マフィアのボスでかつてジョンの雇い主だったヴィゴの息子ヨセフだと知る。
その頃、ボスのヴィゴは自分の息子ヨセフが「元殺し屋のジョン」にとんでもないことをしでかしたと知り、間違いなくジョンは復讐にやってくるだろうと慌てる。ヴィゴはジョンに電話するが、無言で切られてしまう。ヴィゴは彼を殺さなければこちらが全滅してしまうと判断し、彼の元に手下を送り込む。
電話を切ったジョンは自宅の床に隠してあった銃を取り出し、黒ずくめのスーツに着替えた。そこへヴィゴの手下がやってくるが、ジョンは彼らを瞬殺する。ヴィゴは自分の手下があっけなく殺されたことを知ると、殺し屋を大量に雇いジョンの殺害を依頼した。そのうちの1人はジョンの親友マーカスだった。
その後コンチネンタル・ホテルに向かったジョンは、チェックインの手続きを行う。ホテルは裏社会の顔が集まる場所で「ホテル内では絶対に殺しをしてはならない」という場所だった。
復讐相手のヨセフはレッド・サークルというナイトクラブにいるという情報を入手し、ジョンはその店へ向かう。しかしそこへ、ヴィゴの手下が大勢襲ってくる。手下は返り討ちにしたがヨセフには逃げられてしまい、さらに2階から突き落とされて負傷してしまう。
ジョンはホテルに戻ると医者に手当てしてもらう。そしてそのままジョンはベッドで眠りに落ちる。そんなジョンをマーカスはライフルのスコープで覗いていたが、部屋に女殺し屋パーキンズが侵入してきたため、あえてジョンの枕を撃って知らせた。
飛び起きたジョンはパーキンズを組み伏せると、ヨセフとヴィゴの居場所を聞き出す。パーキンズは「リトル・ロシアの教会にヴィゴの個人資産がある」と洩らす。コンチネンタル・ホテルでの殺しはご法度なので、ジョンはパーキンズを殴って気絶させた。
教会の金庫にある金を焼き払った後、駆けつけたヴィゴ一味との銃撃戦が始まった。ジョンは捕まってしまうが、マーカスの狙撃によって窮地を救われる。逃げ出したジョンはヴィゴを追い詰め、ヴィゴ自身の命の代わりに息子・ヨセフの居場所を聞き出すことで、ヨセフの殺害を成功させ復讐を果たした。
チェックアウトのためホテルに戻ったジョンはマーカスと会う。先程ジョンを襲った女殺し屋パーキンスは、ジョンとマーカスが会っている所を目撃し、彼らが協力しあっていたことを知る。そしてその事をヴィゴに密告したことにより、マーカスはヴィゴに殺害されてしまう。一方、パーキンス自身も、ホテルのルールを破ったことで、殺し屋協会により消されることになってしまう。
ジョンはマーカスの敵討ちのためヴィゴを追いかけ、肉弾戦にもつれこむ。ヴィゴはナイフを出すが、ジョンはわざと脇腹を刺させて、突き出したヴィゴの腕の骨を折り、さらに刺さったナイフでヴィゴを倒す。ヴィゴは夜の雨の中、息絶えた。
深手を負ったジョンはスマホを取り出すと、妻ヘレンの動画を見て、生きのびる決断をする。犬の保護センターに忍び込み、自身で怪我の治療を行う。そして、檻に入っていた犬を一匹連れだすと、一緒に夜道を歩いて帰っていった。
<END>
キアヌ・リーブス久々のガンアクション映画でしたね。続きものではなく単品なのに、なかなか大げさに宣伝していてちょっと不安でしたが、なかなか良いシーンもあり、がっつり満腹と言うほどではないですが満足でした。
この度のキアヌは「ガン・フー」の使い手らしく、銃撃とカンフーを使っている、という設定です。しびれるシーンもありますが、まだまだやれたんじゃないかなって所もあります。あと、この映画、最初はチラシで見たんですが、どうにもそのチラシが変で、適当に作った感があったので心配してました。こんな感じです。
↓
1.ジョンウィック5つの伝説のひとつめ、仇は元雇い主!
→これは別にジョンウィックの伝説じゃないですよね。ただの事実ですよね。
2.ジョンウィック5つの伝説のふたつめ、親友はスナイパー!
→これは別にジョンウィックの伝説じゃないですよね。友達の紹介ですよね。しかも友達の名前が「狙撃王」になってますね。ここは「マーカス」でいいと思います。
3.ジョンウィック5つの伝説のよっつめ、鉛筆で3人殺したことがあるらしい!
→「らしい」じゃなくて、「殺した!」って言い切ってくださいよ。誰かに又聞きしたのかな?
4.ジョンウィック5つの伝説のいつつめ、殺し屋の社交場はニューヨークのホテル!
→これは別にジョンウィックの伝説じゃないですよね。ジョンウィックはそこのお客さんですよね。
続編制作も決定したようです。さらなる活躍を期待しております。
■ブルーレイ版 | ■DVD版 | ||||
|
|
サササッ 三|ノシ・з・|┐ それではまた!